上巻であれだけ大活躍だった外道院の消息が、一切語られてないのが驚きでした。風の便りで聞こえてきてもよさそうなものですけど。上巻に比べて若干宗教色が強く、面白い挿話は「黒念仏」ぐらいでした。新潟から茨城、そして飢饉を期に妻は新潟へ戻り、親鸞自身は家族と別れて60歳を過ぎて京都へ。常に迷っていて、「念仏とはなんぞや」との問いに明解な答えを出せないもどかしさは、読んでて一番感じたことでした。大方、人がよく上から目線がなく弱い親鸞に写るんではないでしょうか? 本文中にも解説がありましたが、南無とは「おまかせします。心から信じて帰依いたします」阿弥陀仏は阿弥陀如来のことで「すべてを信じておまかせします」ということです。念仏は現世では何の役にも立たぬとか現世は仮の世界?という批判もありました。浄土往生(死後地獄へ落ちることなく浄土へ往生する)こそが念仏の功徳だとすると、それこそが生きる上での道標であろうと解釈しました。それとも目に見えないものを見ようとしたり、信じようとするためにムリがあるのでしょうか?私も通夜で念仏を口ずさむことがありますが、あくまで死者を送るためのもので、自分自身のことではないのでその辺のことが理解に苦しみますね。
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栃木県益子町に「SONO蜩」というカフェがあるそうですが、当方とは全く関係ありません。
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