おじたん。的ぶろぐ生活。

おじたん。である。語るんである。

髪の毛が黒くないヤツは学校から出て行け。2。

2005-04-09 13:38:47 | 我思う、故に書くなりよ。
これ、相当ダメだな…。

事件があちこちに報道されるのを丹念に見ていくと、根の深さがだんだん見えてくる。この学校の教頭のコメントがどこにも載っていて、

「提訴は残念。指導に行き過ぎがあったことは確か」

となっている。これは相当ダメ。学校の「指導」としてこんな事をしていたのを認めている。「指導」として何をしたのか? 全然考えてない。考えていれば「提訴」されてもおかしくないワケで、生徒の親も含めての話し合いが持たれているにも関わらず、生まれ持った身体的な特徴を否定し続けていたのである。そうした事が「差別」に繋がるとか、そう受け取られる事を危惧すらしていない。

おまけに、複数の教師が関わっている事。学校という組織が閉鎖的な環境である事は昔から言われているが、あまりに世情に疎すぎる。学校、教育の現場で一番やってはイケナイ事を、複数の教員が行っていた事は「いじめ撲滅」以前の問題じゃなかろうか? 誰もこの異常さに気付かなかったのか?

救いがあるとすれば、管理する県側のコメントが至極真っ当な事だ。記事で読む限りは管理する側の姿勢がこのままであれば、それなりの償いは期待出来そうでもある。だが、裁判となると、どーなるか判らない。現場は謝罪しても、組織として謝罪を拒む例は多いからね。

得てして、強者の理論がまかり通る事例だけれど、泣き寝入りせずに提訴した勇気がなければ、こんなおかしな話も世に出る事は無かったんだろうと思う。また、こうした記事になった事で、被害者でありながらも言われ無き誹謗中傷を受けるのも察しが付く。事実、より深い情報は公共報道よりもネットで先に広まるワケだし、それが防ぎきれないのが現状でもある。そんな中で、自分の気持ちを「間違った事」に対して強くぶつける事の出来た被害者の勇気には頭が下がる。

「行き過ぎた指導」と言えば、体裁が整うだろうが、やってる事は「指導」でも何でもない。重大な人権の侵害だし、無理矢理スプレーで黒くするなんて「傷害」に他ならないワケで、ビンタ1発で教師のクビが飛んでおかしくない時代に、教員だけでなく、その管理職も含めて「おかしい」事をさらけ出しているのである。謝罪したとも報じられていないし、「指導」ならば過った物でも謝罪する必要が無いと言う理論なのだろうか? まぁ、今更謝罪する必要も無いワケだけれど。

単なる教育者の不祥事とは異質の問題で、ちょっとダメ過ぎる。「学校が退学を強要するはずが無い」とさえコメントしている教頭だって、そうそう簡単に教頭になれたワケではないだろう。長い年月を教育者として過ごした上で、教頭なり校長なりに着くワケで、そうこうした挙げ句に自主退学する他に無かった生徒の経緯を全く考えてもいない発言しているのは、どうしたものか? 

単に、髪の毛が茶色いだの黒いだのって問題じゃない所に、本当の問題がある。

「校長の頭が白いのを黒く染めてから教壇に立てよ…」

って言われて拒んだ所、スプレーブッ掛けられて黒くされてもそれが「指導」だったら、されるがままって事は無いだろうに。いや、それ位の「指導」はこの人達には必要かもしれないな。

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アウトブレイク。

2005-04-09 09:31:13 | 我思う、故に書くなりよ。
アンゴラって国が大変である。まぁ、内戦でずっと大変だったワケで、輪を掛けて大変。

なんせ、敵が見えない。目に見えないウィルスで、かなり凶暴なヤツが広がってしまったのである。エボラと聞くと、聞き覚えのある人も多いかと思うが、この仲間の「マールブルグ」が拡大感染しているのである。

