ROSE POSYのハンドクラフト・ブログ

”手仕事”の楽しさをお伝えできればと思います。ROSE POSYオリジナル作品もどうぞお楽しみ下さい。

芸の道は険しいですのう

2009年12月20日 | ジュエリー作品&試作品

ハワイアン彫りも、ひととおりの文様を教わり、真鍮板での練習から、シルバーのアクセサリーに彫っていく実践編に移りました。(といいつつ風邪を引いてしまい、2週連続お休みしてしまいました・・)

まずは、彫り台となるリングやペンダントトップをこしらえる必要があります。本場のハワイアンジュエリーは台も彫金技法で1つ1つ手作りしていくそうですが、私は時間の節約のためにワックスで原型を作って、ゴム型で複製をとることにします。

真鍮は、硬くて切れが良く、それにすっかり慣れた手で、同じようにシルバーを彫ろうとすると、タガネの感覚がまるで違います。はじめたばかりの頃に後戻りしてしまいました。

シルバーは粘りが強く、切れるというより土を掘るようにタガネが入っていくので、バリが刃に切り取られず残ってしまいます。その痕が陰となってとても汚く見えます。タガネが思うようにコントロールできないと、文様も思い通りに描けません。


葉っぱの線が細すぎて
隙間も多く、失敗です。

シルバーはシルバー向きの彫り方があるようです。もういちど出直しです。
 
上記は、初のリング作品でしたが、あまりの不出来に自己嫌悪に陥ったので、即刻つぶしてボツにしてしまいました。また次の練習に使います。

荒目ヤスリで模様が簡単に削り取れてしまったことからみても、彫りが浅過ぎたようです。深く彫ろうとするとタガネが途中で突っかかって止まってしまうので、粘土をへらですくい取るような要領で浅く彫ってみましたが、模様がきちんと出なくてダメのようでした。



面白そう~!と簡単に飛びつきましたが、ハワイアン彫りは思った以上に難しいです。数ヶ月で終わるカリキュラムになっていたのですが、私にはあまりにも難しかった・・・。

本業の彫り職人さんは、毎日毎日彫り続けて、何年もかけてやっと一人前に売り物を彫れるようになれるのですから、月に数回学校に来てやってる程度じゃ、甘いですね。

恥の掻きついでに、この際、、、、。





先日、ラヴァーグの展示会に出展したペンダン・トトップです。
いちおう、サーフボードをモティーフにしました。(主人はサカナに見えるそうですが、海つながりでどっちでもいいかと・・・)
シルバー台での最初の練習として彫ったものですが、友達が展示会に来てくれると聞いて、私の作品コーナーの目印にしようと、急遽出すことを思いついた次第です。4個すべて完売だったそうで、そのうちの1個はその友達が買ってったそうです。もう、恥ずかしいやら、申し訳けないやらです・・・。

胸を張って人様に出せるものが彫れるにはまだまだ時間がかかりそうです。

透かし珠 <花火・とんぼ>

2009年12月19日 | ジュエリー作品&試作品

ラヴァーグフェスタ2009では、チャリティを目的としていましたので、自分が作りたいものを作るのではなく、みんなが好きなデザインで作ることをMYテーマにしました。

わたしのお気に入りで人気も高い、『透かし珠』を今回2点だけ出しました。ふたつともお買い上げいただき、誠にありがとうございました。

これは、手作りで作ったワックスの中空の球にカッターで丁寧に切り絵のように模様を刻んでいく作品です。カッターの刃を入れる際、ちょっと油断すると、すぐにパリッと割れてしまいますので、とても神経をつかいます。リューターポイントも併用しながら慎重に模様を抜いていきます。

1つが、冒頭にも出ている、『花火』 大柄バージョン。



クリスマスシーズンですから、花火なんですけれども、温かいイメージを出したくて、今回は、シルバーチェーンの変わりに、シルク製のコードと銀箔入りのガラスビーズを合わせてみました。首周りぴったりのチョーカーにするときはコードの先端を手結びします。ロングネックレスとして使うときは、ビーズをお好きな長さのところまで移動します。コードもビーズもとりはずせますから、お手持ちのチェーンで楽しむこともできます。

