ネイビーブルーに恋をして

バーキン片手に靖國神社

美しすぎる仲人

2010-11-15 | つれづれなるままに
「美しすぎる市議」
なんてのが一昔前世を騒がせました。
ヨーロッパの国には「美しすぎる政治家」が結構いるようで、ときどきそういう画像が出回ったりします。

「美人すぎる海女」「美人すぎる歯科医」「美人すぎるバスガイド」
どの職業も別に美人すぎて困ることはなかろう、というものばかりです。
美人すぎる医者、なんてのも、女子医大に行ったら選り取り見取りで見ることが出来ますし。(いまどきの女医さんってレベル高いですよ。広尾病院の小児科とか)

美を売り物にする職業以外で美しすぎると何かとトラブルが起きる業界ってなんでしょうね。
たとえば・・・。

美容整形外科の受付。
ここに美女が座っていたとしましょう。
あなたはこの美女が職員割引あるいは新しい施術のお試し要員として
「工事」がされているのではないだろうか?
これは天然だろうか?
といらない思惑にかられないでしょうか。

新聞で「美人すぎる女看守」っていうのも見たことがあります。
男性囚人の看守さえしなければそう問題にはならないような気もしますが、女性囚人の看守だとひがまれたりしてトラブルを起こすかもですね。

美人すぎる予備校教師、美人すぎる家庭教師、美人すぎる男子校の教師、これもなんだか無駄なエネルギーを使わせてしまいそうで受験生には全く百害あって一利なし。
先生が有名校に在学していて
「おれ、先生の後輩になりたいっす」
と勉学に励む目標になる場合に限り、まあ、ありかな。

そして、何と言っても美人すぎると困るのが
「女性を引き立てる仕事」。
エンゲージリングを買いに行ったら指輪を出してくれる女性が絶世の美女で、
彼女の出してくれるリングをはめる自分の恋人と比べてしまい
「あー、こっちだったらいいのになあ」
といらない邪念が浮かんだりする不埒な男もいるかもしれません。

ブティックの店員もあまり美人すぎて、試着して外に出てみたらその美女が自分の横に立って一緒に鏡に映りながら
「お綺麗ですよ~」
といっても、何の説得力もない、とか。
だいたいお綺麗ですよ、って自分を見ながらいってんじゃねえ!
なんてよけいなヒガミを起こさせてしまい、ダメでしょう。

そして結婚式。
自分の選んだ女性が世界で一番美しく見えるはずのその日、
「おれの彼女ってそうでもないのかも・・・」
と思わされてしまうほど美人すぎるお付きがいたら、本当に困ります。

それが仲人夫人だった、というのが本日の画像です。

怖ろしいことにこれが実話だってんだから泣かせるぜい。


エリス中尉、若いころアルバイトで結婚式のピアノやエレクトーン演奏をしていました。
一流と言われるホテルで人の結婚式をたくさん見てきました。
余談ですが、まさに結婚式とは人生の縮図、一族のレベルが一目瞭然でわかる実に怖ろしいイベントです。

「客入れ」
で、列席者が入ってくる、もう最初の何人かで良家の「格」
が露わになります。
たいていは友人のグループにその特徴は顕著に表れています。
男性のテーブルが茶髪だらけの席の結婚式が上品だった試しはなく、
また女性友人がほとんど振袖で出席している式ほど厳かでお金がかかっています。
お開きが近づくにつれて親族が酔っぱらいだす式は必ず地方出身者同士ですし、
女性のテーブルがやたら派手だと、新婦は必ずフライトアテンダント。
新婦友人テーブルの派手さは新郎の職業の世間的ステータスの高さに比例します。

あれでずいぶん人を見る目を養わせていただいたありがたいアルバイトでしたが、
本日画像の怖ろしい結婚式は、とある(名前を言えばだれでも知っている)有名メーカー社員のものでした。
おそらく新郎はとても優秀で将来を嘱望されている選り抜きの幹部候補だったのでしょう。
なんと、仲人は社長夫妻が直々に務めたのです。

そして、その社長の奥様というのが・・・・
絶世の美女でした。

社長が社長ですからおそらく歳はどんなに若くても五十歳半ばを超えていたのでしょうが、
その美しいことといったら。
女優や歌手、タレントと呼ばれる人も何人か見たことがありますが、それらを含めていまだにあのときの仲人ほど人を感動させるレベルの美人にはお目にかかったことはありません。
美人などという言葉ではいいあらわせない、麗人、佳人の世界です。
彼女の周りだけまさに後光が差しているような、浮世離れした美人でした。

仲人夫人が新婦を伴って入場すると、世間的には並みよりちょっと上、くらいの新婦はたちまち彼女の後光にかすんでしまい、会場の列席者の眼は全て仲人の姿に注がれていました。
(そしてピアノの陰から小躍りせんばかりにわくわくしつつ、仲人ではなくみんなを観察していたのが・・・、
そう、若き日のエリス中尉です)。

人生最高の日に内側から輝くようになるのがこの日の花嫁。
どんな女性もそれなりに一世一代の晴れ姿で「普段の美人」など太刀打ちできないオーラを輝かせているものなのですが、「絶世の美女」の前にはその一世一代オーラもすっかり曇ってしまったというわけで、全くお気の毒としか言いようがありませんでした。

その日の司会者は、これも名前を言えば、ああ、あの、という有名な某氏でした。
某氏、会場を支配する何とも言えない空気を、普通なら無かったことにして式を進めるのでしょうが、そこが名司会者たるゆえんでしょうが、
「そこにいる全員が思っているけど口に出せないこと」
をこんな風に治めたのです。

「みなさん、今新婦が入場してまいりました。
晴れの日の新婦が輝くように美しいのはもちろんですが、それに負けずとも劣らず美しい仲人株式会社○○○社長令夫人について少しご紹介しましょう」

おお、そうきたか。
エリス中尉、思わず名司会者の大岡裁き(ちょっと違うか)に膝を打つ気持ちでした。
ここでみんなが思っていることを明らかにしてしまう方が、空気が和やかになる、なにかつっかえが取れるような状況になる、と判断されたのでしょう。

某氏の紹介によると、令夫人は社交界でも有名な美人だということで、映画女優だったわけでも何でもありません。
ただ上流社会で美人の名をほしいままにし、大会社の社長に見染められた、というだけの女性です。
美人もここまで来ると肩書など要らない、美人は美人というだけで生きていけるということの見本だなあ、と思いましたことですよ。


それにしても、やはり異常な事態です。
実に人騒がせ、というべきで、彼女には何の責任もないものの、若い時からもしかしたらこうやって周りに「異常事態」を巻き起こしてきたのかなあ、だとしたらもしかしたらご本人はあまり幸せではないかもしれない、などと余計なことを考えてしまいました。


そして、そのとき彼女のことを考えていて思いついたのが仲人以上に美人すぎるといやなもの。

美人すぎる姑

おそるべきことに、この社長夫妻、息子さんがいるということでした。

息子さんと結婚される方の御多幸と良家のいやさかをお祈りしてねぎらいの言葉に代えさせていただきます。









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