ネイビーブルーに恋をして

バーキン片手に靖國神社

イエール大学の戦死者碑銘

2015-08-15 | アメリカ

カリフォルニアに来てしばらくして、息子がニューヘイブンで参加していた
キャンプが全米ネットのニュースで紹介されていました。



息子が「あ、誰それだ!」というので画面を見ると、キャンプのオーナーが、
去年キャンプの行われたボストンのウェルズリー大学の校舎をバックに
インタビューを受けていました。



キャンプが行われていることを表すバナーが窓に掲げられています。



キャンプには全米からはもちろん、デュバイからも来ている、とキャスター。



どうやらこの女の子たちはデュバイからの参加者である模様。

このキャンパスはジュニア・ハイスクールまでの参加者のためのキャンプが
行われているので、去年は息子もここだったのですが、

「惜しかったね。去年ならネイションワイドで映ったかもしれないのに」

「日本からっていうのは確かに少ないけど珍しがられないからなあ」

 



キャンプ出身者の「起業家」のインタビューも有りました。
息子が今西海岸で行っているITキャンプにも、ウェブデザインの会社を立ち上げている
息子と同い年の少年がいるそうで、

「アメックスのビジネスカード持ってた」

とのことです。

「そんな子が今更何を習いに来るの」

「わからないことを習いに来るんじゃない?」

そりゃそうなんでしょうけど、そういう子供がビジネスを立ち上げてしまうっていうのが・・。




さて、息子をこのキャンプに送り込んだ後、私たち夫婦はイエール大学美術館を見学し、
そのあと、ピーボディ博物館の特別展「SAMURAI」を見るために、歩いて行ったのですが、 
車では一瞬に思えたのにその遠いことといったら・・・。
大学構内といっても街全体が大学なもんで、行けども行けども着かないのです。



しかし、300年経過した大学の建物はどれも重厚で美しい。



これはイエール美術館のガーゴイル。
イエール全体のガーゴイルについてそのいわれを説明する本などもあるようです。
ガーゴイルというのはこの写真のものもそうであるように「雨樋」。
雨樋の機能を持たないものは残念ながら単なる彫刻でガーゴイルと言わないそうです。

ゲーム業界では「ガーゴイル降臨」などといって、それ自体が悪魔の名称のようになっていますが、
それはあくまでも日本だけのお話なんだそうです。 



イエール大学のオールドキャンパスの向かいにあったゴシック風の門。
門の取っ手によく見ると落し物らしいベージュの帽子が掛けてあります。

わたしは昨日、ランドリールームで、洗濯機が回っているわずか30分の間に
洗濯物入れのプラ袋に入れて隠しておいたTUIMIIのポーチを盗られました。
中は何のことはない”ランドレス”の携帯用洗剤セットでしたが、
一応一泊200ドル以上とるホテルの宿泊客でも、目の前に小銭らしいものがあると
(ポーチは外から見ると小銭入れに見える)脊髄反射で盗る手癖の悪い人間が
確率的に多い国なんだなと改めて思ったものです。

このベージュのキャップを拾った人は、持ち主にわかりやすいようにノブに掛けたわけですが、
2時間後くらいに前をもう一度通ったら次は無くなっていました。

わたしなどてっきりこのときは落とし主が探しに来て確保したと思い込んだのですが、
よく考えたら、別の人間がひょいっと取っていっただけかもしれません。

ちなみに、美術館の前で大きなお腹を見せながら物乞いをしてきた女性は、
(とてもおめでたの可能そうな年齢には見えなかったけど)
2ドル渡してやると「もう1ドルくれ」と食い下がりました。
厚かましすぎ。

いずれも日本以外では当たり前、日本ではあまり見ないことばかりです。



ハーバード大学の建物もそうでしたが、アメリカの古い建物は、
何百年越えの建築でさえ「バリアフリー」であるのに驚きます。

今ではもちろんどうにかなっていると信じたいですが、何年か前までは
新幹線のモノレール乗換駅である浜松町は階段が多く、
カートを持っていると大変つらかったものですが。
あと、概してフランスの地下鉄には階段しかなかった覚えがあります。



