東京の青山通り(国道246号線)では、地元、青山学院大学、国が協同で景観を改良する。
目的は「歩き易く、世界に誇れる美しい街路にする」ことである。
建物の色や雑多な広告の自主規制、清掃の励行、歩道の張替え、街灯の変更など。
広範囲な景観改良を計画している。
街路樹の植え替え計画もある。
現在の潅木、プラタナス、青桐など雑多な街路樹を撤去。
代わりにけやき(欅)を10m間隔で340本植えるそうだ。
こういう動きが出てくるのは大歓迎だが、街路樹については反対だ。
表参道の欅並木に憧れて欅を選んだようだけれど、表参道の欅をよく見たのかね。
欅は小枝が殆ど無く、やっと生きている状態だ。
欅は公害に弱く、枝を広げる。日照も必要。
高層ビルが並び、あんな狭い歩道には適していない。
この計画に対し、造園学科教授が欅の代りを提案。
成長が早く、自然に円錐形になり、紅葉や冬の裸木が美しい、メタセコイアを。
くすのき
また、日本鱗翅学会会員「緑花文化の知識」1級認定の方は、猛暑の東京には楠が良い。
メタセコイアは巨木になる。
楠は常緑の枝葉が横に広がり、冬は日照を妨げ鬱陶しい。
両方とも本来は樹高が高い木だ。いずれ邪魔者扱いなるはずだ。
学会会員さんが提案しているように、専門家の意見を聞いて樹種を再考した方がいい。
わが団地の土手の染井吉野が大きく育ち、満開になった。
桜の前の、痛々しいほど枝を詰めたニセアカシアの街路樹が、今では邪魔。
この木は生長が早く値段が安いので、殺風景な造成地に開発業者が植えつけた。
20年も経つと、根が舗装を持ち上げ、枝を広げ、狭い歩道は傘をさしては歩けなくなる。
落葉の季節には掃除が大変。(掃除なんかしないお宅が多いけどね)
市は管理費が足りない。車の邪魔なら、ご希望があれば伐採する、と提案した。
しかし、何が何でも街路樹派から猛反発を食らって、立往生だ。
住民税や都市計画税をしっかり徴収していながら、管理費が足りないもないものだ。
職務を全うしない担当者たちをクビにすれば、費用くらいは楽に捻出できる。
ニセアカシアや唐楓や桜などを植えないように、市は開発業者を指導すればよかったのだ。
もう必要が「あまり」無くなった場所の街路樹は伐採する。
「どうしても」必要な場所の街路樹は、十分に手入れをし、小さく見事な街路樹にすればいい。
あちこちにある小公園の樹木についても、同じ状況です。
参考記事。朝日新聞9/18「街路樹伐採」・10/16「先送り」。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます