なんで るいるい が、
結婚した日から 半年過ぎても あなたって セーター云っている
のかしら?
フシギよね。
時間経ち過ぎだわ、フツウに考えると。
とおもってたら。
神がゐて、解いてくれたわ。
そーだったの。
※今回は深刻な内容じゃないけど、
お互いの人となりがよく出てて、なにより感じがとてもいいの。
んで、
「ああーそうだったのかあー」てことなのよ。
------
1982年05月16日頃放送とおもふのよ回数からして
『悪友親友』第164回←リンクしたから見てね
MC芳村真理、ゲストとのトーク番組だわ。
2日連続で一人のゲストとのトークするんだけど、
二日目は第二ゲストも呼んで鼎談になるのよ。
ゲスト太川陽介
1959年01月13日生まれだから3つ上よね、聖子の。
二日目且つ二人目のゲストが聖子よ。
-------以下全文文字おこし----------------------
●---小見出しは、あたしがつけたの---
●---冒頭部---
芳村「こんにちは、お元気でらっしゃいましたでしょうか。
えー、昨日はそのちゅーじょーさんってゆう素晴らしい方の息子としてのいろいろ」
太川「はい」
芳村「お話を。ほーんとの親子みたいな雰囲気なんですねえ」
太川「ええ」
芳村「あなたの話」
太川「ぼくも、もうほんとにお父さんとおもってますから」
●---聖子登場---
芳村「ほーんとにぃー。さて。今日はですねえ」
太川「はいっ」
芳村「がらっと雰囲気のかわったゲストを。まっ、お呼びくださったわけで」
太川「はいっ」
芳村「これは大変ですよいろいろ。責任があります」
太川「あっはっは」
芳村「責任のある呼び方をしてください」
太川「えー。(気恥ずかしそうに)おい」
芳村「あれっ」
(あははは/スタッフ笑い)
聖子「はいっ」
芳村「はい!」
註:きたわよ
主題歌流れておしゃべりは聞こえない。
聖子登場。さかんにお辞儀をする/白半袖ひざ下ワンピ
太川,聖子で並んで立つ。

聖子ったら太川に寄り添うように近いわよ。
一礼して着席。
肩が触れる距離。
着座位置が太川に近すぎるため座りなおす。
なごやかに挨拶してる感じ。
テロップ
---
お客さま 松田聖子(註:以下テロップママ記載するわよ)
昭和37年福岡県生まれ。53年スター発掘番組で注目され翌年ドラマ出演。55年『裸足の季節』を歌ってデビューし、以後たて続けにヒットを飛ばしている。昨年は映画『野菊の墓』にも出演し俳優としても人気を集めた。現在の趣味はお料理。
---
聖子が太川にくっついてシャツの襟を直してる。

かわええわぁ。
●---ふたりの間柄と「おにいちゃん」について---
芳村「うふっふう。なんか、いっしょけんめお洋服をねぇ、いろいろやってたけれども、そーゆー間柄なんでしょうかねえ」
聖子「えふっ」
太川「そーゆー間柄というか」
芳村「えー」
太川「(身を乗り出して)妹なんですよ」
芳村「なるほどーぉ」
太川「ええ」
聖子「(小声で)はい」(右手でばるぅこにぃカットの前髪をしゅっとする)

註:髪さわったわよー。はずかしいのよ聖子
太川「もう、ねっ(聖子に話しかける)」
聖子「(おにいちゃんと見つめ合い)はいっ。えへっ↑」
太川「まったく。兄妹」
聖子「そうなんです」
芳村「ってゆうことは、事務所が」
太川「ええ。ウチの事務所。同じ事務所でね」
聖子「はい」
芳村「先輩後輩」
太川「そう」
聖子「そうです」
芳村「あーそうなんですか。そいで今日はじゃあおにいちゃんがわりね」
太川(少し心配そうな顔)
芳村「おにいちゃんみたいなもんだわね」
聖子「そうです」
芳村「へぇーえ。おにいちゃんって呼ばれてどうなんですか?」
聖子(「あっ」ってゆう顔するわ)

註:おそらく事前に「おにいちゃんって云うなよな」とか、
ほら、また変なこと云われてもつまらないから、そう云ってたとおもふわ
太川「えっ(一瞬困った顔するけど即座に笑顔で)あのー、一番いい響きですね、えっふっふっふ」
芳村「うっふふふふ」
聖子(安心して微笑む)
太川「あこがれてたんですよぼくは。あのー男3人のねえ、一番下だから」
芳村「だっからぁー」
太川「だからー」
芳村「ふぅーーーん」
太川「おにいちゃん、と呼ばれる、ことがうれしくてね」
芳村「えー今日はそんな訳で」
太川「はい」
芳村「響きのいいおにいちゃん、そして妹という雰囲気でもっていろいろ語っていただこうとおも、よろしくどうぞ(お辞儀)」
た(お辞儀)
聖子「(深々とお辞儀)お願いいたします」
芳村「ふぅーん」
テロップ/提供
聖子アップからヂングル
聖子上向いて笑う~
肩を上げて下げるポーズ(註:『裸足の季節』の歌唱後によくやってたわね)
●---第一印象について---
芳村「ともかくあのー、仲のいい兄妹っというふうな、ほんとに雰囲気いたしますよ」
太川「ああ」
聖子「くっ」(右手ぐーで口元へ)
テロップ 太川陽介 松田聖子
芳村「であのー。聖子ちゃんねっ」
聖子「はいっ」(真ん中から左への中ぺろ)
註:出たわ! 左方向への中ぺろ。うれしいときにやるのよ。「聖子ちゃんのしっぽ」よ「しっぽ」。
芳村「今日は太川さんのお洋服もちゃんと、みてあげたのねえー」
聖子「はいっ」
芳村「だからー襟が気になってるってゆう。おにいちゃんは全然、だめですか、ものを」
聖子「いえっ。あのねえすごくこう」
芳村「センスが問題」
聖子「ううん↑ センス、がない、とかじゃなくてえ」
太川「ぐゅふっ」(下向いて苦笑)
註:聖子はなんでも云っちゃうのよね。隠せないのよ。正直なんだわ
スタッフ全員苦笑
聖子「↑ない」
芳村「決まりましたねはいっ」
聖子「いやいやじゃなくってえ」
太川「はっきり云って「無い!」」
聖子「違うんですなんかねえ。(おにいちゃんを見る)あのねえめんどくさがり屋だから」
芳村「ああそうか」
聖子「(大きくうなずく)なんかねえ。自分で何でもやらな、あんまりやりたがらないん」
註:途中まで云って云いなおすのもよくあるわ。聖子正直なのよね、あまりにも
芳村「ううん」
太川「あっふふふ」(しょうーがないなあこの子はという苦笑)
芳村「太川さん」
太川「はいっ」
芳村「あのー、そんな風に、今云ってますけど妹はしっかりして見えますあたくしなんかは」
聖子(少し首かしげ)
太川「そうなんですよ」
芳村「ねっ。そしてあなたから見たそのー、聖子ちゃん第一印象ってゆうのは」
聖子「(小声で)ははん。ちょっ(非常にはずかしそうよ)」
太川「第一印象。初めて会ったのがですねえ」
聖子(右手ぐーより開き気味に口元。首右大きくかしげ。手をピシッと音がする程の勢いで膝に)
太川「ウチの事務所のねえ」
聖子(おにいちゃんを心配そうに見る)
太川「えー廊下と云うか踊り場なんですよ。えっ」
聖子(心配そうに微笑む)
太川「そこで、すれ違いましてねっ。んでそんときには…。あのー彼女がっ、ぼくにこやったお辞儀をしたんですよね」
聖子「↑ううん↑」
註:聖子、とても緊張してるわ
太川「んでぼくは誰かもわかんないしこーやって(お辞儀)とりあえずお辞儀をした。
んで事務所入ったら「今の子が今度デビューする子だ」ってゆわ…」
聖子「うふん」(右手半分パーで口元)
太川「えっあんな子がって」
聖子「うわあああああ」(大笑い)
太川「あっはっはっは。ふっふっふっ」
聖子「(大きくうなずく)そうなんです」
太川「うん。タレントになるような感じじゃなかったもの」
聖子(右手でばるぅこにぃカットの前髪をしゅっとする)
註:髪さわったわよー。はずかしいのよ聖子
芳村「へえーどんな感じだったんですか?」
