ロード1000mTTの部。
立川の400バンクを2周半する。
事前の練習で、ギヤは52*15と決めていた。
スタート後に変速する手もあるのだが、TTだから失敗は致命的だ。
練習はデズニーランドの西側の道路で行っていた。
信号が1300m程無い区間があったのだな。
スタート後、回転数を120rpm程度まで加速する。
このときの車速は54Km/h程度だった。
この速度をいかに維持するかで時計が決まる、と判断した。
もっと加速すると、売り切れになることが、実験の結果判明していたからだ。
レース当日。
雨。
バックからのスタート。
ここから2周半して、決勝線でゴール。
3名が10秒間隔でスタートする。
車体の後部を掛員に把持してもらう。
おれは二人目だ。
できるなら、前方の選手を喰ってやりたい。
最悪でも、喰われるのはいやだ。
第一走者がスタート。
右足を二時の角度にする。
ギヤも確かめる。
笛と手の相図とともに発進。
バックというと、楕円形の向こう側の中央を思い浮かべるのだが、
実際には、3コーナーの手前にオフセットしている。
(ゴール前の直線を長く取るため)
だから、第二走者のおれは、斜めに下りながら3コーナーに進入するように、スタートするわけだ。
降雨時の練習をしていなかったので、いきなりのバンクは結構こわい。
踏みだしはいまいちだったか。
4コーナー出口で、このバンクの特徴に気づく。
カントは力学的には車体が直進していても、向心力がかかり、もって旋回するために付いている。
しかしここ、直線とのつながりがあまりよくなく、無理矢理車体を起こす感じでないと、
内に切れ込んでしまう。
決勝線で掛員が声援してくれる。
赤版通過。
120rpm時速54Km。
予定通り。
1コーナーに進入。
一気に車体を切り込ます。
ZEKEの声援が聞こえる。
あとは風切り音と、タイヤが雨を弾くシャーという音だけ。
内圏線のみを見て走る。
1センタ,2コーナ通過。
ちらと先を見る。
第一走者は、少なくとも喰える範囲には居ないようだ。
バックの直線は長い。
3コーナ,2センタ,4コーナ。
気が遠くなりそうだ。
決勝線で掛員が手持ちの鐘を鳴らす。
いわゆる「打鐘」。
あと1周の相図。
まだ1周もあるのかとおもい、キゼツしそうである。
通過。
速度等の記憶はない。
見ていなかったとおもう。
最終1コーナーに進入。
一気に車体を切り込ます。
ZEKEが「死なねーぞー死なねーぞー」と声援している。
こっちは売り切れ寸前である。
あとは風切り音と、タイヤが雨を弾くシャーという音だけ。
1センタ,2コーナ通過。
今一度、先を見る。
といっても、15mほど先を見るだけだ。
長いバックの直線。
3コーナ,2センタ,4コーナ。
出口で無理矢理車体を起こす。
最終の直線。
くそくそ。
掛員が「あと少し」と声援。
決勝線を見る。
雨の向こうは、絶望的に長い。
くそくそ。
決勝線が見えた。
車体を投げ込むように、決勝線を切る。
おわた。
内圏線の内側に下がり、足を回して冷却しながら半周する。
スタート位置で、降りる。
足がふらつく。
時計はたしか1分23.02秒だったかな。
結果
走者5,60人中の12位だった。
10位までに入れば、靴下がもらえたので、残念。
あと0.05秒差だったかと記憶している。
練習時には20秒台が出ていたのに。
ZEKE談
「途中はよかったんだが。踏み出しが足りなかったな」