今日3月3日は「耳の日」です。
「み(3)み(3)」の語呂合せと、「3」が耳に似ていること、そして電話の発明者グラハム・ベルの誕生日から、3月3日は「耳の日」になったといいます。
また、「耳が聞こえない、言葉を話せない、目が見えない」三重苦のヘレン・ケラーにサリバン先生が指導を始めた日でもあります。
そして、あまり知られてはいませんが、ヘレンとベルは非常に重要なつながりがあったのです。(これは後でお話ししましょう)
アレクサンダー・グラハム・ベル(Alexander Graham Bell、1847年3月3日 - 1922年8月2日)は、スコットランド生まれの科学者、発明家、工学者。
世界初の実用的電話の発明で知られています。
ベルが12歳のころにお母さんの聴覚に障がいが起き始め、そんなこともあって、「声」「音」への関心が高まったようです。
ちなみに奥さんも耳が聞こえませんでした。
そんなベルが開発したのが、電話。
現在のスマートフォンの出発点でもあります。
実験時にベルが発した「ワトソン君、ちょっと来てくれ」が電話の最初の声となったと言われています。
実は、ベルの発明は数しれず、その中でも本人が「電話よりも重大な発明」としているのが「フォトフォン」です。
フォトフォンは、無線電話であり、光のビームを使って音や声を伝送するものです。
これは現代の光通信システムのさきがけなのですね。
音の強度を示す単位は「デジベル」といいますが、これはベルの名前をとったものです。
また、ベルは1898年(明治31年)に日本を訪れ、東京、京都などで講演も行いました。
そんなベルがヘレン・ケラーと出会ったのは1872年。
ヘレンの父親がベルに教育の相談をしようと訪れたことがきっかけでした。
このときにベルがヘレンに紹介した人物こそ、のちにヘレンの家庭教師となるとなるサリバン先生でした。
ヘレンは後年、「(ベル)先生は父のように接してくれた」と感謝の気持ちを語っています。
そんなヘレン・ケラーの言葉。
「この世で一番哀れな人は、目は見えていても未来への夢が見えていない人です」
「私はひとりの人間に過ぎませんが、それでもひとりの人間です。
私は何でもできるわけではありませんが、それでもできることはあります。
私に出来ることは、喜んでやるつもりです」
そしてヘレンは『目の見える3日間』というエッセーを書いています。
1歳7カ月のときに病が原因で視力を聴力を失ったヘレンは、もしも3日間、目が見えて耳も聞こえたら何をするだろうか、ということについてつづったものです。
このエッセーの中でヘレンは、森の中を1時間散歩してきた友人との会話を回想しています。そのときヘレンは友人に森の中にどんなものがあったかと尋ねました。すると友人は「別に何も」と答えたのです。ヘレンは森の中を歩いてきて「別に何も」ないなんてことがどうして言えるのだろうと思いました。
そして、こう記しています。
「目の見えない私から、目の見えるみなさんにお願いがあります。
明日、突然目が見えなくなってしまったかのように、すべてのものを見てください。
明日、耳が聞こえなくなってしまうかのように、人々の歌声を、小鳥の声を、オーケストラの力強い響きを聞いてください。
明日、触覚がなくなってしまったかのように、あらゆるものに触ってみてください。
明日、嗅覚と味覚を失うかのように、花の香をかぎ、食べ物を一口ずつ味わってください。
五感を最大限に使ってください。世界があなたに与えてくれている喜びと美しさを讃えましょう」
このことについても触れている『人生を変える 第3の幸せ』についての情報はコチラからご覧ください。