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中華製 真空管アンプ Reisong A10 EL-34 シングル UL接続 その6

2022年07月28日 | 真空管アンプ

徐々に”ドロ沼化”しつつある EL-34シングル球アンプ の改造ですが、、、

 

前にLchだけ実施した内部配線のアース母線をようやくRchにも実施しました。

コレにより、果たして『アース母線化する事でステレオ空間が拡大するのか?』に決着をつけたいと思います。

どうやら アース配線は突き詰めようとすれば極めて奥の深い問題でもありまして、大手メーカーも自作マニアの方々も多いに工夫を重ねられているところだろうと思われます。その中で重要な課題が『ノイズ (ハム?) 』との闘いですかね、、、 幸いな事にコチラのReisong A10 では、ヘッドフォンにて無入力でボリューム最大にしても微かなノイズ音が聴こえる程度ですので現時点ではノイズ問題はありません。

前置きが長くなりましたが、Rchもアース母線化することで 矢張りステージが拡がりました!!

最初Lchのみアース母線化した際に最大ボリュームにて若干ノイズが聴こえるようになったのは、恐らくはVishy P9A 高級プラスチック抵抗ボリュームを半田付けする際に うっかり半田付け時間が長引いてしまいプラスチック抵抗にダメージを加えてしまったものと推察します。

こうして、左右のサウンドステージもある程度拡がり じっくり聴き込んでゆくと次なる秘策が湧き出て参りました~

 ◎ 上記写真はアンプのほぼ中央に鎮座する整流管の裏側です。

結局のところアンプと云うのは、小さな音声信号を利用して電源回路から得られる大電流を制御して大きな音声信号とするわけですから、その大元(源流)を作り出す電源回路というのは非常に重要な部分であります。

青矢印は交流から直流を得るためのダイオードです。半導体アンプならば、ダイオードを4本で全波整流とするわけですが球アンプではダイオード2本で両波整流してブチ込むわけですねぇ

ウチのオーディオ機器はほぼ全部、この整流回路のダイオードにはシリコンカーバイドダイオード(SiC SBDシリコンカーバイドショットキーバリアダイオード)に換装しております。それは、このダイオードの極めて優秀な特性によりサウンドが スッキリ・クッキリ(雑味がとれてスピードが増す)するからなのです

しかしながら、球アンプの解説書や自作マニュアルにも コノSiC SBD の使用例がありません

もしかすると球アンプにSiCを使用するのは邪道なのかも知れませんが、好きなモノは好きなので仕方ありません・・・  換装するのみ!!

当初 電源投入時の突入電流によって破壊するんじゃないかとドキドキ(半導体アンプでは何度もブッ飛ばした経験あり)しましたが大丈夫でしたわ~

さて、この電源回路の整流素子を普及型シリコンダイオードから若干高級なシリコンカーバイドショットキーバリアダイオードに換装してサウンドの変化は如何に???

 ◎ コレなら OK だわさ!!

細かい部分の雑味がとれて 実に スッキリ・クリアーなサウンドに成りました

  ◎  ちなみに下記写真が改造前の状態

    

   益々  シングル球アンプの良さが際立って参りました

と云うのも、プッシュプルアンプではパーツ換装等してサウンドを改善していっても どちらかと云うと録音の ”アラ” が気になったりとかで 演奏者の奏でる音楽そのものとは別の部分に気がいってしまっておりました。 ところがA級アンプ=シングル球アンプになると音楽そのものに引き込まれていって ついつい聴き入ってしまいます。

恐らくは、プッシュプルアンプの+側増幅と-側増幅の不一致やらで0V付近の細かなところがウヤムヤになってしまっていた部分が、シングルアンプでは残すことなく全てキッチリ再生してくれるからでしょう。更には+側-側の不揃いも無く 元の音声信号がそのまま大きく増幅されるので 楽器は楽器らしく声は人の声らしく 再生されるのだと感じます。

イヤハヤ 

   益 々 

シングル球アンプ が楽しくなってきました~


中華製真空管アンプ Reisong A10 EL-34 シングル UL接続 その5

2022年07月25日 | 真空管アンプ

概ね順調に進んできましたReisong A10 の改造ですが、、、

前回は改造の途中でB電源に絡む回路にて、雑誌に記載してある回路図とアンプの実体につじつまの合わない(ガテンのゆかない?)という事態に陥り 作業を中断したわけです。

落ち着いて実体と回路図を見比べ、更に改造前の回路図も含めて見比べてゆくと、どうやら私の勘違いであることが判明!! 私が勝手にフィードバックの回路の一部と考えていた部分は、いわゆるB2電源であり、信号経路でなく あくまで電源回路だと判りスッキリ疑問が晴れました~

