飛耳長目 「一灯照隅」「行雲流水」「万里一空」「雲外蒼天」

「一隅を照らすもので 私はありたい」
「雲が行くが如く、水が流れる如く」

最大のサービスとは、君の人格を上げることだ

2021年06月24日 10時55分13秒 | 人生論
「最大のサービスは、君の人格を上げることだ」
この言葉は、鍵山秀三郎さんのものだ。
50年以上にわたってトイレ掃除を続けてきた。
知識やノウハウの習得よりも大切なのは、それを用いる人間の質。
人格が低い人間は何をやってもだめだと説く。

教育に置き換えて考えてみる。
「最大の教育は、君の人格を上げることだ」
よく教師は世間知らずだと昔から言われる。
20年前ならそうだろう。
しかし、現代の教師は世間知らずでは務まらない。
授業を毎日行い、生活指導をし、トラブルが起これば丁寧に対応し解決する。
関係団体と連絡調整を行い、行事を作成実行する。
地域住民との連携を図りながら、協力、情報共有を図る。
保護者からの要望に応え、子供の立場に立って教育実践を行う。
ICT活用で最先端の技術を学び、プログラミングを指導する。
コロナ対応では、日々、保健衛生に気を使い、消毒作業を行い、子供達の命を預かる。

これほどまでに時流に関して気を使い、多方面にわたる能力を必要とする職業が他にあるだろうか。
それは教師以外にないと考える。
それを教師は、日々努力しながら実行しているのである。

だからこそ、鍵山氏の言葉が心に響くのである。
残念ながら、狭い視野で物事を捉え、自分を顧みず、人の批判に終始する教師もごく少数だが存在する。
自分の実践のみが正しく、そもそもの教育の多様性を認める柔軟性がない。
それが自分一人の問題なら良いのだか、子供たちに影響し、同僚を追い込む事にもなる。

教育技術はそこそこ素晴らしいが、人格的に未熟である教師では、子供達の可能性を伸ばす事はできない。
だから、教師は謙虚さを失わず、常に学び続け、人格を上げることに全力を尽くすべきなのだ。

Saitani



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