太川「まったく普通っぽくて」
聖子「うふん」
太川「あまりに」
芳村「あっふ」
太川「ほんとに」
芳村「普通っぽすぎた」
太川「普通っぽすぎて」
芳村「そしてその普通っぽかった時のね」
太川「ええ」
芳村「ちょっとお顔を拝見」
スライド/『裸足の季節』ジャケット
聖子「いやーーーあん。赤ちゃんみたい」
芳村「ふっふっふ」
太川「あはは」
聖子「もーーー」
太川「これ冬っ?」
聖子「たし。これー」
太川「しもぶくれみたい」
聖子「あーはっはっ」
太川「はっはっはっは」
カメラ聖子アップに戻る
太川「やせたね」
聖子「(小声で)そうですね」
芳村「っぱりこの辺が、きゅっと細くなったほっぺたが」
太川「ええ」
芳村「ああー、変わるもんですよねえ、やっぱりねーーー↓ ふつーのおんなの子の感じだった」
太川「ええ」
芳村「でもそうするとすれ違ったときに、それだけ印象が、あったってゆうことは、だって何人かにすれ違ってお辞儀をされてるとおもうんだけど」
聖子(両手を前で伸ばしてつなぐ)←註:しっぽよ
太川「ええ」
芳村「やっぱりそれだけ覚えてたってゆうことは、何かが、やっぱり聖子ちゃんに光るものがあった」
太川「そうでしょうね(大きくうなずく)やっぱ、普通の、中に」
聖子(はずかしそうにうつむく)
芳村「あたしもねえ、聖子ちゃん初めてね、歌の番組出た時にね。
やっぱりね。あの(語気強く)今でも印象がありますよ」
註:1980年04月28日『夜のヒッ卜ス夕ジオ』初登場『裸足の季節』白ひらひらワンピ
太川「へえー」
芳村「うん。なんかやっぱり違うのね」
太川「うーん」
芳村「なーんか存在感があるのよやっぱり」
聖子(真面目な顔して聴いてるが、首かしげる)←註:はずかしいのよ
芳村「デビューあんしてこう売れていく人ってゆうのはそういうものがあるのねえー」
太川「うーん」
芳村「聖子ちゃん」
聖子「(小声)ああー(うつむく)」
芳村「そいでそのすれ違った、ときあなたお辞儀した時の太川さん覚えてる」
聖子「(即答)はいっ」
芳村「あれがっ」
聖子「すごく」
芳村「太川さんだ!」
聖子「陽介さんだとおもいました」(右手で髪の右側触る)
註:「陽介さん」と呼んでるわ。たぶん太川は親しい後輩にそう呼ばせてたのよ。いい人だもん
太川「うふふそりゃおもわないけりゃ」
聖子「うっふぁ」
太川「誰かわかんなかったって」
聖子「はあい」
太川「ことはないでしょ」
聖子「そいですごくぅ。あのー、おもってたよりも、あのー、こー(背筋伸ばす)こーゆー感じでねっ。
すぅー(肩すくめる)」
註:「すぅー」が出たわよ。殊更にほんとのこと云うときよ
聖子「なんかねあの、しゃんとしてる人でしたっ」
太川「しゃん」
聖子「うっふしゃんと」
芳村「なんかあのテレビで見てるとしゃんとしてないのよ」
聖子(右手で太川の肩をさわって、左手で口をパーで覆う)「いやーだ」
太川「あっはっはっは」
芳村「ふーん、そうだったの」
聖子「はい」
●---初めてのお仕事とキッスシーンについて---
芳村「でもその二人は仕事をね」
太川「ええ」
聖子(うなずく)
芳村「まあ事務所も同じということでもって」
太川「はい」
芳村「いろいろしてたわけでしょ」
太川「そうですあのー。彼女がまだね、えー歌手でデビューする前に、ドラマでね、ぼくの恋人役やったんですよ」
聖子「(小声で)ふっふ」(右手ぐーで口元)
註:左手がぐー少し人差し指伸ばして鼻の下だったら、それは泣いてるときよ
太川「ええ。これがっ」
聖子「(小声で)へっふへっふ」(太川をはずかしそうに見る/左に上体かしげる)
太川「それでねっ」
聖子「あっはっ」
太川「何を隠そう」
芳村「うん」
太川「(聖子に)ねっ!」
聖子「(小声で)うーん(うなずく)」
太川「ファーストキッスの相手は彼女の」
芳村「うん」
太川「ぼくなんです。これが」
芳村「問題っ」
太川「唯一今、誇りにおもってることなんですけど」
聖子(右手で髪をいじりつつ苦笑)「もうほほほ…」
スタッフ爆笑
芳村「どんなだった。それは『おだいじに』ってゆうね」
太川「そうです」
芳村「えー番組だったようだけれどもそのファーストキッスのシーン」
聖子(恥ずかしげにうつむく)
芳村「ファーストシーン、キスったゆーのはすごかったでしょう」
太川「泣かれました」
芳村「どっずいぶん気をつけえっ↑」
太川「なーかれちゃんたんですよ、とにかく」
芳村「泣いたっ!!」
太川「泣いちゃったんです」
芳村「どーして泣いた」
聖子(肩すくめて首かしげ)
太川「うれしかったの?」
聖子「えーっへいや」
そのシーンのV出る。
聖子「あっはいやっ」
太川「あっ」
聖子「いやーーーすごーい」
芳村「こーゆVTRが実はあったんです」
テロップ「おだいじに」(昭和55年)
註:芸名も役名も「松田聖子」で出てたのよ。すでに芸名決まってたから役名も合わせたんだわ
V:ベッドで聖子が寝ている。
聖子「おまんじゅうみたいな顔してる」
V:スキーウエアの太川が見舞っていてベッドサイドから聖子を見下ろす
芳村「おっまんじゅうみたいっ」
◆聖子の顔が小画面で出てる
註:聖子は今の自分が画面に出てるのたぶん知らないのよ。
以下の行動もキモだわね
太川「うわっ」
聖子「いやー」(左手ぐーで口元/でも泣いてない/理由はあとでわかるわ)
た「うおっほほ」
V:ふたりを写す。聖子の手を握る太川
聖子(声が出ず。両手ぐーでくちもとばたばた/足もばたばたしてる音)
V:聖子アップ
聖子「ああーん」
太川「うわっ」
V:太川アップ
聖子「(両手ぐーで顔の両脇。目を真ん丸にしてるわ)いやどーしよ」
芳村「うーふふぁ」
スタッフ「うふあ」等の笑い
V:聖子アップ
太川「これねえ。泣きそうな顔してるでしょ」
◆太川の顔が小画面で出てる
聖子「いやーーーーぁぁぁぁ」
V:太川アップ
芳村「ほんとに泣いちゃったの?」
太川「この後、な」
芳村「うん」
◆聖子の顔が小画面で出てる/両手ぐーで顔の両脇
太川「せりふが詰まっちゃうんだな」
V:ふたり写す
太川「こみあげてきちゃってね」
聖子「(うんうんとうなずく/おにいちゃん見る)いいや久しぶ」
芳村「どうして」
V:太川アップ/カメラににじり寄る
聖子「(小声で)いいゃ」
芳村「ほんとに気分的に、こみあげてきた? ドラマの主人公になっちゃった」
聖子(ぺろっ)
V:聖子アップ
太川「そじゃなくてたぶん、いやだったんでしょ」
聖子「いやそんなことないけど」
太川「ついに奪われてしまうこんな男に」
V:聖子アップのとこに太川の後頭部がかぶる
芳村「いやだっ!! このこの顔は嫌な顔」
V:ふたり写る。更に接近する
聖子(右に首かしげてるわ/実は太川の肩にしなだれかかってるのよね)
V:やだっ!!! ついに奪われるわ
聖子(見入る)
V:あっ
聖子(顎上げてみてるわ。変わらないわよ)
V:コンタクト
太川「うっ」
V:いやん
聖子「(すごい小声)いやぁ。(見入る)やあーーーーー」
註:(左手ぐーで人差し指で鼻のあたり)
V:病室のドア。おかあさんらしき人入ってくる
芳村「どーするぅー」
V:ふたりがかぶってる→お花持ってきて唖然とするおかあさん
芳村「あっ」
聖子「いやー」
太川「おかあさんに」
V:ふたり急に離れる
V終わり
画面は太川と聖子
聖子は右側の太川に寄り添ってるわ。だから右手が使えずに左手でぐーだったのよ。
聖子「うわっ。ああーーーー」(聖子は太川と離れる/のが露骨にわかる程度にくっついてたのよ)
太川「おーうほほ」
聖子「はーずかしい。なーんかまたどきどきしちゃっ、しました(両手パーで胸を押さえる)」
太川「泣くなよっ」
聖子「いやっはは」
芳村「かーわいい」
太川「泣いちゃうんだもの」
芳村「あのキスが終わってから泣いちゃった」
太川「あのー。うう本番超にももう、こみあげてきてね、せりふがなかなか云えなかったんだけども。
でも彼女そこでね、いっしょうけんめ云い終えたの」
聖子「(小声)ふふ」
芳村「うん」
太川「こんときにでもこの子はすごく、い子だなとおもったんですよね」
芳村「へえー」
太川「ええ」
芳村「ううーんがんばって。そんなにねっ」
聖子(はずかしげにうつむく)
芳村「初めてでいやだったとおもう」
聖子「いっやっ」
芳村「はずかしかったとおも、いやって変な意味じゃなくね」
聖子「はい。ええ」
芳村「ものすごい緊張感だったとおもうのあたし」
聖子「(小声)はい」
太川「んで終わった途端にね。あのー今ベッド病室のベッドだったでしょ」
芳村「うん」
太川「今度うつ伏せになってねえ」
芳村「うん」
太川「声を出して泣いてるんですよ」
芳村「(小声)うーん」註:同情してるのよ
太川「ぼくも困っちゃうしね、泣かれたってね」
聖子「(超小声)いやっ」
太川「まさか「どうだった?」とも聞けないしね」
聖子「うっはっ」
スタッフ一同爆笑
太川「うははははは。あはは」
聖子(右手ぐーーで口元/はずかしいのよ)
太川「ふっふっはっは。だからぼくもスタジオの隅で泣いてましたよ」
聖子「あっはっ」
スタッフ一同大爆笑
芳村「おかしなふたりっ」
聖子(二度うなずく)
太川「えっへうっふ」
聖子(おにいちゃん見てうなずく)
太川「ごめんなさい(頭下げる)」
聖子「いいえ、どうも(頭下げる)」
太川「すいませんでした」
註:いい人よね
芳村「うっふ」
聖子「あっは」
太川「うふうふうふ」
芳村「聖子ちゃん」
聖子「はい」
芳村「あのー。でもいろいろと。おにいちゃんは気を使ってくれたんでしょう」
聖子「そうです」
芳村「今、今おもえば」
聖子「ええ」
芳村「今はやっと落ち着いておもいだせる」
聖子「はい」
芳村「とおもうけれども」
聖子「とにかくなんにもおーあのー、わからなくてぇ。
いつも台本見てね、いっしょに。あの、演技、ずっとやってくださったりとか。
ほんとに親切にして(おにいちゃんみてうなずく)、いただいて(うなずく)」
芳村「ううーーーん」
太川「(小声で)いいえ」(きりっとした顔だわ)
聖子「(力強く)こころ、強かったですほんとに」
芳村「ほんとにぃーー」
太川(はにかんでいるわ)
芳村「でもー、すごかったわねやっぱりね」
太川「うーん」
芳村「うん。ねっ。わかるっ」
ふたりで顔を見合わせて、うなづき合う。
●---「鍋焼きうどん」について---
芳村「おにいちゃんのねえ、そのーやさしさなんだけどお」
聖子「はいっ」
芳村「そのときぐらいからかしら、なんか急にあの、手のひら返したように親切になったって話があって」
聖子「えふふふ」
芳村「なんか、鍋焼きうどんごちそうになったって話」
聖子「そうなんです」
芳村「ってその後ぉー」
聖子「あのね。えーとー(右手ぐーで顎の下/考えるときのポーズだわ)おなかがすいててあたしが。してっ。
「あーおなかすいたー、【おにいちゃんはぁー?】」なんて、
「ぼくはもう食べちゃった」
「えぇじゃあどーしよかなー」なんて。
「よしっ、ぼくがちょっとつくってやるよ」なんて、急に(おにいちゃんを見る)」
太川「くっくっ」(照れてる)
聖子「台所行ってねっ。つくってくれたんですよ。ほんとにっ。びっくりしちゃって」
芳村「ふうーんんーん」
聖子「ねえ」
芳村「でっ、おっお味はどうでした」
聖子「はいっ。あのねっ。ちょっとねえ、お醤油がちょっとねえ」
太川「ぐふぐふ」(照れ笑い)
聖子「ちょっとあの。うすっ、うすーいおしょお醤油とこいーお醤油ねっ」
太川「あんのウチは関西でしょ」
聖子「ああたし達も関西だから」
太川「出身が。だから薄口醤油を使うわけですよ」
聖子「はいっ」
太川「ねっ。ところが濃口しかなかったんです。そしたら、いつもと違うからねえ、どれくらい入れていいもんかわかんなかった」
聖子「そうした、真っ黒になっちゃって」
太川「うん。なんかーおいしかったなあれな」
聖子「そいで(おにいちゃんの腕を握る)」←註:出たわよ。あまえんぼさんったら
太川「うっふふふ」
聖子「そいでね。せっかくやっぱり【おにいちゃんいっしょけんめつくってくれたからあ】。
開けて「ああっ。おいしいなあ」なんて食べて(食べる仕草)。
おなかすいてるから、いいやっておもって(左手で襟元を直す)あっは」
スタッフ あはははは
太川「しかも何も具が入ってないの」
聖子「そう。おうどんだけなんです」
太川「くっくっくっ。だっ」
芳村「鍋焼うどんじゃなくて鍋うどんじゃないすかそれ」
聖子「そんなんです」
太川「だって冷蔵庫開けたら何も入ってなかったから」
聖子「なんにもなかったの」
芳村「えっうん? なに太川君のお家で?」
太川「いやいや、あのねえ。ウチの事務所の人のお家なんですよ」
芳村「事務所の方のお」
太川「そいでねえ。ぼくが上の階に住んでてえ」
聖子「そうなんです」
註:聖子は親しい間柄だと、合図打ちをよくはさむわよね
太川「彼女が下にぼくが前に居た部屋にいたんですよ。半年間ぐらいね」
芳村「あーなるほどそれでもって」
註:1980年の04月頃からの約半年間だわ。
註:つまりその当時から「おにいちゃん」って呼んでるのよね。
註:それからもレッツヤンの司会太川陽介/サンデーズ田原俊彦,松田聖子で1981年03月まで一緒
その後、メイン司会太川陽介,司会田原俊彦 / 松田聖子で、1982年の09月までずーっと一緒だったのね。
●---おにいちゃんの一人旅について---
芳村「まあ具のない鍋焼きうどんね」
聖子「そうです」
芳村「うーん。やさしいおにいちゃんね」
聖子「すごいやさしいです」
芳村「そんなあのー、太川君なんだけど。なんか趣味は、一人旅なんですって?」
聖子「そうなんです」
註:聖子が答えてるわ。ほんとに仲いいのね。
芳村「聖子ちゃん知ってた?」
聖子「ええ、あたしいもこの前。はいっ」
太川「ええ。あのー休みんなると、ぶらーっと行、どっか行っちゃうんですよね。うん。そいうのが好きなんです」
聖子「うん」
太川「だから例えば。休みがあって、朝目が覚めるでしょ。んそしたらねえ、最初に浮かんだ地名のとき行っちゃうとかね。うん」
芳村「おもしろい」
太川「木曽川が見たいとおもってねえ。その日にさあーっと行っちゃったりねえ」
聖子「ひとりで行っちゃうから、心配ですね」
太川「おおっ。ほっほっほ。なんか」
芳村「しっかり妹が云ってますよー」
太川「ほんとに心配してるか?」
聖子「うん(うなずく)。そう(うなずく)」
●---おにいちゃんのガールフレンドについて---
芳村「おにいちゃんガールフレンドはあ?」
註:さあ聖子はウソつけないのよ。どーする
聖子「へー。そっ、ねーうん。(腕組みしたりほどいたり首かしげたり/ふたり顔を見合わせる)
どおーかなー」
芳村「あれっ」
聖子「あれっ(首かしげる)」
太川「なんだい、ちゃんと云いなさい」
聖子「うん。あのー。(わずかに視線が動いて)うっへ」(笑ってしまい突っ伏す)
註:ちゃんと云えと云われたもんだから、聖子は云う気満々だったのよ
でも、視線の先にマネージャが居て、突っ伏したんだわ
太川も聖子の性格よく知ってるのよね。
太川「なんだあ。あんまりもったいぶると、ぼくに居るみたいじゃないか(膝を叩く)」
芳村「いや事務所の人が向こうであわててるって話もある」
太川,聖子「あっはっは」(顔を見合わせる)
芳村「どうしたの」
聖子「きっとでも、あん、あのー女性にやさしいんです。だからっ(2度うなずく)」
太川「だっから」
聖子「きっと」
註:おいおいだわ。後述するけどこの二人はとてもよく話してるのよ。全部知り合ってた仲なのね
芳村「いないと」註:フォローしてるわ
聖子「いるとかいないとか」(笑う)
太川(まいったなあといった感じに笑う)
●---おにいちゃんの一人旅についてふたたび---
芳村「あの、なんか旅に出てね。作詞したりしてる」
聖子「そうなんです」(おにいちゃんをじっと見つめる)
註:また聖子が答えてるわよ。
聖子は親しい仲だと横から答えるの。
よほど緊張がほどけてきたのね。
太川「ええ。あのー、詞を最近書いてて」
聖子「(小声で)うん」
太川「でまたー新しいね、歌を書かなきゃ、いけないって時に、行き詰るとどーしても、うんぶらーっと行っちゃうんですよね。もうネタが無くなっちゃって」
聖子「うふっ」
註:あっ。「うふっ」はあのラジオのときにも出たわよ。
----『赤いスイー卜ピー』←このブログ過去記事ね---
と「初めて出合った?」
せ【うふん】
と「いつだっけ?」
せ「うん。えーと、昭和55年のお。たぶん1月くらい?」
と「レ○ツゴーヤソグのオーディションで」
せ「うん」
と「おぼえてるよ、おれ」
せ「あたしももうおぼえてるしっかり」
------------
太川「そネタ探しに」
聖子「ふっ」
太川「ってゆうのもあって」
芳村「ふーーーん」
聖子「(小声)はい」
◆↓ここからが特に重要だとおもふの↓◆
●---現在の二人の関係/印象について---
芳村「でもそんなおにいちゃん聖子ちゃんからみるとどーお」
聖子「すてきですねすごく」
芳村「うん」
聖子「もうねー、あのー。一生懸命、なんですすごく」
芳村「ふうーーーん」
聖子「だから、すごいあたしは(首を振る)、うん勉強、させられる、ことが多くて」
註:聖子もすごい努力家(『松田聖子』に努力が似合わないという理由で見せないけど)だし、
トシも評して努力家と云ってるし。
努力してて、しかしそれをみせない人を尊敬するとおもうの。
尊敬先にあって、友情とか愛情とか親愛の情とかおこすんだわ。
芳村「うーん」
聖子「はーい(おにいちゃんをじっとみつめる)」
太川(面映ゆい顔してる)
芳村「芸能界でいろんーなことがあると、やっぱりー、ちょっと相談なんかも」
聖子「そうなんです。すぐねえ、あのー楽屋に行ってねえ。
「ちょっとこーゆーことがあったんだけど」【なんでも話ちゃうんです】」
註:【なんでも話ちゃうんです】は文字通りの意味よ
芳村「そしたらなんて?」
聖子「したら。(おにいちゃんを見る)ちゃんと答えて、(小声)くれます」
太川「ううん」
芳村「(太川に)心配? やっぱり」
太川「そうですね。だからー、絶対甘い云い方もしないし」
聖子「(一瞬考えて)そう」
太川「相当きつい云い方、して。ぼんぼん云っちゃうからね」
聖子(右手で前髪をゆっくりしゅーーっとする)
太川「煙たいんじゃないか?」
聖子「ええっ」

◆註:ああっ。この「ええっ」だわ。おもいもよらないという感じよ。
ほんとに驚いているもの。
これもそうよね↓
----『着物でぼろ泣き』の件←このブログ過去記事ね---
田原「そう、あのあと友和・百恵カップルみたいな噂が流れてさ…。
ね、おまえ、
【何で俺のこと好きだと素直に言えないんだよ】」
松田「【大好き!】」
田原「オッ、冗談やめろよ。俺を
【プロポーズの実験台】にしてさ。もっと女らしくしろよな」
松田「【エッ!?】」
------------
↑これよっ。
この感じなのよねえ、きっと。
太川「ふっふっふっ」
ふたりで見つめ合う
聖子「だからいっ、こわいんですけどねすごく」
芳村「うーん」
聖子「(声のない)うん」
芳村「あのー最近のね」
太川「はい」
芳村「聖子ちゃんはそのー、太川君からみてどーお」
太川「んーだから、もーずいぶん大人んなっちゃった」
聖子「ははぁー」
芳村「はーあそおー」
太川「うん」
聖子(左手で首の後ろの髪を触る/照れてるわ)
太川「ものの考え方とかね」
芳村「うーん」
太川「うん、とても。プロとしてね」
聖子(左手顎の下)
太川「いろいろ、もってるし」
芳村「しっかり」
太川「うん」
芳村「してるもんねえー」
太川「うん」
芳村「あのやっぱりそういう意味じゃあ、じゃあ今日なんかも見ててねっ」
太川「ええ」
芳村「太川君はなんだかお紅茶入れる手がカタカタ震えたりしてたんだけども」
太川「そうです。うふうふうふ」
芳村「聖子ちゃんは、大丈夫なんて感じで」
聖子「あっは」
芳村「しっかり見えたの、今こうしてて」
太川「ねっ」
●---エンディング---
芳村「でもなんか、そーゆーとこ見てもね、ほんとに兄妹みたいな感じが」
太川「えっへっへっへ」
聖子(おにいちゃんをみる)
芳村「ちょっとするけど、やっぱりあの。丹後、出身でらっしゃるのね、あなたは」
太川「そうです」
聖子(うなずく)
芳村「そして聖子ちゃんがまあ久留米ですってねえ」
聖子「そうです」
芳村「あらっ。両方とも着物に関係ある」
太川「そうなんです」
聖子「そうですねえ」
芳村「あれーふしぎーねーぇ」
太川「うちが縮緬で」
聖子「うちは絣で」
太川「絣で」
芳村「どーん」
太川,聖子がスタッフの方見る。
註:「どーん」がお時間の合図みたいね。
芳村「えー今度はどうぞ。縮緬と絣で。やっぱりあれね聖子ちゃんのがボーイッシュな感じで」
太川「えっへっへ」
芳村「そんな雰囲気で、またねえ」
太川,聖子「はい」
芳村「いい兄妹でいてくださいね」
太川(大きくうなずく)
聖子「(大きくうなずく)はい」
芳村「ねえー」
太川「ええ」
芳村「いい意味で刺激しあってね」
聖子「はい」
太川「そうですね」
芳村「がんばってください。今日はありがとうございました。ほんとに」
太川「(大きくお辞儀)どうもこちらこそ」
聖子「(大きくお辞儀)失礼しました」
芳村「うふふ」
---------了---------------
13分なんだけど、長かったわ。
でも、やったかいあったわね。
1)聖子はつーかのりこさんは尊敬がまずこないと好感情がわかないだろうこと
2)聖子と太川は、すごく仲好かったこと(尊敬しあってるとも云えるわ)
3)太川は、親しい間柄になると後輩にも「陽介さん」と呼ばせること
4)聖子は、1980年の春~秋ぐらいには、太川をすでに「おにいちゃん」と呼んでいたこと
5)聖子「そうなんです。すぐねえ、あのー楽屋に行ってねえ。
「ちょっとこーゆーことがあったんだけど」なんでも話ちゃうんです」であったこと。
6)この番組は1982年05月16日頃放送だから、この時まだレッツヤンが一緒なので、
現在形で「なんでも話ちゃうんです」だったこと
7)当然に以後もそうだったろうこと
8)トシも1986年01月に「陽介さん」と呼んでいたこと
書いてないけど、文字おこし省略部で云ってるの
9)ということは、トシも太川に相談してたであろうこと
以上を総合すると、
太川はふたりを応援してて、両方の気持ちもわかってたわよね。
しかも、
一人は「妹」で、彼女から「おにいちゃん」と呼ばれてたほど仲がいいのよね。
したら、
そりゃ云いたいわよ。
人情だわ。
これいい番組だったわね。
トシとのラジオもそうだったけれど、
こういう機会は他にはなかったでしょうから。
ちょっと悲しいけど、楽しかったわ、これ書いてて。
じゃあまたね、なの。
結婚した日から 半年過ぎても あなたって セーター云っている
のかしら?
フシギよね。
時間経ち過ぎだわ、フツウに考えると。
とおもってたら。
神がゐて、解いてくれたわ。
そーだったの。
※今回は深刻な内容じゃないけど、
お互いの人となりがよく出てて、なにより感じがとてもいいの。
んで、
「ああーそうだったのかあー」てことなのよ。
------
1982年05月16日頃放送とおもふのよ回数からして
『悪友親友』第164回←リンクしたから見てね
MC芳村真理、ゲストとのトーク番組だわ。
2日連続で一人のゲストとのトークするんだけど、
二日目は第二ゲストも呼んで鼎談になるのよ。
ゲスト太川陽介
1959年01月13日生まれだから3つ上よね、聖子の。
二日目且つ二人目のゲストが聖子よ。
-------以下全文文字おこし----------------------
●---小見出しは、あたしがつけたの---
●---冒頭部---
芳村「こんにちは、お元気でらっしゃいましたでしょうか。
えー、昨日はそのちゅーじょーさんってゆう素晴らしい方の息子としてのいろいろ」
太川「はい」
芳村「お話を。ほーんとの親子みたいな雰囲気なんですねえ」
太川「ええ」
芳村「あなたの話」
太川「ぼくも、もうほんとにお父さんとおもってますから」
●---聖子登場---
芳村「ほーんとにぃー。さて。今日はですねえ」
太川「はいっ」
芳村「がらっと雰囲気のかわったゲストを。まっ、お呼びくださったわけで」
太川「はいっ」
芳村「これは大変ですよいろいろ。責任があります」
太川「あっはっは」
芳村「責任のある呼び方をしてください」
太川「えー。(気恥ずかしそうに)おい」
芳村「あれっ」
(あははは/スタッフ笑い)
聖子「はいっ」
芳村「はい!」
註:きたわよ
主題歌流れておしゃべりは聞こえない。
聖子登場。さかんにお辞儀をする/白半袖ひざ下ワンピ
太川,聖子で並んで立つ。

聖子ったら太川に寄り添うように近いわよ。
一礼して着席。
肩が触れる距離。
着座位置が太川に近すぎるため座りなおす。
なごやかに挨拶してる感じ。
テロップ
---
お客さま 松田聖子(註:以下テロップママ記載するわよ)
昭和37年福岡県生まれ。53年スター発掘番組で注目され翌年ドラマ出演。55年『裸足の季節』を歌ってデビューし、以後たて続けにヒットを飛ばしている。昨年は映画『野菊の墓』にも出演し俳優としても人気を集めた。現在の趣味はお料理。
---
聖子が太川にくっついてシャツの襟を直してる。

かわええわぁ。
●---ふたりの間柄と「おにいちゃん」について---
芳村「うふっふう。なんか、いっしょけんめお洋服をねぇ、いろいろやってたけれども、そーゆー間柄なんでしょうかねえ」
聖子「えふっ」
太川「そーゆー間柄というか」
芳村「えー」
太川「(身を乗り出して)妹なんですよ」
芳村「なるほどーぉ」
太川「ええ」
聖子「(小声で)はい」(右手でばるぅこにぃカットの前髪をしゅっとする)

註:髪さわったわよー。はずかしいのよ聖子
太川「もう、ねっ(聖子に話しかける)」
聖子「(おにいちゃんと見つめ合い)はいっ。えへっ↑」
太川「まったく。兄妹」
聖子「そうなんです」
芳村「ってゆうことは、事務所が」
太川「ええ。ウチの事務所。同じ事務所でね」
聖子「はい」
芳村「先輩後輩」
太川「そう」
聖子「そうです」
芳村「あーそうなんですか。そいで今日はじゃあおにいちゃんがわりね」
太川(少し心配そうな顔)
芳村「おにいちゃんみたいなもんだわね」
聖子「そうです」
芳村「へぇーえ。おにいちゃんって呼ばれてどうなんですか?」
聖子(「あっ」ってゆう顔するわ)

註:おそらく事前に「おにいちゃんって云うなよな」とか、
ほら、また変なこと云われてもつまらないから、そう云ってたとおもふわ
太川「えっ(一瞬困った顔するけど即座に笑顔で)あのー、一番いい響きですね、えっふっふっふ」
芳村「うっふふふふ」
聖子(安心して微笑む)
太川「あこがれてたんですよぼくは。あのー男3人のねえ、一番下だから」
芳村「だっからぁー」
太川「だからー」
芳村「ふぅーーーん」
太川「おにいちゃん、と呼ばれる、ことがうれしくてね」
芳村「えー今日はそんな訳で」
太川「はい」
芳村「響きのいいおにいちゃん、そして妹という雰囲気でもっていろいろ語っていただこうとおも、よろしくどうぞ(お辞儀)」
た(お辞儀)
聖子「(深々とお辞儀)お願いいたします」
芳村「ふぅーん」
テロップ/提供
聖子アップからヂングル
聖子上向いて笑う~
肩を上げて下げるポーズ(註:『裸足の季節』の歌唱後によくやってたわね)
●---第一印象について---
芳村「ともかくあのー、仲のいい兄妹っというふうな、ほんとに雰囲気いたしますよ」
太川「ああ」
聖子「くっ」(右手ぐーで口元へ)
テロップ 太川陽介 松田聖子
芳村「であのー。聖子ちゃんねっ」
聖子「はいっ」(真ん中から左への中ぺろ)
註:出たわ! 左方向への中ぺろ。うれしいときにやるのよ。「聖子ちゃんのしっぽ」よ「しっぽ」。
芳村「今日は太川さんのお洋服もちゃんと、みてあげたのねえー」
聖子「はいっ」
芳村「だからー襟が気になってるってゆう。おにいちゃんは全然、だめですか、ものを」
聖子「いえっ。あのねえすごくこう」
芳村「センスが問題」
聖子「ううん↑ センス、がない、とかじゃなくてえ」
太川「ぐゅふっ」(下向いて苦笑)
註:聖子はなんでも云っちゃうのよね。隠せないのよ。正直なんだわ
スタッフ全員苦笑
聖子「↑ない」
芳村「決まりましたねはいっ」
聖子「いやいやじゃなくってえ」
太川「はっきり云って「無い!」」
聖子「違うんですなんかねえ。(おにいちゃんを見る)あのねえめんどくさがり屋だから」
芳村「ああそうか」
聖子「(大きくうなずく)なんかねえ。自分で何でもやらな、あんまりやりたがらないん」
註:途中まで云って云いなおすのもよくあるわ。聖子正直なのよね、あまりにも
芳村「ううん」
太川「あっふふふ」(しょうーがないなあこの子はという苦笑)
芳村「太川さん」
太川「はいっ」
芳村「あのー、そんな風に、今云ってますけど妹はしっかりして見えますあたくしなんかは」
聖子(少し首かしげ)
太川「そうなんですよ」
芳村「ねっ。そしてあなたから見たそのー、聖子ちゃん第一印象ってゆうのは」
聖子「(小声で)ははん。ちょっ(非常にはずかしそうよ)」
太川「第一印象。初めて会ったのがですねえ」
聖子(右手ぐーより開き気味に口元。首右大きくかしげ。手をピシッと音がする程の勢いで膝に)
太川「ウチの事務所のねえ」
聖子(おにいちゃんを心配そうに見る)
太川「えー廊下と云うか踊り場なんですよ。えっ」
聖子(心配そうに微笑む)
太川「そこで、すれ違いましてねっ。んでそんときには…。あのー彼女がっ、ぼくにこやったお辞儀をしたんですよね」
聖子「↑ううん↑」
註:聖子、とても緊張してるわ
太川「んでぼくは誰かもわかんないしこーやって(お辞儀)とりあえずお辞儀をした。
んで事務所入ったら「今の子が今度デビューする子だ」ってゆわ…」
聖子「うふん」(右手半分パーで口元)
太川「えっあんな子がって」
聖子「うわあああああ」(大笑い)
太川「あっはっはっは。ふっふっふっ」
聖子「(大きくうなずく)そうなんです」
太川「うん。タレントになるような感じじゃなかったもの」
聖子(右手でばるぅこにぃカットの前髪をしゅっとする)
註:髪さわったわよー。はずかしいのよ聖子
芳村「へえーどんな感じだったんですか?」
太川「まったく普通っぽくて」
聖子「うふん」
太川「あまりに」
芳村「あっふ」
