幸福学専門30年 筬島正夫が語る本当の幸せ


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1Q84・BOOK3 明日発売『村上春樹氏インタビュー 僕にとっての<世界文学>そして<世界>』

2010-04-15 | 流転輪廻
親鸞会講師の筬島です。

村上春樹1Q84BOOK3が明日(4月16日)発売されますね。

初版50万部+20万部=70万部 突破だそうで、もう社会現象ですね。

                        ※写真はwikipediaより

以前『村上春樹氏インタビュー 僕にとっての<世界文学>そして<世界>』
という記事があり、村上春樹にとって『人生で出会った最も重要な3冊の本』
について語っていました。

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実は、村上さんにとって特別な存在の小説はアメリカ文学以外にもある。

以前から、『ギャツビー』『L・G』とともに
「これまでの人生で出会った最も重要な3冊の本」に、
ドストエフスキー『カラマーゾフの兄弟』を挙げていた。

「僕が個人的に偉大と考える作家を一人だけ選べと言われたら、ドストエフスキー」と断言する。

「『カラマーゾフの兄弟』や『悪霊』が僕にとって意味するのは、
小説としての骨格の大きさ。これはもう別格ですね」


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このブログでも何度かドストエフスキーについては取り上げてましたね。


カラマーゾフの兄弟(祝:亀山翻訳版完成) - 親鸞会-講師が発信する仏教から見た最新ニュース

「もっとも残酷な刑罰は、徹底的に無益で無意味な労働をさせることだ」ドストエフスキー - 親鸞会-講師が発信する仏教から見た最新ニュース

当日、米にいました。9・11 同時多発テロから8年「悪霊」「ハナミズキ」「Make History」 - 親鸞会-講師が発信する仏教から見た最新ニュース



そのドストエフスキーの小説を引用し、『なぜ生きる』という本には
次のように書かれています。



ドストエフスキーはシベリアで強制労働をさせられた体験から、
もっとも残酷な刑罰は、「徹底的に無益で無意味」な労働をさせることだ、
と『死の家の記録』に書いている。

監獄では、受刑者にレンガを焼かせたり、壁を塗らせたり、畑をたがやさせ
たりしていたという。

強制された苦役であっても、その仕事には目的があった。
働けば食糧が生産され、家が建ってゆく。
自分の働く意味を見いだせるから、苦しくとも耐えてゆける。

しかし、こんな刑を科せられたらどうだろう。

大きな土の山を、A地点からB地点へとうつす。
汗だくになってやりとげると、せっかく移動した山を、もとの所へもどせ
と命じられる。
それが終わると、またB地点へ……。

意味も目的もない労働を、くり返し強いられたらどうなるか。
受刑者は、ドストエフスキーが言うように「四、五日もしたら首をくくっ
てしまう」か、気が狂って頭を石に打ちつけて死ぬだろう。

「終わりなき苦しみ」の刑罰である。

 だが、人間の一生も、同じようなものだとはいえないだろうか。
「越えなばと 思いし峰に きてみれば なお行く先は 山路なりけり」
 病苦、肉親との死別、不慮の事故、家庭や職場での人間関係、隣近所と
のいざこざ、受験地獄、出世競争、突然の解雇、借金の重荷、老後の不安……。

 ひとつの苦しみを乗りこえて、ヤレヤレと思う間もなく、別の苦しみが
あらわれる。

 賽の河原の石積みで、汗と涙で築いたものがアッという間に崩されてゆく。

「こんなことになるとは」予期せぬ天災人災に、何度おどろき、悲しみ、嘆いたことだろう。
「この坂を越えたなら しあわせが待っている そんなことばを信じて 
越えた七坂四十路坂」の歌(歌・都はるみ 作詞・星野哲郎)が流行った
のも、共感をよんだからかもしれない。

「この坂さえ越えたなら、幸せがつかめるのだ」と、必死に目の前の坂を
のぼってみると、そこにはさらなる急坂がそびえている。
そこでまた、よろめきながら立ち上がり、「この坂さえ越えたなら」と
あえぎながらのぼってゆく。
こんなことのくり返しではなかろうか。
そんな人生を聖人は「生死輪転の家に、還来する」と言われているのである。


