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こんにちは、筬島です。
昨日、ご案内しましたように今日から、
『白骨の御文章』についてお話ししますね。
(前回の記事はコチラ)
「朝(あした)に紅顔(こうがん)ありて
夕(ゆうべ)に白骨となれる身なり」
の一節が有名で、日本の名文100選にも選出される『白骨の御文章』。
そこには、古今変わらぬ人間の姿が描かれています。
ではまず、全文を読んでみましょう。
【白骨のお文】
それ、人間の浮生なる相をつらつら観ずるに、凡そはかなきものは、この世の始中終、幻の如くなる一期なり。
されば未だ万歳の人身を受けたりという事を聞かず。一生過ぎ易し。
今に至りて、誰か百年の形体を保つべきや。
我や先、人や先、今日とも知らず、明日とも知らず、おくれ先だつ人は、本の雫・末の露よりも繁しといえり。
されば、朝には紅顔ありて、夕には白骨となれる身なり。
既に無常の風来りぬれば、すなわち二の眼たちまちに閉じ、一の息ながく絶えぬれば、紅顔むなしく変じて桃李の装を失いぬるときは、六親・眷属集りて歎き悲しめども、更にその甲斐あるべからず。
さてしもあるべき事ならねばとて、野外に送りて夜半の煙と為し果てぬれば、ただ白骨のみぞ残れり。
あわれというも中々おろかなり。
されば、人間のはかなき事は老少不定のさかいなれば、誰の人も、はやく後生の一大事を心にかけて、阿弥陀仏を深くたのみまいらせて、念仏申すべきものなり。
(蓮如上人)
「御文章」とは、「お手紙」ということ。
(文は、レター。恋文は、ラブレター)
切々と無常がつづられたこの手紙の背景には悲劇がある。
それは、京都に住む、青木民部という下級武士にまつわる話。
彼には、目に入れても痛くない愛娘・清女(きよめ)がいた。
気がつけば、父ちゃん父ちゃんとついて回っていた娘も十七歳。
すっかり美しくなっていた。
そんな折、一つの縁談の話が持ち上がる。
相手は、身分の高い武士。
またとない良縁に、とんとん拍子に話は進む。
嫁に出す淋しさは言い知れなかったが、
それを思いきるように、先祖伝来の武具を売り払い、嫁入り道具をそろえる。
ただただ娘の幸せを願ってのことだった。
すべて準備は整った。
これまでの思い出がよみがえり民部はまんじりともしないまま、
挙式の朝を迎える。
ところが、いよいよ挙式という日……
娘が急病に倒れ伏せた。
決しの手当も空しく、そのまま帰らぬ人となってしまう。
美しき娘は、灰となり煙となり、残ったのは生々しい白骨のみ。
火葬の後、その白き骨をジッと見つめた民部は、
「これが、待ちに待った娘の嫁入り姿か」
と絶句する。
あなたは想像できるだろうか?
愛する娘を、それも結婚式の当日に失うことを……
力を落とし、生きる気力をなくした民部は、後を追うように急逝。
五十一歳だったという。
度重なる無常の嵐の激しさに、民部の妻もまた翌日、三十七歳で愁い死してしまった……。
近くに住まいしていた海老名(えびな)五郎左衛門。
彼は、山科本願寺の聖地を財施したほどの熱心な真宗門徒だった。
青木一家の悲劇を目の当たりにし、
世の無常をはかなんでいたが、なんとその二日後、
今度は、海老名五郎左衛門の娘もまた、急病で亡くなったのだ。
清女と同じ十七歳だった。
昨日は他人の身、今日は我が身。
世の無常を聞かされてはいても、まさか身内にそんな不幸が起ころうとは、
思いもしなかった、
葬儀の後、山科本願寺へ参詣した五郎左衛門。
涙に晴らした赤い目で、蓮如上人(れんにょしょうにん)に、無常についてご勧化をお願いする。
その願いを聞き入れ、著されたのが『白骨の御文章』なのです。
次回に続きます。
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