この花火シリーズでは、過去には柄が細かいバージョンも作りました。



実は細かい柄より大柄のほうが、難しいのです。細かい柄のほうは、閉じている部分の面積が多くて強度がありますが、大柄のほうは、開口面積が大きいため、カッターの刃を入れる度にワックスを割ってしまったりします。完成が近くなるほど、強度が低くなっていくので、出来上がり直前に一瞬にして球を粉々にしてしまったことがありました。
粘度の高い青いハードワックスを使ってますが、それでも難しい作業です。

『花火』は、透かし珠シリーズの最初に考案した図案で思い入れが深く、覚えているだけでもかれこれ10個以上作ってます。すべてお嫁にもらっていただけました・・・。手元にはひとつも残っていません。手塩にかけただけに感慨ひとしおです。(しみじみ)

そしてもう1つが、『とんぼ』



提出直前に急いで撮ったので、画像が汚くてすみません。ちょっとユーモラスでブサイクなとんぼが珠の上を飛び交っています。こちらも、色違いでシルクコードと箔入りガラスビーズをあしらっています。

この、『透かし珠』シリーズの過去作としては・・・


『はな』

 
『さくら』


『星』

ほかにもいろいろな抜き模様を考案中です。

『雪』模様を、デザインまで起しましたが今年の展示会には間に合いませんでした。次回をお楽しみに。四季折々のモティーフでいろいろな抜き模様の珠を、様々な色のシルクコードに通して並べたら、楽しいでしょうね。

同じようなことは、ジュエリーCADなら簡単に実現できますが、中空の立体ですから、球面全体でランダム・アシンメトリーに模様をデザインする場合は結局1点物として造形するしかないので、一点物ならばじっくり手作りしたいと思う次第です。

セーター1つとっても、機械編みと手編みを比べることができないのと同様、ジュエリーも、適材適所、CADで作るのが相応しいものと、手作り感を大切にしたいものとを分けて考えたいと思っています。


仕事の邪魔をするねこ

2009年12月12日 | ねこの話

久しぶりに、ねねさんの登場です。
 
ねねは日々賢くなっています。ねねは3歳になりますが、すでに大人です。成猫は、頭脳的には人間の3歳くらいの知恵があるといわれていますが、ねねは、3歳以上ではないのか??ということが先日起こりました。

ROSEは、リビングのちゃぶ台にノートパソコンを持ち出してネットやメールをやっています。最近、パソコンのバッテリー不足の警告音がよく鳴るようになり、ふと気づくと電源コードがはずれています。ちゃんと差しているはずなのに、なぜか、はずれているのです。うーん?外れやすくなったのかしら?と確認しても、ちょっとやそっとでははずれません。

はて???

数日間の調査の上、ついに、犯人を発見しました。犯人の手口はこうです。動画でお見せできればよいのですが、犯罪成立まで時間がかかりすぎるため、とりあえず画像でご容赦ください。


コードの根元にしきりにすりすりしてます。
左右にゆすることで、プラグがゆるんでいきます。


あ・・・、コードの下をくぐります。


くぐりながら、背中をのけぞっています。
プラグを上下にもゆする作戦です。


全体をお見せできなくて残念ですが、
わざとしっぽを立てたまま、コードを引っかけて
通り抜けようとしてます。
当然、コードがひっぱられます。

この動作を執拗に何度も繰り返します。少しずつ
プラグが引き抜けていきます。


ついにプラグがはずれました・・・。


もう一度、裏づけのための犯行現場を撮影しようとカメラを
向けたところ、激しい抗議にあってしまいました。

何度も確認しましたが、”手口”はだいたい以上の通りです。

ねこは、しなやかな動物で、障害物をうまくよけて歩きます。コードがあっても、くぐるか、またぐかして、上手に通り抜けるのですが、こんな風にわざと引っこ抜いてしまう動作をしていると思いませんでした

同じコンセントタップに扇風機やヒーターがつながっていてもこのようなことをしたことがないのに、なぜノートパソコンだけ??と不思議に思ったところ、数日観察すると、彼女はごはんの時間が近づくと、しきりに啼いて訴えるのですが、私がパソコンに夢中で無視していると、プラグ引っこ抜き作戦に入ることが判明しました。

