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その蜩の塒

徒然なるままに日暮し、されど物欲は捨てられず、そのホコタテと闘う遊行日記。ある意味めんどくさいブログ。

森吉山ゴンドラルート(1)

2008年07月12日 | 森吉山
 昨日、毎年恒例の小学校森吉山全校登山に参加しました。大勢で歩くと自分のペースで写真を撮れないので、一眼は持っていかなかったのです。ところがコンデジはほとんど使いませんので、シャッターを押したつもりが電源を切っていたり、ピントがどこに合っているかすらも分かりませんでした。そういえばスーパーマクロモードがあったと思い出したのは、登山も終わりかけの頃でした

 花は先月とはまた違ったのが咲いていて、さすが花の百名山と認識を新たにした次第です。


 左上は、ゴンドラの眼下に広がる「ツルアジサイ(蔓紫陽花)」。ブナにからみついて咲いていました。この時期にしか見られないものです。

 毎年天候には恵まれず、昨年は樹氷平を一周して下山しています。今年も悪天候でしたが、よくカッパを着て山頂まで行ったものです。



 この時期全山に渡って見られたのが、このハクサンボウフウ(白山防風)です。


 左上;ハクサンシャジン(白山沙参)別名タカネツリガネニンジン(高嶺釣鐘人参)。右上;マルバシモツケ(円葉下野)。


 イワイチョウ(岩銀杏)も全山で見られました。葉の形がイチョウに似ているのが名の由来です。


 左上;トウゲブキ(峠蕗)。右上;コバイケイソウ(小梅草)、白い花をつけるのはこれからです。


 左上;ハクサンチドリ(白山千鳥)。右上;シラネアオイ(白根葵)の実。サンカヨウの実やギンリョウソウもあとでと思って、結局撮れてませんでした。


 ウゴアザミ(羽後薊)は、東北の日本海側に生えています。その中で、斑入り種と思われるものを発見致しました

森吉山ヒバクラルート(7)

2008年06月23日 | 森吉山

 ブログの小さな声では届かないかもしれませんが、警鐘を鳴らしたいと思います。世界遺産の白神山地でも問題になっていますが、入山者が増え踏み固められることによって、根が露(あらわ)になり雨で土が流されています。


 それが繰り返されることによって、樹勢がなくなり登山道の木は全て衰退していきます。山に人が入ること自体問題ありなんです。例えば排気ガスやゴミ、屎(し)尿はどうでしょう?


 ブナばかりでなく、アオモリトドマツも。


 立枯れしているのもあります。もちろん、踏み固めだけでなく雪とか酸性雨、あるいはオゾンなどの影響もあるでしょう。


 でも、登山道からはずれた木々は元気がよくみえます。本来はコケや分厚い腐葉土で覆われるべきものなのです。


 阿仁ぶな帯ルートは、ゴンドラがあり観光地化しているので、木道や高山植物の標示板などが整備されています。しかし、ヒバクラルートは山人平に木道があるだけで、標示板に至ってはひとつも見当たりません。まぁ標示板は必要ありませんけど、左上のように雨水がたまりぬかるんでしまいます。木道やウッドチップを敷くとか、なんらかの策を講じる必要がありそうです。右上の白いのは、クロサンショウウオの卵でしょうか !?


 下山すると、里ではとうに終わったタニウツギ(谷空木)が最盛期でした。ヨロイグサ(鎧草)も沿道に沢山咲いていました。この花は、林縁部に咲き林の中には咲きません。またヨロイグサは、同じセリ科シシウド属のシシウドと間違えられますが、こちらは花期が8~11月です。(ヨロイグサの花期は5~7月)


 スイバ(酸葉)で赤茶色くなっている山も発見!! スイバはスカンポともいいますが、イタドリのスカンポとはまた違うんです。どうもややこしい話です。

※7回の掲載にお付き合いいただき、誠にありがとうございます。少しでも花の百名山森吉山のすばらしさと、現状かかえる問題点を分かっていただければ幸いです。

森吉山ヒバクラルート(6)