村上春樹氏も、『回転木馬のデッド・ヒート』という本に
次のように書いています。


「他人の話を聞けば聞くほど、

 そしてその話をとおして人々の生をかいま見れば見るほど、
 
 我々はある種の無力感に捉われていくことになる。
 
 おりとはその無力感のことである。
 
 我々はどこにも行けないというのがこの無力感の本質だ。
 
 我々は我々自身をはめこむことのできる我々の人生という
 
 運行システムを所有しているが、
 
 そのシステムは同時にまた我々自身をも規定している。
 
 それはメリー・ゴーラウンドによく似ている。
 
 それは定まった場所を定まった速度で

 巡回しているだけのことなのだ。
 
 どこにも行かないし、降りることも乗りかえることもできない。
 
 誰をも抜かないし、誰にも抜かれない。
 
 しかしそれでも我々はそんな回転木馬の上で
 
 仮想の敵に向けて熾烈なデッド・ヒートを
 
 くりひろげているように見える」。


 ※詳しくはこちら

  勝利も敗北もない孤独なレース(Tomorrow never knows)回転木馬のデットヒート - 親鸞会-講師が発信する仏教から見た最新ニュース(グーグーパンダ)


村上春樹も同じことを繰り返す人生の懊悩を感じ、ドストエフスキーに共感
しているのでしょうね。


そのドストエフスキーは「人生の目的」の大切さを強く訴えています。

  ↓ ↓

 
あまりにも、あまりにも重大な問題「人生の目的」ドストエフスキー(作家の日記) 



特集・人生の目的 「なぜ生きるか」問われている時代





□参考□
村上春樹氏インタビュー 僕にとっての<世界文学>そして<世界>

なぜ私は誰かを演じて なぜ私は生きている 《人生という名の迷宮》

2009-11-30 | 流転輪廻




どうしてみんな生きているの

どうしてみんな死んでゆくの



なぜ私はココにいて

なぜ私は誰かを演じて

なぜ私は作り笑いをして お世辞をならべて

言いたくも思ってもないことを口にするの

なぜ私は生きている


   《Maze》  作詞:上原あずみ 作・編曲:Bonn


maze

naze の誤植じゃないですよ

maze(メイズ)とは、迷路、迷宮という意味。


人生は迷宮のごとし。

迷っていることにも気付かないほど、迷いは深いとも言われます。

生きているけど、

なぜ生きているのかは分からない



どこから来たのかも知らず

どこへ行くかも知らない


私が何ものかさえわからずにいる


人生は迷宮の代名詞なのかもしれません。


そのことにまず気付かなきゃいけないんじゃないですか??

「苦痛と退屈の間を、振り子のように揺れ動く」

2009-03-07 | 流転輪廻



「苦痛と退屈の間を、振り子のように揺れ動く」
というショーペン ハウエルの名言があります。

私は高校のとき、バレー部に入ってました。
(踊るほうじゃなかとです)


部活がはじまる前は、

「早く授業終わってくれ、はやく部活はじまってくれ」

 と考えたものでした。
 ところが、
 いざ部活がはじまれば、ランニングやらダッシュやら
 空気椅子(壁に座るカッコウして、みっともなくてかつやたら
 しんどいもの)など、しんどくて

 「はやく終わってくれ~」とか「はやくゲームはじまれ」と、
 気持ちが変わっていました。
 
 ところが ゲームが始まったら始まったで、バテてきたり、
 コーチが怒ったりで、
 「はやく終わってくれ~」と思ったりもしました。
 
毎日毎日しんどくて、続けられるかどうかもわからなくなった時
もありました。
だけど、いざ引退してできなくなった時には、
すごくやりたくなってきます。 

続けていたら辛くなり、
やめてしまえばまたしたくなる。

楽しいと思えることも、続けていれば嫌になり、
やめれば退屈、いったりきたりしかないことをつくづく感じました。

皆さんも感じたこと、ありませんか?