あんまり聞いた事無いので「マイナー」なヤツかと思いきや、こうした危険なウィルスを少し囓ると、イの一番に出て来ると言って良いほど「メジャー」なウィルスだと判る。なんせ、デビューが派手だった。ワクチンを作るためにアフリカから輸入した猿と接触を持った関係者がバタバタ倒れたのが67年の事。ドイツのマールブルグって所で起きたので「マールブルグ病」と名前が付いた。その後、ウィルスが原因の感染症と判り、殺人ウィルスと騒がれたりした。

その後、ポチポチと主にアフリカでこの病気が確認されたりしているが、エボラの様に大勢の死者を出す事も無く、殺人ウィルスの冠はエボラに明け渡したかに思えたのだが、今回のブレイクでは大勢の感染者と死者を出している。

ドイツでの感染は猿と判っているが、アフリカでは猿では無く、他の物とされている。つまり、何だかわからない所から人に感染したと言う事で、猿も何者かから感染したと言う見方が強い。んで、元々このウィルスを隠し持ってる動物やら昆虫やら、微生物を探しまくっているんだけれど、未だに判らないでいる。この点ではエボラも同じで、感染地域の動植物やら昆虫やらありとあらゆる生物、植物を調べてはいるが、未だに判っていない。

で、ウィルスに冒されると、発熱に始まって、ありとあらゆる炎症が出て来て、重症化すると粘膜と言う粘膜から出血が止まらなくなるんである。でまぁ血みどろになって死ぬ。まぁ、エボラのそれと変わりは無い。そんな調子だから、患者と迂闊に接触をすると、感染してしまう。患者から出た体液や血液はウィルスのぎっしり詰まった様なもんであるワケ。ウィルスに対抗するワクチンも無ければ、薬も無い。出て来た症状を何とかする対処療法しか手は無く、そうした努力の中で命が助かったならばラッキーという感じ。

そうした接触以外に感染する方法があるか無いかというと、これも詳しく判らない。だから、空気感染も考慮して感染者と対峙しないとイケナイワケだが、この点ではエボラから得た教訓で、だいぶ先手を打てる様になっている。

と、言いたい所だが、一部報道によると医療関係者から感染者が広まったと言う話も聞こえて来ているので、後手に回ったのかどうなのか、詳しい話が知りたいところ。感染拡大の封じ込めに失敗したとなると、近年では非常に珍しい。

そもそも、これだけ致死率の高いウィルスだと、あまり広範囲に広まったりしないのが普通。人口の極端に多い所では存在しないし、感染者が出たとしても直ぐに厳重に管理されるので、広まってもたかが知れる。人口の少ない所での発生は、感染者が死に絶えてしまうので、そこからよそに広がる事もあまりない。ウィルスからみれば、感染した人が出来る限り長く生きて、いろんな所にバラ蒔いてくれたらそのウィルスは種の保存に成功したワケなんだが、感染者が直ぐに死んでしまうとなると、広がるにも限りが出てしまう。なんだか矛盾した奴らなんだけど、どこかに潜んでいるんだよなぁ。

まぁ、大体の所でどう接したら良いか判っているので、広範囲に広まる事もあまり無くなって来てはいるのだが、死者をどのように扱うかと言う点で防げない場合も出て来る。極端な話だけれど、病気になっても医者がいないとか、医者はいても呪術師の次だったりだとかもそうだし、死者を埋葬するまで家族がさすり続けるのが慣わしだったりすると、それだけで感染者は増える。また、知識の持たない者が死者を扱う事でも同じ結果になってしまう。

水がふんだんに使える所ならば良いが、水を得るのに2~3日草原を歩かなくてはいけなかったりすると、手を洗うと言う習慣すら無かったりする。不衛生と言えばそれまでだけれど、これだって致し方ない。一番疑われている猿でさえ、主食の1つかもしれないワケだから、研究と一緒に啓蒙も進めないと発生はともかく、感染を封じ込めるのもやっかいなんだと思う。

先進国での研究は確実に進んでいるので、いずれはこんな恐ろしいウィルスも消える日が来るんだと思うが、実際の所、深く研究しているのは世界で4~5カ所しかない。恐ろしく致死率の高いウィルスを扱える施設がそれだけ無いワケで、P4と呼ばれる施設が必要とされる。日本にもP4施設はあるんだけれど、稼働しているんだかいないんだか。施設は作れても、周辺住民の同意が無ければ扱えないし、研究も出来ないワケ。

