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経済の最新情勢から、世界の裏側、そして大人の為のアニメ紹介まで、体当たりで挑むエンタテーメント・ブログ。

2015アニメ私的ベスト10・・・今年は豊作

2015-12-31 05:06:00 | アニメ
 

2015年のアニメは豊作でした。ベスト10選出も悩みに悩みながら


第一位 『ガッチャmンクラウズ・インサイト』





アニメという表現の特質を生かしながら「何かを主張する」という意味において、この作品は特筆すねきでしょう。

「アニメなんて子供が見るものさ」と思っている大人も多いと思いますが、映画やドラマでは描けない「概念的なもの」描くのに、意外にもアニメは適しているのかも知れません。

『ガッチャマンクラウズ・インサイト』・・・民主主義の本質を問う意欲作


第二位 『GATE自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり』



こちらも社会性とエンタテーメント性を両立させた力技の作品。安保法案で全国が揺れた時期に放映されていましたが、国家前でデモをしていた方とは全く別次元のリアリズムがこの作品の中には有ります。これを「ファンタジー」だと思ったら大間違いだ!!

軍隊としての自衛隊・・・『GATE自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり』



第三位 『コンクリートレボルティオ』



こちらは、アニメでアニメ史を俯瞰しようという意欲作。同時に昭和という時代も俯瞰するという欲をかいていますが、実はアニメと時代は密接に結びついて発展してきました。1期が終了したところですが、13話だけでも十分な見応えがありました。

ヒーローの背負った宿痾・・・コンクリート・レボルティオ


第四位 『全てがFになる』



1996年にメフィスト賞を受賞した森博嗣のデビュー小説が原作。TVドラマでも放映されていた様ですが、会話劇において実写はアニメにはとうてい敵わないという好例。OP、EDの映像の素晴らしさも特筆ものです。特にOPのロトスコープを用いた線画の映像は、100回連続で見ても飽きる事はありません。

工学部出身の作者らしくコンピューターが効果的に使われていますが、実は事件の真相にはあまり関係してきません。むしろコンピューターを扱った推理小説としては瀬名秀明の『デカルトの密室』の方がスリリングです。

世界最高峰のSF、いや推理小説と呼ぶに相応しい・・・瀬名秀明「デカルトの密室」


第五位 『櫻子さんの足の下には死体が埋まっている』



原作を褒めるべきなのでしょうが・・・『ビブリア・・』などよりは面白い。海外のミステリーにありそうな「骨から推理」する作品ですが、ライトノベル的伝統を上手く生かして「日常」の範囲で事件が進行する点が好感されます。

実写作品でも十分に人気が出そうですが、何分「遺骨」が沢山登場するので・・・・。この作品、ゴールデンタイムで放映して欲しい。もうアイドルタレントが出て来るドラマにも世間も飽きていますから・・・。それにしても、櫻子さん・・・お美しい・・・。


第六位 『がっこうぐらし』



今年一番ショッキングな作品。「日常系」という固定観念を完全に逆手に取られました。作品の性質から、ネタバレ出来ないのが残念。とにかく見るしか無い!!


第七位 『六華の勇者』



原作物なので原作を褒めるべきでしょうが・・・アニメでファンタジーでこんなに面白いミステリーが作れるなんて・・・。ショックです。


第八位 『SHIROBAKO』 & 『監獄学園』





水島勉の2作品。なんでセットかと言うと・・・「これが同じ監督の作品!?」というのが8位に選んだ理由。本当に「上手い」監督ですよね。『SHIROBAKO』の様な現場から『監獄学園』みたいな作品が真剣に作られいると想像すると・・・ぷぷっ。

アニメってどうやって作るの?・・・『SHIROBAKO』


第九位 『のんのんにより りぴーと』 & 『俺の青春ラブコメはまちがっている 続』






時間の魔術師・・・『のんのんびより りぴーと』の川面真也監督

個人的には、本年度の1位、2位なんだけど、2期目なので他の作品に席を譲っています。


第十位 『アルドノア ゼロ』 & 『響けユーフォニウム』






『アルドノア』は昨年高位に選んでいたと思うので・・・。きれいにまとまり過ぎているので時間が経つと印象が薄れる典型ですね。

『響けユーフォニウム』は意外な拾い物って感じ。特に、山の上のシーンは素晴らしい。
今年はZAQの楽曲が印象に残っていますが、『響け・・』のエンディングも彼女の作品。『コンクリートレボルティオ』のOP、『のんのんびよい りぴーと』のEDと、作品によってスタイルをガラリと変えるのには驚愕しますが、キャッチーなメロディーが書ける事が一番の強みですね。



