怠慢主婦 ドイツで同居 

日本食を食べなくなり義両親のしもべと化し、すでに何年になるだろう。遠い目しながら今日も行き抜いてやるぞっ

ペットボトル拾い人物と知り合いになる

2019年01月30日 | 交友関係
ゴミ箱に捨てられているペットボトルを集める高齢者を見かけることは多い。
ペットボトル、缶、ビンなどはデポジット制度のおかげで、集めてスーパーなどに持っていけば現金化することができるためだ。
きっと貧しい高齢者がそのようなことをしていると想像するだろうが、彼らの態度や服装を見る限りはごく普通に見える。

私の今までの交際範囲にはそうした人物はいなかったのだが、ついに、ペットボトルを集める人と知り合ってしまった。
彼は、私の所属するボランティア団体が提供している無料食品配布にもやってくるからだ。

メンバー全員からすでに彼は大事にされていて、彼が来るとお茶や菓子を提供している。
我々は彼の名前も住んでいる場所も何も知らない。
会話も私とは成立しにくい。彼の発声があまりはっきりしていなくて、何を言っているのかほとんど聞き取り不能なんだ。
そういうわけで、簡単な挨拶程度の付き合いしかしていない。これからも名前を知ることなく、食糧とお茶を提供するだけだろう。
他の仲間は、彼のために路上に落ちている空きペットボトルを集めている。
杖をついているので、重いドアの開閉を手伝うのは私だ。ドイツ生活で男性にドアを開けてもらって経験は数えるほどしかないが、私が他の人のためにドアを開けた経験は数知れない。
開けてもらうより、開けるほうがかっこいい自分を演出できることを知った。

この彼には、ごく普通の高齢者がゴミ箱からペットボトルを集めていること、ドアを開け閉めすることさえ他人のために働くことは自信を持たせることを教わった。





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