太川「ほんとに」
芳村「普通っぽすぎた」
太川「普通っぽすぎて」
芳村「そしてその普通っぽかった時のね」
太川「ええ」
芳村「ちょっとお顔を拝見」
スライド/『裸足の季節』ジャケット
聖子「いやーーーあん。赤ちゃんみたい」
芳村「ふっふっふ」
太川「あはは」
聖子「もーーー」
太川「これ冬っ?」
聖子「たし。これー」
太川「しもぶくれみたい」
聖子「あーはっはっ」
太川「はっはっはっは」
カメラ聖子アップに戻る
太川「やせたね」
聖子「(小声で)そうですね」
芳村「っぱりこの辺が、きゅっと細くなったほっぺたが」
太川「ええ」
芳村「ああー、変わるもんですよねえ、やっぱりねーーー↓ ふつーのおんなの子の感じだった」
太川「ええ」
芳村「でもそうするとすれ違ったときに、それだけ印象が、あったってゆうことは、だって何人かにすれ違ってお辞儀をされてるとおもうんだけど」
聖子(両手を前で伸ばしてつなぐ)←註:しっぽよ
太川「ええ」
芳村「やっぱりそれだけ覚えてたってゆうことは、何かが、やっぱり聖子ちゃんに光るものがあった」
太川「そうでしょうね(大きくうなずく)やっぱ、普通の、中に」
聖子(はずかしそうにうつむく)
芳村「あたしもねえ、聖子ちゃん初めてね、歌の番組出た時にね。
やっぱりね。あの(語気強く)今でも印象がありますよ」
註:1980年04月28日『夜のヒッ卜ス夕ジオ』初登場『裸足の季節』白ひらひらワンピ
太川「へえー」
芳村「うん。なんかやっぱり違うのね」
太川「うーん」
芳村「なーんか存在感があるのよやっぱり」
聖子(真面目な顔して聴いてるが、首かしげる)←註:はずかしいのよ
芳村「デビューあんしてこう売れていく人ってゆうのはそういうものがあるのねえー」
太川「うーん」
芳村「聖子ちゃん」
聖子「(小声)ああー(うつむく)」
芳村「そいでそのすれ違った、ときあなたお辞儀した時の太川さん覚えてる」
聖子「(即答)はいっ」
芳村「あれがっ」
聖子「すごく」
芳村「太川さんだ!」
聖子「陽介さんだとおもいました」(右手で髪の右側触る)
註:「陽介さん」と呼んでるわ。たぶん太川は親しい後輩にそう呼ばせてたのよ。いい人だもん
太川「うふふそりゃおもわないけりゃ」
聖子「うっふぁ」
太川「誰かわかんなかったって」
聖子「はあい」
太川「ことはないでしょ」
聖子「そいですごくぅ。あのー、おもってたよりも、あのー、こー(背筋伸ばす)こーゆー感じでねっ。
すぅー(肩すくめる)」
註:「すぅー」が出たわよ。殊更にほんとのこと云うときよ
聖子「なんかねあの、しゃんとしてる人でしたっ」
太川「しゃん」
聖子「うっふしゃんと」
芳村「なんかあのテレビで見てるとしゃんとしてないのよ」
聖子(右手で太川の肩をさわって、左手で口をパーで覆う)「いやーだ」
太川「あっはっはっは」
芳村「ふーん、そうだったの」
聖子「はい」
●---初めてのお仕事とキッスシーンについて---
芳村「でもその二人は仕事をね」
太川「ええ」
聖子(うなずく)
芳村「まあ事務所も同じということでもって」
太川「はい」
芳村「いろいろしてたわけでしょ」
太川「そうですあのー。彼女がまだね、えー歌手でデビューする前に、ドラマでね、ぼくの恋人役やったんですよ」
聖子「(小声で)ふっふ」(右手ぐーで口元)
註:左手がぐー少し人差し指伸ばして鼻の下だったら、それは泣いてるときよ
太川「ええ。これがっ」
聖子「(小声で)へっふへっふ」(太川をはずかしそうに見る/左に上体かしげる)
太川「それでねっ」
聖子「あっはっ」
太川「何を隠そう」
芳村「うん」
太川「(聖子に)ねっ!」
聖子「(小声で)うーん(うなずく)」
太川「ファーストキッスの相手は彼女の」
芳村「うん」
太川「ぼくなんです。これが」
芳村「問題っ」
太川「唯一今、誇りにおもってることなんですけど」
聖子(右手で髪をいじりつつ苦笑)「もうほほほ…」
スタッフ爆笑
芳村「どんなだった。それは『おだいじに』ってゆうね」
太川「そうです」
芳村「えー番組だったようだけれどもそのファーストキッスのシーン」
聖子(恥ずかしげにうつむく)
芳村「ファーストシーン、キスったゆーのはすごかったでしょう」
太川「泣かれました」
芳村「どっずいぶん気をつけえっ↑」
太川「なーかれちゃんたんですよ、とにかく」
芳村「泣いたっ!!」
太川「泣いちゃったんです」
芳村「どーして泣いた」
聖子(肩すくめて首かしげ)
太川「うれしかったの?」
聖子「えーっへいや」
そのシーンのV出る。
聖子「あっはいやっ」
太川「あっ」
聖子「いやーーーすごーい」
芳村「こーゆVTRが実はあったんです」
テロップ「おだいじに」(昭和55年)
註:芸名も役名も「松田聖子」で出てたのよ。すでに芸名決まってたから役名も合わせたんだわ
V:ベッドで聖子が寝ている。
聖子「おまんじゅうみたいな顔してる」
V:スキーウエアの太川が見舞っていてベッドサイドから聖子を見下ろす
芳村「おっまんじゅうみたいっ」
◆聖子の顔が小画面で出てる
註:聖子は今の自分が画面に出てるのたぶん知らないのよ。
以下の行動もキモだわね
太川「うわっ」
聖子「いやー」(左手ぐーで口元/でも泣いてない/理由はあとでわかるわ)
た「うおっほほ」
V:ふたりを写す。聖子の手を握る太川
聖子(声が出ず。両手ぐーでくちもとばたばた/足もばたばたしてる音)
V:聖子アップ
聖子「ああーん」
太川「うわっ」
V:太川アップ
聖子「(両手ぐーで顔の両脇。目を真ん丸にしてるわ)いやどーしよ」
芳村「うーふふぁ」
スタッフ「うふあ」等の笑い
V:聖子アップ
太川「これねえ。泣きそうな顔してるでしょ」
◆太川の顔が小画面で出てる
聖子「いやーーーーぁぁぁぁ」
V:太川アップ
芳村「ほんとに泣いちゃったの?」
太川「この後、な」
芳村「うん」
◆聖子の顔が小画面で出てる/両手ぐーで顔の両脇
太川「せりふが詰まっちゃうんだな」
V:ふたり写す
太川「こみあげてきちゃってね」
聖子「(うんうんとうなずく/おにいちゃん見る)いいや久しぶ」
芳村「どうして」
V:太川アップ/カメラににじり寄る
聖子「(小声で)いいゃ」
芳村「ほんとに気分的に、こみあげてきた? ドラマの主人公になっちゃった」
聖子(ぺろっ)
V:聖子アップ
太川「そじゃなくてたぶん、いやだったんでしょ」
聖子「いやそんなことないけど」
太川「ついに奪われてしまうこんな男に」
V:聖子アップのとこに太川の後頭部がかぶる
芳村「いやだっ!! このこの顔は嫌な顔」
V:ふたり写る。更に接近する
聖子(右に首かしげてるわ/実は太川の肩にしなだれかかってるのよね)
V:やだっ!!! ついに奪われるわ
聖子(見入る)
V:あっ
聖子(顎上げてみてるわ。変わらないわよ)
V:コンタクト
太川「うっ」
V:いやん
聖子「(すごい小声)いやぁ。(見入る)やあーーーーー」
註:(左手ぐーで人差し指で鼻のあたり)
V:病室のドア。おかあさんらしき人入ってくる
芳村「どーするぅー」
V:ふたりがかぶってる→お花持ってきて唖然とするおかあさん
芳村「あっ」
聖子「いやー」
太川「おかあさんに」
V:ふたり急に離れる
V終わり
画面は太川と聖子
聖子は右側の太川に寄り添ってるわ。だから右手が使えずに左手でぐーだったのよ。
聖子「うわっ。ああーーーー」(聖子は太川と離れる/のが露骨にわかる程度にくっついてたのよ)
太川「おーうほほ」
聖子「はーずかしい。なーんかまたどきどきしちゃっ、しました(両手パーで胸を押さえる)」
太川「泣くなよっ」
聖子「いやっはは」
芳村「かーわいい」