じゃあ、こんな恐ろしいウィルスは日本で広まる恐れは無いのか? と言うと、有り得る。感染者がアフリカで飛行機に乗ったとしても、48時間後には日本に着くだろう。旅行者だって多いし、具合が悪いのなんてのは自己申告だし、SARSでもまた流行らなければ、非接触での体温検知なんてのもやらないだろうし。こうした凶暴なウィルスを用いた「生物兵器テロ」だって考えられなくは無い。

トム・クランシーは「合衆国崩壊」でエボラによるテロをそこに描いて見せた。アフリカでエボラに感染した修道女を某国に拉致して、そこでウィルスを兵器化した物を、アメリカでバラ蒔いている。現実としてどうなのか怪しい所もあったけれど、炭疽菌によるテロは実際に起きたし。冷戦時代からアフリカ大陸が戦争兵器の実験場だったってのも気になるんだよねぇ。紛争に乗じて裏で色々とやってたりしたわけで、広大なサバンナやジャングルの中じゃ何があっても判らないしなぁ。

最近でも、真偽のほどは定かではないが、アジアの某国でエボラがブレイクしたとかと言うニュースが中華系のWEBサイトに流れた。当然、某国の当局は真っ向から否定したと言う追加報道が載っていたが、感染源は船による密入国者で、税関の人間が感染したと、いかにもな話だったけれど、ありそうだし、なさそうでもある話だとは思った。感染から発症までの期間がそこそこあるウィルスならば、まんざらでも無いからね。

それだけ、ウィルスにとって都合良く世界は縮まったと言うワケでもある。対岸の火事がそうでなくなるのも時間の問題なのかもしれない。今の所、幸いにして日本にやって来ていないと考えておいた方がいいだけの話なんだと思う。まぁ、日本だとどこでも一定のレベルで清潔だし、極度に不衛生な環境も少ないので、惨事になる様な事は無いかもしれないけれど、薬やワクチンが無いものだからねぇ…。

そう考えると、天然痘撲滅って、凄い事やってのけたんだなぁ…。

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髪の毛が黒くないヤツは学校から出て行け。

2005-04-09 01:20:17 | 我思う、故に書くなりよ。
と、言う事なんだろうか。宮城県蔵王高等学校では。
まぁ、茶髪にしているならそれもアリかと思うが、生まれつきの自毛が黒いばかりが日本人ではない。
不必要に染色を迫られた上に、自主退学まで追い込むと言う事がどーゆー事か? 明らかな人権を無視し、侵害したワケで、高校の教諭の脳みそにそうした危惧が全くなかった事が信じられない。

それにしても、賠償請求額がなんだか安すぎる。自毛を不必要に染められた挙げ句、退学して再度別の学校に入り直さねばならなかったワケで、その対価は「550万円」で足りるのか? 髪の色が生まれつき黒でなかったばかりに、学校から追い出される「差別」とも似たような事をされて、この金額とは端でニュース読んでいる身としても、あまりに悲しい。取り返しのつかない貴重な時間を失わされたワケだから、1億でも5億でも取れる物は取ったら良いと思う。印紙代が高額か…、これじゃ。まぁ、過去の判例とかから計算したんだろうけれど、こんな額出張費誤魔化せば幾らでもどうにでもなる金額だしなぁ。いずれ、こんな事やらかした教師はネットで素顔が晒されて社会的制裁を受けるにしてもだ。
すでに、ごめんなさい…じゃ済まない事しでかした学校と、教育委員会がどー回答するのか見物だけれど、こういう人権を無視したルールの強制は昔からあった。天然パーマの持ち主だと間違いなく何らかの苦労はしているだろうと思う。強制する側にはいくらでも理由は用意され、強制される側には弁解の余地すらも消されて無くなるのが常で、それが正当化されてきた歴史がある。

そんなこんなも「おかしい…」って疑問が大きくなって、消えて行ったワケではあるが、未だに残っていた事例としてはバカバカし過ぎる。生まれつきの容姿を否定したツケがどんなに大きな物か、示談で済まそうとする連中をはね除けて頑張って闘って頂きたいところ。