キャンパスの建物と建物の間はこのように芝生が敷き詰められていて、日陰などで
学生が昼寝をしたり本を読んだりしている姿がそちこちにみられます。



ベンチもありますし、カリフォルニアほどではありませんが、日本よりは
かなり湿気もましなので、日陰に入ると快適に過ごしやすいのです。

イエールは圧倒的に白人の教授が多く、マイノリティが少ないので有名ですが、
女子学生を学部が受け入れたのですら1969年になってからのことだそうです。
そういう意味では大変旧式な体質を持っていると言えるかと思いますが、
つい最近、国立シンガポール大学と提携してYale-NUS College
(イエール大学シンガポール校)を開設したそうです。

アジアでの大学総合ランキングの最上位 (学者からの評価では東大が最上位)
大学なので、イエールもこの提携となったのでしょう。



いきなり現れたアーチの門に大学の紋章。
書物の下の大学モットーは、

"Lux et Veritas"(ラテン語で「光と真実」)

ハーバード大学がではVeritas(「真実」)一言を採用していたのに対し、
イエールはハーバードの世俗化を批判して創設されたという関係上、
Lux(「光」)を付け加えたということです。



さて、オールドキャンパスを歩き出してすぐ、冒頭の壮麗な柱を持つ建物が有りました。
道らしい道がないので、アメリカの大学だから中を通り抜けられるだろうと思い、
とりあえず突入してみることにしました。
写真の建物がドームのように見えるのは、ワイドモードで撮ったからです。 



建物の前に置かれた棺のような石碑には、このような文言が。


彼女(イエールのこと)の伝統に殉じて、その命を、
決してこの地上から
消え去ることのない自由のために捧げた、
イエールの男たちの思い出のために


1914 ANNO DOMINI 1918

「彼女」とはこの建物に併設されたウルジーホールのアテナのことかもしれません。

アンノ・ドミニとは西暦のA.Dのことですが、年号は第一次世界大戦を意味します。
南北戦争ではイエール大学出身者のほとんどは北軍として戦ったわけですが、
第一次世界大戦というのはアメリカにとっての最初の大規模な世界大戦であり、
(アメリカの参戦理由というのもわたしにはイマイチよくわかりません)
ここで初めて当大学も「彼らは自由のために命を捧げた」と標榜することができたのでしょう。

底意地の悪い言い方ですが、実際南北戦争の時、同じ大学を出ていながら
南北に分かれて戦うことになった同窓生なんかもいたはずで、さらには
彼らの戦いはどちらにとっても「自由のため」であったということなのです。




中に入ってみてびっくり。
なんと大学のダイニングホールでした。
わたしなど真っ先に思い出したのが「炎のランナー」で、
オックスフォードに入学した学生たちが全員タキシードを着込み、
学長主催の晩餐会に出席するシーンです。

ずらりと並んだテーブルのこちら側には、ビュッフェ台があり、
様々な食べ物がもうすでにスタンバイしていて、夕食の準備が整っていました。

「誰が今日ここで食事するんだろう」

といいながらふと目に留めたこの看板。



あらら、息子さんのキャンプじゃないですか。
誰が食事って、うちの息子が食事する場所だったのね。

「わーいいなあ、MKってこんなところで食事してんだ」

「イエールの学生になった気分だよねー」

「あー、俺、うちの息子に生まれたかった」



そのまま、ダイニングを通り抜けると、ホールがありました。
床に埋め込まれた様々な種類の石材がつくる模様がまるで太陽のよう。

先日、100年近くも前に作られた大学の建物にあるステンドグラスが、
たまたま旭日の模様をしていたからといって、韓国からの留学生が大学側と面談、
問題のステンドグラス撤去を申し入れたという事件がペンシルバニア大学で起こりました。