そんなわけで計画通りにLchのみ アース母線を張り信号経路のコンデンサと抵抗を交換したわけです。 当初はマズはパーツ交換のみ実施し 一旦 サウンドチェックをして、その後にNFB(ネガティブフィードバック=負帰還)を掛けて再度のサウンドチェックにて”圧倒的な音質改善”を体験したい と考えてましたが、一旦作業を始めるとそんな二度手間は面倒臭くなり一気にNFBも含めて作業完了してしまいました

 ◎ 下写真がLch増幅回路でアース母線あり(シャーシGNDあり)

 ◎ コチラがRch増幅回路でラグ板使用の2点アース(シャーシGNDなし)

果たして改造後のサウンドはいかがなものか?

はやる気持ちを落ち着け冷静(内心は間違いは無いか、爆発しないか、ドキドキ) に、音出しをしてみました。

  ナーる程ぇ~

コレがシングルアンプ、半導体アンプで云うところのA級アンプ のサウンドなんですネ!!

何だか随分と良好な感じです これまで慣れ親しんできた半導体PPアンプとは明らかに異なるサウンドです  

そんななか特に感じたのは、アース母線にしたLchはサウンドステージが拡がっている という事。ヘッドフォンで試聴したのですが、Lchは外側にまで広がっているのに Rchは耳元に平面的にとどまっている感じ

果たしてコレらがパーツの換装によるものか、アースの取り方をアース母線に換えた事によるものか、はたまた単なるプラシーボか? 

少しでも良い効果(改善)が得られるならば、そりゃもう実行するしかないでしょ てなわけで早速Rchにも同様の改造作業を実施予定中

 

ココまで来て、ようやく じっくり 落ち着いて聴けるサウンドに成ってきましたヨ~

実のところ、 これまではA級アンプPP(プッシュプル)アンプサウンドの違い というのが、よー判りませんでした。

それが、とうとう ハッキリ 明確に 違う事 が判りました!!

結局 PPアンプでは、プラス側マイナス側で厳密に増幅素子の特性が揃って(コンプリメンタリ)いなければ合成した時に 中央の0V付近がウヤムヤになって聴き取れなくなるのだろうと推測します。高級アンプならばキッチリと特性の揃った素子を厳選してウヤムヤが生じないのでしょうけれど、普及機ともなれば 或いは修理等で適当な素子に交換されてしまっているアンプでは0V付近はウヤムヤでしょう。そうなるとサウンドの決め手になっている細かなスパイス部分がウヤムヤになってしまう

その点 A級アンプ=シングル球アンプでは全体を一括増幅するから0V付近も明確にクッキリと再現されるので 非常に細かな部分まで聴き取れる というわけだったのです。 目から鱗

恐らくは、ひとたびシングル球アンプなりA級アンプを聴いてしまうと もう後戻りは出来なくなるのではないでしょうか~(マ、人それぞれでしょうけれど・・・) 

イヤハヤ シングル球アンプ 恐るべし!!


Reisong A10 中華製真空管パワーアンプ EL-34 シングル UL接続 その4

2022年07月19日 | 真空管アンプ

いよいよEL-34 シングルアンプの改造を始めるところです。

今回の改造は多少の抵抗値変更と負帰還を掛ける だけ(?)ですから、パーツさえ揃えたらチョチョイだと考えておりますが・・・  果たして、うまいこと簡単に出来るでしょうか~

マズは、今回 初めて使用するパーツを紹介しますと

これまでも配線材料とかに使用してきた秋葉原の個性的な高級パーツメーカーである アムトランス社製の高級コンデンサーです。いつもなら半導体アンプで多用してきた PARC社のフィルムコンデンサーにするところですが、ちょうどの容量値が見当たらずなのでコチラを選択。

 見るからに高音質が期待できそうな面構えですわ

球アンプは所々に高電圧だったりと 抵抗の耐圧が1W or2W以上も必要になる箇所も多くて、抵抗の選択が非常にムツカシイわけです。そこで今回は高耐圧で高音質の抵抗を探したところ、矢張り アムトランス社 の抵抗に行き着いた感じです。コチラも 抵抗としてはなかなか高級な部類に入りまして1本が400円近くします!! 端正な面構えで高音質が期待できそうです

 

 ◎ ひっくり返した状態での作業です

写真の上部が先頃に付加したヘッドフォン接続用の分圧抵抗になってます。

中央付近が電源回路、左右に位置するのが真空管2本ずつで構成される増幅部となっております。上下2本の球は、下が電圧増幅の6N1P 、上が出力管のEL-34

 

今回はマズ片chだけ改造を行って、改造前後のサウンドを明確に比較試聴してみたいと計画しております。作業のしやすさから”L ch” から手を加えることにします。

コレがオリジナル状態です、、 まさに空中配線そのものですネェ~

抵抗が数本とコンデンサが2個だけですから、スグに出来ちゃう様にも感じますが、、、

空中配線の元になっているラグ板を取り外して、アース母線に付け替えようと考えたのですが うまくいきません。ラグ板を取り付けている3mmビスのナットが微妙なサイズでスパナが合いません 

中華の製品というのは、思わぬところでトラブルが発生します!! 