こんな動作をどうやって覚えたのでしょう。
思い当たるとすれば、いつも私がノートパソコンを使い終えると、プラグを抜いて、パソコンを収納する習慣をちゃんと見ていたのですね。ねねは、ごはんが欲しくて私のパソコン作業を終わらせるためにプラグをわざとぬいていたのです。

ねねの前足が、サルのように器用だったら、簡単に引っこ抜いていたかもしれません。前足がまるでミトンを着けているかようにブッキーだから、全身を使ってプラグを抜くことを考えついたのでしょう。

賢すぎて感動するとともに、ねこの潜在能力には驚くばかりです。

彼女がプラグを抜いた直後、『ねねさん、イタズラしちゃだめでしょ?』とたしなめたら、あからさまに『わたしは悪くないもん!』という不満を表しました。


むぅ~・・・。(怒)
だって、おなかすいたんだもん。
ママが無視するんだもん。


いぢけてやるっ!

こんなふうでして、反抗期の娘にほとほと手を焼いております。


世界中のゴールドが、中国に飲みこまれる!?

2009年12月09日 | ROSE POSYのひとりごと
ワールドビジネスサテライトで、金の価格が高騰しているニュースを
取り上げていました。ジュエリー制作の関係者にはあまり面白くないお話ですよね。

世界中の金が、貿易中継国シンガポールに集まり、中国やインドから来たバイヤーが大量に買い付けているそうです。



その背後には、不動産バブルで投資対象として金にシフトする傾向がある一方、 中国、インドの経済の急成長に伴う好景気で、経済的余裕が出てきた一般消費者の アクセサリー需要の増加傾向も加わり、長期的には今後も値下がりすることは なかなかなさそうです。
香港のジュエリーの国際トレードショーは大盛況なことからも、中国の景気の良さがうかがえます。

テレビでは、中国の宝石店で金のアクセサリーに群がる様子を映し出していました。みなが熱心に品定めしているのは、縁起物の置物類や、日本なら貴金属買い取り店に持ち込まれそうな、とても趣味がいいとはいえない一昔前っぽいデザインの鎖類でしたが・・・。





   

それと似たような光景を、国内でも最近見ました。
御徒町のディスカウントストアに出向いた時、大勢の中国人の団体客に遭遇しました。ものすごい気迫で大声でワーワーいいながら、ジュエリーやブランドものを物色していました。店内をみるとあちこちに中国語の案内サインが・・・。熱烈歓迎、ってとこですかね。わざわざ日本に来て買うにはそれなりの理由があるのでしょう。

しかし、需要の拡大に伴って中国の国内でもジュエリーメーカーがどんどん育っていったら、日本のメーカーが主導で中国で安く作らせる、という図が一変して、中国のメーカー自身が、日本の市場に進出してくるかも知れません。デザインのパクリやニセモノならまだしも、まぜものがいっぱいとか、不正表示とか、粗悪品の中国産ジュエリーが世界を席巻しないことを願うばかりです。

さて、私は、アクセサリー製作の素材として、金はあまり使いません。彫金をやっていた頃は、よく使っていました。ロウ付けがシルバーより簡単なので・・・(^^;; 石の色によってはゴールドのほうが合うかなぁと思うこともありますが、私は、大ぶりで存在感があるデザインが好きだから、たっぷり惜しげなく使えるシルバーがわたしには分相応です。(^^)

   

一方、日本のトレンドはどうでしょうか。
先日、デパートのアクセサリー売り場で、有名なブランドのクリスマスの主力商品をかたっぱしから偵察してきたのですが、最近の目新しい傾向として、シルバーのゴールドメッキや合成石を使った品を多く見かけるようになりました。

いままで、ホンモノのゴールドや天然石しか使っていなかった有名ブランドがこうも堂々と扱うと、”安物”の代名詞だったメッキや合成石ですが、なぜか新鮮でポジティブな印象を覚えます。『K18ゴールドフィルド・シルバー』とか、『シンセティック・ルビー』などと表示されていると、知らない人が見たら、新しい素材かと思ってしまいますね。
不況が続いて、若い人のお財布の紐も締まり気味なので、メーカーさんも、クリスマス商戦に向けていろいろと工夫をしているのですね。

あ・・・、そうえば、ラヴァーグの校長先生がブログで、『メッキっていうのやめませんか・・・』と言っておられました。コーティング、って言うんでしたよね。

製造する側の人は加工用語として”メッキする”という言葉をよく使いますが、すでに市場では、ほとんど死語化しておりまして、通販、店舗ともに、メッキ、という表示はどこにも見あたらないようです。

