てすさび日誌

哀しき宮仕えを早期リタイアし、“サンデー毎日”のomorinが生活の一コマや雑感を認めた日誌です(2005/4/20~)

此岸と彼岸

2011-12-17 20:23:00 | ノンジャンル
 早いもので義妹が突然に空へ還って一年になる。「無宗派で戒名も墓も無用」との故人の遺言により葬式は、最愛の親友ミッちゃんを交えて家族親族だけで倹しいお別れ会で済ませていた。

 ところが義妹の遺志とは、つまり先立つ不幸を詫びるせめてもの気持ちの表れではなかったのかと、遅ればせながら彼女の真意に気付いた弟は、我がomotann家先祖墓近くに墓地を求め、12月の初めには墓石も建てた。然る上で先祖の菩提寺である脇田山安養寺への入檀を許された。

 今日の一周忌を前に先ず入魂式を済ませてから、一同による懇ろなる供養をし滞りなくしめやかに一周忌法要を営んだ。

 昨日からの急な冷え込みで今朝の岡山市内では初氷、初霜を観測するなど今冬一番の厳しい寒さであるが、幸いにも墓参の折には風も凪ぎ、穏やかな日差しに用意した外套も不要なほど。
 無事彼岸にたどり着いたであろう義妹が、墓参する高齢の父の身を案じての粋な計らいだろうか。

 そういえば彼岸はよほど居心地の良い処なのだろうと推察する。まさしく“天国”と呼ばれる所以はここにある。そもそも「彼岸」へ旅立った人で、再び「此岸」へ舞い戻った人の話しは未だ聞いたことがない。


仏壇への入魂式

一周忌法要

入魂と納骨
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映画三昧

2011-12-16 15:45:00 | 舞台、ライブ
 選りにも選って年の瀬の気忙しい時季に厄介なものにハマってしまった。せっせとビデオレンタルショップへ通いつめ、手当たり次第にDVDを借りてきての映画鑑賞三昧である。毎日欠かさず1本以上は観ている勘定になる。

 作品のピックアップに際しては、さしたる脈絡がある訳ではなく、来春のギターインナーコンサートの課題曲「アンチェインド・メロディー」が「Ghost(ゴースト~ニューヨークの幻)」のテーマソングだったと聞けばそれを借りてくる。
 またある時は、学生時代の学園祭か何かの折に観た「怒りの葡萄」を無性に懐かしがってみたり、小欄「2006/8/6 二通のファンレター」で記したように、'62年(昭和37年)私が中学2年生の時に観た映画「奇跡の人」がとても印象に残り、どうしても忘れ難く見返しているという有様である。
 また時には家内のリクエストも取り上げ、二人で楽しんでいる。安上がりの“ささやかな贅沢”に浸っている。

 週刊誌の記事によると俳優の三浦友和氏が11月22日(“いい夫婦”)に都内ホテルで行われた主演映画「RAILWAYS 愛を伝えられない大人たちへ」の完成報告会見を開いた。席上記者から夫婦円満の秘けつを問われると、三浦氏は「相性です」と断言した。さらに自らの半生、妻・百恵さんとの夫婦関係、家族について語り、三浦氏はふだんから、百恵さんと一緒に映画館に足を運ぶといい「最近は『コンテイジョン』や『マネーボール』を見ました。同じものを見て笑えたり、感動できたりするのはやはり幸せ」と“相性”の良さを披露したそうだ。

 これまで観た作品の中から珠玉の名言を拾い上げてみると、
☆肝心なことは、目には見えない。心でみなくちゃ。(サン・テグジュペリ『星の王子さま』) 
☆偶然などという言葉は決して使ってはいかん。いつでも摂理というものだ。(スタンダール『赤と黒』) 
☆窮乏は思想への刺激となり、思想は行動への刺激となる。(スタインベック『怒りの葡萄』) 
☆愛とは、手で触れることはできなくても、香りで庭を美しくしてくれる花のようなもの。人生は恐れを知らぬ冒険か、無のどちらかである。(ヘレン・ケラー『奇跡の人』)
 けだし心に響く言葉である。
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孫の成長ぶり