慌てて工具を入手しましたが、やっぱり微妙にサイズがおかしくて工具が合いません  

結局は無理矢理に取外し通常の3mmビスとナットに交換する事ができましたわ

アース母線を張り 高級パーツを組み込んでゆき 順調に作業が進むかと思いきや・・・

今回の改造は、前回の雅琴アンプほど微に入り細に入りの解説がなく B電源の絡みのところで配線が怪しくなってきました。恐らくは一度理解してしまえば悩むことも無いのでしょうが、信号系のラインに何故かB電源ラインが入ってくるのが不可解で頓挫しております

 

まだ改造の途中ながら、随分と眺めが変化してきた感じです

判りづらいとは思いますがビフォーアフターの写真比較 

 マズ は ビフォー (=オリジナル状態)

 下が アフター   特に右下付近を比較してみてくださいませ~

極めて部品点数も少なく、チョチョイと簡単に終わると思った改造なのですが、、

一旦、B電源の絡みを学習してからでなければ先に進めなくなりました。何しろ200~300Vの電圧が掛かってきますので、間違うと恐ろしいわけです。

恐らくは、このB電源の関係が判ってしまえばスイスイ進むだろうと考えております(今の所は) 

何にせよ、この先の展開が楽しみですわ~


Reisong A-10 中華製真空管パワーアンプ EL-34 シングル UL接続 その3

2022年07月09日 | 真空管アンプ

Reisong A-10 中華製真空管パワーアンプにヘッドフォンを接続できるように少しだけ手を加えます。

毎度ながら何かしら手を加える際には、どんなパーツを使用するか を選択するのが一苦労(と云おうか、お愉しみ)なのです。今回もケーブルとかコネクタには随分と悩み続けましたが、最終的にはコチラを選択

これまで数年に渡りヘッドフォンケーブルのリファレンスとして使用してきたのは米国Cardas社のマイクケーブルなのですが、このケーブルは簡単には入手できません。その当時も海外のオーディオパーツ類を通販するサイトを探しまくり、ようやく見つけて購入したわけですが  確か結構なお値段がしたような記憶です。 

それならば最近、某オーディオ評論家  田中伊〇〇氏のyoutubeでも絶賛されていた国産メーカー モガミ25492534 を試してみようか? という事でモガミの2534を入手いたしました。

併せてヘッドフォンへのコネクタ=ミニXLRジャック も迷った挙句 何となく米国 SwithCraft社のを選択したというわけです。

当初は一般的方法として、アンプのシャーシにヘッドフォン差し込み口を設けて 既存のケーブルを差し込む方法を考えたのですが、せっかくキレイなシャーシに穴をこじ開けるのは忍びないと考えまして、本体内部から直接ヘッドフォンケーブルを出してしまう という無謀な方法にしたわけです。

 

  で、真空管アンプというのは何かとインピーダンスが問題となります!

半導体アンプならばヘッドフォンを接続するにも、それ程インピーダンスを考える事も無く 適当に抵抗で信号を加減してやればOKなのですが、インピーダンスに敏感な真空管  ましてや出力トランスを使用して8Ω出力を得ている場合は抵抗分圧するにも一工夫が必要のようです。

というわけで微妙な抵抗を組合わせて、ほぼ8Ωを保つようにしたヘッドフォン出力回路です

空中配線にて抵抗から接続して左方向にシャシーに沿っている黒い線が モガミ 2534 4芯シールドケーブルです。先程の田中伊〇〇氏 らによると4芯の2534よりも 2芯の2549の方が、よりオススメとの事でしたが ステレオ用にシールド線を2本利用するってのも面倒臭い感じなので実用性を狙って2534で妥協した感じですわ

写真の上側がアンプの背面で、スピーカー接続用の端子が6個並んでおります。当面はサウンドチェックするのにヘッドフォンを利用し、いよいよ改造が完了しスピーカーも駆動したナァ となったら、これらの分圧抵抗を取り外さなければなりません。

いよいよ、初めて、、

コチラのアンプのヘッドフォンでのサウンドチェックです!!

