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らじかのよかん

ふっ急になんかわかんないんですけど↑

草食獣

2011年08月27日 | 大藪春彦GUN研究
このカテゴリに興味ある諸君には、釈迦に説法であるが。

ビッグファイブ」つーハンティング用語があり、
アフリカで以下の5種ゲームを得た者への敬称とでもいうものだ。
・アフリカゾウ
・サイ
・(ケープ)バッファロー
・ライオン
・ヒョウ
なぜにエライかというと、この5種が最も多くハンターを殺傷しているからであり、
もっともキケンなのは、「ケープ バッファロー」だ。

このうち、ゾウ,サイ,バッファローは草食動物であり、
もっともハンターを殺しているのは、ケープ バッファローであるのは周知である。
『ザ・ビッグ・ゲ一ム』'79年11月25日第一版
『灼熱のサファリ』'83年11月30日初版 徳間書店
を参照されたい。

バッファローは、やられた仲間を取り囲み、ハンターを近づけず、チャージしてくる。
その怒りと、仲間への思いやりは、ハンターやガイドですら感動せしめるほどである由。

肉食動物のほうが、(あえて比較すれば)遙かに楽であるとわかる。

闘牛つー興業があるが、牛が怖いという認識が一般的でなければ、成り立たぬことも自明である。


自分で調べ、考えることが望ましい好例だ。
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西城秀夫

2011年08月15日 | 大藪春彦GUN研究
内容はない。

このキーワードによるブ口グがほとんどない、らしい
つーか、西城秀夫でぐぐるとここが先頭なので、
さびしいから書いた。
くわしく知りたいヒトは、この辺を見よう。
そのうち、突然続きが始まる可能性がある。
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原著

2011年02月12日 | 大藪春彦GUN研究


やっぱ、原著にあたらないとだめか。
またもや遠回りをしてしまった。

・『ザ・ビッグ・ゲ一ム(上・下)』'91年10月15日初版 徳間文庫では、
上巻
'73年5月~6月 ニュージーランド ~ オーストラリア
'75年9月~10月 アフリカ(ザンビア)
下巻
'72年9月 アラスカ
'77年7月 モンゴール
'77年9月~11月(?) カナダ ブリティッシュ・コロンビア・ロッキー ~ アメリカ モンタナ・ロッキー
と、時系列が乱れているが、
(ここが再編集にあたるのか?)

・『ザ・ビッグ・ゲ一ム』'79年11月25日第一版 集英社の単行本(ハードカヴァー、ビニールカヴァー付き)では、
'72年9月 アラスカ
'73年5月~6月 ニュージーランド ~ オーストラリア
'75年9月~10月 アフリカ(ザンビア)
'77年7月 モンゴール
'77年9月~11月(?) カナダ ブリティッシュ・コロンビア・ロッキー ~ アメリカ モンタナ・ロッキー
と時系列が正しく並んでいる。

ほかに、カラー写真を含む多数の写真も載っている。

んで、巻末の主な参考文献の最後に、
「なお、本書の出版後『ザ・ビッグ・ゲ一ム』の写真集を企画しており、併せて読んでいただけると幸甚です」
だって。
(文庫版には記載なし)

うわー、ムック本だぞきっと。
出版されていたとしても、入手は困難を極めるだろう。
まいったなあ。


裏表紙も見せてやろう。

中身は買って読んでくれよな。
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ザ・ビッグ・ゲ一ム

2011年02月05日 | 大藪春彦GUN研究

読みこぼしがあった。

御大が狩猟について書いたエッセイつーかルポは、おもいのほか少ないのだ。

・『野獣を撃つ(上・下)』'76年 カッパブックス(光文社) 
'72年9月 御大初の海外狩猟であるアラスカから
'73年5月~6月 ニュージーランド ~ オーストラリア
'75年9月~10月 アフリカ(ザンビア)
を収録(未読)。

・『ザ・ビッグ・ゲ一ム』'79年01月 集英社
・『ザ・ビッグ・ゲ一ム(上・下)』'91年10月15日初版 徳間文庫(写真上)
上記『野獣を撃つ(上・下)』の
'72年9月 アラスカ
'73年5月~6月 ニュージーランド ~ オーストラリア
'75年9月~10月 アフリカ(ザンビア)
に加え
'77年7月 モンゴール
'77年9月~11月(?) カナダ ブリティッシュ・コロンビア・ロッキー ~ アメリカ モンタナ・ロッキー
を収録し、「僕の浅学から起こった誤謬を正すとともに、大量の書き込みを行った。」もので、
文庫版は、それを再編集したものだ。
※これが未読であった。
ちょうどハードカヴァー版が店頭から消えつつある時期に御大を読み始め、
文庫版の'91年には追いかけていなかったからであろう。