そのゴールド・コーティングの製品が大手ブランドの店頭で普通の貴金属ジュエリーと一緒のケースに並べるようになっている時代ですから、購入する人も注意が必要です。ホンモノの金だと思って買ったのに、お直しに出したら、”これは金じゃない。”といわれたー、という悲しいお話をよく聞きます。私もお直しをたのまれたゴールドのリングの刻印をみたら、メッキ品で、何の金属だかわからないので断ったことがあります。ホンモノだと思うのはお客さんの勝手だし、嘘を言うのはいけませんが、黙ってるのは罪にならないんですよねぇ・・・。

”K18GP”のGPが、Gold Plating、”K18GF”が、Gold Filled。いずれも、K18の金の被膜を張ったもので金属そのものはゴールドではありません。一緒に”Silver”とすらも書いていない場合は、真鍮のこともあります。真鍮だからいけない、ということではないのですが、被膜が剥離した場合、アレルギーを起す人もいますので、購入時にはくれぐれもご注意下さいね。

『オープン・フラワークロス』のペンダント (CAD?!+彫金)

2009年12月08日 | ジュエリー作品&試作品

(ブログサイトの不具合なのか、一部のメールソフトで、なぜか画像が表示されません。ぜひ、Webブラウザでご覧ください。)

この作品が誕生するまでに、話せば長い”メーキングストーリー”があります。

ずいぶん前の話になりますが、ラヴァーグの鋳造勉強会の際に、ジュエリーCADのデータをはじめて光造形してもらった作品がありました。実は、その作品、データ作成時点で、立ちの高さを間違ってしまい、鋳造後に気づくという、私らしいオッチョコチョイぶりでした。

トホホなことに、その余計な厚みを手で落とすはめになりました。
糸鋸で切る作業が嫌いな私には、えらい苦痛でした。
(画像をクリックすると、そのエピソードの一部始終へジャンプします)



左側の端材の真ん中に、なにげに”ネコ”の顔の形の穴があるの、わかりますでしょうか??(^^;それも造形時の厚みの失敗による偶然の産物です。
 
その”親”となる完成品のほうはこちらです。組モノとの合わせ技で、しかも2WAYに使えるジュエリーです。(画像をクリックすると作品紹介記事へジャンプします)



切り取ったあとの端材は、とっておいて後でなにか作ろうと思い、年も越してようやく実現したのが、冒頭の画像のペンダントヘッドです。

元はジュエリーCADだったのに、後の工程は、先の糸鋸の仕事も含めて、彫金の作業そのものでした。
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(1)ヤスリで面取りして、全体的に丸みのあるラインに削り出す。
(2)板材から、石座をつくる。
(3)本体の石座を配置する場所に穴をあけ、石座がぴったりはまるよう、すりあわせする。(”ネコ”さん、さようなら~)
(4)石座を蝋付けする。
(5)板材から、バチカンをつくる。
(6)バチカンを蝋付けする。
(7)石留めして、磨いて完成!
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一番面倒だったのは、石座です。ファセットの覆輪なんて久々にメタルから作りましたが、調子が狂って縁を薄くしすぎてしまい、石が留まらないかも?!と冷や汗をかきつつ、なんとか根性で留めました。。。


ブルートパーズ使用


ガーネット使用

シルクのコードの先端にスワロフスキーのビーズのチャームをつけてみました。好きな長さに結んで使えます。

こんなシンプルなデザイン、ワックスからなら、あっという間・・・CADなら10分たらずですかね?!でも、あの失敗がなかったら、このデザインは最初から思いつかなかったでしょう。(笑)久々に、時間をかけて地金を加工していく、手作り感を楽しみました。

さて、元の作品は、クロスとお花を掛け合わせたデザインなので、”フラワークロス”と命名しましたが、こちらの派生バージョンは、『オープン・フラワークロス』にしました。オープンな分、軽く仕上がっていい感じです。

端材から生まれたので、まさに、リサイクル。エコロジーなジュエリーです。しかしながら、パーツのためにわざわざシルバーの板材買ってきたから、ぜんぜんエコノミーじゃないです。m(^^;)m しかも、板材の”端材”がでてしまいました。


人生で最も嬉しいこと、それは感謝の気持ちです!

