黒い画面は無しで、横が一・一米、奥行きが九十糎、高さ二米まで、重なる。
背後と、右側が、段状にへこんでいる柱が立つ。
全面、月語表示。
本機振る舞い、へ機能が従う系列機は、本機の実験で探し当てる。
電源内蔵型電報、本機は一機のみで、ある馬車団、一室に固定され続ける。
本機と系列機の差異は、複雑文章の送信可能性、これのみ。
機器の携行者は、無数の月語が載るとつを押すと表示される月語へ、数学的意味を付与していた。
系列機の受信可能性は複雑文章までに及ぶが、送信可能性は、単純文章に限られていた。
この電報、本機に連なる系列機は一四、存在し、常時一二、三機は馬車車両に積載、運搬されていた。
残る個数は、息がかかる倉庫で、受信を待つ、ではなくただ、保管される時を過ごす。
系列機、一二、三機は大、小、の規模の馬車車両に乗り、緊急性の高い情報の交信を待つ。
発生頻度は、年に二度。
難波への物資輸送指示は、この数に含まれる。
保管先倉庫の場所は、定まってはいない。
系列機にとって、往来頻度高しであった領域はモスクワМосква、からウラン・ウデУлан-Удэ、間。
千五百七十年から千六百九十年にかけてが、利用が活発な期間で、千七百三十年から十年間にわたり、経年劣化により機器は機能を発揮せず傾向を示していった。
電源内蔵型電報、本機。
送信時には右上の端、左右に動くツマミと上から二段目、左側のとつ、四つを操作する。
上から三段目に満ちしは、威圧。
押下するとして、何らかの動作への、試運転を匂わせる鳴動音を起動するが、送受信には一切関係せず群。
左側には月語、二語が平行記載されている。
文字は盛り上がっており、意味を分からぬ者にとっては大いに威圧的。
意味はひたすら、使用がもたらし得る、貴政務領域に於ける、甚大、急激なる人的殺到と物品に関する無心や、市民の依存心の増大への警鐘に終始している。
文字の受信は中央の、円形、抉られ領域に存在する茶色のプラスチック部分で、五行が可能。
機体の色は、普通のDVD本機が如く、灰色と銀で、素材も印象が似ている。
この機械にとっての不可欠機能をもたらしている、と指摘可能な物体は、小さな、薄く黄色い板だった。
幅二・五糎、縦五・三糎、厚さ二・七粍程度のこれの中央には、波状、銀色のはんだごて措置が、四本揺らめいている。
ついで発生、余事象、実は無機能、であるこれら二本ずつの間には、銀色のパチンコ玉の七割以上が乗っている。
これに九十度切断をもたらす、断面には“人間生命に対する、侮辱的記号が、倫理的に毎瞬、賞賛による登壇案内と着席被指令を受信すべく必要な模式図”が載っている。
この模式図は、銀色ではなく、ざらついた紺色と、威厳を湛える茶褐色が交互に折り重なり、描画されている。
人間生命の発生へ、大いに力んでおられる姫が、切断され。
医学倫理文法精密識別機、なら瞬時に断定可能。
“ヒト、女性、十五才程度、性的興奮にて充血中である陰核の切断面の顕現を求めしはヒト文明、広域に於ける性的寒冷気候”。
かくなる、あらゆる死後科機器、大、gんsぢ終えるh所sdいjろsrjsrg記号を以ってして、当該機器は、系列化済み機器の間にて、遠隔念信功利を、遮二無二浴びるべく、gんsぢ終えるh所sdいjろsrjsrgが、あらゆる死後科機器の存在意義へ、襲い掛かる寸前に、線、厳粛認識にて、怜悧、平静へ回帰。
この時、浴びるべしと叫ばれた功利は、遂に実際約定やくじょう、しいく。
この文章の、いずこ部分の解析を試みたとして、全く同様なる、詐欺説法原稿が、現れいく。
かくなる、謎、果敢なる大融通を招来するこの小さな半導体にとって肝要なるは、製造工場、これのみ。
この工場の正統性は、構成部品と、死後、神界、天界の役人の眼前のパソコンの構造の相似性、これのみに頼っている。
人間の意識が溶け合い、人間へ仕えている文明の倫理を壊そうとし、新たな利便性、快楽をもたらそうとしているらしい世界が在るらしい。
ここのパソコンとの物体の功利とやらを発生せしめるべく、パソコンに仕えるべく隠れ潜むのは部品との、外殻備えし物体ではなく、指がすかすか通過する、構造、願いでから、使用者とパソコンの関係に対し、大いに、ふぇひそほsいhjぎおshぎお;shごl;sjひおgl
正統なる指紋を形質顕現せしめるのはこの世界では、芸能、武術が適例ではある。
本当の、修練者のみが、当該分野での正統なる韻を、唱え得る。
本当の、を定義するのは当該分野、当該技能、正統後継者、こちらに仕える、筋肉と大いに疑われる、実のところ、肉体領域には存在せずである、当人の小脳の配下と振る舞う、立派な付け上がり意識。
芸能全般、立派当代の体捌きは、透明な、意識、修練にて練り込まれし記憶が源。
新皮質や小脳には、俯瞰上、内在しては、いない。
当人の、周囲空間に、密集している。
合気の習得には、流派正統なる師範の下での稽古が不可欠。
死後科の半導体、この世界からの乖離度合いは、合気深部。
この本機の利用頻度は稀だった。
一文字、縦二・三糎、横一・四糎の大きさな月語が鈍い白で、無音のまま、突如現れ、四日間表示され続ける。
“パリParis、象限品目、一等級品格、要、無制限連射気味事態
ベルリンBerlin、ライプツィヒLeipzig圏、機密領域を狙い、諸賢の政務への負荷、数学的無発生状態を考慮しつつ、月語文学云うところ、衝動あるがままなる君の筆記用具握力は、まだ大いに大賢明判定にして、これについては謎なる無言衝動従いの時へ移行すべし”
ドイツでの、月人への応接が難儀事態に至った模様であり、要支援事態。
このように、本機周辺は察する。