つーのは、
・『灼熱のサファリ』'83年11月30日初版 徳間書店(写真左下)
のハードカヴァーはちゃんと読んでいるからだ。
ここには、
'80年8月~10月 アフリカ 南ア ~ ボツアナ
が収録されている。
(たしか文庫も出ていたはずだ)

絶筆なったのは、
・『孤高の狙撃手』2004年6月20日初版 光文社文庫(写真右下)
に収録されている
「ハードボイルドの原風景」に書かれている
'72年9月 アラスカ
'73年5月~6月 ニュージーランド ~ オーストラリア
であって、海外ハンティングの総まとめを意図していたらしい。
これの脱稿をみる前に没したから、'80年以降の海外ハンティングは推定せねばならん。
(あとでやる。これ、絶版前に買っておいたほうがいいよ)


さて、少なくとも上記の海外ハンティングは、
すべて「雑誌のグラビア取材/撮影」のために行われていて、
多額の費用は出版社がもったようだ。

さて、それぞれの内容を分析するとともに、
それらの実行為に影響された作品を探すというお楽しみが始まる。
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ワイルド・ドライビソグ

2011年01月29日 | 大藪春彦GUN研究

左1980年07月10日一刷           右1985年11月20日初版一刷

他の著者の赤バッジシリーズは、結構持っている。
これも、立ち読みはしたのだ。
だが「そのうち文庫ででるだろ」とおもい買わなかった。

5年後、文庫なったのだ。
が、肝心のページが、ないない。

四駆の運転技術のみならず、サーヴァイヴァルテクニックが載っていたのだよ。
野獣の捕獲方法もでていたんだ、おれは楽しみにしていたんだ、せんそーはまけえたんだぁー。

替わりに、1980年に登場、あっつー間にラリ一界を席巻し、
(アウデイ・クワト口のことな)
そしてそのごスポーツ力ーとしての地位を確立した、
乗用車の四駆についての記載がたっぷりあるのだった。

この時点で赤バッジ版は、むろん絶版である。


時が流れて30年。
ネット古書でついに宿願をはたしました。
(高いんだよね、これ)

記憶に誤りはなく、
第3章 これがオフ口ード・トレイルだ
第4章 闘志でぶつかるサーヴァイヴァルアドベンチャー
が載っていました。

第3章には例えば以下の記載がある。
「ボクはナイフだけでも70~80本持っているが、その用途や切れ味はみな違う。
(中略)
ここまで本格的でなくてもよいだろうが、1本はいいナイフを持ったほうがいい。
ボクは解体用としてはガ一バ一・マグナム・八ンター、皮はぎ用としてはガ一バ一・フォールディング・八ンターを愛用しているが……」
いいなあ、これが読みたかったのだ。

さらに第4章では、
緊急時の壕作りのやり方からはじまり、果ては野獣の捕獲方法も載っている。
「イノシシもOKの本格派だ」のワナの作り方も図入りで解説している。
(どうせなら、イノシシの解体のしかたも図入りで出ていたらよかったが……。
愛読者ならばおおむねわかってはいるのだが、図がほしいところだ)

読みたいヒトは、高い金を出して買おうね。


ついでに
第6章 ちょっと手ごわい全国オフ口ード・ガイド
もある。
ここを走るとおもしろいゾつーおすすめコースがでている。
(今じゃ完全にアウトですなー)


今気づいたのだが、タイトルが違っているのか、なるほど。
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六人