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勝利も敗北もない孤独なレース(Tomorrow never knows)回転木馬のデットヒート

2007-09-06 | 流転輪廻



うわさのパンダの本棚はコチラです♪ (12/9更新)
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本の雑誌の「ダ・ヴィンチ」で、

好きな作家NO1に選ばれたのが、村上春樹氏

彼の小説にこんな一節があります。


●『回転木馬のデットヒート』(村上春樹)


「他人の話を聞けば聞くほど、

 そしてその話をとおして人々の生をかいま見れば見るほど、
 
 我々はある種の無力感に捉われていくことになる。
 
 おりとはその無力感のことである。
 
 我々はどこにも行けないというのがこの無力感の本質だ。
 
 我々は我々自身をはめこむことのできる我々の人生という
 
 運行システムを所有しているが、
 
 そのシステムは同時にまた我々自身をも規定している。
 
 それはメリー・ゴーラウンドによく似ている。
 
 それは定まった場所を定まった速度で

 巡回しているだけのことなのだ。
 
 どこにも行かないし、降りることも乗りかえることもできない。
 
 誰をも抜かないし、誰にも抜かれない。
 
 しかしそれでも我々はそんな回転木馬の上で
 
 仮想の敵に向けて熾烈なデッド・ヒートを
 
 くりひろげているように見える」。


 

ミスチルの名曲『Tomorrow never knows』にも

こんな歌詞があります。

●『Tomorrow never knows』
 (ミスターチルドレン)

 夢中で駆け抜けるけれども 

 まだ明日は見えず 

 勝利も敗北もないまま 

 孤独なレースは続いていく 

 


   ※歌詞はコチラコチラ


この言葉に深みを感じ、色んなことに思いをはせる。

一体これは何を言った言葉なのでしょう?



世の中に目を向けると

いわゆる「勝ち組」「負け組み」というものが存在しています。


そこでは、

受験戦争に勝った負けたと騒いでいる。

就職戦線に勝利した撃沈したと泣き笑いが交差する。

すてきな結婚ができたとか、バツイチですとか、

賞味期限切れだとか、ひどい言葉もとびかっている。

出世コースを歩む奴、リストラコースの綱渡りの俺 etc・・・・


勝利や敗北、たくさんあるじゃないかと思われる

でも・・・・・・


最後棺におさめられ丸裸になった時、

そんな勝ち負け、なんか関係あったのか??

あれほど必死に求めて、やっと得た勝利の美酒も

指の間からこぼれ落ち、一切の装飾がはぎとられ

そこに残るものは何か?

結局「生から死」という人生の大局を見たとき、日々の競争は

所詮、社会というシナリオに踊らされている回転木馬のデットヒート。

勝利も敗北も関係ない孤独な戦いの連続。

臨終に知らされるは夢の又夢


本当の人生の勝利者を目指すなら、

そんな目先の勝負にばかり心奪われていてはならないはず。。

生命の歓喜は、まったく別のところにあるはずだから!

         

※感想、ご意見などのコメント、TBお待ちしてます~♪



  
          




「世界の3大投資家」ジム・ロジャーズが語ったこと

2007-08-24 | 流転輪廻



ジム・ロジャーズをご存知ですか?


「世界の3大投資家」の一人に数え上げられる人物です。

彼は10年間で4200%のリターン(同時期のS&P500株価指数は50%)

を得て、生涯働かなくても生きていける富を手に入れました。

その後、37歳で引退し、バイクで世界を旅し、ギネスにものりました。

その後さらに3年かけて、世界を一周。

紛争がおきている危険な地域も回りました。

そんなジムに、デフレについてや、経済について質問したとき、

彼はどう答えたと思いますか?

唐突に、日本の古典「方丈記」の冒頭の言葉を話はじめたのです。

以下はジムの言葉です。


「『ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず』

すべては流転するということだよ。

鉄道が最高のハイテクだった時代もあったし、

ラジオこそこれからのトレンドだと思われた時代もある

でも今ではそれらは過去のものだ


今から1000年後には

「世紀」という言い方だってなくなっているかもしれない

1000年前世界でいちばん栄えていた都市はどこか知ってる?

コルドバだよ

南米ではマヤだったね?

1000年の間、ずーと繁栄し続けた都市なんてないんだよ

今は廃墟になってしまった都市もいっぱいある

国そのものがなくなってしまったり、消えてしまった民族もある」


世界の経済に明るく、世界中を回って知らされたのが、

仏教の無常観だったわけですね。

日本人は、この深い哲学をどこまで大切にしているでしょうか?

  

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