ROSE POSYのハンドクラフト・ブログ

”手仕事”の楽しさをお伝えできればと思います。ROSE POSYオリジナル作品もどうぞお楽しみ下さい。

アイオライトのクラシックなお花リング

2007年09月28日 | ジュエリー作品&試作品


ようやっと、展示会用の作品のキャストがあがってきました。
こんな、ブログ書いてる場合じゃないんですけど(笑) 
夜は音を出せないので、週末に頑張ろうと思います。

というわけで、お茶濁しに?、またまた懐かしい過去作ジュエリーシリーズです。

アイオライトという石をセンターストーンに配置した、彫金リングです。メレの石座のパイプも爪となる丸線も、金の角棒素材からせっせと引いて作りました。それらのパーツを1本ずつロウ付けして・・・。今じゃ、気が遠くなるようなプロセスです。こんなオーソドックスなデザイン(ちゅうか、メレーの取り巻きリングって古臭いですね)のリングは、もうあまり作りたいとも思いません。いい思い出という感じです。

アイオライトは不思議な石で、角度によって実にいろいろな色にみえます。下から見るとふっと無色透明だったりするのです。

まだ、ゴールドものはあと数点手元にありますのでおいおい・・・。他はみんな誰かにあげたり、欲しいと言う人に売ったりしてしまい、残っていないので、今残っているのも失くさないうちに記念にブログにおいておこうとおもっています。


パール&アメジストのゴールド・リング

2007年09月26日 | ジュエリー作品&試作品


写真をちょっといつもより大きめにしてみましたら、やっぱり、かなり恥ずかしいですね。

『懐かしのおもいでジュエリー』シリーズ続きです。これも、かなり初期の頃の、しかも"ゴールド・デビュー"の作品です。初めてのゴールド作品なので思い入れがあり、かなり使い込みましたが、まだパールのテリが綺麗に出ていてよかったです。

これはまだワックス・モデリングを始めていなかった頃でしたので、
つまり、K18ゴールドの”延べ棒”から、トンチンカンチンと叩いて、ヤスリで甲丸状に削り、石座と真珠用の芯をロウ付けして作ったものです。着用性を考えて裏は少し抜きましたが、ほぼ無垢に近く、ずっしりと重厚感があります。

ただの角棒状の金地金を何度も火でなまして、叩いてこのような形にしていくのはとても骨の折れる作業ですが、『彫金をやっとるだー!』というダイナミックな気分になります。そして、サクサクと気持ちよく削れる感じと、汚らしい色の地金が磨きこむうちに、どんどんゴールドの輝きを帯びていく過程がとても楽しく、という素材の素晴らしさに陶酔したものです。


ワックスで原型を作ることを覚えてからは、こんな贅沢な地金の使い方はもうできません。 しばらく猿のように嬉々として金を削ったり叩いたりしてましたが、経済的理由で”ゲージツ家気取り”も長くは続きませんでした。

今はラクすることばかりを覚え、思えば、もう、メタルからリングを作ろうといったエネルギーが失われつつありますが、金属と一対になって額に汗する作業は、無になり、心を解き放ち、魂を昇華させ、完成時にはえもいわれぬ充実感があります。ワックスで軽作業になった今ではけして味わえない、忘れられない感覚なのです。


懐かしのTiffanyスタイルのゴールドリング

2007年09月25日 | ジュエリー作品&試作品


最近制作したジュエリーを撮影したついでに、かなり前に作った、懐かしい習作リングたちの写真を遊び半分で撮りました。恥ずかしながら記念にアップしときました。さんざん使用した後の品のため、傷だらけです。

前にも書きましたが、私のカメラは致命的な”癖”があります。強い色や光に出遭うとピントが狂ってしまい、ダイヤのキラメキ感や透明感が綺麗に撮れません。ホワイトダイヤとルビーのような赤いファセット石はからっきしダメです。紫色も上手に再現できません。腕が悪いのをカメラのせいにして恐縮ですが、マニュアルでいろいろ細かな調整できないところが、やはりバカチョンカメラの限界だと思います。高性能のデジカメが欲しくなってきましたが、何かテクニックで上手に撮れる方法がありましたら、ぜひ教えてくださいませ。