「韓国人だったら見ただけで吐き気を催す「戦犯旗」だ。
そんな旗が世界でも有数の最高学府にあるとは驚きだった」


結果、当然のことですが大学からは
その訴えも体良く退けられ、
一般学生からは「頭を冷やせ」「呆れた民族」と呆れられたそうな。


1923年に作られたステンドグラスも一国民の民族意識(というか劣等感)の配慮のため
撤去せよと言えるくらい愛国心のある国民としては、ここはもうひと頑張りして

「このホールで戦犯旗を見ると、今食べたばかりなのに吐き気を催してしまう」

とイエール大学に対し、200年前の床を撤去せよというべきではないでしょうか。
というか、彼らはそれくらい馬鹿げたことをペンシルバニア大に要求したってことなんですが、



よく見るとドームの内部の飾り一つ一つに電球が埋め込まれています。



これも「炎のランナー」で主人公が入学手続きをしていたような窓口が。

ここでふと周囲の壁に膨大な人数分の名前が彫り込まれているのに気付きました。
第二次世界大戦の戦没したイエール大学卒業生の名簿でした。
卒業年次、戦死した年月日、戦没場所の後には、軍での所属階級が記されています。



表にも慰霊碑のあった第一次世界大戦での戦死者です。
ここに書かれているのは1914年卒業クラス。
第1次世界大戦は1914年に始まっていますから、卒業してから訓練などの時期を経て
戦地に投入され戦死したということになります。

彼らのほとんどはフランスで行われた戦闘などで戦死したようですが、
中にはコーストガードの大尉として出征して「海で死んだ」ということしかわからない者、
少尉候補生のまま国内で亡くなった(おそらく訓練中の殉職)者もいます。

中には終戦のわずか20日前に戦死した人も・・・。



彼らは全員1942年の卒業生ということがわかります。


ホーヴェイ・セイモア、海軍少尉 1945年1月、太平洋で戦没

ウィリアム・バートン・シモンズ、陸軍歩兵中尉、45年3月8日、ドイツ、マインツで戦没

ロバート・エメット・スティーブンソン、海兵隊中尉、44年7月1日、サイパンで戦没

ジェイムス・ニール・ソーン、ロイヤルエアフォース航空将校、44年9月10日、オランダ上空で戦没

ベンジャミン・ラッシュ・トーランド、海兵隊中尉、45年2月1日、硫黄島で戦没

ウィリアム・ガードナー・ホワイト、海軍航空中尉、44年9月2日、父島付近で戦没


42年にイエール大学を卒業したばかりの彼らは、すぐに戦地に赴き、
そこで遅くても3年以内に命を散らせていくことになったのでした。

第一次世界大戦の時より戦場に出るのが異常に早いような気がするのですが、
アメリカも若い大学生をすぐに戦地に送るようなことをしていたということでしょうか。



名簿はまだまだ続きます。

写真の、壁に刻まれたこの部分の戦没者名簿は1950年卒業生のものです。
ご存知のようにアメリカの大学の卒業は6月なのですが、この年の6月25日、
つまり彼らが卒業して何日か後に朝鮮戦争が勃発しました。



アメリカはベトナム戦争の和平と同時に徴兵制を廃止しましたが、
未だに徴兵制を復活させるべきという意見の基本となる理由は、
志願制だと、就職先または除隊後の大学奨学金を求めて、
経済的に貧しい階層の志願率が高くなるので、経済的階層に関わらず
軍務を国民全員に機会平等に配分するという考えからきています。

例えばハーバードやイエールのような、最難関の名門校を出て国の基幹を
将来担う可能性のある人材であっても、「そうでない」国民と同じように
戦争に行くべきだ、という考えは、「イコーリティ」の点からはもっともでも、
国の存立の点からは「非効率的」であるという考えが主流になったため、
アメリカではこれからもおそらく徴兵制は復活しないであろうと言われています。

