■ 出発の季節
言葉の持つ ふしぎな響き
たとえば… 出発
なんという明るい匂いだろう
けれど 遠いむかし
暗い響きを帯びる出発もあった
この地球が砲煙弾雨に包まれた日だ
… ひとびとは死への道を出発し続けた
出発 という心打つ言葉に
いつでも 明るさを持たせたい
さわやかな喜びと光を担わせたい
未知なるもの に向かう道を
四月 あなたが出発する
わたしも 花を求めて出発する
目立たぬ草木にも
春は花を恵むのだ
「行為の意味」/ 宮澤章二・作
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ひとは誰のために生きるのだろう。
ひとはみな自分のために生きる。
どこかよその軍事大国のためじゃない、
会社のためでもない、
誰かの利益のために、自分を犠牲にしてはならない。
悲壮な死に美を見いだすひとたちは、
死ななければ自分は認めてもらえないことを、内心ではとても怒っている。
そんな暗い人生を送ってはならない。
誰に認められなくても、ひとはみな偉大な存在だ。
人間といういのちを一生けんめい生きるひとはみな、
未知なるものに、怖れをふり切って立ち向かうひとはみな、
すごい存在だよ。
だから、
わたしたちを、犠牲の死を遂げたり、
英雄的な殺人を行うよう追い込む社会を作ってはならない。
すごいわたしたちをむだに死なせてはならないから。
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