話はリングに戻りますね。Copyright(C)がついていない理由として、正直に申し上げますと、ティファニーのデザインリングに似せて作ったものです。このモデルは今は絶版になっているようです。この頃は、ひたすら女性雑誌を見て流行のジュエリーのスタイルを模倣することで、いろいろな技術を習得していました。

ご覧のように、ダイヤの一部のエッジが露出しているのがこのデザインのポイントです。また、石と地金がツライチではなく、ふっくらした腕がセンターストーンに向かってゆるやかな窪みになっていく繊細なラインを描いています。難易度の高い伏せ留めでしかも硬いゴールド。未熟者が、練習がてらにこのデザインに挑戦したのは無謀でした。石がなかなか留まらず、ガンガン地金を叩きまくり、セッティングにかなりてこづったのを今でも覚えています。

さて、この作品(18K)は、石留めに苦労しただけに愛着があってしばらく着用したものの、元々あまりゴールドが好きではないので、永らくジュエリーボックスにお蔵入りとなりました。今、久々に取り出して見ると、(いちおうポリッシュクロスで表面は磨きました)金ってこんな濃い黄色をしていたっけ??最近のゴールドジュエリーに比べて、かなり、色みが強い気がします。ゴールドの色にも流行があるのでしょうか。それとも経年変化があるのでしょうか。
その辺に詳しい方、おしえてくださいませんか?


天然 vs. 合成

2007年09月24日 | ジュエリーよもやま話
COOL BEAUTYなグリーンクォーツのリングのブログに、ある方からコメントをいただきました。

綺麗なグリーンクォーツを購入したが、鑑別に出したら合成だといわれてショックでブルーな気持ちになられたとのこと。高い買い物をされたのでしたら、それはショックかもしれませんね。

でも、少しの救いがあるとすれば、天然クォーツに照射処理をして染色した物かもしれません。そうだとすれば、完全には”合成”とはいえず、天然石のトリートメント・ストーン・バージョンの部類になるかと思います。クォーツ自体は大量産出されているので、合成で作るほうがかえって高くつくような気がしますから・・・。

ちなみに、グリーン・クォーツやグリーン・アメジストは非常に希少ですが、天然のものが存在します。ある条件で加熱・照射されるとアメシスト(水晶)が緑色に変化するのです。この天然の変化と同じ条件で、人為的にトリートメントしたものが、現在、一般的に市場に流通しているものです。

■ご参考資料 (全国宝石協会様HPより)

鉱物名: 天然クォーツ
宝石名: グリーン・クォーツ

と鑑別書には表示します。

コメントをかかれた方が購入したのは、石そのものが天然クォーツでないとすれば、たとえばガラス等だとしたら、販売した店はかなりインチキです。そもそも天然クォーツをトリートメントしたグリーン・クォーツだって安価に購入できますから・・・。なにより、お店の人が、”天然”、と嘘をついたことに問題がありますね。それについては私も憤りを覚えますし、コメントくださった方に同情いたしております。 

私が買った石は、トリートメントだと言うことを知っていて(店の人に確認して)購入しています。値段が、値段ですからね。『わーい、綺麗~。』とお財布を気にせずに笑いながら購入しました。

多少とも、鉱物と宝石鑑定の知識があり、市場での相場感もあると、ある程度は、価格からだいたい天然・合成、トリートメント有り無しの差はわかると思いますが、見た目で判別というのは非常に難しいです。プロでも間違えることがあります。だからこそ、お店の人は正しい知識・情報と正直な気持ちをもって販売してほしいと思います。

天然で、かつトリートメントを全く施さずに文句なく美しい宝石というのは、非常に希少なため高価でなかなか流通しない(つまり、低価格では人の手に届かない)のが普通です。流通しないからこそ、それに限りなく似たような美しさをもつ合成石やトリートメントストーンを作ろうという動きがあるのです。(メーカーからすれば、けして”偽物”を作って人をだまそうと言う趣旨ではありません。)

合成の水晶や合成ダイヤの差は、人が作るか天然に出来たかの違いだけで、組成や性質はほぼ同じであり、それが否とするかどうかというのは、ヒトの価値観の問題と思います。

自分の目で”綺麗”だと思ったらよいのではないでしょうか。私はそのようにわりきっており、合成なり、トリートメントなり、安価で美しいマンメイド・ストーンを気軽なジュエリー制作素材として楽しんでいます。前のブログにも書きましたが、ダイヤだって天然というだけで高くて汚い石よりも、合成でも綺麗な石のほうを選びますね。