確かに、比較的入るのだけは簡単なアメリカの大学の中で(それでも出るのは大変ですが)
入学すること自体難しいこのイエール大学の卒業生が、このように大勢、
水漬く屍草生す屍となって失われていったということを目の当たりにすると、
不謹慎な言い方かもしれませんが、

「なんと勿体無い」

といったような気持ちが湧き上がらずにはいられません。 


先般から日本でもおかしな人たちがただ現政権への反対をするためだけに

「徴兵制になる」

ということを煽り、脅かして先導しようとしたということがありました。(現在形?)
国を守るということにおいて国民の責任に多寡はないはずですから、
その意味だけでいうと、徴兵制は徴兵賛成派の言うように公平なシステムです。

しかし、いつの頃からか、戦争も「専門職化」してきて、誰でも彼でも役に立つかというと
そんなことはないわけでして、やはり大学、特に名門大学を出た人は
国家指導者を目指し、あるいは科学や医学で国のために尽くすべき、という
「適材適所説」が現代の主流となっているということなんですね。

アメリカみたいなしょっちゅう戦争している国でも

「国難における国民の責任は公平であるべきだから皆が戦場にいくべきである」

なんていう精神主義的な国防論は今や全く受け入れられていないわけですから、
ましてや日本みたいな国で、どんな事態になろうと(ていうかその事態に必ずなるというのが
反対の大前提っていうのがもうね)徴兵制だけにはなりっこないのですが。



さて、彼らはイエール大学という全米でもナンバー2に位置する難関大学を
たまたま卒業した年に、アメリカが戦争に突入したという人たちでした。
卒業するや否や徴兵によって出征した彼らは、全米最高の学歴を持ちながら、
ほとんどがそれから数年以内に、銃を撃つこと以外の貢献をすることなく
この世を去ったということになります。 


日本人であれ、アメリカ人であれ、有為の若者があたら若い命を散らしたということを物語る
このような痕跡の前には、わたしは粛然と頭を垂れるのが常ですが、特にここでは、
彼らの死によって失われた未来の可能性の大きさをただ惜しまずにはいられませんでした。

そして戦争とはまさに人類にとって愚挙の最たるものであり、
人類滅亡の日を早めるものがあるとしたら、それは
「国家」という枠組みそのものの存在ではないか、
ということまでつい考えてしまったのです。




ー8月15日、アメリカにてー

 

 



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11 Comments

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志願者? (雷蔵)
2015-08-15 18:30:13
戦時中の日本でさえ、大学生は学徒出陣で志願なので、アメリカもそうだったのではないかと思います。

意識の高い人程、理想主義の人が多かったでしょうから、多くの卒業生、もしかしたら、在学でも志願した人がいたかもしれません。

徴兵制は、シンガポールのように国民の一体感を国として推進する国でしか成り立たないのではないかと思います。

今の装備品は複雑で、二、三年しかいない人に任せるのは難しいです。仮に日本が徴兵制になったら、召集された隊員の教育係はストレスで大変なことになるでしょう。志願者なら、多少の無理は効きますが、徴兵なら思いっ切りしごけません。

徴兵制のスイスの訓練を見学したことがありますが、高校生の集団のようで、教える方が大変だと思いました。東日本大震災であれだけ自衛隊が頑張れたのは、志願制だからです(きっぱり)
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ここに名前のある戦死者は (エリス中尉)
2015-08-15 18:43:53
志願の学徒兵ではなく、皆「何年クラス」と記載のある卒業生、
つまり「一般青年」ということになります。
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あまり知りませんが (アーサー)
2015-08-16 00:18:58
 コメントを読んでいて、ふと、大井篤氏が海軍予備士官制度を作るとき、アメリカの予備士官制度を参考にした、と言われていたことを思い出しました。
 調べてみると、在学中から予備役将校になるROTCという制度があるそうですが、ROTCで志願(徴兵)していったということはないのでしょうか。

