WIND AND SOUND

日々雑感 季節の風と音… by TAKAMI

カラオケアンサンブル

2006-01-29 | 親子 ART LIFE
2週間ぶりにTakのヤマハに行きました。
発表会を2週間後に控えていて、今日のレッスンはほとんど発表会の練習と説明。
Takのクラスは7人でテキストの中の16小節の曲を全員で合奏します。
「カラオケ」に合わせて、全員が両手で、テキストどおりに両手で弾くのです。
先週のレッスンが大雪でお休みになった為に、気が弛んで、Takはずっと練習をサボっていました。
先生からは、以前から発表会の曲のカラオケMD(本番と同じ)をいただいていて、今日、初めてそれに合わせて、家で練習してみました。

私は、実はこの「カラオケアンサンブル」ってのに、ひっじょぉぉぉ~~に疑問を感じているのです。
5~6歳の子供の、初めての発表会という音楽体験。
クラス7人、全員が揃って、「等速」のカラオケに合わせてきれいに揃って演奏する…っていうのが理想なのですが…
「等速」というのは、音楽ではとっても重要、しかし、場合によってはとても残酷です。

「ぶんぶんぶん」を子供が弾くことを考えてみてください。

ぶんぶんぶん はちがとぶ~
(え~~っと…)
おいけのまわりに、のばらがさいたよ
(それからっと…)
ぶんぶんぶん はちがとぶ~♪

小学校1年生で、ひらがなを覚えて、本を持って少しずつ「音読」の練習をするでしょう。そのときに、「つっかえる」ことは、ごくあたりまえ。でも、何度も音読しているうちに、暗唱して、文字を見なくてもすらすら読めるようになるでしょう。
音楽も同じ。
けれども、ちょっとしたことで動揺して、(例えば、お隣の子が間違えて変な音を出したり、いつもと違う環境で緊張してしまったり)間違えてしまっても、「等速カラオケ」は待ってくれません。一瞬でも「え~っと」とか「それからっと…」なんていってる場合じゃないのです。
ちょっと間違えたり、一瞬出遅れて「あっ!しまった!!」と思っても怯まず等速の中で体勢を立て直すのは、大人のワザ。これを音楽体験1年未満の子供に要求するのはどんなものでしょうか。これは、この年齢、経験の子供達にとって、音楽の最優先事項ではないと思うんです。

それでも、私は、MDを流しながら練習させて、Takに「遅い!」「間違えて弾けなくなったら片手でもついていきなさい!」とかいって、特訓しまくりました…
案の定、Takはまた泣きました。
Takには、アンサンブルって自分勝手にマイペースでできるもんじゃないんだよっていうのを理解できるだろうと思ったからです。アンサンブルの発表会、7人で同じことを弾けば、自分の分担は7分の1、だからソロよりラク…っていうのは、全然違う。みんなで揃えることは、人数が多くなるほど難しい…そして彼は理解しているので、泣きながらも食らいついてくるのです。
でもまっ、ほんとは、もっと毎日ちゃんと練習してれば、こんなに泣きながら練習するほどのことじゃないんだけどね(^_^;)

それでもやっぱり、カラオケに合わせて最後までついていく練習よりも、今の時期、もっと素敵なこと、大事なことがたくさんあると思います。
いや、それはもう、元講師としては、わかっていてTakをヤマハに通わせているんだから、いいのですけれど。

Takは今、ディズニーの「マダガスカル」のベースパートを(鍵盤で)弾くことに夢中で、最近は、「移調」にとっても興味が湧いているところです。
「ド」から弾くのがホント(原曲の調)だけど、「ラ」とか「レ」から弾くと黒い鍵盤を使わなくても弾けて、「ド」から弾いたときと同じになる、なんで~なんで~~~!?!?!?
眼を輝かせています。

また、自分で弾いた伴奏にかーちゃんが歌をつくってくれる→これをコラショの目覚まし時計に録音して、アラームにする…っていうのもとってもうれしい。

こんなのは、ヤマハの音感教育の賜物かもね。

Takのエライところは、かーちゃんにガミガミと猛特訓されてうちひしがれでも、
すぐに立ち直るところ。「もー1回!!」とかーちゃんに凄まれても、泣きながら「できるかなあ~」といいながら鍵盤に両手を用意するところ。
「Takくんは、おかーさんの子供だから、絶対だいじょうぶ!上手になるよ!!」と慰めると、大泣きしながらしがみついてくるところ。

…しっかし、おかーさんの子供だから何がだいじょーぶなのか、、、( ̄_ ̄|||)

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7 Comments

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食らいつく (hawk)
2006-01-29 16:59:50
Tak 君エライ!

かあちゃんに負けるな!



食らいついてきますか。

大事なことですね。頼もしいですね。



音楽のような特殊なものは

食らい付きよりも天分の方が大事なのかもしれません。



しかし一般には食らいついていく態度がないと

何もできないし、

原理的には、これさえあればなんでもできるのです。



ところでいつもピアノ鍵の写真で思うのですが、

たった1メートル数十センチの距離なのに、

横から見ると、ちゃんと先ですぼまっていますよね。



何百メートルもある線路なんかじゃないのに、

先ですぼまるという一般原則を

わすれずにちゃんとすぼまるピアノ!



当たり前ですが、なおかつちょっと不思議です。

返信する
巨人の星 (おゆき)
2006-01-29 17:55:04
・・・ならぬ鍵盤の星かな?

凄いなぁ・・・・

私は手は厚いけど小さいから

1オクターブ届くのががやっとで断念。。

ピアノが弾ける人が羨ましく思ってます。

基礎をしっかりの時期なんだろうけど

うちの子は音楽家にはなりそうもないので

音を楽しみリズムを掴む・・位でいいかなぁ?