この世のモノの相場として、『希少=高い』、の相関関係は必ず成立しますが、『高い=良い物』、とは限りません。

合成石は、人の叡智と科学技術の進歩があったらこそ生まれえたのです。そう否定的にならずとも、安くて美しい石をたくさん使ってジュエリーメーキングを楽しんだらいいと考えています。”コスチューム・ジュエリー”とか、”トラベル・ジュエリー”と称して、クリスタルガラスや合成石で出来た、美しく安価ながら豪華なジュエリーのカテゴリーが存在し、セレブといわれる方々も気軽に愛用されていますしね。

 ただし、絶対に許されないのは、合成のものを『天然』と偽った表示をして高額で販売する行為です。価値観はひとそれぞれ。宝石に関しては、”天然至上主義”の人もいますので、そういう人に、プレゼントするにしろ、販売するにしろ、ウソをいってはいけないと思います。


展示会まで、あと2週間!

2007年09月19日 | ジュエリーよもやま話

の記事でもご紹介しましたが、恵比寿のラ・ヴァーグ・ジュエリースクールの併設SHOP、アリー・ジュエリーにて、同校の先生・生徒さんの作品展示会が行われます。(わたし、にわか宣伝担当員?!)

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2007年10月4日(木)~10月8日(月)
11:00~20:00 (最終日は18:00まで)

東京都渋谷区恵比寿1-22-2 バンタンイーストビルディング 
La・Vagueジュエリースクール
(JR恵比寿駅 東口より徒歩3分)

展示は併設のAllyジュエリーのショップです。MAPはこちら

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展示だけでなく、出品されたどの作品も即売しているので、気に入った作品があったら買うこともできます。

ジュエリーやアクセサリーが大好きな方も、ご自身でジュエリーを造って見たいと思っていた方、ぜひ、皆様お誘いの上、いらしてください!

ジュエリー制作は本当に楽しいんです。作るプロセスも楽しいし、身に着けても楽しいし、プレゼントしても喜ばれるし、ぜひこの楽しさを皆さんにもこの展示会を通じてわかっていただけたらと思います。



私はCADクラスの合間に他の生徒さんの制作を見学するのが好きなのですが、アマチュア・クリエーターといっても中にはほとんどプロのような凄い作品を作る方もいらっしゃいますし、ジュエリー業界の一線で活躍する、プロのジュエリーデザイナーさんや職人さんたちも通うスクールなので、事実、プロの出品も鑑賞できるというのは魅力的です。(先生も出品販売するとのことで、これまた楽しみ!)


さて、わたくしも先生のススメで、つたなくもCADデザインでの作品に挑戦しましたが、なかなかまとまった時間がとれず、リング1点、ペンダントトップ2点完成するのが精一杯でした。いやー、大変だった・・・。設計時間の半分は、トラブルシューティングに費やしていた気がします。
でも、せっかくの発表会なので、ワックス手彫りでシコシコ作ったヤツも出したいと思います。

締め切り直前の土日は、家に閉じこもってヒィヒィ言いながら仕上げてるだろうなあ。会社の仕事も納期に追いまくられ、家でも納期に追いまくられ、今月はまったく、えらいこっちゃ。



正直言って、売るほうに関しては、あまり期待しておりません。売れない画家が路傍で絵を売るような気分ですが、見に来てくれただけでも嬉しい。私の作品の前で足を止めていただき、あわよくば、褒めてもらえたら、私としては大満足です。

そうそう、このブログに掲載した作品ストックからもいくつか出しマス。実物を手にとって見てみたい方は是非、お越し下さいませ。



コンケイブカット・グリーンアメジストのペンダント

2007年09月13日 | ジュエリー作品&試作品


逆涙型のコロンとした、ペンダントトップです。
とくにモチーフとなったものはないのですが、シルバー独特の地色を活かしてコスミックなイメージで、遊び感覚で作ってみました。

