おじたん。的ぶろぐ生活。

おじたん。である。語るんである。

髪の毛が黒くないヤツは学校から出て行け。2。

2005-04-09 13:38:47 | 我思う、故に書くなりよ。
これ、相当ダメだな…。

事件があちこちに報道されるのを丹念に見ていくと、根の深さがだんだん見えてくる。この学校の教頭のコメントがどこにも載っていて、

「提訴は残念。指導に行き過ぎがあったことは確か」

となっている。これは相当ダメ。学校の「指導」としてこんな事をしていたのを認めている。「指導」として何をしたのか? 全然考えてない。考えていれば「提訴」されてもおかしくないワケで、生徒の親も含めての話し合いが持たれているにも関わらず、生まれ持った身体的な特徴を否定し続けていたのである。そうした事が「差別」に繋がるとか、そう受け取られる事を危惧すらしていない。

おまけに、複数の教師が関わっている事。学校という組織が閉鎖的な環境である事は昔から言われているが、あまりに世情に疎すぎる。学校、教育の現場で一番やってはイケナイ事を、複数の教員が行っていた事は「いじめ撲滅」以前の問題じゃなかろうか? 誰もこの異常さに気付かなかったのか?

救いがあるとすれば、管理する県側のコメントが至極真っ当な事だ。記事で読む限りは管理する側の姿勢がこのままであれば、それなりの償いは期待出来そうでもある。だが、裁判となると、どーなるか判らない。現場は謝罪しても、組織として謝罪を拒む例は多いからね。

得てして、強者の理論がまかり通る事例だけれど、泣き寝入りせずに提訴した勇気がなければ、こんなおかしな話も世に出る事は無かったんだろうと思う。また、こうした記事になった事で、被害者でありながらも言われ無き誹謗中傷を受けるのも察しが付く。事実、より深い情報は公共報道よりもネットで先に広まるワケだし、それが防ぎきれないのが現状でもある。そんな中で、自分の気持ちを「間違った事」に対して強くぶつける事の出来た被害者の勇気には頭が下がる。

「行き過ぎた指導」と言えば、体裁が整うだろうが、やってる事は「指導」でも何でもない。重大な人権の侵害だし、無理矢理スプレーで黒くするなんて「傷害」に他ならないワケで、ビンタ1発で教師のクビが飛んでおかしくない時代に、教員だけでなく、その管理職も含めて「おかしい」事をさらけ出しているのである。謝罪したとも報じられていないし、「指導」ならば過った物でも謝罪する必要が無いと言う理論なのだろうか? まぁ、今更謝罪する必要も無いワケだけれど。

単なる教育者の不祥事とは異質の問題で、ちょっとダメ過ぎる。「学校が退学を強要するはずが無い」とさえコメントしている教頭だって、そうそう簡単に教頭になれたワケではないだろう。長い年月を教育者として過ごした上で、教頭なり校長なりに着くワケで、そうこうした挙げ句に自主退学する他に無かった生徒の経緯を全く考えてもいない発言しているのは、どうしたものか? 

単に、髪の毛が茶色いだの黒いだのって問題じゃない所に、本当の問題がある。

「校長の頭が白いのを黒く染めてから教壇に立てよ…」

って言われて拒んだ所、スプレーブッ掛けられて黒くされてもそれが「指導」だったら、されるがままって事は無いだろうに。いや、それ位の「指導」はこの人達には必要かもしれないな。

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アウトブレイク。

2005-04-09 09:31:13 | 我思う、故に書くなりよ。
アンゴラって国が大変である。まぁ、内戦でずっと大変だったワケで、輪を掛けて大変。

なんせ、敵が見えない。目に見えないウィルスで、かなり凶暴なヤツが広がってしまったのである。エボラと聞くと、聞き覚えのある人も多いかと思うが、この仲間の「マールブルグ」が拡大感染しているのである。

あんまり聞いた事無いので「マイナー」なヤツかと思いきや、こうした危険なウィルスを少し囓ると、イの一番に出て来ると言って良いほど「メジャー」なウィルスだと判る。なんせ、デビューが派手だった。ワクチンを作るためにアフリカから輸入した猿と接触を持った関係者がバタバタ倒れたのが67年の事。ドイツのマールブルグって所で起きたので「マールブルグ病」と名前が付いた。その後、ウィルスが原因の感染症と判り、殺人ウィルスと騒がれたりした。