2010年08月25日 | 大藪春彦GUN研究
わりーわりー。
敵は六人だったよ。

『長く熱いころし(復讐)』下巻 徳間文庫版80年12月初版についてだ。
以降の記述で物語・作品・登場人物に関する核心部分が本当に明かされています。


以下59頁から62頁にかけて。
五人は延髄に手製の消音装置付きの二十二口径アメリカン・ル一ガ一を射ちこみ即死させ、
一人だけ両腕と腰の両側に射ちこむ。

以下引用
 鷲尾は倒れた男たちが、いずれもズボンのベルトにナイフの鞘を吊っているのを発見した。

わくわくしますなあ。

以下引用
 平田はズボンのベルトの左腰に、幅が約五センチ、長さ約十二センチ半の平べったいナイフのスキャバ一ドを吊っていた。
 スナップを外し、そのフラップを開いた鷲尾は、薄いフォ一ルディングナイフを取り出した。刃を開く。刃は開いた位置でロックされた。
 刃渡り九センチのカミソリのように鋭いカッティング・エッジが付けられた刃身の付け根に、ガ一バ一・ポ一トランド・オレゴンと英語で商標が刻印されている。
 ガ一バ一・フォ一ルディング・スポーツマンだ。

キター。
モノホンを見せようね。

計ったらさ、ちゃんと幅が約五センチ、長さ約十二センチ半の平べったいスキャバ一ドですよ。
刃渡りは九センチ二ミリ、公称3+1/3インチだがね。

御大の評価はどだろうな。

以下引用
刃はスティンレスだが、カーボンとハイ・ク口ームが適度に含まれた四四〇-Cシリーズを特殊焼き入れしたやつで、ゾ一リンゲン産の大ていの刃物を削れる硬度を持っている。

よい評価だ。
(でも、おれはこのナイフでゾ一リンゲン産の刃物を削る勇気はないなあ)
その後、ロック・キャッチを押して刃を畳み、
ベルトからスキャバ一ド(引用注:ナイフ・ケースにルビが振ってある)を外し、
そのなかにナイフを入れ鹵獲している。
とーぜんと云える。


以下引用
 平田の隣の死体は、やはりガ一バ一・ナイフのスキャバ一ドをベルトにつけていた。


続けざまにキター。
あんましおもしろいので、以下次号。
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初出

2010年08月19日 | 大藪春彦GUN研究
『長く熱いころし』(復讐にルビがふれないのだよね)であるが、
徳間文庫の上巻には「1973年7月に徳間書店から刊行されました」とあり、
下巻には「1974年12月に徳間書店から刊行されました」とある。
(文庫版は80年12月初版だ)

さて、文庫版上巻の163頁で
「スウィス・アーミ一・ポケット・ナイフのハンツマン・モデルの罐切り」を使い、
上巻の224頁で
「バック・フォールディング・八ンターのナイフ」を装備し、
同230頁で
「折り畳みナイフの鞘は、シースではなく、馬に付ける銃ケースを呼ぶ時と同じスキャバードと称する」
同231頁
「起こした位置でしっかりとロックされたバックの刃は、
ガ一バ一やラブレス(引用者注:ラヴレスにあらず)などの刃のような切れ味にはちょっと劣るが…」との記載。
更に342頁で、ベーコン一キロと卵五個でつくったベーコン・エッグス、
及び細切りにしておいた三個分のジャガイモを前記ベーコンから出たラードででつくった
「アラスカ式ポテト・フライ」を食していること。

以上から一九七二年九月のアラスカにおける、
御大初めての海外ビッグ・ゲーム・ハンティングと前後して執筆されていたと考えられる。
ならば1973年7月に刊行されても矛盾はない。
(「ラブレス」が「ラヴレス」表記になったのは1973年の著作以降である。
でもすでに「スキャバード」が出てきている。フシギ)


では下巻であるが。
28頁
「ゾーリンゲン・ヘンケルの大きな牛刀」を使い、
40頁で男根を挽き切りったりしたのち、重大なシーンがある。

下巻59頁~62頁にかけて、
主人公の鷲尾がバック・フォールディング・八ンターで武装して関東会の戦闘員4名をヤルわけだが、
やられた4人がそれぞれステキなナイフ等を携帯しているのだ。


うふふ、以下次号。
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実物公開 おれ所有品編3

2010年06月04日 | 大藪春彦GUN研究
ガ一バ一・サカイ・シルバ一ナイト・シリーズの御大デビューが、
まさかパールとはなあ。
いささか驚いている。
なお、これはポケット・ナイフだから元々スキャバ一ドはない。
『処刑戦士』では、FS1(あるいはクラッシック)のを流用しているのだ。