センター・ストーンは、『グリーン・アメジスト』です。アメジストはご存知のように通常は紫色なんですが、こんな淡いミントグリーンのアメジストもあるのですね。トリリアント・シェイプです。この石の形がなかなかデザイン的に使いにくいのです。POPな感じを出すために、あえてアシンメトリーな配置にしました。

この石、カットが変わっていて、”コンケイブ・カット”という、石の裏側にかなり細かい高度なカットを施しています。(concaveは凹面、くぼみの意。)このカットにより、クリーンな透明感を保ちながら、奥からキラキラと放射状に輝くという面白い光の効果を演出しています。

センターを衛星上に囲んでいる小さな石は、ホワイトCZ、ピンクCZ、ブルートパーズ、ガーネット、グリーンクォーツです。いずれも伏せ込みで留めました。


~右側~


~左側~


~裏側~


もういっちょ。
大きさはこんな感じ。

髪の毛からダイヤモンド! ~第2のバイオダイヤモンド~

2007年09月12日 | ジュエリーよもやま話

IrisGemのHPより借用。

遺灰でダイヤモンドを作るサービスがあるというのをテレビで見たことがありますが、(参考サイト:ライフジェムジャパン)最近、髪の毛でダイヤモンドを作る技術をもっている、スペインの”IrisGem(アイリスジェム)(日本語サイトあり。かなり怪しい日本語ですが)”という会社が、日本国内で総代理店を設立した、というトピックスを遅ればせながら知りました。

人の髪の毛から抽出した炭素を使って、ダイヤモンドを合成するというサービスで、大きさは0.3ct~1ct、カラーは、ブラウンイエロー、カナリーイエロー、グリーン、ブルー、ホワイトの5色だそうです。(カラーとカットの例)作り方のプロセスはこんな感じ。(なまなまし~)動物の毛でもできるそうです。

髪の毛が3gあればダイヤの合成ができるそうで、注文から納期までは6ヶ月。その髪の毛を使って作られたことを証明するために、製造過程を注文者にネット中継で公開するそうです。

すでにIrisGemより、スペイン、ポルトガル、イギリスで400個販売したとのことです。日本では、『EXIS (エクシス)ダイヤモンド』というブランドとして、原嶋貴石さんとインサイトアクセスさんが日本総販売代理店として、プロデュース・販売をしていくそうです。日本での価格は、0.3ctで63~105万円、1ctで210万円。

◇参考サイト: 解読!科学ニュース

”バイオダイヤ”ってどうしてどうしてもなんか生々しいイメージがつきまといますよね。遺灰ダイヤは亡くなった方の形見としてお持ちになる方が多いようですが、髪の毛ダイヤの場合は、元気に生きている間に誰かにプレゼントするような使い方なのでしょうか。用途がなかなか思い当たりません。婚約指輪に新郎の髪の毛で作ったダイヤとか!?彼氏に『オレの毛で作ったダイヤだ。オレだと思って肌身離さず持っていてくれ。』なんていわれたら、うへー、どうしよう・・・。



愛している人が生きている間はその生きている姿こそが”宝物”。

ここはもっとポジティブにかわいらしいアイデアでいきましょう。こんなのはどうかしら?子供が生まれて初めて生えた毛 で作ったダイヤを大切にとっておいて、その子が20歳になった成人のお祝いにプレゼントするというもの。きっとこれは子供に喜ばれるし、贈る親も感慨深いと思います。

でも、バイオダイヤ、あくまでも合成。天然モノじゃない。やはり、誰かからプレゼントしてもらうなら、天然ダイヤがええわなぁ。。。(笑)





ラ・ヴァーグの展示会だぁ!(焦)

2007年09月05日 | ジュエリーよもやま話
私のお世話になっている、ラ・ヴァーグさんが、10月に、ここで学ぶ生徒さんの作品の発表展示即売会を行うそうです。

★ラ・ヴァーグのお知らせ★

わたしはCADコースだし、関係ないなーと思っておりましたら、先生から、ぜひ参加してくださいとお誘いをいただきました。何を出してもいいというので、今まで売りがたく差し上げがたく、大事に持っていた作品か、自分が着用していて好評だったり、お誂えリクエストがあった作品でもう一度原型から作ってゴム形とっておいた作品の再生(Re-Born)か、、全く新規に展示会の出品用に新作を作ろうと思いを巡らせていたところ、校長先生に、
『せっかくだからCADで作りましょうよ』
といわれてしまいました。

どっひゃー!!あたしゃまだ講習中の身よ。自力でオリジナルデザインが自在に作り込めるほど習熟しておりません。しかも、提出締め切りは、10月1日。(1ヶ月切ってるって!)

