かつてのひまな野球人の記

野球が好きだった医者が書きたいことを書き散らすブログ。今は保健センター教員をしつつ神経内科医と研究者もやっています。

春を告げる花

2007年03月22日 21時00分37秒 | 雑談
ようやく桜の時期が始まりそうである。東京でも一昨日開花が宣言された。
古来、花といえば桜の花のことを指してきた。ソメイヨシノの学名に「江戸」が入っているくらい、桜は日本をイメージさせる花である。漢字が入ってきた奈良時代頃には花といえば梅のことだったらしいが、次第に桜を指すようになったようである。
何が桜をして梅にとって代わらしめたのだろうか。無論、美意識の問題といえばそれまでだろうが、何がそこまで美意識に訴えるのだろうか。桜の開花は萌えいづる春の訪れを告げるひとつの目印ではあるが、春を告げるものはそれだけではない。だが、桜だけは特別な地位を与えられている。
桜の花は開花だけでなく、散りゆくのもまた絵になる。桜の花びらがたくさん舞い落ちる様はさながら吹雪のようであって、それもまた観賞の対象になり得るものである。そして、そのイメージがあるためにやがては散りゆくということも強烈に意識されるのだろうか。
確かに桜の花は美しい。どんな花もやがては散るのだが、鮮烈に散りゆくからこそよけいに美しく感じるのかもしれない。
手元の美しい花はいつまでも、いつまでも咲いていて欲しいもの。それを命続く限り愛することこそ、最高の生き甲斐である。

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