だからと言って、校則というルールをムシしちゃいけない。「生まれつき…」と称して染めて喜んでいる連中は学校から追い出されても文句は言えない。そういうルールがあればね。「突然変異」と称してアフロやモヒカンにしても同じ。ところが、スキンヘッドは何もお咎めが無いのも不思議なのだが、実際の所そう言う所は多いんだから仕方がない。まぁ、個性をフル・オープンにして楽しめるのは社会人になってからだと思うが、それすらもなかなかなのが現実である。

それとは別次元にあるのが今回の問題。肌の色や髪の色、目の色で学校へ来る事を拒んだワケだ。これは申し開きの出来ない「人権侵害」に他ならない。そうした理由の如何によって、不自由を強いられてはイケナイ国でもあるのが日本なのだから。

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焼いて喰え。

2005-04-07 20:28:22 | 我思う、故に書くなりよ。
ここの所、ガスコンロのグリルで魚を焼くのがマイ・ブームである。

別に変わった事ではないが、じわじわと焼けて、ジューシーな油がしたたり落ちながら、こんがりと焼けて行くのを見守るのが楽しいんである。

本日は特売品の塩振りサーモン。解凍したら良く洗って塩気を落としてしまう。改めて、上質な塩を振り掛けて、両面をきつね色に焼き上げるのである。

んーー。まいうー♪。たまんないなぁ…。

鶏肉なんかも、しっかりと味付けしてじわじわ焼いて行く様を見ているのも楽しい。なにか、今ではあまりやらなくなった「たき火」の炎を見つめながら物思いにふける様にも似た感じの心地よさがあるのである。

毎朝、お弁当作るのに忙しい主婦やら主夫にしてみれば当たり前の作業だし、いちいち見ていられないだろうけれど、油が弾けて燃え散るフェスチバル&カーニバルは都会の冷めた人間関係に疲れた心を熱くするモノがあるんだと思い込めっ!

てなワケで、今夜は魚を食し、添え物として鯖のみそ煮を少々。付け合わせのヤサイもスプラウトだかなんだかを炒めてみたんである。何かと肉食な私には、たまには魚も良いモノだと、改悛させるきっかけはグリル焼きなのであった。

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癌という病気とどう向かい合う? 4。

2005-04-04 22:24:33 | 我思う、故に書くなりよ。
年度末なんだかどーだかわからないが、父が一時帰宅していた。

咳以外に不自由な事は無い様なので、家にいても構わないらしい。一応の検査も終わったらしい。

父も自分が予後の悪い病気だとは自覚しているので、あれやこれやしておきたいだろうし。そんな父も今日には病院に戻る。一通りの検査が終われば、詳しい説明があるので、医者から見た今後の予想が語られるワケ。

夕食は妹とその子供を連れて、外食になった。咳き込みながら食べるのを見るのは辛いものがあるのだが、少しでも栄養が付けられる内に付けてもらいたいと言う気持ちもある。体力勝負の消耗戦しか残されていないと思うし。まぁ、肉体労働者の現役だったワケで、体力は相当なモンだから、消耗をなんとか出来れば良いだろうと思うが、呼吸器の癌だから消耗しやすいんだよなぁ。

まぁ、ともかく現状を正しく知るって事。それに合わせた最善の治療は医者が考えるワケだから、それ以外に何をどう考えるかって事だと思う。そのためにも、医者の説明は冷静に聞かなければならない。
悲観するのも構わないが、時間が限られたなら、その時間をどう過ごすか? なかなか難しいけれど、決めなくちゃいけなくなる。家族にとっても同じ事で、悲しんでばかりでは時間を無駄にしてしまう。まぁ、それも選択肢の1つだとは思う。人間なんて、そうそう計画通りに動けないしね。

んでまぁ、上の部分から1日経ち、担当医から患者を含めた家族への説明があった。

説明が始まる前に、医者は何かしら書類を書き込んでおり、説明は数分始まらず、一同沈黙。
その後ろのシャーカステンには父の胸部レントゲンやらCTの画像が貼られており、私はそれをずっと見ていた。