2011-12-08 12:27:00 | 舞台、ライブ





























 去る11月3日、元タカラジェンヌ瀬川佳英さんが主宰するスタジオ「Sound Stage」の生徒たちによるステージ~勉強会Vol.4「Song&Dance」~があった。孫娘も一員として出演させて頂き、日頃のレッスンの成果を遺憾なく発揮した(と自分では思っている)。
 詳細については、その道のプロであらせられる、やもりんさんのブログの紹介記事をご覧頂きたい。
 なお、やもりんさんには高校でミュージカル専攻の孫娘がご指導を賜っている。

 当日は一族郎党引き連れて会場である山陽新聞社「さん太ホール」へ繰り出した。午前の部・午後の部の2回公演だったが、倅は進んでカメラマンを務め一部始終をHDVカメラに、併せてDCに1,300余カットを収め、父親としての心意気を示した。

 バレエやダンスにはとんと門外漢なので、わが孫にしては出色の出来栄えだったと勝手に思っているが、まさに“爺婆ばか”とはこのこと。孫の成長ぶりに目を細めて頬が緩みっ放しの一日だった。
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暖冬

2011-12-07 13:23:00 | 気象・気候
 クリスマスケーキや年末年始の食卓を飾るイチゴの収穫が、各地で最盛期を迎えているとTVニュースが報じる。ただし、これはビニールハウスの促成栽培イチゴの話しと思っていた。

 ところが暖秋、暖冬の影響であろうか、わが庭先のイチゴの苗に花がつき、黒いビニールで覆うかミニハウスで囲ってやれば結実するのでは思われるほど。

 同じく暖冬が続いたため、9月中旬に蒔いたエンドウがグングン成長し、今やツルが20㎝前後にもなっている。これで果たして厳しい冬が乗り切れるのか心配だ。籾殻と敷き藁でせめてもの越冬策を施した。

 エンドウと芽と併せて朝顔のこぼれ種が次々と二葉をのぞかせた時期もあったが、さすがにこちらは早い段階で摘み取ってやった。

 傍らには挿し木に成功したアジサイ数株とバラ一株が順調に育っている。一番下の写真は挿し木したバラの親株と同種の花で、これから厳しい冬を迎えるばかりだというのに、早くも来年のバラ開花を鶴首して待ち望んでいる。


狂い咲きしたイチゴの花

20㎝ほどに伸びたエンドウと春菊(手前)

アジサイの挿し木

バラの挿し木

真紅のバラ
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陰と陽

2011-12-04 17:11:00 | ビジネスと社会

玄関を飾る陰(左)と陽の花器

 我が家の玄関を飾っている備前焼花器は、今年の6月に畝尾から贈られた彼の大作のひとつだが、過日「ペアで作った片割れ“陰”の花器が出てきた。息子さんの所に置いて貰っても良いし・・・」と、またまた続いて大作を頂戴した。
 彼の言葉通り陰陽をイメージして作られたもので、これでペアになり収まるべくして収まったというもの。我が家の家宝として大切に後世に継承していきたいと念じている。

 余談ながら過日上阪の際、阪神百貨店の陶器コーナーで、全国の焼物に伍して備前焼の代表として彼の作品4点をみつけ、感慨を新たにした。

 古代中国では森羅万象、宇宙のありとあらゆる物は、相反する「陰と陽」の二気によって消長盛衰し、陰と陽の二気が調和して初めて自然の秩序が保たれると考えられたという。自然界のあらゆるものを陰と陽に分けた。例えていえば、太陽は陽で月は陰、奇数が陽で偶数が陰、表が陽で裏が陰という具合になる。

 卑近な例で恐縮だか、私と家内も陰と陽の関係であろうか。お互いに相反しつつも、一方がなければもう一方も存在し得ない。まぁ、二人でやっと一人前といったところ。






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