時期が外れてしまいましたが、もうすぐホワイトデーということもあり、あえてトピックスにしました。
某テレビ番組の取材結果で、女性がクリスマスプレゼントに欲しいもののランキングは以下の結果でした。
1位 ブランド物のアクセ (1.Tiffany 2.4℃ 3.Channel)
2位 ブランドバッグ (1.MIUMIU 2.Louis Vuitton 3.Gucci )
3位 ブランド腕時計(1.FoliFoli 2.Cartie 3.Channel)
全て、”ブランドの○○”、、、というご指名つきなんですね。誰が見ても、”あのブランド”とみてわかるものが欲しい、というのはやはり、同姓を意識した(友達に勝ちたい、目立ちたい、上流志向の女に見られたい)女心の表れでしょうか。
特筆すべきなのが、アクセサリーの2位に日本のブランドに入っていることです。
以前の調査では、アクセサリーもすべて海外ブランドでした。(たしかCartie。ネコも杓子も、トリニティとかラブリングとかバングル・・・)もしかして、4℃が日本のブランドと知らない人も多いのかもしれません。
今は、ブランドもノーボーダーの時代。SONYを自国の企業だと信じて疑わないアメリカ人もいますし、UNIQLOやMUJIも、世界中にファンがいます。 人々が好む商品コンセプトに国境はありません。品質や価格面での顧客満足をさらに後押しするサクセスファクターが、”ブランド”です。○○を持っていることにステータスを感じる、あるいはカッコイイ、心地よい、○○を人に贈ると喜ばれる・・・といった、ユーザーエクスペリエンスを突き詰めれば、ブランディングを無視することはできないと考えます。
私が好きな日本の世界的ブランドに、”Imabari”があります。
愛媛県の特産、今治のタオルに冠せられたブランドです。四国で生産される、一定の基準を満たした高品質のタオル全般に称される、地域特産品ブランドで、今ではこのマークは高級タオルのステータスシンボルになっています。中国などの輸入品に押され、衰退する一方だった四国の繊維産業でしたが、新しいブランド戦略により、今治タオルは高品質の商品として再びその価値を見直されるところとなりました。このimabariブランディングの成功には、立役者となったプロのブランドクリエーターの存在があります。
ご参考: 今治タオルプロジェクト
良い商品の条件には、もちろん、品質、デザイン、機能性といった基本的な評価要素がそなわっていなければなりませんが、人々に好まれるために必要な最後の成功要因は、『ブランド』だと思います。日本のメーカーは、企業規模に関係なく、ブランド戦略でも頑張れば、世界を相手にできると信じています。
・・・とはいえ、なにがなんでも自社内でブランド戦略を立案・実践しようとすると、メーカー目線の自画自賛的なコンセプトを押し付けることになりかねません。 自社に高いブランディングスキルがない場合は、imabariのように、専門のコンサルタントにブランドプロジェクトをアウトソースするというのも手だと思います。コンセプトやロゴをお金を出して人に考えてもらう、なんていう習慣がなかった企業にとっては、一見、無駄な投資のように見えますが、後から得られるメリットの大きさを考えればお安いものだと思います。