 私の卒業した大学も、戦時中に学徒出陣していますが、残念ながら、学内にこのような追悼施設はありません。

 日本の大学は、このような形で亡くなった卒業生に対してもう少し配慮してほしいですね。

 キリスト教系の大学なので、チャペルはありますが。出陣の際は、讃美歌の「いざ立て戦人」を歌いながら行進していったという話が伝わっています。

 将来ある若い命が失われる、米国でも日本でも、同じですし、有能な人材が戦陣に散るのは、国家の損失ですね。

 
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ハリーポッターみたい! (佳太郎)
2015-08-16 00:40:18
いやあ、食堂ハリー・ポッターの食堂みたいですね。すごく大きい…こういうところを生で見てみたいものです。
しかしサヨクが言っている徴兵制は眉唾ものですよね。だいたい徴兵って雷蔵さんが言っているように効率が悪いですし、その間税収が入ってくるどころか、小遣い銭くらいはやらないといけないですしね(昔もそうだったようですしね、ネットで兵隊さんの小遣い帳を見たことあります)
本日職場の近くで赤い方が演説してましたが、集団的自衛権は中国、韓国、北朝鮮が反対しているからやめるべき、日本は韓国と戦争するつもりであるとか頭が痛い事を言っていましたね…
あなた方の外国とはその三国なんですか?韓国と戦争するメリットは?と目の前に行って茶々入れてやりたくなりました…
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ざっと調べました (エリス中尉)
2015-08-16 03:23:56
アメリカはまず、南北戦争の時には徴兵制がなかったので、
志願制で軍隊が集められました。
そのころは「名誉の戦い」という面が強かったので、ノブリスオブリージュの精神で
いわゆる上層階級の子弟がこぞって志願したそうです。

徴兵制が正式に制定されたのが第一次世界大戦最中の1917年。
「18歳から45歳までの男性」が対象です。
つまり、このころはイエール大学だろうがハーバードだろうが、
18歳以上は徴兵で戦争に行ったということになります。
わたしが写真を撮ったクラスは全て「卒業生」であり、
たまたまかもしれませんが「卒業した年に戦争が始まった」学年ばかりです。

アメリカの徴兵は、日本のように赤紙で駆り出されるというものと少し違い、
対象年齢のものが徴兵登録を行い、呼び出しされれば応じるというものでした。

ROTCとは陸海空軍、および海兵隊の将校を育成するため特定の州立大学、
私立大学に設置された教育課程のことです。
(もちろんイエールにもハーバードにもこのような課程はありません)
これに志願した学生は、一般学生に混じって授業を受けながら、
同時に軍事訓練を積み軍人教育を受け、卒業後数年間、正規兵あるいは予備役、
州兵として軍役に就くことが義務付けられるという仕組みです。
在学中は基本的に召集されないことになっていますが、非常事態時には国会の命令により召集可能で、
第二次世界大戦中にはウェストポイントのカデットが召集されました。
一般大学のROTCのカデットが召集されたケースは歴史上ありません。

徴兵制は1947年に一旦廃止されましたが、翌年の1948年、
第二次徴兵法が制定され(朝鮮戦争を睨んでのことでしょう)51年から施行。
18ー26歳の男性に徴兵登録と21月の兵役と5年間の予備役を義務づけました。

