私の家の近所にある砧公園は、元ゴルフ場だけあって、とにかく広大で自然豊かな区民の憩いの場所です。今年の砧の桜は週末にほぼ満開を迎え、とくに晴れて暖かい日曜日はそれは大変な人出でした。
年々人が増えている気がしますが、郊外のせいか、もっぱら週末の日中は、サラリーマンのウルサイ飲っぱらい軍団は少なく、近隣在住のお子様連れファミリー層がメインなので、静かにお花見を楽しめます。
この見事な桜!桜の枝先が、地面につきそうです。こんな大樹が、園内のいたるところに植えられています。
ソメイヨシノの寿命は、約60年といわれます。そろそろ、都内の街路樹の桜は世代交代が始まっています。立派な木が次々と切り倒されて若い木に植え替えられたり、木の負担を減らすためか太い枝が切り払われてしまい、貧弱な桜並木になっているところもあります。まだまだ元気そうなのに・・・と思いますが、木の内部が腐食していて倒木の恐れがあるので、そのままにしておけないのだそうです。
私のお気に入りの風景。けやきの新緑と桜のピンクのコントラストが綺麗。
新しく植え替えたところは、ピンク色の濃い早咲きの桜や、山桜と思われる種類の木も植えられています。ソメイヨシノだけで揃えたほうが、桜並木としては綺麗ですが、ソメイヨシノは病気に弱いので、おそらく病害のときに並木全体が全滅しないよう、混ぜて植えてるのかもしれません。
砧公園は、1940年に開園したそうです。その年に生まれた人は、今79歳。その年に植樹された桜は、おそらく行楽客が花見を楽しめる程度の成木だったと思われます。つまり、上記の写真のような大木だと、樹齢90歳近いものもあると思われます。もうとっくに寿命を越えているということですね。
砧公園は環八や首都高に隣接しており、桜にとってとてもいい環境といえないのですが、それでも、ここまで立派に大きく育てた方々の努力に頭が下がる思いです。しかし、長年人々を楽しませてくれた、砧の巨木も徐々に枯れ始めているそうです。
あと何年かしたら、こんな巨木はすべてなくなってしまい、砧の花見の光景もすっかり様変わりしているかもしれません。誠にありがたい気持ちで、今年の桜を鑑賞させていただきました。
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