言われている通り、右肺は気管支を中心にほぼ全体に白い影が見られる。左肺は影も無く、黒い。右肺を良く見ると、あまり外側には白い影が及んでいない。目に見える塊が点在する事も無く、体の中心に向かった方が白い。簡単に言えば、真ん中に1本通る背骨に近い部分から外側に向かって白く広がっているが、外側(脇腹とか…)までは広がってはいない様子。

肺だけでなく、胸部レントゲンに写っている範囲をじろじろと見るが、コレと言って怪しい白い塊は見られなかった。CTは体を輪切りにしたもので、首辺りからお腹の辺までを輪切りにした十数枚の画像を順を追って見る。

肺の白い影が大きく写っているが、これはレントゲンでも見られたワケで、他を探してキョロキョロしてみたが、首の付け根辺りの画像の背骨の左脇に白い塊が見て取れた。

「あー。これリンパ節(せつ…と言う。ぶし…ではない。)かなぁ…」

そう思いながら、医者の話が始まるのを待つ。程なくして始まった。

今いる病院へ掛かるまでの経緯から、今日までの話。これはまぁ聞いてもねぇ。肝心な話は現状どーなっているかなんで、その話が始まるまで画像を睨んでいた。

まぁ、ぶっちゃけ、どこから始まったか判らないほど広がっており、手術で取ってしまうにしては高齢の部類なので、あまり良い方向には向かわないから、抗ガン剤で対処してみましょうって話だ。放射線治療の話は出なかったし、こちらからも聞かなかったが、あれだけ広がっていればどこに放射線を向けていいやら? って事で、しないんだろうと思う。恐れていた転移は首の付け根のリンパ節に見受けられる程度で、他の臓器や、骨に転移は見られないとの事だった。血液検査では腫瘍マーカーの数値が高い事が示されて、血液中に癌が流れ出ている事を示していると言う。リンパ節に転移していれば、それも無理は無い。

もっと酷い事になっているのかと思っていたが、分類で言えば末期だろうが、その一歩手前じゃないかと思った。

父に使う2種類の薬の話、抗ガン剤による副作用の話を聞き、出来うる限りの最新の治療は用意するとの話。OKならば、明日からでも始めると言う。

「では、よろしくお願いします。」

って明確な返答は誰の口からも出なかったが、方向的にはそうなった。「じゃあいいです。」ってワケにも行かない。父は何かを言いたかった様だが声としては出なかった。ただ、治療を進める同意書か何かに、自分でサインはしている。恐らくだが、副作用が怖いんだと思う。ただ、こればかりはやってみないと判らないので、何とも言えなかったんじゃないだろうか。何にせよ、死に至る病気に冒されているのだから、何を言われても恐怖は拭えないんじゃないかと。

「まぁ、やってもらってさ、あんまりキツイんだったら、その時にまた考えてみればいいじゃん。」

としか、父には言えなかった。本人の手前、あとどれくらい生きていられるのか? なんて事も聞けないし、医者も言わなかった。まぁ、自分が見た限りでは、何もしなければ3ヶ月かそこいら。薬が効いて現状維持より少し悪い感じで落ち着けば、2年。あるいはもうちょっと…と言う感じじゃないかな。
父が自分で決めるなら「何もしない」という選択もアリだと思っている。薬が効いたとしても、今より悪くなるのは明らかだし、それによって出来なくなる自由も多いだろう。癌によって失われた組織が復活する様な臓器ではない。また、抗ガン剤は正常な組織をも破壊する。

出来る事を、出来る限りしたいという望みも人によってはある。何か出来る自由が失われても、意識だけはっきりしていればそれで良いという人もいるだろう。家族でも意見は分かれる所だし、少しでも生きながらえて欲しいとは誰だって思うし。

父の命は区切られたワケで、あと10年20年というスタンスに無い。その区切りに向かって、どうしていくのか。当人も家族も考えないといけない。区切りは、何もしなくても必ずやって来る。今、一番私が恐れているのは「出来る限りの事をやって…」その対価として途方も無い苦痛を与えてしまう事である。治療を受けるのは家族ではなく、父。父への負担が、我々家族の治療への効果の期待に比例して大きくなってしまうのがイヤだ。もちろん、負担が少なくて効果が高ければそれで良いのだけれど、そういう夢の様な治療法は存在しないのが現実でもある。