困ったなー。自宅のライノ(CADソフト)は、まだ評価版だし(ファイルのセーブが25回までしか出来ない!すでにかなりセーブ回数を消費。)あいにく9月は仕事が繁忙期にあたり、平日は忙しくてとても学校に通えないし、週末しかできないので、うーん、かなり厳しい。今週末にはCADの設計が出来上がってなければ、今月末までの仕上げはかなり難しいな。

ペーパーデザインで書きためたものがいろいろあるので、ネタは尽きず、あとはどれかを選んでCADで造形してくだけなんだけどな。いかんせん、技術がともなわないんのですよ。(手でワックスをホリホリしたほうが早そう・・・)

先日、外添要一さんがとてもいいことを言いました。年金問題のシステム面での解決についてコミットした際、ニュースキャスターが、”もし出来なかったらどう責任を取るおつもりですか?”と聞いたところ、

『出来なかった時のことを考えず、できると思ってやるんです。最初からダメだと思ってやったら何もできません』

といったようなことを述べられていました。

私も頑張ってみよう。万一だめでも(技術的に出来ない、というよりも締め切りに間に合わない可能性が・・・)、今後の展開につなげていければと思います。(常にポジティブ!)



以下は私の勝手な洞察です。深読みです。現在、私が従事している仕事柄、どうしても、ただの生徒として単純に事象をとらえることができません。(松尾先生、間違っていましたら訂正してくださいね。)

この展示販売企画の凄いと思うところは、生徒の作品発表の場のために、併設のお店を5日間もたたんでしまい、しかも売り上げ金はすべて生徒のもの、お店はバックマージン、手数料、ショバ代など一切、生徒からは取らないということなのです。委託販売で手数料なしって、ありえないですよ!

展示会当日は通常通りにお客様へのアテンド(商品説明)もあるだろうし、会計事務(当日のレジや、誰のどれが売れたかという管理とか、生徒に払い戻しとかも含め)にしろ、販売中のメンテナンス(お客に手垢ベタベタされたらきれいに清拭するとか)だって、ALLYのスタッフの方がお仕事するのですから、コストがかかっちゃうのです。持ち出しもいいところです。

私は、ビジネス的な視点から、このイベントは大変な英断だと見ています。週末を含む5日間も店をたたむということは、(しかも、店長・従業員さんたちは休みではない)経営的にかなりインパクトがあることだと思うのです。

しかし、いろいろな効果も期待できるかと思います。
スクールの生徒さんに、作品を発表する場(しかも上手な人だけ出品するのではなく、誰でも自由に出せる)を設けることで、生徒のモチベーションも上がり、継続率を高めることもできるでしょう。

生徒さんの招待でやってきた友達が、”こんな素敵な作品が作れるの?!私もジュエリーメーキング、やってみようかしら?”と思い、新たな生徒(=顧客)になるかもしれません。業界の人達も見に来るでしょう。『こんなにレベルの高い作品が作れる学校なら、しっかりしてるだろう。うちの社員も入れてみよう』、と思うかもしれません。

一方、お客さんとしてきた方には、世界にひとつだけの味のある手作りジュエリーを入手できることに魅力を感じ、また純粋に作品を鑑賞しに来た人も楽しむことができるでしょう。そして彼女らはALLYの心地よい雰囲気に親しみを感じて、今後、ちょくちょく寄ってお買い物をしてくれるかもしれません。

この企画は、一見ボランティアのようにみえますが、長期的な視点で考えるとむしろお店やスクールにとってプラス効果のほうが高いと思います。なぜならば、誰にとっても、Win-Winの関係が成り立っています。みんなが幸せになれるビジネス構造です。

松尾先生、いや、ビジネスパーソン(事業家)としての松尾さんは、大局的に物事を見ておられる、素晴らしいアイデアマンだと思っています。私はメンターとして勝手に尊敬して仰いでおります。


ジャパンジュエリーフェア2007にいってきました!

