◎出口王仁三郎の出自など
(2016-04-27)
「日本人が知っておくべきこの国根幹の重大な歴史/加治将一・出口汪/ヒカルランド」は、ヒカルランドでは珍しいハードカバー本。
出口王仁三郎フリークとしては、出口王仁三郎情報を収集すべく見てみた。
出口王仁三郎の有栖川宮ご落胤説を丹念に追っている。ただし、クンダリーニ・ヨーギとしての出口王仁三郎については何の言及もない。出口王仁三郎は、神人合一し、肉体死を体験すること6度に及んだわけだが、そのことについて有栖川宮ご落胤は主たる条件だったかと言えばそうではあるまい。
彼は六神通のうち天眼通、天耳通はほとんど常時使用している人物であった。
神と常時コンタクトしながら社会的活動を遂行するというのはまことに稀有なことであり、出口王仁三郎を語る本来的な重心はそこに置くべきだろうと思う。
彼が人と会うとその人の守護神がその人の来歴を報告に来る。加えて、人によってはその人の人生上の重要シーンをビジュアルに見せてくれる。そうしたブリーフィングを受けた上で人に会うのだから、相手はたまったものではないだろう。でも神人というものはそういうものだろう。
出口王仁三郎は、昭和10年から昭和17年まで収監されていたので、世間的にはこの時期隠されていたのであるが、昭和10年の第二次大本事件までで、出口王仁三郎の社会的ご神業は完遂した。
新月の光という本に出口王仁三郎が出征兵士へお守りを渡す話が複数出てくるが、昭和17年8月の出所以後のことなので、昭和16年の開戦以前から日本の敗戦を見据えて出征兵士に対応していたわけではない。
出口王仁三郎の求道の師としては、静岡県清水の稲荷講社の長沢雄楯がいるが、力量的には、出口王仁三郎の方が上であり、師らしい師について修行していないのは、こうした実力派クンダリーニ・ヨーギには時々あることである。肉体のある師かどうかは別ということがあるようなのだ。