千葉県銚子市から巨額な支援を受けて千葉科学大を開学しながら、学生が集まらず、銚子市に「公立化」を要望している加計学園(岡山市)。
日刊ゲンダイは5年前、千葉科学大の経営状況を不安視し、質問状を送っていたが、加計学園は「全く根拠のないもの」と完全否定していた。
千葉科学大は、安倍元首相の“腹心の友”加計孝太郎氏が理事長をつとめる加計学園が経営。2004年、銚子市が招致し、開学している。
市は9.8ヘクタールの市有地を無償提供し、建設費用として77億5000万円を助成している。
しかし今年度の入学者は228人と定員の46.5%とスカスカ。在学者も定員2281人に対し、1528人(充足率67%)。薬学部、危機管理学部、看護学部の全3学部と大学院のいずれも定員割れだ。
日刊ゲンダイは、2018年5月12日付の紙面で、<入学者は定員割れ 加計学園系列 千葉科学大に漂う経営不安>とのタイトルの記事を掲載。事前に加計学園に問い合わせをしている。
加計学園の回答は、「経営が危ないとする貴誌の質問も全く根拠のないものであり、ぶしつけで極めて失礼な質問だと感じました。(略)これ以上の取材対応をしても、公平で公正な報道をしていただけるという期待はできません。(略)残念ですが貴誌からのご質問には対応できませんのでご了承ください」というものだった。
外部からの指摘を謙虚に受け止めない態度が、定員割れという深刻な事態を招いた可能性がある。それにしても、巨額の税金によって開学し、行き詰まったら、自治体に「公立化」を泣きつくとは、無責任なのではないか。
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