「適切な判断をしてもらえた。警視庁と検察庁には謝罪をいただきたい」
◆胃がんと分かっても保釈は認められなかった
◆「お父さんの製品は疑われるものじゃなかった」
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どういうつもりで「裏金キックバック」の中止を指示したのか。
自民党安倍派(清和政策研究会)のパーティー裏金事件を巡り、会長だった安倍元首相が昨年5月の派閥パーティー直前の4月にキックバックの取りやめを指示していたと朝日新聞(23日)が報じた。キックバックの中止は当時、事務総長だった西村前経産相らが協議の上、所属議員に周知されたが、反発を招き最終的に撤回されたという。
ジャーナリストの岩田明子
しかし、不正を把握した安倍氏が正義感から「裏金キックバック」の中止を言い出したのかどうか。安倍派関係者はこう言う。
「裏金のキックバックは少なくとも20年前から行われていて、派内では『慣習』になっていた。当然、安倍さんが中堅・若手として所属していたころから行われていたわけです。安倍さんがキックバックをもらっていたかは不明ですが、昔からスキームを知っていたのは間違いないでしょう」
20日付のスポーツニッポンの名物コラム「永田町ウラ情報 政界噂の(秘)日誌」が興味深い。安倍派関係者が次のようにコメントしているのだ。
「安倍さんは“自分が(派閥の)会長になったんだから(裏金の)発覚に気をつけろ”と言っただけ。裏金に反対したなんてのは神格化が過ぎますよ」
実際、安倍氏の認識はその程度ではなかったか。派閥の不記載を刑事告発した神戸学院大教授の上脇博之氏が言う。
「安倍派のパーティー収入は18年の2億円台から19年に1億5000万円程度になり、20、21年に約1億円、22年は1億円を割っています。つまり、キックバックや中抜きによる裏金額が増えてきた可能性があるわけです。会長の安倍元首相が22年4月に『やり方を直せ』と強く指示したのなら、従う議員が増え、同年の収入は増えていなければおかしい。安倍元首相亡き後に、多くの議員が生前の指示を無視したというのは不自然です。実際は『やり方を直せ』ではなく『発覚しづらいやり方に変えろ』という指示ではなかったのか。安倍元首相の指示があったのかどうかを含め、疑問が残ります」
そもそも、安倍氏の関連する政治団体は13~19年の「桜を見る会」前夜祭の収支を全て不記載にしてきた経緯がある。この問題を巡っては、安倍氏の公設第1秘書が略式起訴され、安倍氏本人の監督能力のなさが明白になった。そんな人物が正義感から「不記載はやめろ」と指示するとはとても思えないのだが。
【横田一の現場直撃 No.247】◆河野「密告」推奨 ◆大阪「カジノ博」 ◆武蔵野市長 自公奪還 20231225
【やはた愛記者会見】(次期衆議院議員選挙 公認候補予定者 大阪府第13区・比例近畿ブロック)
松下玲子市長が次期衆院選出馬を表明して辞職したことに伴う東京都武蔵野市長選は24日、投開票され、自民、公明両党推薦の元市議、小美濃安弘氏(61=無所属)が、立憲民主党、共産党、れいわ新選組、社民党などが支持した元市議の笹岡裕子氏(37=無所属)を僅差で破り初当選した。 同市のホームページによると、小美濃氏と笹岡氏の票差はわずか339票。 同市は、先月、次期衆院選不出馬を表明した立憲民主党の菅直人元首相の地盤。同市では2005年10月以降、非自民系の市長が続いてきており、自民系の市長は2005年8月まで務めて衆院議員に転身した、土屋正忠氏以来18年ぶり。 党派閥パーティーをめぐる政治資金事件の渦中にある自民党は今秋以降、立川、青梅両市長選など東京の選挙で3連敗した。一方、今月10日に投開票された江東区長選では、都民ファーストの会特別顧問を務める小池百合子都知事が擁立を主導した元東京都政策担当部長の大久保朋果氏(52)に相乗りする形で勝利。今回は、江東区長選に続き推薦候補の勝利となった。 一方、政治資金問題に対する有権者の目は厳しく、首都東京の選挙で万全な結果が出せていないことで、次期衆院選への影響を懸念する声もある。 東京では来年、政治資金問題で党政調会長を辞任した安倍派の萩生田光一前政調会の地元、八王子市の市長選のほか、府中市長選や目黒区長選なども予定される。自民にとって来年以降も、東京の選挙において厳しい戦いとなることに変わりはない。 笹岡氏は商社勤務や市議2期を経て、今回の市長選に出馬した。2期目途中で辞職した松下前市長や菅氏、立民の蓮舫参院議員ら国会議員を含め幅広い応援を受けたが、届かなかった。 投票率は44・77%で、前回(21年)の47・46%を2・69ポイント下回った。
昨年から今年にかけ、日本の原発政策が大きく変わった。できる限り減らすとしていたものが、脱炭素を旗印に新増設まで容認され、COP28(国連気候変動会議)では「2050年までに世界の原発容量を3倍にする」という宣言に賛同した。福島原発からの海洋放出も地元関係者の理解なく強行された。
あれほどの大事故を起こしながら、どうして日本は原発を止められないのだろうか──。30年にわたって原発問題を取材し続け、新著にまとめたジャーナリストに話を聞いた。
◇ ◇ ◇
──原発をめぐる方針転換をどう見ていますか。
ずいぶん目まぐるしく、あっという間にひっくり返るなと。一番の問題は、説明責任を果たしていないことです。再生可能エネルギーを推進してきた中で今、原発を優先するルールが作られ、電気が余るからと、再エネに出力制御が行われています。1回あたりの出力制御により発電できなくなるのは最大で原発3基分の電力で、非常にもったいない。そういう議論なしに、ただやみくもに原発に邁進しているようにしか見えません。
──本を読んでハッと気づかされました。2011年3月の原発事故で出された「原子力緊急事態宣言」は、12年以上経った今も発令中なんですね。
その事実が本当に知られていないですよね。通常時だと被ばく限度は年間1ミリシーベルトですが、今は国が20ミリシーベルトで避難指示を解除できるようにしてしまっている。つまり、まだ通常時に戻っていないのです。年1ミリシーベルトは毎時0.23マイクロシーベルト。除染後の避難解除された場所でも、それを超えるところがある。サーベイメーターで測ると、アラームがピーピー鳴る状況です。
──ニュースを見て「復興している」と思っている人も少なくない。被災地に頻繁に足を運ばれていますが、現実と報道のギャップを感じますか。
「復興に向けて、新しい建物ができた」などの明るいニュースを中心に発信されている状況です。例えば、NHKのニュースについて本にも書きました。福島県浪江町の津島という1400人が暮らしていた地域で、新たに完成したのは10戸の町営住宅。とてもきれいな建物で、帰ってきた女性が「本当に空気がいい」と話しているのが放送されました。そこで、実際に現地に行ってみたんです。その女性に会ったら、福島市に避難して、福島市で仕事をしているんですね。じゃあ、どれくらいこの新しい住宅に住んでいるんですかと聞いたところ、「浪江には週2日くらいかな」と答えた。帰ってきた方はもう1人いましたが、他の4世帯は移住者でした。もともと浪江町に住んでいた方ではない。明るいニュースも蓋を開けてみれば……。本当のところは行ってみないと分からないんですよね。年末特集「大阪万博、夢洲の呪い」~巨額上振れ、汲み取り、プレハブ、原因は夢洲(藤永のぶよ×西谷文和)【The BurningIssues】20231219