を更新しました。元ページはここ。直接聴きたい場合はこれをクリック。1980年のライブ録音です。
先週の一曲はドビュッシーのピアノ連弾「小組曲」から第3曲「メヌエット」でした。1975年の一人二重奏録音。ピアノ調律は私自身です。ダビング時のワウ・フラッター(今や死語か)のため若干音が震えていますがご愛敬。
以前、第2曲「行列」をupしたことがありますが、この「小組曲」はドビュッシー27才の1889年に作曲されました(1889)。遅咲きのドビュッシーとしては、これは初期の作品に入ります。オーケストラ版も有名で、後輩・友人で指揮者のアンリ・ビュッセルの編曲によるものです。
前にドビュッシーは長調が好きだと書きました。小組曲も全4曲が長調で書かれていますが、その中にあってこの第3曲は短調っぽい感じがします。この曲はト長調で書かれていて、出だしの8小節は確かにト長調(のドミナント)ですが、これは序奏で、続く「主題」の旋律は一見(一聴)イ短調です。主題の5小節目から、イ短調主和音がト長調ドミナントの9の和音の上三つに等しい、という事実を使って、巧妙にト長調主和音に解決します。この「交代するドミソとレファラの和音で長調の性格を弱め短調っぽくする」手法は、ベルガマスク組曲の第1曲冒頭ではもっと直接的に使われています。メヌエットのトリオはニ長調ですが、主部に戻ると相変わらずイ短調→ト長調で短調のイメージが見え隠れします。速度も中庸、強弱も中庸、長調か短調かも中庸、何もかも中庸な曲なのに、見え隠れするウィットと知性と情感。ウーン、かなり好きな曲です。
先週の一曲はドビュッシーのピアノ連弾「小組曲」から第3曲「メヌエット」でした。1975年の一人二重奏録音。ピアノ調律は私自身です。ダビング時のワウ・フラッター(今や死語か)のため若干音が震えていますがご愛敬。
以前、第2曲「行列」をupしたことがありますが、この「小組曲」はドビュッシー27才の1889年に作曲されました(1889)。遅咲きのドビュッシーとしては、これは初期の作品に入ります。オーケストラ版も有名で、後輩・友人で指揮者のアンリ・ビュッセルの編曲によるものです。
前にドビュッシーは長調が好きだと書きました。小組曲も全4曲が長調で書かれていますが、その中にあってこの第3曲は短調っぽい感じがします。この曲はト長調で書かれていて、出だしの8小節は確かにト長調(のドミナント)ですが、これは序奏で、続く「主題」の旋律は一見(一聴)イ短調です。主題の5小節目から、イ短調主和音がト長調ドミナントの9の和音の上三つに等しい、という事実を使って、巧妙にト長調主和音に解決します。この「交代するドミソとレファラの和音で長調の性格を弱め短調っぽくする」手法は、ベルガマスク組曲の第1曲冒頭ではもっと直接的に使われています。メヌエットのトリオはニ長調ですが、主部に戻ると相変わらずイ短調→ト長調で短調のイメージが見え隠れします。速度も中庸、強弱も中庸、長調か短調かも中庸、何もかも中庸な曲なのに、見え隠れするウィットと知性と情感。ウーン、かなり好きな曲です。
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