ガ一バ一'83年のカタログには(ファスナ一ズという会社が輸入していた)
200A-P(200は2インチ・Pはパール・Aは一刀を表す)¥8000-
250A-P(2.5インチ・パール)¥9000-
250A-W(2.5インチ・ウッド)¥8000-
250B-W(2.5インチ・ウッド、Bは二刀:柄の反対側から短い刃が出る)¥9000-
250A-ABS(2.5インチ、滑り止めチェッカー入りABS製の柄)¥8000-
250SS(オールステンレス)¥5500-
が載っている。

御大はさーあ、'83年のインタビューでは
「ファスナ一ズの和田さんとは仲がいいので」と云い、
また手に馴染むものがよく
「やはりグリップ材も実用本位のもので、
解体時、動物の血のりとか脂肪でヌルヌルすべったりしにくいものがいい」
と云っているのにー。
だからさー、往時にてっきり250SS(実用本位:手入れ簡単)だと思っていたし、
改めて250A-ABS(チェッカー)かなあ、とも思ってさ。
パールは無いだろと除外した(コレクターに人気有るから高いし)。
まあ、初めのシーンは拷問なのでパールはコワイよね。

写真三たび

写真のガ一バ一・サカイ・シルバ一ナイト・シリーズは、
すべて最近デッドストックを買ったのだ。
(つまり、五本全部最近買ったんだが)
FS2が標準的なフォ一ルディング・ナイフの大きさだから、
シルバ一ナイト・シリーズがいかに「超小型フォ一ルディング」かわかる。

でも、『灼熱のサファリ』('80年)に出てくる御大のブル・ニラヤの延髄抉りと、
(このときすでに狙撃すみであってフィニッシュさせるためだな。
毛皮が傷まぬように250で抉ったのであろう。
腰には必ずやガ一バ一・フォ一ルディング・ハンターが付いていたはずだ)
『ヘッド・ハンター』の杉田のケーピングは、
少なくともウッド、できればABSチェッカーと思いたいなあ。
あるいはキーホ一ルに革紐が通せるから250SSとか。
(SSシリーズのみキーホ一ルがある。無くさないも重要だから)

なお、更に後になると300シリーズも発売されているが、
『アスファルトの虎』も含めて舞台が'83年以前だからあり得ない。
『アスファルトの虎』の封筒開けは250A-P(パール)かな。200A-Pかもしれん。
最終巻に出てくる「キーホルダーに付けてあるごく小さな・フォ一ルディング・ナイフ」は、
200SS(ロック無し)じゃあないかと考えているのだが如何?
(舞台は'84年だが…)

なお、SSシリーズのみ柄全体がスティンレスであり、
他の柄のものは、
真鍮のフレームにブレ一ド付近はヘアーライン仕上げのスティンレス、
後半2/3ほどはパールやウッド,ABSなどの柄材を貼り付けた構造をしている。

250A-ABS 柄の厚み8.4mm(とても握りやすい)
250SS 柄の厚み5.0mm


ガ一バ一は'86年にフィス力という会社(ハサミ屋らしい)買収されてしまう。
以後激しいコストダウンが行われる。
安いので封筒開け用に250SS(たぶん'90年代)のデッドストックを買って使っているのだが、
その部品の安っぽいこと、フィーリングの悪いこと。
許し難きはブレ一ドの成形がど素人じみている。
写真を撮る気にもならぬ。
柄の厚さは5.8mmもある。
やれやれ。
コメント (2)
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実物公開 おれ所有品編2

2010年06月03日 | 大藪春彦GUN研究

写真再掲
ガ一バ一・サカイ・シルバ一ナイト・ロック付フォ一ルディング・ナイフの巻
上から
・250A-ABS'83年モデル
・250SS(たぶん'85年頃のモデルかな?)
・200A-W(たぶん'83年モデル)


あったぞー。
『処刑戦士』カッパ・ノベルズ'79年6月
(初出不明なるも'78年の初頭には雑誌連載されていたはずだ)
ガ一バ一・マーク1(グリ一ン・ベレーの制式ナイフの一つでもあった)
・サイクス・フェアベ一ンのコマンドウ・ナイフ(刃長7インチ・双刃)
(第二次大戦中のブリティッシュ・コマンドウの刺殺用制式ナイフ)
ガ一バ一・マグナム・ハンタ一(アーモハイドの5+1/2インチであろう)

でだな、見つけた↓光文社文庫版五三頁(以下引用)

