goo blog サービス終了のお知らせ 

その蜩の塒

徒然なるままに日暮し、されど物欲は捨てられず、そのホコタテと闘う遊行日記。ある意味めんどくさいブログ。

尾瀬紀行(9)

2011年07月31日 | 新潟・福島

 皮肉なもんで、標高が下がるにつれ晴れてきました。鳩待峠には13:30着。6時間50分かかりました。至仏山頂には10:30着ですから登りが3時間50分で、鳩待峠までの下りが3時間。マップルの地図では5時間5分、尾瀬のサイトでは4時間50分ですから2時間遅れでした。やはり牛歩の歩みが響いたようですが、実感としては標準タイムでは歩けないですよ。サブザックでしたら話は違いますけど。もっとも尾瀬のサイトは、小至仏山の標高2,162mを2,149mとしてますし、ジオシティーズを使うこと自体公式サイトとしては問題ありだと思います。


 鳩待峠もそれほど混んではいなかったです。ここでは醤油ラーメン700円をいただきました。この手のラーメンも好きですよ。お土産店ではバンダナを買いましたが、御池では手ぬぐいしかなかったので正解でした(逆に鳩待には手ぬぐいがナシ)。それにしても、鮎の塩焼きで一杯やってる人は、羨ましかったですよ。


 鳩待峠発13:52。鳩待峠は標高1,600mなので山の鼻まで200m下っていくことになります。 


 飲めるとは書いてないので、全ては自己責任でということでしょう。山荘で、最近熊が頻繁に現れているという話をききました。


 鳩待~山の鼻は、樹林帯で川上川沿いを歩くので、暑くなくとても心地よかったです。


 途中ボッカさん2人と会いましたが、どちらも空ボッカでした。右上の人は30代だと思われましたが、真っ黒すぎてびっくりしました。


 木道は長いので、だんだん歩くのがイヤになってきます。牛首分岐を左折。


 牛首~ヨッピ吊橋の中間ぐらいがニッコウキスゲのポイント。


 ヨッピ吊橋手前で、竜宮方面へ分岐となります。


 左上;オオマルバノホロシ。花がよく撮れてませんが、すぐにナス科だと分かります。木道には製作年が刻印してあります。尾瀬の場合、湿原に配慮した立体的な木道なので、毎年更新していくのも大変な作業です。


 東電小屋には、16:23着。出発してから実に9時間半。鳩待峠からは2時間31分かかりました。標準が2時間45分ですから、今度は上回りました。そうそう負けてもいられませんからね。

尾瀬紀行(8)

2011年07月30日 | 新潟・福島

 小至仏山(2162m)へは少し登って、また下りになります。今回はしっかり墓石のような標石を撮りました。


 コメツツジとウラジロヨウラク。


 キジムシロとシナノキンバイ。


 ハクサンイチゲとエゾウサギギク。


 チングルマとオゼソウ。右上は、チングルマの中にオゼソウがありましたので、切り取ってみました。小至仏山から下った辺りは雪解けが遅く雪田になるようで、その影響から他より遅れてチングルマなどが咲くようです。ハクサンイチゲ、イワイチョウなど白花が競演し合うように花畑を形成していました。


 ベニサラサドウダンが鈴生り。


 笠ヶ岳への分岐を過ぎると、池塘が広がるオヤマ沢田代に出ます。


 タテヤマリンドウとモミジカラマツ。


 オヤマ沢には水飲み場がありました。ペットボトルを放置しないでいただきたいものです。


 ハリブキとオオバタケシマラン。オオバタケシマランは、タコのようで面白い花です。


 またまた黄色い花ですが、こちらはミヤマキンポウゲ。右上;コバイケイソウ。

尾瀬紀行(7)

2011年07月29日 | 新潟・福島

 晴れていると思ったら、10分もするとガスが漂ってきました。私はどちらかというと花が目当てなので、夏は炎天下であぶられるよりはガスの冷気の方が気持ちいいと思ってます。日焼けも防げますしね。至仏山の花は真っ盛りで、まさしくドンピシャのタイミングでした。


 左上;ユキワリソウ。ハクサンコザクラと似ていますが、こちらは花びらがはっきりしたハート形です。右上;ミネウスユキソウ。


 ホソバコゴメグサとタカネナデシコ。


 イブキジャコウソウとコオニユリ。


 ジョウシュウアズマギクとホソバツメクサ。
 

 オトギリソウとオンタデ。
 

 左上;ムラサキタカネアオヤギソウとタカネシオガマ。右上;タカネバラ。


 上の写真は、もう山頂から下ってきたところの写真。山頂(2,228m)で20代前半のオシャンティーな山ガールに写真を撮ってもらったんですが、私としたことが人が入ってない写真を撮り忘れ。完全に舞い上がってましたね(笑) その山ガールなんですが、私が着く前に山頂の墓みたいな標石に熱心に手を合わせていたんですよ。「仏に至る山」なので、拝んでたとしても不思議ではないんですけど。何か事情でもおありかな?


