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怒涛の読書days in Autumn :3

2006-10-02 | 読書【未カテゴライズ】
 日付変わって佐藤多佳子『黄色い目の魚』(新潮社)を読了。作者のパワーに乗って後半を読みきってしまった。ネットで見たインタビューなども読みながら感想を考えてみると、

 最初は、二人のとげとげ(デコボコ?)していたものが徐々に溶け込み合っていく感じで。もちろん痛さもあるんだけど、それ以上に(だからこそかな)パワーで押し切っていく主人公たちの成長を感じました。絵を描く方と描かれる方っていう出会いは、ベタといえばおもいっきりベタベタなんですけどね。最終章一歩前でタイトル中にある『オセロ』で予想されるとおりハッピーの裏返しにはアンハッピーがあるってことを意識させながらも、途絶えた結末にはならず、ちゃんと二人が重なり合う結末を迎えたあたりが、この物語にふさわしい終わり方のような気がします。所々に出てくる江ノ電や地名が、なぜかすごい親近感を湧くのは、またあそこへ行ってみたいとわたしが思うからでしょうか?わがままをいうと、サブキャラクターの話ももっと掘り下げてあってもよかったかなと。この倍の容量があっても十分に楽しめる内容でした。もちろん二人の主人公のお話なので、今以上に内容があっても、それはよくないのかもしれませんが。ちなみに過去の本の雑誌あたりをめくると2003年1月号の2002年度ベスト10第3位!数字に大して意味はないのだけれど、すっかり話題になったことすら忘れているんですよね、わたし。

 先週から続いた怒涛の読書三昧もそろそろ、息切れでしょうか?いやいや、まだ今週も読みますよ、楽しみますよ秋の夜長って奴を。でも今日は流石に眠いです。