2009年12月07日 | ROSE POSYのひとりごと

今日は、ハワイアンの練習に行く日でしたが、ラヴァーグジュエリースクールの展示会、フェスタ2009の最終日でもありました。

ALLYさんに来て見て、ビックリ!!!

まず、私の作品は、入り口を入ってすぐ真正面の一番目立つ一等席のガラスケースの中に展示してくださっていたのです!!

それだけでも飛び上がらんばあかりに嬉しくて舞い上がってしまったのですが、そのあとガラスケースの中をみて、愕然としました。


・・・・・な、ない・・。え?えぇ”~~?!  どこいっちゃったの?


20点以上出品したわたしの作品が、ほとんどないのです。
Sold Out、Sold Out、Sold Out、の札がたくさん置いてあり、あるのは、きれいなクリスマスのデコレーションだけ・・・。

この日、友達がわざわざ見に来てくれたのに、お見せする物がほとんどなくて、申し訳ないことになってしまいました。

ALLYのアキさんから、私の作品を購入してくださった御客様の様子について、いろいろなお話を聞きました。感動しまくりで涙が出そうになりました。

私のつたなき作品をご購入くださった御客様、本当にありがとうございました!本来なら、直接、御客様に心から御礼を申したい次第です。

このように多くの方々に購入していただけたおかげで、寒空に捨てられた可哀相なワンコ・ニャンコ、その他のどうぶつが、優しい方々のあたたかい腕の中に抱かれる、そんなウォーミーハッピークリスマスが訪れることになるでしょう。どの団体に寄付させていただいたかは、後日ご報告させていただきます。

『安いから売れたんでしょ?』

という方も、いらっしゃるでしょう。でも、実はどんなに安くしても売れないものは売れません。自分でも2度の展示会で経験しています。いくら安くしても、おいしそうにみえない野菜や魚を買う人がいないのと同じなのだと思います。ジュエリーといったものは、長く身につけるものですので、”安いから買おう”というものではなく、この不況に私の作品を吟味の上、購入していってくださった方に対して心から感謝の気持ちでいっぱいです。

もう、感謝感激で、ALLYさんでの状況を見たあと、ハワイアンの練習をしようと思っても、感動でしばらく放心状態で手が動きませんでした。すると私の隣に校長先生が来て、ゴールドのバングルを彫りはじめたのですが、『これはオーダーなんだよね。とてもありがいlことだよね~。』と嬉しそうに、とても楽しそうに彫っておられました。

校長先生は、いつもたえず誰かに感謝しているんですよね・・・。ある高名なビジネスコーチングトレーナーが、「成功する5%」の人の共通点として、感謝の心を持っている人をあげておられました。

感謝の気持ちって、素敵です。本当に心から幸せになれます。
購入してくださった皆様、ありがとうございました。みなさまにも、幸せがたくさんの訪れますように!

もし、なにか不具合があったら、ALLYさんにお言付けくださいね。もちろん無償で修理させていただきます。

今日、ショーケースの写真を撮ろうと思ったのですが、何もなくなっていたので、やめました。出品した作品をぼちぼち、アップしていこうと思います。

お客様がプロを育てる!

2009年12月05日 | ROSE POSYのひとりごと
ある宝飾作家の先生に教えて頂いていたときに生徒さん同士として知り合って、いまでもメールのやりとりがある友達がいます。お互いに新しい作品が出来るとメールで写真をみせあっこしている仲です。

その人は、私とほぼ同時期に師事していましたが、その後フリーのデザイナーとして独立し、個人客を相手にオーダーメードのジュエリーを作っています。その彼女が、ラヴァーグのジュエリー展示会に偵察に出向いたそうですが、その感想のメールを貰いました。

『ちょっとあなた、何考えてるのよ。オリジナルの一点物を、あんな値段で出しちゃって、バカじゃないの?』

『あんなことされたら、他の生徒さんさんも不快だろうし、本気で商売してる私らからすれば、すっごい迷惑なことなんだよ。お客さんが”ホントはこんな安く出来るもんなんだ~”、って勘違いしてしまうでしょ。そういう誤った認識のお客さんが増えると市場全体が、もっと安く!もっと安く!って価格破壊が起こっていくのよ。すると仕事は労賃の安い海外に行ってしまって、国内の生産業者は仕事を失うことになるよの。ただの金属の塊を売ってるんじゃあるまいし、まったく冗談じゃないわよ。』