その後、ポチポチと主にアフリカでこの病気が確認されたりしているが、エボラの様に大勢の死者を出す事も無く、殺人ウィルスの冠はエボラに明け渡したかに思えたのだが、今回のブレイクでは大勢の感染者と死者を出している。

ドイツでの感染は猿と判っているが、アフリカでは猿では無く、他の物とされている。つまり、何だかわからない所から人に感染したと言う事で、猿も何者かから感染したと言う見方が強い。んで、元々このウィルスを隠し持ってる動物やら昆虫やら、微生物を探しまくっているんだけれど、未だに判らないでいる。この点ではエボラも同じで、感染地域の動植物やら昆虫やらありとあらゆる生物、植物を調べてはいるが、未だに判っていない。

で、ウィルスに冒されると、発熱に始まって、ありとあらゆる炎症が出て来て、重症化すると粘膜と言う粘膜から出血が止まらなくなるんである。でまぁ血みどろになって死ぬ。まぁ、エボラのそれと変わりは無い。そんな調子だから、患者と迂闊に接触をすると、感染してしまう。患者から出た体液や血液はウィルスのぎっしり詰まった様なもんであるワケ。ウィルスに対抗するワクチンも無ければ、薬も無い。出て来た症状を何とかする対処療法しか手は無く、そうした努力の中で命が助かったならばラッキーという感じ。

そうした接触以外に感染する方法があるか無いかというと、これも詳しく判らない。だから、空気感染も考慮して感染者と対峙しないとイケナイワケだが、この点ではエボラから得た教訓で、だいぶ先手を打てる様になっている。

と、言いたい所だが、一部報道によると医療関係者から感染者が広まったと言う話も聞こえて来ているので、後手に回ったのかどうなのか、詳しい話が知りたいところ。感染拡大の封じ込めに失敗したとなると、近年では非常に珍しい。

そもそも、これだけ致死率の高いウィルスだと、あまり広範囲に広まったりしないのが普通。人口の極端に多い所では存在しないし、感染者が出たとしても直ぐに厳重に管理されるので、広まってもたかが知れる。人口の少ない所での発生は、感染者が死に絶えてしまうので、そこからよそに広がる事もあまりない。ウィルスからみれば、感染した人が出来る限り長く生きて、いろんな所にバラ蒔いてくれたらそのウィルスは種の保存に成功したワケなんだが、感染者が直ぐに死んでしまうとなると、広がるにも限りが出てしまう。なんだか矛盾した奴らなんだけど、どこかに潜んでいるんだよなぁ。

まぁ、大体の所でどう接したら良いか判っているので、広範囲に広まる事もあまり無くなって来てはいるのだが、死者をどのように扱うかと言う点で防げない場合も出て来る。極端な話だけれど、病気になっても医者がいないとか、医者はいても呪術師の次だったりだとかもそうだし、死者を埋葬するまで家族がさすり続けるのが慣わしだったりすると、それだけで感染者は増える。また、知識の持たない者が死者を扱う事でも同じ結果になってしまう。

水がふんだんに使える所ならば良いが、水を得るのに2~3日草原を歩かなくてはいけなかったりすると、手を洗うと言う習慣すら無かったりする。不衛生と言えばそれまでだけれど、これだって致し方ない。一番疑われている猿でさえ、主食の1つかもしれないワケだから、研究と一緒に啓蒙も進めないと発生はともかく、感染を封じ込めるのもやっかいなんだと思う。

先進国での研究は確実に進んでいるので、いずれはこんな恐ろしいウィルスも消える日が来るんだと思うが、実際の所、深く研究しているのは世界で4~5カ所しかない。恐ろしく致死率の高いウィルスを扱える施設がそれだけ無いワケで、P4と呼ばれる施設が必要とされる。日本にもP4施設はあるんだけれど、稼働しているんだかいないんだか。施設は作れても、周辺住民の同意が無ければ扱えないし、研究も出来ないワケ。

じゃあ、こんな恐ろしいウィルスは日本で広まる恐れは無いのか? と言うと、有り得る。感染者がアフリカで飛行機に乗ったとしても、48時間後には日本に着くだろう。旅行者だって多いし、具合が悪いのなんてのは自己申告だし、SARSでもまた流行らなければ、非接触での体温検知なんてのもやらないだろうし。こうした凶暴なウィルスを用いた「生物兵器テロ」だって考えられなくは無い。