なんて思ってます。

カラオケで音痴じゃない程度の音感でね



発表かがTAKくんにとって楽しいものになるといいな。
返信する
えらいなぁ~Takくん (えみりん)
2006-01-30 00:27:09
Takくんは、本当にえらいよぉ~

よくやっています。

いわれっぱなしの子どももたくさんいます。

毎日同じこと聞いて、叱られて、でも私のとこに

やってくるのです。

それが成長なのかもしれません。

「褒めて育てる」難しいのは、よくわかっていますが…

褒めてあげてネェ
返信する
Unknown ()
2006-01-30 01:16:50
TAKAMIさんとTakくんのやり取りを読んでいて、いつも思うのは、「Takくんて根性あるなー!」ってとこです。

泣きベソは、よくかくみたいだけど(失礼!^ ^;)ゞでも、それって、“思うようにいかなくて泣く”わけで、しかも、それでも食いついていくんだもんなー!

その根性、おねーさんにも分けて欲しいっ
返信する
Unknown (まっきー)
2006-01-30 05:41:15
Takくん、えらいね。そんなにまだ小さいのに、悔しくても自分の意思で頑張ってる。

子供と言えど、もう彼は一人の人間なんだね。そして、音楽とちゃんと向き合っているんだね。

Takくんのたくましさに感動しました。

ガンバレ!
返信する
Unknown (ikehirochan2)
2006-01-30 10:49:34
TAKくん、出来ないことが悔しいから泣くんだよね。

この悔しくって泣くってことが素晴らしい。

今、悔しがらない子が多いんですって。

出来なくて悔しいから泣いてでも頑張る!

それをTAKAMIさんが上手に引っ張り上げる。

見事です。

カラオケアンサンブルは問題があるかもしれないけど、でもそれで得るものも少なくないのでは?

TAKくん、大丈夫、大丈夫。

TAKAMIさんの子供だから理屈抜きで大丈夫!!
返信する
Unknown (TAKAMI)
2006-01-31 00:26:46
♪hawkさん

ホントにTakはエライと思います。

私が子供の頃と全然違うのです。

私は敢えて自分でいいますけど、Takの歳で、彼よりもずっと音楽的才能は突出してましたが、悔しかったり、悲しかったりして泣くってことはなかった。私は泣かない子供だったのです。

これまでに大勢の生徒と接してきて、「天分」が大事とは思いません。

「食らいつく」とか、素直な心で向き合うとか、そういう子供は伸びると思うんです。

以前から何度も書いていると思いますが、Takは、子供の頃の私と全然違うのです。このむき出しの心で向かってくるところに、私は感動してしまうんです…



ところでhawkさん、こんど「すぼまるピアニカ」も掲載しますね。

近々購入予定ですから~!!

50cmぐらいのピアニカも立派にすぼまると思いますよぉ~ん(#^_^#)



♪おゆき

いや、私もTakに音楽家になってほしいとは全然思ってません。

ピアノは、趣味でいいのよ、趣味で。

私にとっては、音楽はTakと、楽しく、なおかつ真剣に共有できる世界なんだよね。

Takが女の子だったら、一緒に折り紙や、お絵書きや、お人形の着せ変えごっこや、いっぱい一緒にできただろうけど、私は野球もサッカーも、自転車の練習も、彼に付き合うのが正直いって苦痛…なので、さっぱりやってません。

一緒にできること…ってのが、「音楽」なんだよね。



♪えみりんさん

ホント、おっしゃる通りです。「褒めて育てる」ってのが大事ですよね!

悔しかったり悲しかったりで大泣きするけど、抱きとめてやると、とたんにけろっと立ち直る、気持ちの切り替えには、唖然となるほどです。

叱り飛ばして大泣きしても、謝るTakに「わかった、もう2度としないでね。もうお母さん、怒ってないよ。」…なんていうと、いきなり明るく元気になるのです。ホントに「ショーネにいったんかい!?!?」(ってわかります~??)って疑いたくなるんだけど、根本的には、「おかーさんはぼくのことがすきなんだ」って確固たるものがあるんだろうなーと思います。



♪凛ちゃん

おっしゃるとーり、私もその根性、ありません。

Takは甘ったれで泣き虫だけど、根性あり。

私は甘えない、泣かない子供だったけど、根性なし…

こんな子供を送り込んで下さったのも神様のお計らいでしょうか??

それともホントにTakが「このかーちゃんはオモロイ」と思って来てくれたんでしょうかね~~???



♪まっきー

Takはまだ小さいんだけど、着実に「人間」としていろんなことにひとつひとつ向き合っていこうとしてるようだよ。

保育園の年長になったときの担任の先生が、最初の挨拶で、「この1年の心の成長は著しいです」とおっしゃいました。生まれてから、身体や運動機能の成長にまず目を奪われる時代があって、言葉を次々と身につけていく時代があって、もちろんその延長なんだけれど、幼児期の最後の1年は、本当に心の中がいろいろ複雑化、細分化していく時代なんだなと…先生のおっしゃった意味が今はとてもよくわかります。

子供って、Takだけじゃなくて、みんな、たくましくて、すごいよ。

もうしっかり語り合える人間です!



♪ikehirochan2さん

「できなくて悔しくて泣く」っていうと聞こえがいいけど、

実際は、ちょっとつっかえると「くそっ」となって、それを繰り返しているうちにイライラしてきて癇癪をおこす…ってな感じなんですよ(^_^;)

でも重要なのはここから先ですよね?



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