太川「泣いちゃうんだもの」
芳村「あのキスが終わってから泣いちゃった」
太川「あのー。うう本番超にももう、こみあげてきてね、せりふがなかなか云えなかったんだけども。
でも彼女そこでね、いっしょうけんめ云い終えたの」
聖子「(小声)ふふ」
芳村「うん」
太川「こんときにでもこの子はすごく、い子だなとおもったんですよね」
芳村「へえー」
太川「ええ」
芳村「ううーんがんばって。そんなにねっ」
聖子(はずかしげにうつむく)
芳村「初めてでいやだったとおもう」
聖子「いっやっ」
芳村「はずかしかったとおも、いやって変な意味じゃなくね」
聖子「はい。ええ」
芳村「ものすごい緊張感だったとおもうのあたし」
聖子「(小声)はい」
太川「んで終わった途端にね。あのー今ベッド病室のベッドだったでしょ」
芳村「うん」
太川「今度うつ伏せになってねえ」
芳村「うん」
太川「声を出して泣いてるんですよ」
芳村「(小声)うーん」註:同情してるのよ
太川「ぼくも困っちゃうしね、泣かれたってね」
聖子「(超小声)いやっ」
太川「まさか「どうだった?」とも聞けないしね」
聖子「うっはっ」
スタッフ一同爆笑
太川「うははははは。あはは」
聖子(右手ぐーーで口元/はずかしいのよ)
太川「ふっふっはっは。だからぼくもスタジオの隅で泣いてましたよ」
聖子「あっはっ」
スタッフ一同大爆笑
芳村「おかしなふたりっ」
聖子(二度うなずく)
太川「えっへうっふ」
聖子(おにいちゃん見てうなずく)
太川「ごめんなさい(頭下げる)」
聖子「いいえ、どうも(頭下げる)」
太川「すいませんでした」
註:いい人よね
芳村「うっふ」
聖子「あっは」
太川「うふうふうふ」
芳村「聖子ちゃん」
聖子「はい」
芳村「あのー。でもいろいろと。おにいちゃんは気を使ってくれたんでしょう」
聖子「そうです」
芳村「今、今おもえば」
聖子「ええ」
芳村「今はやっと落ち着いておもいだせる」
聖子「はい」
芳村「とおもうけれども」
聖子「とにかくなんにもおーあのー、わからなくてぇ。
いつも台本見てね、いっしょに。あの、演技、ずっとやってくださったりとか。
ほんとに親切にして(おにいちゃんみてうなずく)、いただいて(うなずく)」
芳村「ううーーーん」
太川「(小声で)いいえ」(きりっとした顔だわ)
聖子「(力強く)こころ、強かったですほんとに」
芳村「ほんとにぃーー」
太川(はにかんでいるわ)
芳村「でもー、すごかったわねやっぱりね」
太川「うーん」
芳村「うん。ねっ。わかるっ」
ふたりで顔を見合わせて、うなづき合う。
●---「鍋焼きうどん」について---
芳村「おにいちゃんのねえ、そのーやさしさなんだけどお」
聖子「はいっ」
芳村「そのときぐらいからかしら、なんか急にあの、手のひら返したように親切になったって話があって」
聖子「えふふふ」
芳村「なんか、鍋焼きうどんごちそうになったって話」
聖子「そうなんです」
芳村「ってその後ぉー」
聖子「あのね。えーとー(右手ぐーで顎の下/考えるときのポーズだわ)おなかがすいててあたしが。してっ。
「あーおなかすいたー、【おにいちゃんはぁー?】」なんて、
「ぼくはもう食べちゃった」
「えぇじゃあどーしよかなー」なんて。
「よしっ、ぼくがちょっとつくってやるよ」なんて、急に(おにいちゃんを見る)」
太川「くっくっ」(照れてる)
聖子「台所行ってねっ。つくってくれたんですよ。ほんとにっ。びっくりしちゃって」
芳村「ふうーんんーん」
聖子「ねえ」
芳村「でっ、おっお味はどうでした」
聖子「はいっ。あのねっ。ちょっとねえ、お醤油がちょっとねえ」
太川「ぐふぐふ」(照れ笑い)
聖子「ちょっとあの。うすっ、うすーいおしょお醤油とこいーお醤油ねっ」
太川「あんのウチは関西でしょ」
聖子「ああたし達も関西だから」
太川「出身が。だから薄口醤油を使うわけですよ」
聖子「はいっ」
太川「ねっ。ところが濃口しかなかったんです。そしたら、いつもと違うからねえ、どれくらい入れていいもんかわかんなかった」
聖子「そうした、真っ黒になっちゃって」
太川「うん。なんかーおいしかったなあれな」
聖子「そいで(おにいちゃんの腕を握る)」←註:出たわよ。あまえんぼさんったら
太川「うっふふふ」
聖子「そいでね。せっかくやっぱり【おにいちゃんいっしょけんめつくってくれたからあ】。
開けて「ああっ。おいしいなあ」なんて食べて(食べる仕草)。
おなかすいてるから、いいやっておもって(左手で襟元を直す)あっは」
スタッフ あはははは
太川「しかも何も具が入ってないの」
聖子「そう。おうどんだけなんです」
太川「くっくっくっ。だっ」
芳村「鍋焼うどんじゃなくて鍋うどんじゃないすかそれ」
聖子「そんなんです」
太川「だって冷蔵庫開けたら何も入ってなかったから」
聖子「なんにもなかったの」
芳村「えっうん? なに太川君のお家で?」
太川「いやいや、あのねえ。ウチの事務所の人のお家なんですよ」
芳村「事務所の方のお」
太川「そいでねえ。ぼくが上の階に住んでてえ」
聖子「そうなんです」
註:聖子は親しい間柄だと、合図打ちをよくはさむわよね
太川「彼女が下にぼくが前に居た部屋にいたんですよ。半年間ぐらいね」
芳村「あーなるほどそれでもって」
註:1980年の04月頃からの約半年間だわ。
註:つまりその当時から「おにいちゃん」って呼んでるのよね。
註:それからもレッツヤンの司会太川陽介/サンデーズ田原俊彦,松田聖子で1981年03月まで一緒
その後、メイン司会太川陽介,司会田原俊彦 / 松田聖子で、1982年の09月までずーっと一緒だったのね。
●---おにいちゃんの一人旅について---
芳村「まあ具のない鍋焼きうどんね」
聖子「そうです」
芳村「うーん。やさしいおにいちゃんね」
聖子「すごいやさしいです」
芳村「そんなあのー、太川君なんだけど。なんか趣味は、一人旅なんですって?」
聖子「そうなんです」
註:聖子が答えてるわ。ほんとに仲いいのね。
芳村「聖子ちゃん知ってた?」
聖子「ええ、あたしいもこの前。はいっ」
太川「ええ。あのー休みんなると、ぶらーっと行、どっか行っちゃうんですよね。うん。そいうのが好きなんです」
聖子「うん」
太川「だから例えば。休みがあって、朝目が覚めるでしょ。んそしたらねえ、最初に浮かんだ地名のとき行っちゃうとかね。うん」
芳村「おもしろい」
太川「木曽川が見たいとおもってねえ。その日にさあーっと行っちゃったりねえ」
聖子「ひとりで行っちゃうから、心配ですね」
太川「おおっ。ほっほっほ。なんか」
芳村「しっかり妹が云ってますよー」
太川「ほんとに心配してるか?」
聖子「うん(うなずく)。そう(うなずく)」
●---おにいちゃんのガールフレンドについて---
芳村「おにいちゃんガールフレンドはあ?」
註:さあ聖子はウソつけないのよ。どーする
聖子「へー。そっ、ねーうん。(腕組みしたりほどいたり首かしげたり/ふたり顔を見合わせる)
どおーかなー」
芳村「あれっ」
聖子「あれっ(首かしげる)」
太川「なんだい、ちゃんと云いなさい」
聖子「うん。あのー。(わずかに視線が動いて)うっへ」(笑ってしまい突っ伏す)
註:ちゃんと云えと云われたもんだから、聖子は云う気満々だったのよ
でも、視線の先にマネージャが居て、突っ伏したんだわ
太川も聖子の性格よく知ってるのよね。
太川「なんだあ。あんまりもったいぶると、ぼくに居るみたいじゃないか(膝を叩く)」
芳村「いや事務所の人が向こうであわててるって話もある」
太川,聖子「あっはっは」(顔を見合わせる)
芳村「どうしたの」