2007年09月01日 | ジュエリーよもやま話
今日は、東京ビックサイトで開催された、Japan Jewelry Fair 2007
(通称JJF)に見物に行ってまいりました。

いやー、それにしてもビックサイトは遠い!駅からも遠いし、入り口に入ってから会場に着くまでも遠い!行きは意気揚々としていますが、帰りは広い展示会場を散々歩き回った後なので、さらに遠く感じます。毎年4~5時間くらいは歩き回って疲れすぎてしまうので、今年はキッカリ2時間だけにして帰ろうと終了時間の2時間前に着くようにしました。

 
東京ビックサイト(国際展示場)


会場内は撮影禁止なので
受付の前で撮影。

JJFは、毎年1月に行われる国際宝飾展に比べると、あまり人がごった返すようなことはないので、ゆったりと回ることができます。

ジュエリーのトレードショーのお楽しみは何といっても、ルースの物色です。しかしながら、今年の”ストーンハンティング”は不発でした。心揺さぶられるものがみあたらず、サイドストーンに使う小さなルビーと、メレのCZ(キュービックジルコニア)を買っただけでした。

でもね、このCZというのが年々製造技術が進化していて、すごいのです。CZでもグレードがあるんですよ。今回はラウンド・ブリリアントカットの中でも最高級といわれるエクセレントカットで、さらに完璧にシンメトリーな『ハート&キューピット』のパターンが見られるというCZのルースをゲットしました。

いやー、もう肉眼で見ても全然輝き方が違うんです。高級品といわれる、AAAクラスのCZと比べても格段の違いです。光の反射が、キラキラ、でなく、チリチリと細かいのです。このCZは、蛍光灯下でも、とても綺麗に光が反射します。見ていて飽きません。自宅に帰り、しばらくニヤニヤと眺めていました。
”戦利品”を持ち帰ってひとり悦に入る。至福のヨロコビです。
この石とゴールドでハーフエタニティ・リングでも作ってみようかな。


ごめんなさい。どうしても照りの強い、
透明な石は写真撮影が難しいです。

なぜ、ハート&キューピットというかというと、ダイヤに光を当てて顕微鏡でみた場合、ダイヤの上(テーブル面)から見ると、8本の矢(アロー)が放射状に見え、ダイヤの下側(パビリオン)から見ると、8つのハートが見えるからだそうです。この幾何学的な形状が完全なシンメトリーを形作っているほど、優れたカッティングということになります。詳しくは中央宝石研究所さんのこちらの資料をご参照ください。
画像だけ抜粋させていただきました。 Many Thanks!


左がキューピットの矢、右がハート。

キュービックジルコニア(人造ダイヤ)でそこまでやるか?という感じですが、より天然ダイヤに似せているというよりは、希少で高価な天然ダイヤ同様にカッティングの手間隙かけることで、CZにも付加価値をつけて完成品を高く売ろうぜ、ということなのかもしれません。

私、CZ否定しません。CZを開発した人偉いと思います。
もともと、工業用ダイヤモンドの代替品として作られたようですが、模造とはいえ、へたな天然ダイヤより綺麗ですもの。
TVショッピング等で『なんと1ctでお値段たったの10万円!!大量買付けだからできるこのお値段!』奥さん達がエ~!?と奇声をあげる、あのお得なダイヤを買った人に見せてもらいましたが、いやキッタナイのなんのって。うへー。本人には悪いから言わなかったけど、濁ってるし色はくすんでるし、TVに映ってたのと違うじゃん?という代物でした。でも、本人は1ctという大きさに舞い上がって大満足してました。まあ、本人さえよければいいんですけどね。わたし的には、あれは、タダでくれるといってもケッコウですわ。天然でキチャニャイ石より、人造でもきれいな石を所望します。

で、話はまた戻りますが、ワタクシ自宅に帰って、さっそくゲットしたCZを顕微鏡で見てみましたよ!倍率が低いため、かなり見えづらいのですが、頑張ってかろうじてやっと見えました!ハートと弓矢。しかも、完璧なシンメトリー!ふーむ、なるほどそういうことだったのか。まあ、矢やハートが見えるかどうかはさておき、”ハート&キューピット”という名称がなんと可愛らしく、ロマンチックなのでしょう。