★ 特別賞 ★  『ユリ熊嵐』 & 『血界戦線』






LINEやTwitterが生み出す「同調圧力」・・・『ユリ熊嵐』


「アニメ表現」という観点からは他の作品の追随を許さない2作品。しかし・・・中身が無さすぎなので「特別賞」。でもこの2作品を1位、2位に選んでも全く問題は有りません。


期待賞・1 『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンス』




まさか岡田麻里と長井龍雪コンビのガンダムが見れるなんて・・・。火星で話が展開している時はガンダムよりも『太陽の牙ダグラム』みたいな作品だと思いましたが、宇宙に出てからはガンダムしてます。

1話~3話の岡田麻里脚本があまりに素晴らしかったので、その後の失速感が目立っていましたが13話の岡田脚本で復活した印象です。ほんの短い一言が書けるかどうか、或いは、本来は存在すべき言葉を語らずにおくことで、脚本はこんなにも違うというお手本の様です。

あまりに期待が大きくて冷静に評論が書けませんでしたが、4部構成の第一部も終了したので年明けにじっくりと・・・。


期待賞・2 『傷物語』



あまりにも出来の良い「映画化決定の偽告知のMAD動画」が『化物語』の頃よりネットにアップされていたので、今回も又MADかと思ったら・・・何と3部作で映画が公開されるとか・・・・。「物語シリーズ」の最高傑作として映像化が待たれまし
たが、ようやく「鉄血にして熱血にして冷血」のキスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレード様の御姿が拝めます。








「オイオイ、全然ベスト10じゃないよ、10作品以上あるじゃないか!!」
とお怒りに貴兄・・・だって今年は豊作でしたから・・・・。今回はアニメファン以外も楽しめる作品を入れてみました。それと社会性を持った作品が上位に来ています。


アニメ業界の皆さん、今年も一年ありがとうございました。来年も素晴らしい作品を期待しています。




おおおーーーと忘れる所だった。この作品も忘れてはならない。

びっくりぽん賞  『Dance with Devils』



『俺の青春ラブコメ・・・』の第一期を監督した吉村愛氏の最新作。ゲームとコラボレーションした作品ですが、何とミュージカル仕立て。かつて松尾衡が『Red Garden』で突然主人公に歌わせた時はさんざん批判されましたが(ヴヴヴでもやってましたね)、この作品では「突然歌い出す」瞬間を今か今かと待ちわびました。「唐突さ」に脳がパニックを起こして、ドーパミンだかアドレナリンだかがドパァーって吹き出す感じがタマラナイ。

内容的には王道の女性向け作品ですが・・・ベタな所が魅力でもあります。私は好きです。
少女マンガ原作では『俺物語』に家内がすっかりハマっていましたが・・・砂川君がホモだったらベスト3に入れたかも知れません。個人的には砂川君のおねえさんのファンです。

未見の方は是非。



主題歌賞  『蒼穹のファフナー EXODUS』



iTunesにダウンロードしたらカミサンが一日何回もイタイ、イタイ、イタイ、イタイって歌ってます・・・。尤も彼女は50肩が痛い時歌うのっですが・・・。

10年前の中島みゆきを思わせるOPの『シャングリラ』もインパクトがありましたが、今回のオープニングもなかなか・・・。

ところで、多くの方に『蒼穹のファフナー』は好きじゃないの?というコメントを頂いていますが、10年前の前半までは大好物です。それ以降は話がダラダラし過ぎるかな・・・。それとBL臭が気になって、集中出来ません。

EXODUSはキャラクターの見分けが付かない事が入り込めない最大の要因かなとも思っています。「カズキ生きてたんだ?!」って思ったらコウヨウでした。見分け方はショコラが居るかどうか・・・。それとホッペタの線も気になって・・・ナルトを思い出しちゃうんです。これ個人的な生理反応みたいなものなので、決して作品が悪い訳では有りません。