トム・クランシーは「合衆国崩壊」でエボラによるテロをそこに描いて見せた。アフリカでエボラに感染した修道女を某国に拉致して、そこでウィルスを兵器化した物を、アメリカでバラ蒔いている。現実としてどうなのか怪しい所もあったけれど、炭疽菌によるテロは実際に起きたし。冷戦時代からアフリカ大陸が戦争兵器の実験場だったってのも気になるんだよねぇ。紛争に乗じて裏で色々とやってたりしたわけで、広大なサバンナやジャングルの中じゃ何があっても判らないしなぁ。

最近でも、真偽のほどは定かではないが、アジアの某国でエボラがブレイクしたとかと言うニュースが中華系のWEBサイトに流れた。当然、某国の当局は真っ向から否定したと言う追加報道が載っていたが、感染源は船による密入国者で、税関の人間が感染したと、いかにもな話だったけれど、ありそうだし、なさそうでもある話だとは思った。感染から発症までの期間がそこそこあるウィルスならば、まんざらでも無いからね。

それだけ、ウィルスにとって都合良く世界は縮まったと言うワケでもある。対岸の火事がそうでなくなるのも時間の問題なのかもしれない。今の所、幸いにして日本にやって来ていないと考えておいた方がいいだけの話なんだと思う。まぁ、日本だとどこでも一定のレベルで清潔だし、極度に不衛生な環境も少ないので、惨事になる様な事は無いかもしれないけれど、薬やワクチンが無いものだからねぇ…。

そう考えると、天然痘撲滅って、凄い事やってのけたんだなぁ…。

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髪の毛が黒くないヤツは学校から出て行け。

2005-04-09 01:20:17 | 我思う、故に書くなりよ。
と、言う事なんだろうか。宮城県蔵王高等学校では。
まぁ、茶髪にしているならそれもアリかと思うが、生まれつきの自毛が黒いばかりが日本人ではない。
不必要に染色を迫られた上に、自主退学まで追い込むと言う事がどーゆー事か? 明らかな人権を無視し、侵害したワケで、高校の教諭の脳みそにそうした危惧が全くなかった事が信じられない。

それにしても、賠償請求額がなんだか安すぎる。自毛を不必要に染められた挙げ句、退学して再度別の学校に入り直さねばならなかったワケで、その対価は「550万円」で足りるのか? 髪の色が生まれつき黒でなかったばかりに、学校から追い出される「差別」とも似たような事をされて、この金額とは端でニュース読んでいる身としても、あまりに悲しい。取り返しのつかない貴重な時間を失わされたワケだから、1億でも5億でも取れる物は取ったら良いと思う。印紙代が高額か…、これじゃ。まぁ、過去の判例とかから計算したんだろうけれど、こんな額出張費誤魔化せば幾らでもどうにでもなる金額だしなぁ。いずれ、こんな事やらかした教師はネットで素顔が晒されて社会的制裁を受けるにしてもだ。
すでに、ごめんなさい…じゃ済まない事しでかした学校と、教育委員会がどー回答するのか見物だけれど、こういう人権を無視したルールの強制は昔からあった。天然パーマの持ち主だと間違いなく何らかの苦労はしているだろうと思う。強制する側にはいくらでも理由は用意され、強制される側には弁解の余地すらも消されて無くなるのが常で、それが正当化されてきた歴史がある。

そんなこんなも「おかしい…」って疑問が大きくなって、消えて行ったワケではあるが、未だに残っていた事例としてはバカバカし過ぎる。生まれつきの容姿を否定したツケがどんなに大きな物か、示談で済まそうとする連中をはね除けて頑張って闘って頂きたいところ。

だからと言って、校則というルールをムシしちゃいけない。「生まれつき…」と称して染めて喜んでいる連中は学校から追い出されても文句は言えない。そういうルールがあればね。「突然変異」と称してアフロやモヒカンにしても同じ。ところが、スキンヘッドは何もお咎めが無いのも不思議なのだが、実際の所そう言う所は多いんだから仕方がない。まぁ、個性をフル・オープンにして楽しめるのは社会人になってからだと思うが、それすらもなかなかなのが現実である。

それとは別次元にあるのが今回の問題。肌の色や髪の色、目の色で学校へ来る事を拒んだワケだ。これは申し開きの出来ない「人権侵害」に他ならない。そうした理由の如何によって、不自由を強いられてはイケナイ国でもあるのが日本なのだから。

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