 ミヤマウイキョウとホソバヒナウスユキソウ。山頂を境にして、小至仏山~オヤマ沢田代は山の鼻側とは違った花が咲いていました。


 ジョウエツキバナノコマノツメとジョウシュウオニアザミ。このアザミは、花の蜜を盗もうとするアリの侵入を防ぐため、ネバネバの粘液を出してるそうです。というのも、アリは受粉に寄与しないからだとか。なんとも自然界は面白いものです。

尾瀬紀行(6)

2011年07月28日 | 新潟・福島

 見晴の原の小屋を13時に発って、至仏山荘には14:37着。ほぼ予定通り。見晴~山の鼻は6km2時間が標準タイムですが、重いザックを背負ってたわりにはまずまずでした。


 この日は、台風6号の影響で尾瀬ヶ原にも人影がまばらでした。山荘もかなりのキャンセルを食らったようです。右上;山荘隣の尾瀬山の鼻ビジターセンター。


 廊下と部屋。14人部屋に2人だけ。


 テラスでお茶を飲んだり、風呂でさっぱりできました。尾瀬の山荘はどこも風呂付きなのがいいですね。シャンプーや石鹸は使えませんけど。あと暴風雨でやられましたので、乾燥室(除湿機付き)で乾かしました。特に靴が濡れてるとイヤですからね(GORE-TEXで防水されてるとはいえ、気分的にイヤなものです)。談話室にはテレビがありましたが、見る気にはなれませんでした。ちら見した感じでは、通常放送ではなく録画されたもののようでした。携帯も通じず、今日が何日で何曜日なのかも気にならなくなってきました。ただ1,400mという高所にいるせいか、寝つきが悪く睡眠不足でした。


 ビールは350mlで480円。まぁこんなもんでしょう。夕食では舞茸の天ぷらがサービスで追加になり、皆喜んでました。山荘の食事にしては豪華なのは、鳩待峠が近いのでボッカが比較的楽だからではと思われます。同室の単独行者の他に、福岡からいらしたという60半ばぐらいの女性3人組とも話がはずみましたね。知らない人と過ごすのも楽しいものですよ。右上;朝食。


 3日目は、6時の朝食後入念にストレッチをして、6:40スタート。至仏山への入山は、山の鼻からは登りのみ。


 登り始めは、こんな感じでまだ蛇紋岩はありません。歩きにくくはなかったですが、前日の疲れのため牛歩の歩みでした。そこへ気配を感じて振り向いたら、「驚かせてすみません。」と一眼を首から下げたメガネの単独行山ガール。雑誌で見た記憶あり。もしや岳人の読者モデルでは!?メガネフェチの私としましては、FF13ナパート中佐以来の久々のヒットでした。この日若い単独行の女性は3人で、いずれも美人。平日の至仏山は穴場かもしれませんね。何が?(笑)


 左上;葉を見ればシソ科と分かるはず。アキギリ属ミヤマタムラソウ。右上;ダイモンジソウ。


 至仏山は蛇紋岩の影響で、森林限界が低いです。1,700mあたりから視界が広がります。蛇紋岩は滑りやすいので、靴底が減っていたら要注意です。右上のような鎖場は3ヶ所でした。


 尾瀬ヶ原と燧ケ岳がクッキリ。今日は快晴かと思いきや、またもや。。

尾瀬紀行(5)

2011年07月27日 | 新潟・福島

 見晴新道は、道がよくなかったです。やっと木道に出ましたよ。長かったです。見晴には12:30着でしたから、御池Pを出発してから約6時間半かかりました。靴はドロドロでしたので、第二長蔵小屋の靴洗い場をお借りして洗い流しました。お礼を兼ねて食堂を利用しようとすると、「カップラーメンぐらいしかないので、向かいの原の小屋をご利用下さい。」と。


 言われた通り原の小屋で「山菜そば800円」を注文。薬味が何気に旨かったです。


 食後は、山の鼻の至仏山荘へ一直線の木道歩き。尾瀬の木道は右側通行です。左からミズチドリ、コバギボウシ、トキソウ。


 オゼヌマタイゲキ。まだ花をつけてないのと実を結んだもの。下田代に多かったです。


 水辺のミズバショウとミヤマホタルイ。


 沼尻川付近にて、「福島県から群馬県へ入ります」の標識。右上;竜宮十字路。分岐点には休み場が設けられています。ザックの重量と靴が違うとはいえ、若い女子は足が長くかつ早かったです。 


 右上;ヒツジグサ。同じく池塘に咲くという黄色い花「オゼコウホネ」を探しましたが、見当たりませんでした。右上;ヒツジグサの葉とミツガシワ。


 尾瀬ヶ原の中田代でニッコウキスゲの群落が見えましたが、一面絨毯というわけではなく今年も不作でした。当たり年は、十年に一回しかないそうです。 


 尾瀬は小川が多いです。年間の降水量も多く、雨がまた似合うんです。年によっては池塘に水が半分もなかったりするそうですが、やはり水量が多い方が美しいと思います。右上はヤマドリゼンマイ。