ROSE POSYのハンドクラフト・ブログ

”手仕事”の楽しさをお伝えできればと思います。ROSE POSYオリジナル作品もどうぞお楽しみ下さい。

スワロフスキー x ピンクサンゴの揺れるピアス

2012年10月31日 | ジュエリー作品&試作品

今日のご紹介作品は、ゆらゆら揺れるワイヤーのピアスです。

バーゲンで袋入りで衝動買いしたものの、持て余していたボタンカットのスワロフスキー・クリスタルを少しでも消費したくて作りました。ピンクサンゴと合わせることでフェミニンな印象のピアスに仕上げました。

本体の部分は、上下2つのパーツで出来ており、紫色のクリスタルのめがね留めパーツを挟んで、丸カンでつながっています。パーツの接合箇所(4箇所ですが、わかります?)すべてで可動するので、ちょっと動くだけで、かなり揺れて目立ちます。



ワイヤーのよいところは、かなり大ぶりでも軽くつくれること。一方で、デメリットは、無理な力がかかると変形してしまうことです。今回のピアスは、アーティスティック・ワイヤーの21番を使って丈夫に作っています。

丸カン同士を繋げてチェーンやパーツをつくる技法を”チェインメール”といいますが、このピアスも少々、チェインメイルの要素を取り入れています。パーツをつなぐ丸カンを二重にしているので、一重よりも安定感があります。

ピアス金具も、最近は手作りです。(先は、リューターポイントで丸めてバリをとってあります。) 


【ガラスを彫る】 チューリップとポピー(逆レリーフ法)

2012年10月29日 | ガラス工芸・サンドブラスト

サンドブラスト講習は、基礎編の”沈め彫り”から、中級編の”逆レリーフ”という技法に移ります。

逆レリーフとは、レリーフ(浮き彫り)の逆バージョン。(そのまんまでんがな)

彫った面とは逆側からみると、模様が手前に向かって浮き出ているような感じで、沈め彫りよりも、より3Dぽく立体的な雰囲気になります。(ちゃんと彫れば、そうなるはず、です。。。笑)

最初の習作は、チューリップ。 まず、軽く輪郭を彫り(ここまでは沈め彫りと同じ)、次にふくらみを出したい部分を削っていきます。まさに彫刻をしている感覚です。

さて、ここからは、自分のための記録です。お見せするような代物ではないのですが、うまくいかなかったこともこうして反省して記録しておかないと、向上しないと思いまして、恥をしのんで、ログっていきたいと思います。 

もし、プロの方がご覧になっていましたら、注意点とか、こうやるとうまくいくよ、といったアドバイスをコメントに書いていただけると助かります。(コメントは承認制なので、すぐには公開されません。公開を希望されない方はその旨を記載してください。しかと、ご忠告を私だけの胸にとどめておきます。笑)



右側の花びらはふくらみが全然足りてません。左の手前の花びらは、均一でとてもいい感じになったと思います。しかし、その後ろの花びらはふくらみが不自然です。

粘土に指をつっこんだような極端な凸が出来ています。ところが輪郭に近づくにつれて今度は、縁のラインが削れすぎて、深い線が刻まれています。真ん中だけ極端にへこんだことに気づいて、あとから無理にならそうと悪あがきした結果です。

こうして冷静に観察して反省するからこそ気づくのですよね。やっているときは何がなんだかよくわからずに闇雲に試行錯誤しているために、何が悪いのかがその場でわかりません。

途中で気づき、”あ、やばい!”、と思って、あわてて修正しようとして、かえってドツボにはまる、という、本当に初心者にありがちなパターンを踏んでいます。

なにごともそうですが、技に熟練するということは、常に先を読みながら、自分の作業を客観的に俯瞰できるということにほかならないと思います。初心者は、作業を覚えることに必死で、どうやればうまくできるかということを頭で考える余裕がない、今、まさに私はそんな状況でしょう。

ちなみに、沈め彫りと逆レリーフの違いをはっきりさせるために、沈め彫りコースで彫ったチューリップの写真をもう一度持ってきました。輪郭だけを彫る技法なので、やはり平面的ですよね。



2作品まとめてしまいますが、次の課題は、ポピーでした。

こちらも、まだまだ、ぎこちなさが否めません。満足いかない出来上がりに、自己嫌悪でため息が出てしまいます。

逆レリーフ、相当、手ごわいとみました。何事も経験で覚えるしかないですね。


森の妖精  -透かしパーツのピアス

2012年10月28日 | ジュエリー作品&試作品


只今メタルワーク(彫金とかワックスとか・・・)をお休みしております。"お休み”というからには、いずれ再開する気はもちろんあります。(ルースがたくさん貯まってるので・・・汗)しかし、現在、ガラス工芸もやっていて、金銭的にも時間的にも、両方の掛け持ちは難しいのもたしか。

