
坂村堂が一柳の柳吾の息子だというのは、とうに分かってたものと思っていましたが、やはり順序立てて読まないとダメですね。現代で言うところのストーカーですが、芳目当てに連日つる家へ通う「よし房」の店主には辟易でした。後々出てこないでほしいものです。
続いて翁屋の伝右衛門から申し出のあった天満一兆庵の再建と、登龍楼から神田須田町店売却話が同時に舞い込むも、両方の話を断ってしまいます。もしもその話を受けてたらどうなるのか、といったその後の展開を考えてみるのも面白いと思います。
元飯田町はボヤが多いため、飲食店は火の扱いを朝五つから四つ(八時~十時)に限定され、苦肉の策として出した弁当が当たった、という話のもっていき方も上手かったですね。いよいよ最終談で、小松原のプロポーズを受けるのかどうか、という核心に迫ります。小松原は実名を小野寺数馬といい、駒澤家へ嫁いだ早帆は実の妹という事実も判明。一旦は受けるものの、心星(北極星)に照らし合わせて次巻で断るような予感が。。