ROSE POSYのハンドクラフト・ブログ

”手仕事”の楽しさをお伝えできればと思います。ROSE POSYオリジナル作品もどうぞお楽しみ下さい。

菊と桔梗のレリーフ彫り角皿

2018年10月27日 | ガラス工芸・サンドブラスト


ひまわりに続いて、またまた教室オリジナルデザインシートを使った、和花のレリーフ彫りをやりました。

俳句などでは、桔梗は夏の花とされているのですが、私の中では秋のイメージにぴったりな花です。

今回の作品も、なかなか彫り甲斐があるものでした。菊の花びらの重なりがかなり多いので、彫る順を間違えないように慎重に作業します。



このお皿も厚みがしっかりあって、こうしたレリーフものをより立体的に仕上げるにはぴったりです。
穴あきを気にせずに、ガッツリ気持ちよく彫れるので気持ちがよいです。


同じサンドブラストでも、技法によって異なるスキルが必要になります。色つきのガラスを彫る”段彫り”は、弱い圧で砂を吹きつけながら、表層の色の部分を少しずつ落として絵を描いていく作業で、とても繊細な神経を使いますが、それとは対照的にレリーフ彫りは強い圧を当ててダイナミックに削って行く、まさに彫刻の作業です。



この角皿、本当に使い勝手がよいのでお教室でも大人気です。この形が好きすぎて、この角皿でいろいろ作りました。(ブログにもアップしてます)絵柄違いのセットで友人の御結婚祝いのプレゼントにしたこともありました。

お皿ですから食べ物を載せると絵が隠れてしまうのが難点ですが、レリーフ彫りは裏から彫って表から見ないと美しくありませんから、お皿で作るに限ります。食卓を豊かに彩る名脇役です。




 


ひまわりのレリーフ彫り (夏は終わっちゃったけど・・・笑)

2018年10月21日 | ガラス工芸・サンドブラスト

7月の展示会が終わってすっかり脱力してしまいまして、低空飛行中です。自作デザインの大もの作品を作るのは心身ともにエネルギーを消耗するため、展示会が終わってしばらくは、小物制作でリラックスして、気力が戻るのを待ちます。

わたしのように、課題コースが修了した生徒は、自由制作コースとして好きなものを作ります。しかし自分でデザインしたものだけですべての作品を作ろうとするとなかなか大変です。デザイン・描画する時間がなかなか取れない期間は、お教室で用意しているオリジナルデザインシートを使って、ひたすらガラスを彫る作業を楽しみ、彫りの技術を研鑽する時間にしています。

この、ひまわりのレリーフ彫りの作品も、先生のオリジナルデザインシートを使ったものです。(このブログでご紹介する作品は私自身がデザインしたものは、デザインの背景・経緯を能書きしておりますので、そう書かれていないものは先生デザインで作ったものと思ってください。)もちろん、同じデザインを使っても、彫る段階でその人の意匠力や個性がかなり出ますので、ひとつとして同じ作品はありません。そこがサンドブラスト彫刻の魅力だと思います。

さて、ひまわりのレリーフ彫り、予想以上に手間がかかり、すっかり季節はずれのブログ掲載となってしまいました。本物のひまわりさんたちは、とっくに、お父さんのお酒のおつまみになってますね。笑

とくに時間がかかったのは、花びらの部分でした。見た目は花芯の部分が大変そうですよね。

ただ花びらを彫るだけならまだ頑張れるのですが、それぞれの花びら1枚1枚にある数本のスジ?をつける作業がまあ根気がいることといったら・・・。

マスキングを部分的にはがして彫る、はがして彫る、の作業をひたすら繰り返すのです。月に2回しか教室に来れないので、花の部分だけで1ヶ月を費やしてしまいました。

ひまわりの花の部分が終わり、つぼみと葉っぱの部分に作業が移るとなんだか物足りなささえ感じました。



お皿の厚みがかなりあってしっかり深く掘ることが出来たので、立体感のある作品にすることができました。



元気で力強いひまわりに見えますでしょうか?



作業してる間は面倒くさくなってきて、つい途中で放り出したくなりますが、それを乗り越えてうまく完成できたときは、達成感がはんぱないですね。