林 住 記

寝言 うわごと のようなもの

COURTLY LOVE

2008-01-09 | 重箱の隅

 

 「出光美術館」で、重要文化財「伊勢物語絵巻」をはじめ、俵屋宗達、尾形光琳、酒井抱一らが描く琳派の優品による「伊勢物語」展が開催される。(1/9~2/17)

この美術館は小規模ながら、優れた展覧会を連発し、窓際の休憩室は皇居前広場の素晴らしい眺望が楽しめ、お茶は無料で、好きな美術館である。
展示にも気を配り、分かり易く親しみ易いのではあるが......。

展覧会の名前が、

   描かれた伊勢物語.......王朝の恋

まではいいとして、

   Courtly Love  The Tales of Ise Illusutrated

とはナンジャラホイ。
英字紙での広告ならYES。だが、朝日新聞朝刊(1/8)だぜ。
そこまで世間に媚びるとはねぇ。

美術館がお高くとまって閑古鳥は拙い。客数を増やす努力はエライ。
だが、伊勢物語まで英語とはね。

朝日の連続囲み記事「ニセモノ社会」によると、商品や学校名も命名次第で人気が上下する由。
保湿ちり紙を「鼻セレブ」にしたら売れ行き好調になったそうだ。

出光美術館は鼻紙かぇ?
小さい美術館が客数を増やして、展示品を見難くするのは止めて欲しい。下にある「帝國劇場」だって、客席以上の観客を入れないはず。
借り物があると難しいのだろうが、客数を増やすのは展示期間の延長で実現して下さい。

ま、ともかく業平さんといえば森男のご先祖。ぼんやりな男前さ加減は森男ソックリ!
「COURTLY LOVE」とは如何な手練手管になるのか、後学のために馳せ参じようかと思ってはいる。
でも、1000円は辛い。
保護者同伴の中学生以下なら無料の由。
ならば恋人同伴の高嶺者も無料にしてね。恋の手ほどきは高嶺者にこそ必要です。

    きみにより 思ひならひぬ 世の中の
             人はこれをや 恋といふらむ    在原業平

    ■業平子孫森麿現代誤訳■
    出光さんのお陰で王朝の恋展を知りました。
    人々ははこの広告を見てから「来い」と言うのでしょうね。

   
なお、英語礼賛について論じた「好著」を紹介する書評が、朝日に載っていたので以下に載せておきます。

 



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