2008年06月22日 | 森吉山

 シダ類は、左からヤマソテツ、ヒカゲノカズラ、オオバショリマの巻き芽。ヤマソテツは、胞子葉と栄養葉に分かれています。


 左上;ゴゼンタチバナ(御前橘)は、阿仁ぶな帯ルートではゴンドラ駅舎(1,167m)前後に群生していますが、ヒバクラルートでは一ヶ所しか見られませんでした。むしろ中、右上のミツバオウレン(三葉黄蓮)の方が多かったです。


 左から、アオキ(青木)の赤い実、コヨウラクツツジ(小瓔珞躑躅)、エゾユズリハ(蝦夷譲葉)。コヨウラクツツジの花は、ガクウラジロヨウラク(萼裏白瓔珞)よりも赤く、花が小さいです。


  左上;キンポウゲ科のキツネノボタン。湿地に生えます。右上は、ニョイスミレだと思います。


 左上;イワハゼ(岩黄櫨)〔別名アカモノ〕。これから白い釣鐘型の花を咲かせます。中上;モクレン科のタムシバ。右上;タチギボウシ(立擬宝珠)。


 タラノキと似ていますが、ハリブキ(針蕗)です。字のごとく針のようなトゲが出てて、葉はフキに似ています。とあるブログを見てましたら、天ぷらにして食べた人がいて脂っこかったそうです。


 ノウゴウイチゴ (能郷苺)。これから実を結びます。果汁は甘くて美味しいですよ。


 山菜のボンナ(ヨブスマソウ or イヌドウナ)のようですが、偽ボンナ。ちなみに名の由来は、葉の形が「ヨブスマ」(コウモリ)に似ているところから名付けられたものだそうです。


 左上;方言ではソデコと言いますが、ユリ科のシオデです。開かないところをおひたしやバター炒めにして食べます。山のアスパラガスと言われ、美味です。また森吉山には笹が多く、右上のようにネマガリダケが生えています。

※高山植物、山菜はこれで終わりですが、森吉山ヒバクラルートは次回で最終回です。

森吉山ヒバクラルート(5)

2008年06月21日 | 森吉山

 ミネザクラ(峰桜)は、まだ蕾が多くて咲き始めでした。


 マルバマンサク(丸葉満作)も蕾の状態。


 最近よくブログに書いているエンレイソウ(延齢草)です。これは黒紫色ですが、他にはシロバナ、オオバナ、八重などがあります。右上は、タケシマラン(竹縞蘭)。


 夏の代表的な花、ゼンテイカ(禅庭花)、別名ニッコウキスゲ(日光黄菅)の蕾。


 こちらは秋の花、エゾオヤマリンドウ(蝦夷御山竜胆)。


 シラネアオイ(白根葵) とザゼンソウ(座禅草)。


 ユキザサ(雪笹)。


 ミヤマシキミ(深山樒) の花。

森吉山ヒバクラルート(4)

2008年06月20日 | 森吉山

 マイヅルソウ(舞鶴草)が枯葉を突き抜けて出てきていますが、開けないで閉じたままになっています。なかなか面白い写真だと思います。


 マイヅルソウは、こんな花です。右上は蕾の状態。


 ツクバネソウ(衝羽根草)は、花が散ってしまったような感じですが、これが花なんです。


 チゴユリ(稚児百合)は、右上のように大抵下を向いていますが、中には元気のいいのもいるんですよ。


 サンカヨウ(山荷葉)の花もキレイです。右上は蕾の状態。名前は、葉のつき方がハスに似ていることに由来しています。


 左上;ズダヤクシュ(喘息薬種)。登山口付近に生えてました。喘息に良く効く薬草として重宝されます。右上;満開のオオカメノキ(大亀の木)。


 イワナシ(岩梨)。森吉山では、個体数が少ないです。元々群生するタイプじゃないのかもしれません。


 左上;ツバメオモト(燕万年青)。残念ながら白花は散っていました。秋に黒っぽい実をつけます。右上;ミヤマツボスミレ(深山坪菫)と言ってる人もいますが、マルバスミレ(丸葉菫)だと思います。


 ショウジョウバカマ(猩々袴)。ロゼット状の葉に特徴があります。