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侵略者~♪

2005-04-04 02:57:26 | 我思う、故に書くなりよ。
年甲斐もなく、ケロロ軍曹は欠かさず見ている。

この4月から放送時間が変わり、金曜日の夜6時になった。土曜日の朝10時って時間も、何気に良かったんであるが、録画して見てるのでどっちでもまぁ良いわけで。

2年目突入で、オープニングとエンディングが変わり、ちょっと残念だった。まぁ、エンディングはちょくちょく変わっていたので、さして気にならないが、オープニングのせわしなさがちょいと気になるんである。

いい年したオッサンが見ている分にはどーでも良いんだが、小さな子供が見る分にはどーだろうか? 本編が始まれば楽しんで見るのだろうが、テンポが小さな子供向きでは無いと思うし、子供が歌えない。

んまぁ、大人の都合でこーなったんだろうけれど、小さい子供が楽しむ事もちょいと考慮して頂きたいとは思うところ。歌いながら行進出来無くなっちゃったら、おもしろく無いと思う。

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私はラーメンが好きだが…

2005-04-03 01:48:07 | 我思う、故に書くなりよ。
数日前に、歯を抜いた。恐ろしいほどの激痛にのたうち回っての挙げ句に、ようやく根本的な治療がなされ、普段に戻りつつあるのだが、その日は強力な座薬の麻酔と抜歯の麻酔で「ふわふわ」した感じとなり、左肩の痛みも吹っ飛んで、なんだかすこぶる調子が良かったのである。

で、まぁ入院している父を見舞うついでに、お買い物に出掛けたワケで、インスタント・ラーメンを買った。250円位で5個パックになっているヤツ。

インスタントと言ってもあなどれない。いろいろと種類があって、それなりに味は違う。私の好みでは「サッポロ一番」の塩とか、「チャルメラ」の塩やとんこつが好きなので、そんなパックを選んでいるのだが、その日も「サッポロ…」を2パック選んで帰った。

さて、本日、小腹が良い感じで空いたので、「サッポロ一番」の塩をだね、作る事にしたんだよ。
鍋に湯を沸かして、ネギを切りまくり、小松菜の茹でたヤツを解凍してちょいと炒め直して、さぁ、主役の麺を茹でようと、パックを開けたのさ。

「あれ? ゴマ入ってねーじゃん…」

粉末スープとは別に、切りゴマが小袋に入っているワケで、これを仕上げにふりかけないとイケナイ。おかしいなと思い、ゴミ箱に捨てたパッケージを見ると…

「サッポロ中華 しお」

人の記憶とはいかにも曖昧なものであったりする。パッケージは本家「サッポロ一番」のモノとは似ても似つかず、チャルメラの塩にそっくりである。望んでいた物は「サッポロ…」であっても、手にしたのは「チャルメラ」のそれで、しかも全くどちらでも無い…。

まがいモノでは無いんだろうが、すっかり自己詐欺、真の「おれおれ詐欺」みたいで、しおしおだよ。
ちなみに、味は不味くも無く、美味くも無い。何か大事な記憶を全て亡くしたかのような喪失感の元で味わう感じ。しかも、これをあと9袋も食べなければイケナクなったと言う焦土作戦を強いられるワケでもある。

商品は、手に取り、良く確かめてから購入すべし…。

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祈りの先にあるもの。

2005-04-02 23:09:09 | 我思う、故に書くなりよ。
教皇が危篤である。回復は望めず、天に帰られるのを待つだけかもしれない。

10億800万人の頂点に立つ教皇は「法王」とも呼ばれ、唯一の神の代理人でもある。まぁ、神の子イエス・キリストを信じる者達の団体のトップでもあり、バチカン市国の国家元首でもあるワケで、普段は何をしているのかはよく知らない。いろいろなんだと思う。