聖子「きっとでも、あん、あのー女性にやさしいんです。だからっ(2度うなずく)」
太川「だっから」
聖子「きっと」
註:おいおいだわ。後述するけどこの二人はとてもよく話してるのよ。全部知り合ってた仲なのね
芳村「いないと」註:フォローしてるわ
聖子「いるとかいないとか」(笑う)
太川(まいったなあといった感じに笑う)
●---おにいちゃんの一人旅についてふたたび---
芳村「あの、なんか旅に出てね。作詞したりしてる」
聖子「そうなんです」(おにいちゃんをじっと見つめる)
註:また聖子が答えてるわよ。
聖子は親しい仲だと横から答えるの。
よほど緊張がほどけてきたのね。
太川「ええ。あのー、詞を最近書いてて」
聖子「(小声で)うん」
太川「でまたー新しいね、歌を書かなきゃ、いけないって時に、行き詰るとどーしても、うんぶらーっと行っちゃうんですよね。もうネタが無くなっちゃって」
聖子「うふっ」
註:あっ。「うふっ」はあのラジオのときにも出たわよ。
----『赤いスイー卜ピー』←このブログ過去記事ね---
と「初めて出合った?」
せ【うふん】
と「いつだっけ?」
せ「うん。えーと、昭和55年のお。たぶん1月くらい?」
と「レ○ツゴーヤソグのオーディションで」
せ「うん」
と「おぼえてるよ、おれ」
せ「あたしももうおぼえてるしっかり」
------------
太川「そネタ探しに」
聖子「ふっ」
太川「ってゆうのもあって」
芳村「ふーーーん」
聖子「(小声)はい」
◆↓ここからが特に重要だとおもふの↓◆
●---現在の二人の関係/印象について---
芳村「でもそんなおにいちゃん聖子ちゃんからみるとどーお」
聖子「すてきですねすごく」
芳村「うん」
聖子「もうねー、あのー。一生懸命、なんですすごく」
芳村「ふうーーーん」
聖子「だから、すごいあたしは(首を振る)、うん勉強、させられる、ことが多くて」
註:聖子もすごい努力家(『松田聖子』に努力が似合わないという理由で見せないけど)だし、
トシも評して努力家と云ってるし。
努力してて、しかしそれをみせない人を尊敬するとおもうの。
尊敬先にあって、友情とか愛情とか親愛の情とかおこすんだわ。
芳村「うーん」
聖子「はーい(おにいちゃんをじっとみつめる)」
太川(面映ゆい顔してる)
芳村「芸能界でいろんーなことがあると、やっぱりー、ちょっと相談なんかも」
聖子「そうなんです。すぐねえ、あのー楽屋に行ってねえ。
「ちょっとこーゆーことがあったんだけど」【なんでも話ちゃうんです】」
註:【なんでも話ちゃうんです】は文字通りの意味よ
芳村「そしたらなんて?」
聖子「したら。(おにいちゃんを見る)ちゃんと答えて、(小声)くれます」
太川「ううん」
芳村「(太川に)心配? やっぱり」
太川「そうですね。だからー、絶対甘い云い方もしないし」
聖子「(一瞬考えて)そう」
太川「相当きつい云い方、して。ぼんぼん云っちゃうからね」
聖子(右手で前髪をゆっくりしゅーーっとする)
太川「煙たいんじゃないか?」
聖子「ええっ」

◆註:ああっ。この「ええっ」だわ。おもいもよらないという感じよ。
ほんとに驚いているもの。
これもそうよね↓
----『着物でぼろ泣き』の件←このブログ過去記事ね---
田原「そう、あのあと友和・百恵カップルみたいな噂が流れてさ…。
ね、おまえ、
【何で俺のこと好きだと素直に言えないんだよ】」
松田「【大好き!】」
田原「オッ、冗談やめろよ。俺を
【プロポーズの実験台】にしてさ。もっと女らしくしろよな」
松田「【エッ!?】」
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↑これよっ。
この感じなのよねえ、きっと。
太川「ふっふっふっ」
ふたりで見つめ合う
聖子「だからいっ、こわいんですけどねすごく」
芳村「うーん」
聖子「(声のない)うん」
芳村「あのー最近のね」
太川「はい」
芳村「聖子ちゃんはそのー、太川君からみてどーお」
太川「んーだから、もーずいぶん大人んなっちゃった」
聖子「ははぁー」
芳村「はーあそおー」
太川「うん」
聖子(左手で首の後ろの髪を触る/照れてるわ)
太川「ものの考え方とかね」
芳村「うーん」
太川「うん、とても。プロとしてね」
聖子(左手顎の下)
太川「いろいろ、もってるし」
芳村「しっかり」
太川「うん」
芳村「してるもんねえー」
太川「うん」
芳村「あのやっぱりそういう意味じゃあ、じゃあ今日なんかも見ててねっ」
太川「ええ」
芳村「太川君はなんだかお紅茶入れる手がカタカタ震えたりしてたんだけども」
太川「そうです。うふうふうふ」
芳村「聖子ちゃんは、大丈夫なんて感じで」
聖子「あっは」
芳村「しっかり見えたの、今こうしてて」
太川「ねっ」
●---エンディング---
芳村「でもなんか、そーゆーとこ見てもね、ほんとに兄妹みたいな感じが」
太川「えっへっへっへ」
聖子(おにいちゃんをみる)
芳村「ちょっとするけど、やっぱりあの。丹後、出身でらっしゃるのね、あなたは」
太川「そうです」
聖子(うなずく)
芳村「そして聖子ちゃんがまあ久留米ですってねえ」
聖子「そうです」
芳村「あらっ。両方とも着物に関係ある」
太川「そうなんです」
聖子「そうですねえ」
芳村「あれーふしぎーねーぇ」
太川「うちが縮緬で」
聖子「うちは絣で」
太川「絣で」
芳村「どーん」
太川,聖子がスタッフの方見る。
註:「どーん」がお時間の合図みたいね。
芳村「えー今度はどうぞ。縮緬と絣で。やっぱりあれね聖子ちゃんのがボーイッシュな感じで」
太川「えっへっへ」
芳村「そんな雰囲気で、またねえ」
太川,聖子「はい」
芳村「いい兄妹でいてくださいね」
太川(大きくうなずく)
聖子「(大きくうなずく)はい」
芳村「ねえー」
太川「ええ」
芳村「いい意味で刺激しあってね」
聖子「はい」
太川「そうですね」
芳村「がんばってください。今日はありがとうございました。ほんとに」
太川「(大きくお辞儀)どうもこちらこそ」
聖子「(大きくお辞儀)失礼しました」
芳村「うふふ」
---------了---------------
13分なんだけど、長かったわ。
でも、やったかいあったわね。
1)聖子はつーかのりこさんは尊敬がまずこないと好感情がわかないだろうこと
2)聖子と太川は、すごく仲好かったこと(尊敬しあってるとも云えるわ)
3)太川は、親しい間柄になると後輩にも「陽介さん」と呼ばせること
4)聖子は、1980年の春~秋ぐらいには、太川をすでに「おにいちゃん」と呼んでいたこと
5)聖子「そうなんです。すぐねえ、あのー楽屋に行ってねえ。
「ちょっとこーゆーことがあったんだけど」なんでも話ちゃうんです」であったこと。
6)この番組は1982年05月16日頃放送だから、この時まだレッツヤンが一緒なので、
現在形で「なんでも話ちゃうんです」だったこと
7)当然に以後もそうだったろうこと
8)トシも1986年01月に「陽介さん」と呼んでいたこと
書いてないけど、文字おこし省略部で云ってるの
9)ということは、トシも太川に相談してたであろうこと
以上を総合すると、
太川はふたりを応援してて、両方の気持ちもわかってたわよね。
しかも、
一人は「妹」で、彼女から「おにいちゃん」と呼ばれてたほど仲がいいのよね。
したら、
そりゃ云いたいわよ。
人情だわ。
これいい番組だったわね。
トシとのラジオもそうだったけれど、
こういう機会は他にはなかったでしょうから。
ちょっと悲しいけど、楽しかったわ、これ書いてて。
じゃあまたね、なの。