『それに、”私の作品はその値段程度のものです”って自分で自分の作品を低く評価することになるのよ。あなた自身のためにもならないってことわかってるの?』

え、えーと、あの~、スクールの展示会から、価格破壊だなんて、そんな飛躍的な話にはならないとは思いますが、プロとなった友達に、迷惑千万、といわれて、おもいっきり目が醒めました。

銀のかたまりに、いのちを吹き込もう、なんていっておきながら、
その”いのち”の値段をプライスレス、、にしちゃった私。orz

”チャリティなので~”なんて、言い訳にならないですよね。お客さんは嬉しいかもしれませんが、ラヴァーグの他の生徒のみなさんや会場にいらっしゃったプロの皆さんはとても複雑な心境だと思います。本当に浅はかだったと思います。猛烈に反省することしきりです・・・。

   

そして、その友達に激を飛ばされました。

『売るからには、真剣にウリなさいよ。中途半端なことしちゃだめよ。あなたも、一度、作品をネットショップとか委託販売に出してみなさいよ。そしたら、私のいったことがきっとわかるから。』

うーむ、そうきたか・・・・。

ALLYさんではときどき出させてもらってるのですが、スタッフさんにまかせきりで、自己努力は一つもしてない。売れたらワーイワーイ、でおしまい。やっぱりこのままでは進歩できないんだろうな・・・。

『完璧じゃないものを売りものにするのは気が引けるのよねぇ・・・。』とぶつぶつ言うと、その友達は、『違うのよ。わかってないわね。お客様が求める価値はひとそれぞれなのよ。制作のテクニックの高さを求める人ばかりじゃないわ。”他にないデザインだから”、”おもしろいから”、ってそれだけの理由で買ってくれる人がいるのよ。』

『もっともっと上手くなりたかったら、人様にどんどん売ることよ。お客さんに自分を育てて磨いて貰うのよ。私は身をもってそのことを経験したわ。人様に売って、もまれてたたかれるのが修業なのよ。あまりにも安く売るのって、ヤフオクの”特別価格ですのでノークレームでお願いします”って無言の圧力かけるのと同じなのよ。』

なるほどねぇ・・・・。

彼女は、ジュエリー制作はまったくはじめての状態から、半年くらいワックスを習っただけで、独り立ちしてしまいました。そんな状態でオーダー受けて大丈夫なのかなーと思ってたら、じゃんじゃん注文受けちゃってから、”どうやって作ればいいの~?!”と師匠のところへ駆け込んだり(笑)。そんなてんやわんやのスタートでしたが、口コミで客が客を呼び、彼女の個性的なデザインのファンが増えて継続的に注文をいただいているといいます。経験豊富なプロから見れば、制作の技量は劣るかもしれませんが、お客さんは彼女の個性的なデザインのとりこになっているのです。

なるほどねぇ~。目からウロコが落ちました。率直な意見をくれた友人に心から感謝しています。

とはいえ、ワタシが、ネットショップねぇ・・・。
いったい、なにからはじめたらいいんでしょう。2010年の宿題にしたいと思います。


ジュエリー作品展示会 by ”クリエイターの卵たち” がはじまりますよ!

2009年12月01日 | ジュエリーよもやま話
「ラヴァーグフェスタ2009」

クリエーターのたまごたちの祭典です。
ラヴァーグ・ジュエリースクールの展示会が、いよいよ12月2日から6日まで、恵比寿のジュエリーショップ”ALLY”にて開催されます。

ALLYの交通案内はこちら

昨年の展示会よりも遅い時期の開催ですが、クリスマス・シーズンにあわせたのですね。クリスマスといえば、1年でも最もジュエリーの需要がある時期なのに、学校の展示会のために1週間もお店を畳んでしまって、ALLYさん、よいのですか~???