 「そのベルトに、相馬は小さいフォ一ルディング・ナイフ用のガ一バ一のスキャバ一ドを付けていた。
FS・1、クラッシック・ポケット、ガ一バ一/サカイの超小型フォ一ルディングの
いずれもが差し込めるようになっている。
 相馬はスキャバ一ドから、折りたたんだ全長わずか三1/4インチのガ一バ一/サカイを取り出した。
真珠母貝の柄のやつだ。二インチ半ほどの刃を開くとカチンとロックされる。
 相馬はヤスキ鋼を使ったハイ・カーボン・スティンレスのガ一バ一/サカイの刃で、
竹山の服もズボンもベルトも下着も切り裂いた…」
(中略、以下七〇頁引用)
 「忘れたんなら、思い出させてやる」
 久保が言った。カモフラージュ色のペイントを塗った顔を、
これも顔を偽装した相馬に向けてウインクする。
 相馬は、小さなガ一バ一/サカイのフォ一ルディング・ナイフの刃を、
サファリランド#五九のベルトのスキャバ一ドにつけていたク口ーム・力ーバイドを焼き付けした研ぎ板で、
入念にタッチ・アップしはじめる。
 刃と硬い研ぎ面がこすれるシュッ、シュッという音が不気味に響いた。
 「な、何をする気だ!」
 再び膀胱に溜まっていた少量の小便をチョロチョロと漏らしながら竹山は呻いた。
 「ロープを切っても、あんたが逃げることが出来ないようにするんだ。待っていろよ」
 相馬は言い、光和商事の糸井の髪を、散髪屋でレザー・カットする時のように切ってみる。
 ナイフの切れ味は上々であった。切断された糸井の髪が振り落ちる。
糸井は物も言わずに気絶し、椅子から転げ落ちて仰向けになる。

これが、ガ一バ一・サカイ・シルバ一ナイト・シリーズの初登場シーンだと思われる。
シルバ一ナイト・シリーズの発売は'77年。
初めは2.5インチモデルの250シリーズ(250は刃長を表す)からスタートしているので、
時期も、刃長もぴったりだ。
更に、前掲の'79年1月26日三菱銀行事件犯人が250Aパールを使用し、
かつ御大のファンで更に以前から酒場でこのナイフの自慢をしていた事実にも符合する。

以下次号にするね、長いから。
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実物公開 おれ所有品編1

2010年06月02日 | 大藪春彦GUN研究

上から
・ガ一バ一・フォ一ルディング・スポーツマン2D(ド口ップポイント)
・ガ一バ一・フォ一ルディング・スポーツマン2
・ガ一バ一/サカイ・シルバ一ナイト250A-ABS(チェッ力ー)
・ガ一バ一/サカイ・シルバ一ナイト250SS
・ガ一バ一/サカイ・シルバ一ナイト200A-W(ウッド)


まずはFS2から。
そもそも
・FS3(刃長4インチ)が発売され('70年の前なのかな)
引き続き(確実に'73年以降には)
・FS2(刃長3+1/3インチ)
・FS2D(D=ドロップポイントの意 刃長3+1/3インチ)
・FS1(刃長2+5/8インチ・もともとドロップポイントだ)
が発売された。

西城がハワイで購入したのが'73年だ。
「…フォ一ルディング・ハンターのコンパクト版だ」とあるので、
刃の形状で考えれば、まあ通常のFS2だろう。

折り畳み式では刃長4インチが実用上限度いっぱいの大きさで、
FS2の3+1/3インチはいいところをついている。
野外作業に手頃な折り畳みナイフといえる。

かなり頑丈な作りであり、抉ってもOKだな。
刃の厚み2.35-2.5mm 柄の長さ112mm、厚み10mm

往事FS2Dは持っていなかったので最近初めて見た。
うーん、ふつうのFS2のほうがかっこいいな。

ちなみに写真上のFS2Dは'84年モデル。
写真下のFS2は'83年モデルである。
柄は基本共通だ。
もちろん両方共に、
最近のおれ的大藪ブームにのってデッドストックものを買ったのだよ。

'83年のカタログによると、定価は
・FS3 ¥18,000-
・FS2D ¥13,000-
・FS2 ¥13,000-
・FS1 ¥11,000-

'70年代のものは各部の作りがさらに手が込んでいるのよ。
本当は、西城の使った頃のが欲しかったのだが、高いからなあ。

探したら昔の(たぶん'82年モデルの)スキャバ一ドが出てきたよ。

'83年モデルのデッドストックを合わせ、スガレさせてみた。
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