あれは,あれで良いのかなPART2

世の中の様々なニュースをばっさり斬ってみます。
ブログ界の「おか上彰」を目指し、サボりながらも頑張ります!

インド洋,右から来た石油を左へ受け流すー

2007年10月10日 02時25分38秒 | 外交・海外情報
国会がようやく本格的に動き始めました。そして,予算委員会でいわゆるテロ特措法に関する討論が始まり,福田首相は改めて,国際貢献のためにも,また日本が石油を安定的に輸入するためにもこの活動が必要であると主張し,立法に理解を求めました。

洋上給油「違憲でない」 首相が反論 衆院予算委(朝日新聞) - goo ニュース

このガソリン,どこから買っているでしょうか?

福田首相いわんとすることはよく分かります。それ以前に,そもそもこの問題が憲法違反かいなかも問題となりましたが,確かに非戦闘地域での活動である限り,給油活動が直ちに違憲であるというのは難しいかなあと思います。とはいえ,無条件に合憲ともいいにくく,結局は自衛隊の存在同様,「限りなくグレーな合憲」というのが実際のところではないでしょうか。
ところで,この給油問題ですが,一つ大切な議論が飛ばされています。それは,「このガソリンをどこからいくらで買っているか」という点です。
会計検査院の基本方針は,「原則入札」です。例外的に少額の場合と,特殊なものでその企業しか作れないようなものについては「随意契約」でもよいとしています。
ところが,今回の給油,当然少額のはずはありませんし,また軍事用のガソリンなので特殊ともいえますが,基本的には大手石油会社であれば精製可能な代物です。実際,陸上自衛隊もガソリンを入札で一括購入しています。とすると,これは「競争入札」で業者を決めなければなりません。ところが,防衛省が競争入札をしたという話はなく(ネット上の調達情報公開で探せませんでした),また随意契約情報にも載っていません。
これだけの大きな買い物なので,他の官庁同様「契約の妥当性」について検討するべきといえるでしょう。

では,なぜこの問題,誰もつっこめないのでしょうか。実は,こういう事情があるのです。
まず,このガソリンはどこから購入しているのかというと,実は「アメリカの石油会社」からです。アメリカの石油会社といえば,ブッシュ大統領や側近の者たちは,「石油族」であることは有名なお話しです。
そして,その石油をアメリカの艦船に無償で提供しているのです。すなわち

アメリカの石油会社←日本が金払う←アメリカ海軍がただでガソリンをもらう

という流れなのです。あれれ?不思議に思いませんか。もし,アメリカ海軍の艦船にガソリンを補給するのであれば「アメリカの石油会社←アメリカ海軍」で十分問題ないのではないでしょうか?ここで,なぜ日本が真ん中に入っているのでしょうか。そうです,これは実は「お金」なのです。
この給油活動,実際供給しているのは実は「米国艦船にガソリン」なのではなく「米国にお金」なのです。しかも,ガソリン購入価格は基本的に言い値なので,相当ぼったくられているはずです(資料ないのが弱いところです。)。しかも,前述のとおり,ブッシュ大統領と石油は切っても切れない関係にあります。
つまり,「テロ特措法」は,その実体は「アメリカ支援特措法」,もっといえば「ブッシュ大統領への政治献金」なのです。
しかし,これを正面切って突っ込んでしまうと,日米関係は一気に悪化します。「北朝鮮」というカードをアメリカが握っている現状では,日本政府も無茶できないのです。

とまあ,こんな周辺事情があること,それだけはご理解いただければ幸いです。その上で,国会の議論やマスコミの論調をもう一度見てみてください。きっと,「なんだ,枝葉の議論で盛り上がっているなあ。」と感じることでしょう。

