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過労死

2016年10月15日 | 社会派らぼ
電通の女性新入社員の自殺を、労働基準監督署が過労死と認定しました。女性は、一か月に100時間を超す残業をこなしており、「眠りたい以外の感情を失った」「生きているために働いているのか、働くために生きているのかわからなくなった」などのSNSを残し、結局は女子寮から投身自殺をしてしまいました。労基は、電通に立ち入り調査を行った結果、過労死だと結論付けました。

これに対し、武蔵野大の長谷川秀夫教授が「残業時間が100時間を超したくらいで、過労死するのは情けない」とニューズピックスにコメントし、あまりに酷いと投稿が炎上しました。ネットに拡散されて批判が広がったことから、教授は投稿を削除し、謝罪コメントを改めて投稿しましたが、大学側は何らかの処分を検討していると言います。

労働時間というのは、法律で定められていて、1日8時間、週に40時間を超える事は原則認められていません。但し、労使協定がキチンと結ばれていると、1か月では45時間程度の残業が許されるようですが、100時間となると、「ブラック」呼ばわりされても仕方がなくなります。でも恐らく、法律は横に置いておいて(置いておいたら行けないのでしょうけれど)、時間が問題なのでなく、彼女が追い詰められたのは、その労働環境だろうと思います。詰まるところ、声のかけ方、フォローの仕方。突き放して、笑いものにして、劣等感や挫折感に苛まれさせるといった指導と、次はこうすればもっと良くなると、次に向かうエネルギーを与えるような指導とは根本的に違っているはずです。

学校という中に居る間は、定められたことを定められた通りにこなす事が求められます。自主性とか独創性とか、教育現場では口にはされますが、恐らくそんなものを育てる気風は今の教育環境には微塵もありません。十把一絡げで、その他大勢の中に埋もれて適当にやっていれば、順当に卒業していけるのが、今の学校教育のような気がします。(もちろん、そんな中でも個性を発揮する教育に心を傾ける先生もおられますし、自分なりのものを会得していく学生もたくさんいます。)忍耐力や不屈の精神を学ぶ場はどこにもなくて、社会に入った途端その洗礼を浴び、おまけに上司には人間としての幅も指導力も無い…となると、追い詰められる人も出て来るかも知れないと思うのです。問題は100時間を超えるという時間数ではありません。人としての幅の問題で、それを育てる教育が今の制度の中には無いと言う事になるような気がします。

それが恐らくは、かつて叫ばれた「ゆとり」教育なのです。時間的なゆとりさえ作れば、それが実現できると勘違いした教育現場が、あらぬ方向に走っただけで、本当に大切な心のゆとりを育てる事も教育の大切な急務だと思われます。

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