さぁ~今回のメインイベント!3日目の夜は『MUME』でディナーです。
ミシュラン台北の1ツ星。アジアベスト50の7位。シェフはコペンハーゲンにある世界一のレストランとして名高い『noma』出身で現在台湾トップのレストランです。
お料理はヨーロピアン&アジアン・フュージョンだそうですが、私の印象は完璧なフレンチ!しかも今は失われた昔食べて本当に「美味しかった」と感激した頃のフランス料理とアジアの融合でした。
厚手のトレース紙に印刷されたコースメニュー。
前はアラカルトのみだったのですが、2019年4月から4~5皿のコース(約1万円)と8~10皿のコース(約1・5万円)の2種のコースのみになったそうです。
少ない方で充分だよ!と森井ユカちゃんが言うので、4~5皿のコースにしました。まあ足りなかったらまたこの後小吃を食べに行けばいいか~!!
テーブルに引き出しがあって、そこからカトラリーを引っ張り出して好きに使っていい設え。
サービス係が毎回カトラリーを置く手間が省けるのはGoodだけど、座ったままだどちょっと出しにくいと感じるのは私が太っているせいですか??
蟹と桂花のバニラクリーム和え。
これこれ!!ず~っと何十年も食べたかった味。ちょっとキャラメルのような味がする、究極に私の好きな味。
一皿目から万歳三唱。
二皿目はイカとレタスの黒ニンニク和えにカラスミをふりかけたもの。
外はサクサク中はむっちりの自家製パンと、牛肉風味のバター。
味は普通の無塩バターだけど、鼻から抜ける香りが超~牛肉!!という不思議。
和牛のタルタル。卵黄と大根、いろいろなリーフと混ぜ合わせます。
お煎餅のようなサクサクなガレットに乗せていただきました。
ちょっと量が多いので、この皿は二人でシェア。
ミルクフィッシュ(サバヒーという日本人が知らないアジアの大衆魚)という魚のポワレと甘いスナップエンドウ&香菜。ソースはまたまたたっぷりのバター味。
もう~大好き。バターと少しのクリームでめっちゃ濃厚かと思いきや、食べ進むとオリーブ油の香りも参入。
とにかく「同じ味がずっと続かない」複雑さが素晴らしい。
ロブスターと筍。トマトは存在がどこにもなかったので、たぶん餡かけソースになってる?
炭火で炙った野菜の香りが、香草とか調味料とか薬味の役割をしていてすさまじく美味しい
今までと比べるとこれはアジアンテイストでした。
アワビと鴨のリゾット。トッピングは素揚げした香菜。
またまた濃厚なバター味。でも使い方が繊細でけしてしつこくない。量もちょうどいいのかも。
レイチェル・クーはいつも言っています「バターはすべてのものを美味しくする!」←激しく同意
メインディッシュは、牛タンと椎茸のソテー。
上に乗っている一見長芋のようなものは、ホワイトアスパラのスライスですって。
それに出汁をかけます。
ぎゃああああ~~何ということでしょう。
本当に上質な酸味のあるコンソメスープでした。
グアバとドラゴンフルーツのグラニテ。
久々に完璧に正しい「お口直しのグラニテ」を食べた気がする 。
パイナップルとマンゴーの上に液体窒素で凍らせたココナッツアイスがふりかけてあるデセール。
泡や液体窒素系が出て来ると、さすがに「ああ~」となるのは、もう古い感じがするのと、たぶんこれが一番美味しい食べさせ方じゃない!からなんじゃなかろうか?
ワインのペアリングコースがあると聞いていたのですが、言葉が通じず(?)グラスの赤と白を1杯ずついただきました。
そして最後に珈琲。
いやあ~もうお腹いっぱいだぁ~。誰が足りなかったら小吃行く~って言ったよ??(オレだよ)
少ない方のコースで充分過ぎるほど充分。そして最近食べた中では最も美味しいレストランであったと断言いたします。
店内はとってもカジュアル。メートルさんたちもカジュアル。
お皿は日本の波佐見焼でした。
気軽で安いしかも美味しい。忘れてしまいましたが、一皿ごとに隠れた驚きが散りばめられていて大感動
森井さんが誘ってくれて&予約を入れてくれたんだけど(大感謝)、MUMEは一ヶ月前から予約可能なので、旅行者にとっては予約を入れやすいのが良いですね。
MUMEから歩いて5分ほどのところに、Logy(ロジー)(コンテンポラリー・アジア料理)がありました。
ここは『フロリレージュ』の川手シェフが出した台北店。
ちょうど1年前、一緒に香港(スターシェフと行く恒例の香港ツアー)に行った際、「もうすぐ台北に店ができるんだ~」と話していて、川手さんはみんなと一緒に日本には帰国せず、台湾に飛んで行きました。その店が開店して1年でミシュラン一つ星を獲得してた。
ここは60日前から予約可能。今回は満席でした。次回行く時は早めに予約しなくちゃ~!!
怪しい雰囲気の夜のホテル(パレ・デ・シン)に帰って来た。
ここで朝食を食べるらしい。
フロント。
翌朝、またまた森井ユカちゃんに連れられて、オススメの内臓料理を食べに行きました。
ホテルからは歩いて5~6分のところ。
向かって右側は刻んだ太めの春雨が入ったスープ。こちらの鍋であらゆる内臓をがんがん茹でているので、とんこつスープのような味で大変美味しかったです。
左側はお粥。干しエビや香辛料などが入っていて、右のよりいろんな味が付いていました。これも捨てがたく美味しかったけど、内臓の旨みがふんだんに出ている春雨の方を食べなくてどうする!?という気がしました。
何がなんだかわからない部位をススメられるままに、どんどん刻んでもらいました。
すべて臭みは皆無 すごく新鮮でおいしい。
たっぷりの生姜と甘辛いタレがかかった内臓とスープを交互に食べます。スープに投入しても可。
「よくこの店みつけたよね~!!っていうか、入ったね!!」と言ったら、森井さん曰はく「この前を通るたびに気になって気になって」うろうろしていたんだそうです。そしたら見かねた店の人から声をかけられて入るに至ったんだとか
この日は店にいた常連さんらしき二人連れのおじいさんから「これが美味しいよ」なんて話しかけられたんだけど、「あんたたちは何人?」なんて聞かれた流れで、突然「我々は中国人じゃない!台湾人なんだよ」と言われました。こっちからは何にも聞いてないのに。
今香港で起きていることを、我がことのように受け止めてるんだろうな~と痛感しました。
内臓屋さんの前で森井さんとはお別れして、空港へ。
行きは街中に近い松山空港でしたが、帰りは新しくなった桃園空港へ。新設されたエアポートMRTで30分。特急は15分おきに出ているのに超~満員で、1本待ってなんとか座れましたけど思っていたほど快適じゃなかった。スカイライナーや成田エクスプレスのように指定にして欲しい。
空港で大好きな牛肉麺を(まだ食うか?!)食べまちた。
牛肉もスープもど真ん中の好みの味。スープはすべて飲み干したいほど好き。
茶室のような図書館のような待合所。
各ゲートにはなぜか少数民族の展示が。
これで台北レポは終わりです。ああ~面白かった。
森井ユカちゃんのおかげでディープなものをたくさん食べられて本当に実り多い旅でした。
1月に森井ユカ著『月イチ 台北 どローカル日記』が出版されます。「台北東京半々暮らし」をもっと知りたい方は、この本を読んでね~