わ たしは、昨日ようやっと提出しました。毎度、夏休みの最終日に宿題をやっつけてる怠け者の子供のようですね。今年は、展示会用にモデリングしたCAD作品 が間に合わず、なんとか別の作品を”突貫工事”で用意したものの、やはり出したいものが出せなかったので不完全燃焼な感じは否めませんが、頑張るには頑張りました。

このブログを見た方しか知らない話となりますが、ROSE POSYの作品の収益金は、捨てられたり飼育放棄された可哀相な犬猫を保護して里親を探すボランティア団体に寄付させていただこうと思っています。売上はたかだか知れていますが、それでもちょっとした、クリスマス・チャリティになればと思っています。 皆様のショッピングがそのまま『ねこだすけ』『いぬだすけ』になりますよ!

ROSE POSYのコーナーは、お店の方に聞いていただけるとわかります。ヒントは、サーフボードの形をした、超へたくそなハワイアン彫りのペンダント があるところです。まだまだ習作中で売り物になるしろものではないのですが(笑)、一応”目印”として出しておきました。

   

ラヴァーグの展示会は作品を見て回るだけでも大変楽しいのですが、『こんな作品をこの値段で売っちゃっていいの?!』というようなビックリ価格で販売されていたりもします。 

今年はジュエリーCADの生徒さんが増えていますし、最近、光造型機も導入されたので、さらに多くのCADによる作品出展が期待できそうです。ジュエリーCADをはじめてみようかな、と思っている方、展示会のついでに、教室を見学させてもらってはいかがでしょうか。事前予約をすればジュエリーCADの体験もできるそうです。

ジュエリーCAD1日体験コースについて

展示会のシーズンが来るたびに、こうした貴重な勉強の機会を与えて頂いて、ありがたいことだなぁと思うのです。ラヴァーグの展示会を、ただのお楽しみイベントや発表会ではなく、テスト・マーケティングの機会と捉えると、学ぶべきことがたくさんあります。

売れるということは作品を認められるということでもあるので、やはり全く売れないというのも寂しいものがあります。かといって、売れそうなデザインを意識してしまうと、これはこれで物作りの楽しさがなくなってしまいますので、そのへんのさじ加減が難しいところです。

    

展示即売会といっても、来場者の大半は、スクールの生徒と招待された友達や家族・親類で、”ご祝儀”として招待者の作品を買っていくというのがほとんどのケースです。いかに沢山の友達を連れてきて、手ぶらで帰らせない接客ができるかが勝負の分かれ目、といったところです。

セールス向きでないというか、元来要領の悪い私は、ほとんど人を招待しないのですが、知り合いに買ってもらうと、なんかムリさせちゃったかな?義理で買ってくれたんだろうな、と余計な気を回してしまうので、むしろ見知らぬ方の目にとまり、作品を気に入って買っていただけることに、毎回大きな感動と楽しみを覚えています。

さて、ラヴァーグの展示会では、招待された友達や親類は、まず招待してくれた生徒さんのものを買います。それから、まだお財布に余裕があれば、他の生徒さんの作品も物色するわけですが、見知らぬ人の作品を”衝動買い”してもらえる価格帯というのは、だいたい5,000円までがボーダーラインのようです。展示会の様子をそっと観察していますと、私の作品の前で『これ、かわいい~!』と立ち止まってくださっても、値段が5,000円以上になってると、みなさんだいたい迷った挙句、そーっと元に戻しています。(笑)

しかし、一点物については、制作にかかるコストをもろにその1品にのしかかるので、実は値段を安くすることはとても難しいのです。ジュエリーの値段の仕組みは一般の人にはなかなか理解していただけず、量産品の安物などとごっちゃりにして、『シルバーなんだから安くできて当然なんじゃん?』、みたいな感覚で捉えられてしまうのが悲しいところです。

       

今回の展示会は、クリスマス・チャリティもかねているので、原価・コストの勘定は一切抜きにして、すべての作品を5,000円以下の破格の値段をつけて出展することにしました。とくにジュエリーCADの作品は、かかった費用をはるかに下回る値段で出していますので、売れてもまったくコストは回収できません。おまけに作品を作るのにかかった手間暇を考えると、滅茶苦茶な価格設定なのですが、お客さんがせっかく気に入っても価格面で購入を躊躇することのないようにしてみた次第です。

業界の皆様、こ、これは、けして価格破壊ではありません!!
学校の展示会という場所柄、安くないと買っていただけないので、身銭切るつもりでそうしただけですから、どうか見逃してやってくださいませ。