んでまぁ、他宗教の人や無宗教の人にしたらあんまりどーでもいー話なんだと思うが、書いている私も無宗教なので、若干、そういう気持ちでもある。

だが、その成り立ちと、今までの歴史を考えると、その存在は元より、役割とかは大変興味深い。中世に巻き起こったルネッサンスやらと同じくして、科学の進歩は社会の発達と共に、歯止めが効かなくなった。それはそれで、人類に幸福をもたらし、不幸ももたらした。また、自然の脅威も遠慮無く人類を襲うし、神に助けを請うのは信徒に限った人ばかりではない。

まぁ、科学の進歩はキリストの教えを広める方から見れば、余計なモノだったかも知れない。多くの矛盾が生まれ、ツッコミどころ満載になってしまったのは否めない事だし、「神様だから…」ってワケにも行かなくなってしまった感じもする。そんな矛盾との戦いの歴史でもあるのだが、近代に入ってからの科学の進歩はめざましいモノだし、大変な苦労をそこに強いられるワケでもあったと思う。

そういう点で、非常に努力された教皇の1人である。時代と共に変わらなければいけない宗教に、伝統と格式をうまく残して次代に繋げる役割が、いかに困難なモノか。現代に生きる人間ならではの苦労だったと思う。なんせ、2000年受け継がれたモノは強固でもあり、確固でもあるワケだから、本筋を守るのもなかなか難しい。派生した宗教も数多く生まれ、本筋として、世界最大の信徒を抱えて、新しい時代と文化に即した形に少なからず変えていかないと、祈りの先にあるらしきモノは見えて来ないのだと思う。

既に、枢機卿が集まっている事から、ほどなくして新しい教皇が生まれる。その人も、同じ苦労をし続けて行くのだと思うと、神に最も近い所に居続けるのも大変なワケだ。そして、祈りの先にあるモノを明確に与えて行かなければならないと言う非常に漠然とした重責を担う。神の代理人として、それに応え続けるのも苦労だし、喜びでなくては務まらない。

神様の前に、こうした苦労を重ねた人達がいる事を知るきっかけとしては、あまりにも悲しい事かもしれないが、代理人は人間である。永遠の命が約束された者はいない。地上での職務を全うし、天に帰るワケ。

信じて、祈る先にあるもの。それを求めて探し、研究して行くのが「宗教」なのかもしれないと思う。まぁ、無宗教ならではの考え方かも知れないがね。

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四月の魚。

2005-04-01 01:48:24 | 我思う、故に書くなりよ。
なんていう映画もあったなあ…。

フランスじゃエイプリル・フールに魚なんだそうで。魚の形のパイだかを食べるのかな?
だいぶ昔に留学生の人が作ってくれたのを食べた覚えがある。もう少し、詳しい事を聞いておけば良かったなぁ。

Y.M.O.全盛の時代に高橋ユキヒロ主演の映画だったワケで、映画的にどーのこーのって話では無いかもしれないけれど、あれはあれで良かった気もする。ちなみに、ユキヒロが歌った「エイプリルフール」って曲もイイ歌だったんだよなぁ。「薔薇色の明日」なんて言うアルバムを聴きまくった時代…。

未だに「音楽殺人」なんか聞いていたりもするんで、進歩が見られない音楽的な趣向でもあるんですが、「絶対」的な位置にあるんで、外せないモノでもあります。ケータイの着メロは「ライディーン」だったり「テクノポリス」だったり。何か「超越」しちゃった所から来た音楽だと思いましたからねぇ。
近年ではカール・バルトスがいい感じで「テクノ」してます。今風のテクノではなく、そもそもの「テクノ」。数年前に久しぶりにやって来た「クラフトワーク」を赤坂ブリッツで見た時に、やはり背筋がゾクゾクしたのは忘れられません。高校生の時に渋谷公会堂で見た想いがスーッと蘇るとともに、何かみぞおちワクワク、背筋がゾクゾクな感動がそこに…。

そんなこんなは時代と共にどこへ行ってしまうんだかなぁ。進化して生き残り続けるのは違いないのだけれど、進化したモノが必ずしも「良い」とも限らない所が「時代」のなせる技の1つなのかもねぇ。

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