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ババ抜きに参加

2007年10月08日 12時02分16秒 | 裁判・犯罪
いつもごひいきになっております「オフィスマツナガ」さまより,ババ抜きメンバーにご指名されました。
といっても,本当のトランプのばば抜きではなく(それに誘われたとすれば,それはそれで参加したいものですが),一部週刊誌にも報じられた「怪文書」についてです。
いやあ,私の場合,怪文書分析はどちらかといえば「地方議会選挙関係」が専門なので,今回のような「内部告発系」については,ちょっと専門外です。したがって,あまり込みいったことは避けますし,そもそもこの文書は「怪文書」ではなく,完全なる「内部告発文書」といえるため,ちゃんと解析するには周辺調査も必要となります。
そこで,ここでは当たり障りのない程度の話でお茶を濁そうと思います。まあ,そうすることで,ババも引く可能性低くなりますから。
なお,この怪文書,実名がもろ入っていますので,あえて直リンクは避けました。内容を確認したい方は,冒頭のオフィスマツナガさまブログからお探しください。

1 怪文書の概要
  毎日新聞社テナントビル内で,警備会社社員が長年に渡りビル内で窃盗行為をして逮捕された。その事実を毎日新聞社とその関係者がもみ消し工作をしたというもの。

2 毎日新聞社側の見解(ここは週刊誌情報による)
  窃盗行為で逮捕されたという事実があったことは認めているが,もみ消し事実については否定。

3 この怪文書の疑問点
(1) なぜこの時期に出たのか

  事件は2003年に発生したものである。なぜ今頃急に出たのだろうか。
  怪文書とは,飛ぶ鳥を落とす勢いのあるような者をターゲットにする場合が多い(だから,選挙中は出回るし,芸能人も天狗になり始めるとすぐに怪文書がばらまかれる。)。
  ところが,毎日新聞の場合,今そんなものすごい売り上げというわけでもなく,ものすごいスクープを報じているわけでもないため,このタイミングで毎日新聞を叩く必要性が乏しい。
(2) ストレートすぎる表現内容
  ここは私の専門外ではありますが,選挙の時にまかれる怪文書は,名誉毀損や公職選挙法違反すれすれの表現をしている。
  ところが,この怪文書は実名入りで,事案もストレートに書いている。つまり,事実の真偽にかかわらず名誉毀損が完全に成立するものである。
  しかし,作者はそれを承知の上で書いているとしか思えない。
(3) 内部事情に詳しい
  内容が,推測や伝聞で書ける内容ではなく,事件当事者及びその関係者でなければ書けない内容である。とすれば,明らかに内部事情に詳しい者が作成したものである。
(4) で結局何のため?
  これは全く不明。毎日新聞社で内紛があるようにも思えず,ここはもう少しちゃんとした方に分析してもらうしかない。
  ただ,前述のとおり,これは名誉毀損が完全に成立する文書であること,内部調査すればおそらく容疑者が絞り込めること,怪文書の作者はそのことくらい百も承知であること,にもかかわらずマスコミ各社に送付していることからすれば,名誉毀損で絶対に告訴されない自信がある何らかの事情があるものと思われる。
(5) あ,あのテナントが
  一つ微妙な立場にあるのが,年金問題に揺れるあの会社がテナントとして入っている点である。ただし,この事件とは直接は無関係なので,単なる偶然であればよいのですが・・。

 以上です。残念ながら,やはり門外漢なので,通り一遍な解析しかできませんでした。個人的には,毎日新聞社は何事もおそれずにこれを告訴して,犯人探しも含めて事の真偽を司法の場に持ち込むことがベストであろうと思います。隠蔽云々ではなく,まずは自分の名誉を守るべきといえるでしょう。

こんなもんで許してください→オフィスマツナガさまm(__)m

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年金も円天で支払われるかも?

2007年10月06日 19時30分31秒 | 裁判・犯罪
「円天」という独自の通貨を掲げて会員を集めていたL&Gが出資法違反容疑で強制捜査を受けました。被害総額は1000億円とも言われており,警視庁では更に捜査を進めるようです。

「円天普及で世界が幸せ」=理想郷掲げ実現元年訴え-L&G資料分析・警視庁など (時事通信) - goo ニュース

世の中にうまい話はない

月並みではありますが,「世の中にうまい話なんて存在しない」ということを改めて自覚する必要があります。円天の仕組み,厳密にはよく分かりませんが,例えば一度10万円を払えば,毎年10万円天が交付され,ようするに一生涯10万円分の買い物ができるというものです。どう考えても眉唾な制度ですよね。
L&Gの実体は,これからの捜査の中で明らかになるでしょうが,とにかく今確実にいえること,それは「人間まじめに働いて稼いだお金がすべてだ」ということです。もちろん,余剰資金で株や投資信託などをすることはありだと思いますが,桁外れに儲かるという話は絶対に信じない方がいいでしょう。

