てすさび日誌

哀しき宮仕えを早期リタイアし、“サンデー毎日”のomorinが生活の一コマや雑感を認めた日誌です(2005/4/20~)

我に返る

2007-12-06 21:19:22 | 暮らしと生活
 4日前の夕食後のこと。リタイアと同時にこの4年間蓄えていた口ひげをバッサリ切った。その時々の気分で顎ひげを一緒に伸ばしていたこともある。

 かみさんがお茶を持ってきて、お互いに顔を見て話しながらも異変に気付く気配がない。小生が鼻をヒクヒクさせながら、鼻の下を指で撫ぜる仕草にやっと気が付いてからは笑い転げた。

 家族からは総スカンをくらい、ウケの悪いひげで、あれほど嫌っていたかみさんにしてこうである。その後、孫や倅たちに会っても何の一言もない。

 日常生活における慣れは、こうも感受性を鈍化させるものなのか。ハタマタ気付いていても、いちいち言葉に出さない奥ゆかしさなのか。

 さて肝心のひげを切った動機。まず独断と偏見を承知で言うと、周りを見渡してもひげを蓄えた者には奇人、変人が多い。同列に見られるのは沽券に関わる。
 また私にとって、ひげは世を忍ぶ“仮面”だったのかも知れない。新生を気取って「ひげで生まれ変わった」くらいのつもりでいたが、実は無意識のうちに本質をカムフラージュする心理が働いていたのかもしれないと反省した。
 それと、ひげはいくら手入れが行き届いていても、どうも他人の目には不精にうつる。

 4年間蓄えてきたひげとおさらばして、この寒空にいっそう鼻の下がスースーする。丸裸にされたような気持ちとあわせて、正真正銘の我に返ったようだ。これで何かいいことありそうな。
コメント (6)
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