WIND AND SOUND

日々雑感 季節の風と音… by TAKAMI

カレーショップ「マドラス」我が青春

2017-07-20 | 人生妙なり







高松周辺のみなさま。
カレーショップの「マドラス」ってご存じですか?

中央公園の南、菊池寛通りに面した、小さなカレーショップです。
間口がそう広くないのであまり目立ちません。

県外のみなさまには、さっぱりわからないローカルな話題でごめんなさい。



「マドラス」は、私が子供~高校時代、中央通りの税務署隣で営業していました。

今のように、アジア系のカリーの店など全くなかった時代、「マドラス」は画期的でした。
店舗は広々として、丸テーブルの周りにゆったりとしたチェア…まるでホテルのラウンジのような空間。
そこで供されるのは、平皿にひらべったく盛られたターメリックライスと、別途カレーの銀のソースポット。

憶えていらっしゃる方がいらしたら、ゼヒともコメントいただきたいです。

そしてなによりも、マドラスのカレーはさらさらで、中身は煮込んで溶けてしまって何もない( ̄□ ̄;)!!
ですので、「チキンカツ」「エビフライ」…などなどをトッピングしたメニューが当時からあったのか…は憶えていません。

その「マドラス」がこのように変化しているとは信じがたく、ホントにあの「マドラス」??
なにしろ、中央通沿いの「マドラス」に行ったことがある人は、私の周囲に一人もいません。
経営者とか味とかも変わって、名前だけ残ってて別の店と化しているんじゃないの?
…という疑念を抱きつつ、私は先日、おともだちとランチで「マドラス」に約40年ぶりに行きました。歳がわかる!!
いや年は拙ブログでは度々公開しているのであるが、ご新規様にはご存じない方もいらっしゃいます、、、(-_-;)

しかし。まぎれもなくあの「マドラス」の味でした。
「味」の記憶とは、本当に何十年の歳月を隔てても失われないもの。
鮮烈に甦り、時間を越えて、当時の味の記憶とともに、その時の印象や情景がうわ~~っ!!と押し寄せてきました。
とてもとても感動的でした。

銀のソースポットは当時、巷にあるにはあったような気がする。
しかし、平皿にひらべったくよそってあるターメリックライスと、このさらさらのカレーをどうやって合わせて食べたものかわからず、
私は、ご飯をお皿の半分に押しやってスペースを作り、カレーをイッキにお皿に流し込んだ。
それを見たお友達(しょうこちゃんという人)が、びっくりした顔をしたので、
「しまった。これはテーブルマナーに反するのか」
…などと思ったこと、、、



そして、昨日もまた行きました。
マドラスのカレーは私にとっては全然辛くありません。
通常ならマイ「舞妓はんひぃ~ひぃ~」など持参してお好みの辛さにするところですが、
ここのカレーはそのままでいただきたいのです。
前回はエビフライカレーのランチ、昨日はフィッシュフライカレーのランチ。
ランチについてくるサラダは、キャベツの千切りにフレンチドレッシング…みたいな、
昭和の時代のお母さんが作るようなもので、これがまた超懐かしく、先日の「温故知新」でいただいたサラダとは対照的です。


さて。

実は私、もうたまらず、「マドラス」にTELしてしまいました。
営業時間だったのですが、お客さまはあまりいらっしゃらなかったようで、奥さまがじっくりと対応して下さいました。


ご興味のない方はスルーしてください。

私が聞きたかったのは、あのホテルのラウンジのようだった「マドラス」が、半世紀を経てここで、今のような形態で営業している経緯です。

奥さまのお話によると、初代「マドラスは」RNC、四国新聞社系列の「RNCパック」という会社が経営しており、
当時ご主人は、そこの食品事業部の社員で、開店当時から厨房責任者として配属されたとのこと。
そこで、心身砕いてカレーの研究を重ねられたのだそうです。
開店当時は、奥さまはまだご結婚されてなかったそうで、開店年は不明。恐らく1970年頃とのこと。
しかし諸事情で「RNCパック」のマドラスは1982年に、業務終了となった。
そこで、ご夫婦はマドラスの味をそのまま受け継ぐことにして、マドラスの支店であった片原町の店舗を譲り受け、ご夫婦で個人営業としてスタートした。

その後、ご主人が亡くなり、1987年に、現在の場所に店舗を移し、以来ずっと変わらない味を受け継いで営業しているとのことでした。

ざっくりと書いてしまうと、あまり感慨が伝わらないと思いますが、奥さまのお話に、どれほどこの店に思い入れをもって受け継がれてきたのか、とてもよくわかりました。

「マドラス」は、最初のスタートはRNC系の企業とのことでしたが、
ラウンジのような丸テーブルの広々とした店内で食べた当時よりも、
今の「マドラス」の店舗が、このカレーの味にはとても馴染みます。


新しい、感動する美味しい店はたくさんあるけど、半世紀ずっと変わらずに味を保って人々に受け入れられ続けている老舗は、感動に加え、またさらなる深い感慨があります。
これからもずっと続いてほしい。

インド系、タイ系、エスニック系カリーがどれほど台頭しようと、
「マドラス」のカレーは、いわゆる「カレーライス」でもない、どこにも真似のできない「マドラスのカレー」なのです。

Comments (2)    この記事についてブログを書く
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2 Comments

コメント日が  古い順  |   新しい順
美味しそう (おゆき)
2017-07-23 06:58:21
近くにあったら行くのにな~

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 (TAKAMI)
2017-07-23 09:13:44
♪おゆき

お久しぶり~~~!!
コメントありがとうね♪
お嬢さんの手術~リハビリ、順調なようでなにより!
ウチは、いよいよ受験生ですが、もぉ~~いろいろあって、語りたいこと満載なんだけど、ブログには書けないし、書くなと言い渡されてるし(-_-;)
いつかサシでお会いして語りまくりたいわ…
機会があればぜひ高松にも遊びにきてね。
私も上京するときは連絡するよ\(^o^)/
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