幸福学専門30年 筬島正夫が語る本当の幸せ


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【人を殺してみたかった。誰でもよかった】VS【なぜ人を殺してはならないのか】哲学・倫理学・死生観

2015-01-29 | 

「人を殺してみたかった」「誰でもよかった」

と供述した名古屋大学1年の女子学生。

彼女は、名古屋市昭和区のアパートの一室で、顔見知りの女性(77)を斧(おの)で殴るなどして殺害したとして、殺人の疑いで緊急逮捕されました。


身も凍る"殺人願望"の怖い言葉だけれども、そんな心を持った人は彼女だけではありません。

ネット上でも

「最近、殺人願望が強くなってきた。自分でも怖い。どうすればいいだろう?」

とか、

「僕は一度でいいから、死体が見てみたい。怖い物見たさ、でしょうか」

など、一般ではとても受け入れられないような心境が語られています。


このような事件を通して、しばしば話題になるのが

「なぜ人を殺してはいけないの?」

という質問。

「ダメに決まってる」

「ダメだからダメ」

「お前も殺されたくないだろう」

ぐらいの答えでは納得がいかないようです。



以前、哲学者の永井均教授が

「なぜ人を殺してはならないのか、3つの回答水準」

について語って記事が新聞に載っていました。


以下が、その「3つの回答水準」。


1.道徳的水準:

「ダメなものはダメだ」とげんこつを食らわせる


2.社会科学的水準:

「殺したら自分も殺されるでしょ? 自分が殺されたくないなら殺してはいけない」と社会のルールの起源を説明する


3.哲学的水準:

なぜ生命は尊厳なのか、という哲学的な問いの水準



先に書きましたように、「1」「2」の説明では不十分のようです。

最終的には哲学的な問いとなるのです。


ところが、現代の日本では、ほとんどこの教育がなされておらず、

「哲学」と聞いただけで頭が痛くなる人が多いようです。



読売新聞でも

「なぜ人を殺してはいけないのか」という特集が組まれ、

 その中で、宗教学者の山折哲雄氏が、

「死を教えぬ教育 弱い」

という見出しで、

日本の教育では死とは何かを教えない、

「この根本的な問題をないがしろにしたまま、今、道徳を

 教科化しても、効果はないと思う」

 と語っていました。



「死の準備教育(デス・エデュケーション)」

死の恐怖を免れていると思われる若者にこそ必要とされ、

アメリカ・イギリス・ドイツでは小学生時代の比較的

早い時期からおこなわれています。


哲学者、鷲田清一氏は、著『死なないでいる理由』に、こう書いています。


「哲学を生んだヨーロッパの多くの国では、

 日本の高校生ぐらいから哲学を教えています。

 フランスでは、文系の高校三年生で週9時間の哲学の授業があります。

 理系に進む生徒ですら週3時間の授業です。

 (中略)

 どの市民も、幸福とは何か、よい政治とは何かを頭で考えて、

 それなりの考えをもち、それを言葉で表現できるような訓練を、

 高校生のころからしてきているのです。

  さらに、高級官僚になるための大学院では、かならず哲学の論文を書くことになっています。

  官僚は、市民生活のすべてのことがらに関与するひとですから、

 法とは何か、政治とは何か、生きることの意味は何か、

 人間の幸福とは何かなどについての基本的な考え方、

 フィロソフィーをもたないことにはつとまらないという考えがあるからです」

  (『死なないでいる理由』鷲田清一 小学館 2002)





この「生と死」という重要かつ難解な哲学的問題が、分かりやすく書かれた物語があります。


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最悪の状態でも、希望がある!
どんな人でも、幸せになれる!
たとえ、余命一カ月だとしても。


なぜそう言えるかって?
その答えを伝えましょう。『フライザイン』という物語で。



死を前にした若き画家・龍一郎 と

愛する彼を助けようとする哲学科の女子大生・美桜(ミオ)


自らの命を絶とうとした妹・春奈 と

生きる目的を見つけると妹に約束した兄・進一


二組の男女は、手繰り寄せられるように出会い、そして……





「生きたい」「死にたい」「助けたい」

この人間の一番根っこの部分に、人類は、どう立ち向かい、どう答えてきたか?

古今東西の英知を凝縮させた物語。

それが

『フライザイン』~僕と彼女と妹の物語~



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現在、無料で公開されています。

くわしくはコチラをごらんください。

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