豆とオリーブ

4歳の娘と私の日々日記

はちさんと父

2005-06-03 08:33:22 | パパ日記
今我が家には蜂箱が8つある。内6つは父の力作。
1つは叔父にもらったもの。
1つは長崎にある日本蜜蜂の養蜂家にもらったもの。

でも『女王蜂』のいるものは3つだけ。
基本は、1つの箱に1匹の女王さまとその家臣たち(数百ぴき)。

去年まではずっと1匹の女王さまだけだったが、去年の猛暑で女王さまが他界され、父のショックたるや相当なものだった。

母曰く。
『1日に何回も3階に上がっては蜂箱をのぞいて、自転車であちこち蜂の巣を探しに回って、夕方しょんぼりして帰ってくるのよぉ~』
と。
父の大事なおもちゃがなくなってしまったのだ。

しばらくしてたまたま読んだ雑誌に日本蜜蜂のおもしろい記事がのっており、かわいそうな父にその記事を送ってあげた。
2日後、めったに電話などくれない父から電話があり
『ありがとう。すごくうれしい。今週末日本蜜蜂の講習会に予約した。行ってくる。』
『えっ…』
記事にのっていた養蜂家に即連絡し、泊まりがけの講習会に予約したらしい。
長崎まで…。
方向オンチで知らない道など走らない人なのに…。

母曰く。
『うれしい、うれしいってとてもはしゃいでるのよぉ~。でも方向オンチだから心配なの~。』
と。

私や母の心配など知るよしもなく、早朝長崎へ講習会に行き『養蜂』のお勉強を経てなんとか無事我が家へ。
『恋は盲目』
とはまさに。
満面の笑みで1匹の女王さまと家臣たちを大事に大事に持ち帰ってきたらしい。

それからというもの我が家の屋上はあっという間に父の手作り蜂箱でいっぱいに。
でもお別れの時が・・・。
父は年の半分以上をサンフランシスコで過ごしており、帰る日が来てしまったのだ。

母曰く。
『やっとお父さんがいなくなってゆっくりできるわ~。とにかく台風みたいに忙しいから疲れるのよぉ~。』
と。

そんなことも知らず1日に何度も父は電話をしてくるらしい。
『はちは無事かー。大丈夫かー。』
と。

やれやれ。



最新の画像もっと見る

コメントを投稿