しかし、なんとなくやはりアクセサリーは作っていたい、ということで、手慰み程度に簡単なプロジェクトを細々と続けています。

ただ、不思議なことに、彫金やワックス(あるいはCAD)で時間をかけて作った渾身の作品が、誰からもリアクションがないこともあれば、一方、ちゃちゃっと作った簡単アクセサリーなのに、いろんな方からとても褒められたり、欲しがられたりすることがあります。

ようるに女性にとっての装飾品とは、デザインのこだわりとか技術の高度さとか費やした時間といった作り手側の”価値”とは関係なく、人の感性に響く作品こそが、”良いもの”、”欲しい物”、なんだなぁと痛感し、簡単な仕事だからといって侮ってはいけないと反省しています。

さて、前置きがまた長くなってしまいましたが、この写真のピアスですが、周囲の女子たちに評判が良く、私自身、使い勝手がいいのでヘビロテ・アイテムとなっています。

メタルパーツは、たぶん、ジュエリーCADをやってる人は、すぐにCADで作っただろうな、とわかるような仕様ですね。わずか1cmちょっとの小さな面に、完全にシンメトリーかつ、この繊細な透かしを手作りで表現するというのはかなり大変です。


白状しちゃいますね。自分で作ってません。・・・市販品のパーツでございます。(^^;;;  

『なんだ既製品か。』『それって反則でしょう~?!』『こんなの出して恥ずかしくないの?』『自分で作ったっていえないじゃん』といった反応が予想できそうです。ごめんなさいね。

でも、私は、最近かなり考えが柔軟になりまして、なにがなんでも自分で、一からデザインを起こして、完全に自作しなければいけない、とは思わなくなっています。

既成の素材を組み合わせてオリジナルの完成形をデザインする、というのも、自分的には”あり”だと思います。もし、これが商品だったとして、、”よそで買ってきたパーツ?そんなの、”作品”っていわないでしょ。インチキ!ズル!買う価値なし!”などと批判するお客さんはいませんもんね。(^^;

たとえば、ガラス職人さんが作ったトンボ玉を、別のジュエリー作家さんがアクセサリーに仕立てることだってあります。ある意味、コラボレーションです。

・・・だから、このパーツも、誰かの手で完成品になるために作られた"作品”であり、このパーツをデザインし原型を作った人に、私は感謝しながら、大切に使ったつもりです。


ちなみに、このグリーンの石は、スワロフスキー・クリスタルです。 石についても、”ジュエリーに使う石は、天然石でなければ・・・・”、というこだわりもとっぱらいまして、天然だろうが、人造だろうが、気に入った素材はなんだって使うことにしています。
 
技術にしろ素材にしろ、選択の幅を広げることで、制作活動に面白さが増してくると思います。自分としては、時間とお金があるときは、一から起してコツコツ作るし、なければないなりに創作欲を満たして楽しめる手段を用いればよいと考えています。


枯葉色のラップブレスレット

2012年10月27日 | ジュエリー作品&試作品


先日は、スワロフスキー・パールを使った秋らしい色のラリエットとリングをご紹介しましたが、今度は、小粒のスワロ・パールを使って、革紐のラップ・ブレスレットを作ってみました。

ラップ・ブレスレット自体は、以前から民芸品的なフォークロア・アクセサリーとして存在していたようですが、チャン・ルー(Chan Luu)さんという、ベトナム生まれでロスアンゼルスで活躍する女性ジュエリーデザイナーさんが、いろいろな色石やビーズを組み合わせた多重巻きのラップブレスレットを考案し、一躍ハリウッド・スターの間で人気となり、”チャン・ルー・ブレス”として世界中に流行したことで有名です。

実は、お店で現物を試着させていただいたのですが、肌に張り付かず、ボリューミィーなのに軽やかで着け心地がよいので夏の汗ばむ季節でも使えそうだし、”長く使用するうちに、もっと革がしなやかに馴染んでいき、いい味の色艶も出てきて愛着がわいてきますよ・・・”、という店員さんの説明に、すっかりとりこになってしまいました。

その場で衝動買いしそうになったのですが、材料は簡単に手に入りそうだし、よく見れば造りも単純で自作できそうだったので、ぐっとこらえて帰ってきまして、m(--;)m 自分で作ってみることにしました。(まあ、その~、いわゆる、パクリ、ですね。汗、、、)

・・・でも、どうやって作るんだろう??
ちょっと前までは、制作方法が記載されている書籍を探したり、お金を払ってプロに教えてもらわないと知りえなかったことも、今はインターネットで探せば、親切な人たちがブログやYouTubeで詳細に紹介してくださっていて、ほぼ独学が可能になってきました。本当にありがたいことです。

ラップ・ブレスレットの作り方は、検索エンジンでみつけた貴和製作所さんのWebサイトのレシピを参考にさせていただきました。貴和さん、多謝です!!