   あっ~ なるほどナァ~

コレがシングル(半導体アンプで言うところのA級アンプ)のサウンドですか

確かに、つながりが良い というか全体的にまとまりの良いスムーズな印象を受けました

そりゃ、そうですよネ、全体を一つの素子(真空管イッパツ)にて一括で増幅しているわけですから  

音声信号を+側と-側に分割して、それぞれを別々の素子で増幅し最後に混ぜ合わせる という複雑で面倒臭い方式(PPプッシュプル)のサウンドとは 質 が異なります。

このシングル・アンプのサウンドを聴くと、スピーカーに関してもフルレンジ 一発 というアイデアが納得できる気がしてきました。 現用の3wayスピーカーでは音声信号を周波数により低域・中域・高域と無理矢理分割し、それぞれを別々のスピーカーで鳴らして なんとなく混じ合わさったサウンドを聴いているわけなので、おかしいと云えばおかしいわけでしょ~ネ 

というわけで、

 シングル球アンプの改造が始まりますので 

      乞 う ご 期 待 で す わ ~


Reisong A-10 中華製真空管パワーアンプ EL-34シングル UL接続 その2

2022年07月04日 | 真空管アンプ

さんざん迷った挙句に購入を決定した球アンプ A-10 ですが、、

    早速にも改造に取り掛かろうかと!!  

 

しかし今回はこないだの雅琴アンプほどの大改造ではなく比較的簡単に終了する予定

そもそもは、たまたま関連雑誌に当該アンプの改造記事を見つけてしまったからなのです。

以前より トラ技(トランジスタ技術)とかラジ技(ラジオ技術)という雑誌を知ってはいましたが内容が技術系ガチ過ぎて、私の様な腑抜けたオーディオマニアには敷居が高く殆ど読んだことはありませんでした。 

しかし今回、中華製 球アンプ A-10を入手するに当たって何か改造関連記事がないものだろうかとネット検索したところコチラに行き着いた  という感じです。

ベテランの球アンプ設計者の先生が書かれた記事のようですので、そのまま従えばマズ間違いなかろう  という感じでございます。タイトルには『実験トランジスタ・アンプ設計講座』とありますが、内容は中華製球アンプの改造記事であります。

その改造内容は、多少のパワーダウンはするものの格段に歪率を低下させる為にNFB(負帰還をかける)という事らしいです。 どっちみちコチラのアンプはヘッドホン専用アンプにしても良いかなぁ とも考えているのでパワーが落ちようと関係ないでしょ~

で、本題の改造に入る前に二つほど前作業を実施いたします。

その1 VRの換装

恐らくは自作マニアか改造マニアでなければ御存知ないでしょうけれど、、、 オーディオ機器のパーツで、これ程までに音質に大きく影響を与える部品も少ないんじゃないかと思われるのがVR=ボリューム です。ラジオ・テレビやステレオに無くてはならないVRボリュームですが、コレが音質を大きく劣化させる元凶にもなっております!! 

 ◎  現状のVRの様子がコチラ

写真の上位中央やや右に見える茶色い丸いパーツが、極めて一般的な 多分アルプス電気のVRです。このまま使用しても全く差し支えなく問題なく使用できるのですが、マニアとしては音質改善の第一弾としてコイツを換えなければ気が済まないわけです。

当然ながら過去の経験よりアッテネーター(VRとは異なり、段階的に音量を増減する)に換装したいわけですが、すぐ後ろに真空管の端子が迫っておりアッテネーターが入るだけの ”すき間” が確保できません 

なので、小型ながら高音質なVRを探したところ 米国製 Vishay P9A に行き当たりました。

元々のアルプス電気のVRが200円前後とするならば、コチラの米国製Vishay  P9A は約3000円と価格差が10倍以上もあるわけなのです(ちなみに当初予定していたアッテネーターだと6000円前後)。しかし、こんな小さなVRが3千円もするのはチト高いなぁ てな気もするのですが、ネット上での評価がすこぶる良好なので、それを信じて 初めての採用となりました。

 

ここで、新旧VRのサイズを比較しますと

果たしてこんな小さいVR(ほぼシャフトの太さしかない導体?)良好なサウンドが期待できるのか?

    いささか疑問を抱きつつも換装終了・・・

 

その2 ヘッドホン出力の確保

厳密なサウンドチェックにはヘッドホンでの試聴が欠かせない  という事でヘッドホン端子を付けようと計画

しかしながら、先々を考えると、むやみにシャシーに穴を開けてヘッドホン端子を増設するのは得策ではないと思いまして、マズはスピーカ端子から抵抗分圧することにいたします。その分圧抵抗を含めて改造用に入手したパーツがコチラ

というわけで、ここから先  ヘッドホン回路 は次回にまわします

 

    つ づ く ~