「待ってました!」
芸人が上がったときに、掛け声をかけてもよいのかという問題がある。
基本的には、かけてよい。
「 『待ってました! 』 と云われて、悪い気がする芸人はいません」という証言もある。
まあ、浅い出番のときには、かけないほうがよいだろうけども。
(より後に上がるひとがエライ。
その出番を「深いところ」などという。早い時刻は「浅いところ」ね)
また、以下のことにも注意が必要である。
・下がるときには、かけない。 (あたりまえだが)
・タイミングをはずすな。 (おじぎが終わってからは、ちょいと様子が悪い)
・「たっぷり!」はやめたほうがよい。
寄席などでは持ち時間が決まっているので、「たっぷり」できないし、
まれにたっぷりやってしまうと、後の人が迷惑する。
・「○○! (ネタの名)」と、ネタの要求はやめたほうがよい。
「ネタがつく」といって、
前の人がやったネタや、類似したネタはやらないというキマリがある。
だから、要求されたネタができないことが多いので、云われたほうは困ってしまう。
また後に上がる師匠が、あるネタをやろうとしているときは、
それにつくネタを遠慮するということもあるし。
(なお寄席の番組は、「誰が出るか」が決まっているだけで、「何をやるか」は決まっていない)
・代演のときには、声をかけない。
寄席では本来のプログラムどおりに番組が進行することはマレであり、代演はアタリマエである。
で、基本的には代演者に声をかけないほうがよい。
特に「代バネ(トリの師匠が代演になること)」のときには、声をかけない。
もしA師匠の代バネにB師匠が上がるとしよう。
そのB師匠に「待ってました」と声をかけると、
A師匠を「待っていなかった」ことになってしまう。
これはA師匠に対して失礼であるし、B師匠も困ってしまうからね。
そのときは、いっぱい拍手をしよう。
(実際、代バネの師匠を目当てでいくこともある。
なお、「本日の番組」は各寄席のサイトで公開しているから、代演も事前にチェックできるよ)
つーか説明してみると、ケッコウ難しいね。
上記にも例外が多数あるしなあ。
まあ、そのうちに慣れるよ。