ビーズデザインボード使用2回目です。何度も言っちゃいますが、これは使ってみるとその便利さがわかります。用意する材料は、革紐、ピューター(ボタン)、ビーズ専用糸、ビーズ針、そして、スワロフスキーパールです。写真左上には、クリスタルビーズも写っていますが、全体のバランスを見てみた結果、今回の作品には使いませんでした。

初めて、ビーズ針なるものを手にしたのですが、細いワイヤーといった感じです。ぐにゃぐにゃに曲がり、糸を通す輪もビーズ穴に通す時に潰れて細くなってくれます。

作り方は非常に簡単です。一方の革紐に糸を巻きつけ、ビーズを通し、反対側の紐に糸を巻きつけることの繰り返しです。きっちりと締め付けすぎても、逆に緩すぎてもだめで、微妙なアイドリングを持たせながら、ビーズを留めつけていく必要があることがだいぶ後になってからわかりました。単純な作業にみえても、綺麗に仕上げるコツがあるのですね。

今回、自分の手首に合わせた三重巻きにするためには50cmくらいの長さが必要で、そのために4mmのビーズを120個ほど使用しました。この果てしない単純作業を120個分繰り返すわけです。

こういう作業は、早く仕上げようと焦るとロクなことが無いので、快い音楽をかけながら、ユルユルとやるに限ります。(でも、こういうことがキライじゃないんですよねぇ~。自分は根っからのオタクなんだと思います。)



自然にグラデーションになっていくように、色の境目となる箇所は、異色のビーズをランダムに配置しています。



お店で見た商品と比較して、細かな反省点はあるものの、初めてにしてはまあまあの出来かな?自己評価60点、ということにしましょう。

色違い・石違いでいろいろ作ってみたくなりました。1連ものを沢山作っておき、その日の服の色とコーディネートして、複数の石を組み合わせて巻くのも楽しいと思います。

こないだ作ったリングとの相性もばっちり。(嬉) シックな装いに合わせてみても、違和感がありませんでした。


秋色のラリエット

2012年10月21日 | ジュエリー作品&試作品

前から、すごーく気になっていたグリフィン糸。

シルクを撚ったしなやかで丈夫なグリフィン・コードを使ったアクセサリーを作ってみたいと思っていました。

実は私、グリフィン糸を扱うのは初めてです。ネットでいろいろ調べて、扱い方や始末の方法を理解しました。
目打ちは、元々持っていた洋裁用のものを使ってみます。写真の奥のにたまたまうつりこんでしまった物体、革製のブレスレットなのですが、これは次回紹介しますね。(^^;;)

今回、素材に使用したのは、スワロフスキー製のパールとクリスタルです。



複数の種類の石を規則的に組み合わせたロングネックレスを作る際、ビーズデザインボードは本当に便利です。

グリフィン糸のお供として、スワロのパールを初めて使ってみたのですが、サイズだけでなく、色の種類が豊富で驚きました。今回、ベージュ系の同系色4色をセレクトし、100cm超のラリエットに挑戦です。

実際、手にとってみたスワロのパールは、本当に美しい・・・。色といい艶といい、天然のパールにも劣らないほど完璧で、人工パールの安っぽさをほとんど感じさせない素晴らしい素材です。

グリフィン糸は、1本の糸を途中で継ぎ足したりすることなしに最後まで仕上げなければなりません。意図しないところで結び目が出来てしまったりして挫けそうになりましたが、何とか最後まで到達しました。


写真が粗末ですみません・・・。

ラリエットのエンドパーツとなる部分は、メタルワーク(9ピン)で仕上げています。

ごめんなさい。長すぎてうまく撮影できないのです。


こういうとき、やっぱり等身大のトルソーがあったらなあと思います。


余ったパーツで、リングもこしらえてみました。 

グリフィン糸で仕上げたロング・ラリエットはとても軽やかで、これから秋冬の装いに活躍しそうです。