4日前の夕食後のこと。リタイアと同時にこの4年間蓄えていた口ひげをバッサリ切った。その時々の気分で顎ひげを一緒に伸ばしていたこともある。
かみさんがお茶を持ってきて、お互いに顔を見て話しながらも異変に気付く気配がない。小生が鼻をヒクヒクさせながら、鼻の下を指で撫ぜる仕草にやっと気が付いてからは笑い転げた。
家族からは総スカンをくらい、ウケの悪いひげで、あれほど嫌っていたかみさんにしてこうである。その後、孫や倅たちに会っても何の一言もない。
日常生活における慣れは、こうも感受性を鈍化させるものなのか。ハタマタ気付いていても、いちいち言葉に出さない奥ゆかしさなのか。
さて肝心のひげを切った動機。まず独断と偏見を承知で言うと、周りを見渡してもひげを蓄えた者には奇人、変人が多い。同列に見られるのは沽券に関わる。
また私にとって、ひげは世を忍ぶ“仮面”だったのかも知れない。新生を気取って「ひげで生まれ変わった」くらいのつもりでいたが、実は無意識のうちに本質をカムフラージュする心理が働いていたのかもしれないと反省した。
それと、ひげはいくら手入れが行き届いていても、どうも他人の目には不精にうつる。
4年間蓄えてきたひげとおさらばして、この寒空にいっそう鼻の下がスースーする。丸裸にされたような気持ちとあわせて、正真正銘の我に返ったようだ。これで何かいいことありそうな。
かみさんがお茶を持ってきて、お互いに顔を見て話しながらも異変に気付く気配がない。小生が鼻をヒクヒクさせながら、鼻の下を指で撫ぜる仕草にやっと気が付いてからは笑い転げた。
家族からは総スカンをくらい、ウケの悪いひげで、あれほど嫌っていたかみさんにしてこうである。その後、孫や倅たちに会っても何の一言もない。
日常生活における慣れは、こうも感受性を鈍化させるものなのか。ハタマタ気付いていても、いちいち言葉に出さない奥ゆかしさなのか。
さて肝心のひげを切った動機。まず独断と偏見を承知で言うと、周りを見渡してもひげを蓄えた者には奇人、変人が多い。同列に見られるのは沽券に関わる。
また私にとって、ひげは世を忍ぶ“仮面”だったのかも知れない。新生を気取って「ひげで生まれ変わった」くらいのつもりでいたが、実は無意識のうちに本質をカムフラージュする心理が働いていたのかもしれないと反省した。
それと、ひげはいくら手入れが行き届いていても、どうも他人の目には不精にうつる。
4年間蓄えてきたひげとおさらばして、この寒空にいっそう鼻の下がスースーする。丸裸にされたような気持ちとあわせて、正真正銘の我に返ったようだ。これで何かいいことありそうな。