いよいよその時が近づいてきた。ウクライナのゼレンスキー大統領が29日(現地時間)、ロシアに対する反転攻勢に言及。「タイミングこそが最も重要であり、いかに前進していくのか、決定が下された」とし、大規模な反攻が迫っているとにおわせた。ウクライナは欧米などから猛烈な軍事支援を受けているものの、「人員も戦車も数は限られる。大規模な反転攻勢は1回が限度」(軍事ジャーナリストの世良光弘氏)とみられている。文字通り、死に物狂いの戦闘になるのだろう。
プーチン大統領も必死だ。ロシア軍は連日、異例の頻度と規模で無人機などによるキーウ攻撃を繰り返している。筑波大名誉教授の中村逸郎氏(ロシア政治)は言う。
■ヤマ場は6.4前後
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ここへきて不穏なのが、プーチン氏の盟友とされるベラルーシのルカシェンコ大統領だ。侵略の足場を提供し、当初の予定を1カ月超も前倒して戦術核兵器の配備を受け入れ。そのキーマンがプーチン氏と会談後にモスクワの病院に救急搬送されたとの情報が飛び交った。ロシアの対独戦勝記念日の行事には右腕に包帯を巻き、ふらつきながら参加。途中で帰途に就くなど、健康不安が消えない。ルカシェンコに万が一のことがあれば、反体制派が再び勢いづき、ロシアとの同盟関係は危うくなる。プーチン氏は万事休すだ。
「救急搬送情報が流れた翌日、ベラルーシ大統領府はミンスクでロシア中銀総裁と会談するルカシェンコ氏の写真を公開した。重篤説を打ち消す狙いでしょうが、かえって影武者説が高まっています。プーチン氏からベラルーシに配備した戦術核でキーウを攻撃したいと迫られているルカシェンコ氏は、相当なストレスをためている。実行されれば、NATO(北大西洋条約機構)の報復を受けかねないのですから当然です。ルカシェンコ氏が実権を握っている間に一気にコトを進める。それがプーチン氏の戦略です」(中村逸郎氏)
この1週間がヤマ場になるのか。
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