てすさび日誌

哀しき宮仕えを早期リタイアし、“サンデー毎日”のomorinが生活の一コマや雑感を認めた日誌です(2005/4/20~)

心の杖

2009-06-19 21:27:00 | ファミリー


 冒頭の写真は92歳になる義父が14年間無事故無違反で通した愛車(走行距離33,000㎞)である。先月中旬に帰省した義妹が老親の身を案じて車を降りるようにやっと説得した。周りはみんな心配していた矢先なので、よくぞ我々の声を代弁してくれたと感謝し、一同胸を撫で下ろしたものだ。

 しかし、そのまま廃車にするには偲びないので我家で引き取り、ほぼ1カ月が経過した。その間、義弟が車で代行してくれていたはずだし、どうしても不都合があれば電話をくれればいつでも駆けつけるからと申し出ていた。

 今日ご機嫌伺いがてらのぞくと、意気消沈した声でかみさんに如何にも言い難そうに「あの車は使っとんか?」と尋ねる。続けて問わず語りに、ちょっと買物や病院に行くにも、手足をもがれたようで…と様々なことを話す。弟は毎日グラウンドゴルフで家を空け、日常の生活に事欠いていたようだ。それとやはり何よりの“心の杖”でもあったようだ。

 早速に取って返し、預かっていた車を返却した。独りで運転せず、弟の監視の下で最小限の使用に留めて貰いたいと念じて止まない。
 今日は思わぬことから義父の元へ二往復もする羽目になったが、肝心の義妹から託されていたハワイ土産が間に合わず仕舞だった。
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8 コメント

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Unknown (エンピロ)
2009-06-21 13:18:11
私の車も13年(93500km)になりますが、こちらもかなりの年代物ですね。いくら高齢になられても、今まで使っていた足がないのは確かに辛いところだと思います。

一句つくりました。「いつまでもアルト思うな金と車」お粗末(笑)
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Unknown (omotann)
2009-06-21 21:08:49
>エンピロさん
よくぞ無事故無違反で、70歳・80歳・90歳代を14年間も凌いで来たものと寒心に堪えません。

確か下の句は「ないと思うな(強)運と災難」だったと思いますが、肝に銘じたいと思っております。
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Unknown (こんちゃん)
2009-06-26 18:44:10
ご自分ではまだまだ!とのお気持ちがきっとお有りだったのでしょうね。
それを取り上げられてしまっては・・・廻りはやはり心配します。

今まで思った時に行動できたのに運転出来ないのはとてもご不自由を感じられたことでしょう。

エンピロさんの 「アルト思うな!」  パチパチ 全くです^^;
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Unknown (omotann)
2009-06-26 22:05:13
>こんちゃん
普段の歩行には杖が頼りなのに、車なら背筋もシャンとし、グラウンドゴルフでは駆け出す始末です。

60歳代で大型免許を取得したほどですから、やはり車が精神的な支えとなり、心のはりだったようです。
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Unknown (こんちゃん)
2009-06-27 20:20:09
60才で大型ですか!!

うわ~ 尊敬します

私4、5年前からバイクの中型免許を取ろうかどうしようか迷っていたのですが、 60才でもチャレンジャーのお父様ですね

素晴らしいです
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Unknown (omotann)
2009-06-28 08:29:02
>こんちゃん
55歳の定年退職後職業訓練学校(自動車整備)で若者に交じって1年間勉学に勤しみました。その後、わが両親が勤める自動車教習所に入所して大型免許取得に挑戦したものです。

こんちゃんもまだまだ遅くありません。是非とも挑戦なさってください。
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Unknown (つーみー)
2009-08-25 21:02:34
老齢の方の運転は心配になります。事故があったりしますし。
せめて自分は、いつ免許証を返すのか客観的にも教えてもらおう
とおもいます。
うちも義父が年齢の割りに大きいセダンに乗っていて、
四方をこすっているのを見たとき、「もっと小さめの車にするか
免許証を返されたほうが、なにかあったらいけないから。」と
提言したかったのですが、言えませんでした・・・。確かに
車がないと生活できない場所なので。。
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Unknown (omotann)
2009-08-26 07:11:50
>つーみーさん
「(痴呆)老人が高速道を逆走!」なんてニュースを目にする度に他人事とは思えません。
義父の場合は痴呆はなく耳が少し遠いだけで、歩く姿は杖ですがハンドルを握るとしゃんとします。

いつか知人が高速度を走って来たのはいいが、本人が「何処をどう走ったのか全く覚えがない」というのに驚きました。即家人によって免許を返上させたそうです。

自治体によっては65歳以上で運転免許証を自主返上したら、公共交通機関をはじめ協賛事業所から色んな優遇処置を受けられる制度のことを聞きます。

いずれ我が行く道ではありますが、周りから指摘されたり、事故を起こす前に自分で気付きたいものです。
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