ROSE POSYのハンドクラフト・ブログ

”手仕事”の楽しさをお伝えできればと思います。ROSE POSYオリジナル作品もどうぞお楽しみ下さい。

春爛漫!桜模様の角皿

2017年03月31日 | ガラス工芸・サンドブラスト

全国各地で開花宣言が出ていますね。

桜の開花予想や満開予報がニュースのトピックスになるのは全世界でも日本くらいではないでしょうか。

祝日以外にも1年の間に沢山の歳時のイベントがある日本。
とくに桜の季節は全国の人々が心待ちにしています。

私も桜のシーズンが待ち遠しい、そのひとりです。

大好きな桜モティーフで、日常使いの食器を彫ってみました。

デザインは、私の師匠作のパターンを2つ組みあわせたものを用いさせていただきま

単純な模様だから、楽勝~♪だと思ったら・・・・

完全なる大間違いでした。やってみたら、難易度ハンパなかったです。

サンドブラストを知らない人でしたら、「よくできたんじゃん?」って言ってくれそうですが、いやいやいや・・・。ツッコミどころ満載です。

この画像を良く見てください。左半分と右半分の桜の雰囲気が違うのがわかりますでしょうか。

左側は彫り始めです。五辺の桜を何とか立体的にしようとあがいているのですが、花びらの縁に角度(エッジ)がついてしまって落雁(和菓子)のような感じになっています。

一方、その失敗に気づいて彫り方を変えてみたのが右側です。彫りすぎて上記のようにならないよう意識したため、なんとなく平坦でのっぺりした感じになっています。

そして、いくつか花を彫っていくうちに、花びらの凹凸感がなんとなく表現できてきました。
真ん中の桜、花芯部分、マスクを抜け損ねてチョット失敗してます。ドンマーイ。笑

仕上がってみたら、まあ、いい感じになりました。

お刺身を乗せるのにぴったりのサイズです。

ああ、春爛漫。

桜のぐい飲みグラスとともに、旬を味わうとしますか。

 




やまぶどうのボウル

2017年03月18日 | ガラス工芸・サンドブラスト


家に長年お気に入りで使っているガラスのボールがあります。20年以上も前にサントリーの安ワインを買ったときに景品でもらったものです。朝は主人がシリアルボールとして使い、夜の食事作りのときには普通の調理用ボウル代わりとして、卵を溶いたり、刻んだ材料をちょっとよけておくなどに使うのに重宝しており、1日中キッチンに出っ放しになっています。

たいていの食器は出番が多いアイテムほど壊れるリスクが高いので、気に入ってヘビロテしている器ほど寿命が短いのですが、このボールだけは大変丈夫でしぶとく生き残っています。

景品や100均で衝動買いしたような器は、食器棚の整理のたびに処分の対象になるのですが、この子だけは、なぜか愛着があって捨てる気になれません。

先日、お教室にこのボウルと同じような形の器が仕入れられているのをみつけ、速攻で購入し、師匠オリジナルのデザインパターンをいただいて彫ることにしました。自分で一からデザインを起すのはとてつもない時間がかかるので、ついつい、横着してしまいました。

そうそう、このサイズ、この深さ!縁の部分が若干開いているのが使い勝手が良いのです。


そしてとにかく分厚い。サントリーのボウル同様にヘビロテできそうです。

しかし、実はこの作品、残念ながら失敗作です。ぱっと見は問題なさそうですが・・・。


よーくみると・・・。



拡大してみると、葉脈の部分に不自然なコブのようなものがありますね。その部分が今回の失敗です。作業完了後、マスクをはがした瞬間にすぐ理由がわかりました。

今後の反省のために自分のために原因と今後の対策をログっておきます。私と同じようにサンドブラストを学習中のみなさんの参考になれば幸いです。

この葉脈部分はとても細くて、普通にサンドブラスト吹きつけてもなかなか砂が入っていかず、うまく彫れません。その場合、ノズルをガラス表面に局地的に近づけて吹きつける圧をかなり上げて、砂を入れていきます。

しかし、強い圧力で吹きつけると、マスクした部分のシートがめくれあがり、余計なところにまで砂があたってしまうのです。お花見のときに地面に敷いたビニールシートを想像してください。強い風が吹くと、シートの角の部分がめくれあがってしまう、あんな感じですね。

上の画像をよくみると、葉脈が枝分かれするところでコブができています。その部分はマスク部分が鋭角です。その鋭角の先端部分が砂の圧に耐え切れず、シートがめくれたようです。

もともとのデザイン画の原寸はこの3倍ぐらい大きいものでしたが、師匠にこのボウルのために絵柄のサイズを縮小していただきました。すると、葉脈が細くなりすぎて、サンドブラストに適したミニマムサイズを下回ってしまい、今回の失敗につながったということです。

対策としては、シートをガラスに貼ってから、細過ぎる絵柄部分を適切な太さに修正してからカットすべきでした。すると砂があたる面積が多くなり強い圧でノズルを近づけて吹きつける必要がなくなります。

つまり、想定内の"事故”だったにもかかわらず、予測できなかったので、まだまだ経験不足で未熟だということです。

二度と同じ失敗を起さないようにとの自戒の念をこめて、このボウルはずっと大切に使ってあげたいと思います。


ガラス作品: 「もくれん」の透きガラス皿

2017年03月13日 | ガラス工芸・サンドブラスト

3月ですね。東京は、今年は暖冬で本当に助かっています。

うちの猫たちも毎日日向ぼっこができて幸せそうです。
(しかし、暖かすぎて自家製の魚の干物作りはあきらめました)

近所のお庭にもくれんの花が咲き始めました。
ふっくらとして優美なつぼみに魅了されています。



練習用のガラス皿に彫ったもくれんです。



久しぶりの逆レリーフ彫りで、彫る順番がわからなくて困りました。

手前のパーツから彫っていきます。彫るのは裏面、観賞は表面ですので
表からみて凹凸を表現しなければならず、ややっこしいです。



逆レリーフ、超苦手です。イメージしたとおりに立体的に彫るのは本当に難しいです。
花びらのふくらみが再現できているでしょうか?

花びらのように単純に表から見て膨らますのは簡単なのですが、
凸面を表現することがなかなかの難関です。

今回、練習用に使用した素材は、入門時にかなりお世話になった地厚のお皿です。



私がサンドブラストをはじめたのは、2011年の夏ごろでした。

2011年という年は、日本人なら誰にとっても忘れられない年だと思います。
あれからもう6年目になるのですね。
ついこないだの出来事のように感じてなりません。