ところで,円天の話に似ているような例をどこかで聞いたことがあります。響きも似ている「年金」というものです。
これは,数十年前に,「60歳になったら絶対に支給されます。物価上昇に比例した金額を支払いますので,掛け金以上もらえます。絶対に損はしません。」とふれ回り,すべての国民から年金掛け金を払わせていました。
ところが,ある企業は払ったフリして会社がくすねてしまう,また窓口で払ったお金も担当者がくすねてしまう,さらには払ったのにそのことを登録していないなどの理由から約束通りに金額を払わないケースが出てきました。また,払ってもらった掛け金が年金以外に流用されたこと,少子高齢化社会が進むことが分かっていながら特別な措置を考えてこなかったことなどから年金財源が破綻し,「60歳って言ったけど,65歳にしますね。また,払う金額も下げますね。だけど,掛け金は高くしますね。」などといって,年金の払い渋りを始めたのです。
まさに「年金」も「円天」と同じような運命にあるような気がしませんか?
こうなると,そのうち年金も「円では払えませんので,円天で払います。」と変更されるかもしれません。これならば,年金財源の破綻も防げるでしょう。ただし,いよいよ年金自体の信用も0になるでしょうね。

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ハリーボッテーな代表質問

2007年10月04日 01時47分39秒 | 政治・選挙
福田総理就任後初の代表質問が繰り広げられ,民主党からは鳩山幹事長と長妻議員が質問を行った模様です。特に,長妻議員は80問の質問をしたことから,政府与党から結構煙たがられたようです。

民主・長妻氏、異例の詳細質問 35分で70項目(朝日新聞) - goo ニュース

作文の朗読でした

福田総理,完全に官僚作成原稿丸読みでした。まあ,最近の首相で官僚原稿丸読みでなかったのは小泉さん位でしょうから,そういう点では「今までと同じ」首相であったといえます。当然ながら,「答えたようで答えていない」という答弁が多く,中身はほとんどない内容であったといえます。
ただ,あえていえば,お父様のようにもっと「フーホーフーホー」などと言っていれば,もっと一部マニアには受けたかもしれません。

一方,長妻議員の質問,今までにはなかった個別具体的な内容の質問となりました。これ自体は,斬新的であり,一見すると非常によい質問であったかのようにも映ります。
ところが,民主党の悪い癖は,「正論はとにかくぶつければよい」と考えている節がある点です。
確かに,確かに長妻議員の質問は,国民の関心が高い具体的な内容であり,福田総理の政治姿勢を問うには十分なものであったのかもしれません。しかし,80個にも及ぶと,逆に「争点がぶれる」というリスクが発生します。
国会の代表質問なんて,リアルで見ている人の方が皆無であり,ほとんどの国民はニュース番組でその内容を確認します。ところが,質問数が多いと,まず編集で相当カットされます。そして,どこを放送するかは各報道局に委ねられますが,争点がぶれてしまうと,各社伝える内容がまちまちとなってしまうおそれがあります。そうなると,結果的に「で,長妻議員は何を質問して,福田総理はどうだったの?」という消化不良的な感想しかもてなくなってしまうのです。
正論はただぶつければよいのではなく,その中で「より重要」で「より関心の高い」事項に絞り込んでぶつけるべきなのです。事実,先の衆議院議員選挙では,民主党は正論をたくさんぶつけて勝負したが為に,逆に争点が見えなくなり,正論一本勝負の自民党が圧勝したのです。
民主党は,本当に政権を取りたいのであれば,まずこのような「プレゼン対策」を再考する必要があるでしょう。国民はどういう手段で情報を入手しているのか,というイロハからしっかり考えなおす必要があります。

こんな代表質問でしたから,結局「ぼけてしまった質問と中身のない回答」という「張りぼて代表質問」状態であったといえます。
もっとも,代表質問はイベント的要素が強いです。問題なのは,「いかに国民目線で実行するか」にあります。この点は,福田総理も強調していましたから,国民目線の政策実現を期待したいものです。

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