ベトナム戦争が始まるとこの枠は「35歳まで」と拡大されています。
返信する
佳太郎さん (エリス中尉)
2015-08-16 04:10:41
徴兵制になる!というのはとにかく「反対するためのキャッチコピー」ですから。
太古の昔(笑)、つまり安保反対、海外派遣反対のころから、反対派は
「子供を戦争に行かせるな」「戦争反対」でした。
反対の理由はとにかく戦争になる、徴兵制になる、で、
建設的な議論も、推進派が「なるほどそれは一考に値する」と
自説を省みるような問題提起も全くなしです。
これは「戦争怖くてふるえる」というのが理由で反政府デモをしてしまうような、
扇動されやすい愚民層をアジテーションして、取り込むためのプロパガンダに過ぎません。
わたしは日本が70年間一発の銃弾を打つこともなく平和を守ってきたのは
日米同盟のおかげに他ならないというのが現実だと思っていますが、
彼らは自分たちが安保反対闘争をしても全く崩すことのできなかった
日米同盟ではなく、自分からは手も足も出せない、しかも厳密にあろうとすれば
自衛隊ですら違憲という憲法のおかげで平和だったと思い込み、
愚民層にもそう信じさせて今日に至ります。

かれらがこのような手法をなん度も繰り返すのは、つまり
「戦争になる」というのは無条件で効果的な脅しとなり得るからです。
そして、一旦そのように扇動された末構築した超理論()は、
以降、いかなる説明を以ってしてもその感情がすでにその正当性を受け付けません。

審議の時間を引き延ばしてまで、政府が説明を繰り返しているのに、
国会を見も聞きもしない人たちは、野党やアジテーターの
「説明不足」という言葉に盲従し、戦争をするためとかヒトラーとか、
これまた煽られやすいキーワードに踊ってしまうわけです。

最近、この人が、というような芸能人が次々と底の浅い反対意見を披瀝しては
馬鹿にされていますが、彼らは所詮「芸人」であり、彼らを使って
プロパガンダをしたい「誰か」が、彼らの芸能界での存続を質種にして
させていることだとわたしは思っています。
つまり彼らは自分でもそう思わずに圧力をかけられ脅迫されているんですね。

日米安保があれだけ激しい闘争をもってしても廃案にできなかったように、
感情に支配された暴力で、法治国家の制定した法案が廃案にできるわけない
ということくらい、かつての「闘士」であればわかりそうなものですが、
そこで(笑)、反政府活動を「おしゃれでかっこいい」とミスリードして、
若い学生を「使い捨て」しようとしているのが、「シールズ」とかいう、
米海軍から名称に対して文句が出そうな学生団体ですね。

彼らは、「ネットに顔と大学を晒すのは卑怯だ」「就職出来なくなる」
などとふざけた弱音を吐いているらしいですが、根性が足りん(笑)

安田講堂に立てこもって機動隊と乱闘を繰り広げた先輩たちは、自分たちが
ヘルメットとマスクで顔を隠していたことをちゃんと教えてあげればいいのに、
そういうことすら受け継がれないのは所詮左翼が、激化すれば
「思想のためには人間を殺す」
という団体であり、所詮利己主義の烏合の衆であることを証明している気がします。
返信する
あなたは徴兵されません (雷蔵)
2015-08-16 05:32:43
戦争が怖くて震えるあなた。現時点で徴兵はありませんが、たとえ徴兵制になったとしても、あなたは徴兵されません。

自衛隊法第38条の規定により「日本国憲法 又はその下に成立した政府を暴力で破壊することを主張する政党その他の団体を結成し、又はこれに加入した者」は自衛隊員になることは出来ません。

安心してデモに参加して下さい。

(欠格条項)
第三十八条  次の各号のいずれかに該当する者は、隊員となることができない。
一  成年被後見人又は被保佐人
二  禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終わるまで又は執行を受けることがなくなるまでの者
三  法令の規定による懲戒免職の処分を受け、当該処分の日から二年を経過しない者
四  日本国憲法 又はその下に成立した政府を暴力で破壊することを主張する政党その他の団体を結成し、又はこれに加入した者
2  隊員は、前項各号の一に該当するに至つたときは、防衛省令で定める場合を除き、当然失職する。
返信する
これってつまり (エリス中尉)
2015-08-16 07:06:48
>日本国憲法 又はその下に成立した政府を暴力で破壊することを主張する政党

これは、安倍死ねと党員が正式に表明した共産党のことですね?

>その他の団体

これは、シールズでありしばき隊のことですね?

しかしその前に、自衛隊員になるためには「日本国籍を有するもの」という
前提条件があったはず。

そしてシールズの女子幹部は全員がチョゴリを着て写真に納まっています。
もしかしたら日本国籍を持たないものが運動をしているのでしょうか(棒)
不思議なのは、たとえ徴兵制になったとしても(百万歩ゆずって)、
彼らは日本国民ではないので徴兵の心配はないはずなんですが・・・。

さて、彼らは誰のために、どこの国のために日本で反戦運動をしているんでしょうか。
返信する
国家とは (お節介船屋)
2015-08-16 09:32:23
余りに大きな、難しいテーマですが。
ならコメントしなければ、いいのですが、歴史をなまじ、長くかじってしまい、一言申し上げたい。
戦争の要因は遠い昔から、人類の闘争本能、富の奪い合い、民族間の闘争、宗教の違い等数多くあり、「国家」という枠組みそのもの存在ではないかとの疑問は少し飛躍ではと思います。
人類滅亡を早めるとしたら、環境破壊も一要因となるのではと思います(動物、植物が数多く絶滅しています)。
潤沢に石油、金属等富を使い過ぎて、子孫に残さないようになれば奪い合いとなるのではと危惧します。
人間は現在の環境、立場に安住して、その枠から出て考える事が余り出来ない動物かもしれません。
過去の人類の歴史はほぼ戦争の歴史ではないかと思います。
日本は過去に元寇と前大戦しか外国からの災禍を経験していません。
その意味大変弱い民族かもしれません。
ヨーロッパ等は取ったり取られたり、虐殺したりされたりの歴史であり、国の消滅、拡大縮小は日常茶飯事でした。
大帝国も多く消滅し、近年でもソ連の崩壊等ありました。
同じ民族でも、同じ宗教でも上手くいかないようです。
現在でもISのような組織があります。
国連も全くと言ってよいぐらい機能していません。
人権委員会のように良く調べないで反日団体のようになってもいます。
日本のように費用を多く負担しているのに事務総長は韓国人スタッフを多く採用し、反日偏見を持った人物がなっています。
日本国としてどうするか。
永遠のテーマかもしれませんが、将来を考えるなら過去の歴史を良く知り、考える事が最重要です。
今のように過去を否定し、全く顧みないような日本人が多いならば、やはり近い将来日本は滅亡するかもせれません。
特に国に殉じた人々を敬うことなく、無駄死にだったと考える人々、平和と唱える事で平和があると信じている人々、全く他人の考えを受け入れない人々、自分だけ良ければと考える人々が多い現在本当に危惧します。
ただ善良な国家ではとも思います。
多民族のアメリカでも人種偏見があります。
国家の枠が外れた時、日本民族はどうなるのでしょう。
返信する
SEALs (佳太郎)
2015-08-16 09:55:04
ちなみにSEALsが気になって調べたんですけど私の出身大学の人がなんか演説していたみたいですね…
で、HPでカンパを呼び掛けてるという…乞食ですか?というか何に使うの?と問いただしたいです。あのデモ、イベント主催会社も一関係しているようでそれの費用なんでしょうけどね。
そして、ちょっと前に東京へ行く機会があったので、国会前に行ってどんな奴らがデモしてるんだろうと思い見に行きましたがいたのはおばあさん一人…このおばあさんは炎天下一人座っていました。なんだか悲しくなりましたね…
そしてその日に埼玉にも行ったのですが、演説する埼玉県知事候補の横で声も出さずただ紙切れを掲げて立つ人たちが…何をしたかったのでしょう…
正直言ってあのデモに参加している人は法律の趣旨を理解していない、デモは何かのイベント程度にしか思っていないのでしょう。自分の意見なんてどこにもないのでしょう。
返信する

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