豆とオリーブ

4歳の娘と私の日々日記

『ロイヤル・アフェア 愛と欲望の王宮』

2013-10-24 05:56:58 | 映画

 

18世紀後半のデンマーク。

ドイツ人医師のストルーエンセ(マッツ・ミケルセン)は、精神的な病を患っている国王クリスチャン7世(ミケル・ボー・フォルスガール)の侍医となる。

国王の信頼を得たストルーエンセは、一方で王妃カロリーネ(アリシア・ヴィキャンデル)と惹(ひ)かれ合うように。 しかし事実上の摂政として手腕を振るうようになったストルーエンセを、保守派貴族たちは快く思わず……。

 

 

「イギリス王太子の娘、カロリーネが15歳でデンマーク王クリスチャン7世と結婚したのは、アントワネットの嫁入りより4年前のこと。そのカロリーネとドイツから来た王の侍医ストルーエンセとの不倫愛、そしてストルーエンセの王国支配は、デンマーク人にとっては恥ずべき歴史上のスキャンダルだという。  しかし、映画はそうしたイメージにとらわれず、王と王妃、ストルーエンセそれぞれの立場に立って見落とされがちな史実を掘り起こし、奥深い人間ドラマとして構築してみせる。ここで描かれるストルーエンセは権力をほしいままにした野心家というより、啓蒙思想に則り庶民のための改革を進めた理想家だ。彼に特権を奪われ、巻き返しを図る貴族や皇太后らの権謀術数は実にスリリング。  だが、それ以上にこのドラマを面白くスリリングにしているのは、王の存在だ。クリスチャン7世は精神を病み、子供っぽく突拍子もない奇行に走りがち。そんな王を、王妃は理解できずに失望する。一方、ストルーエンセは王が引用したシェイクスピアの台詞に反応したことで、王にとってかけがえのない存在となる。つまり3人の関係は、完全なる三角関係なのだ。ストルーエンセを説得力たっぷりに演じるマッツ・ミケルセンはもちろん素晴らしい。と同時に、ストルーエンセが保護者のような愛情を抱かずにはいられなかったに違いないと思わせる、国王役のミケル・ボー・フォルスガードの演技も忘れがたいのだ。(若林ゆり)(映画.com)」より

 

 

実話を基にした見応えのある内容でした。

マッツ・ミケルセンの静かな中にある説得ある演技力もさることながら、

国王を演じたミケル・ボー・フォルスガールの演技も必見でした。

 

 


『ヒッチコック』

2013-10-20 06:07:38 | 映画

 

 「レベッカ」や「白い恐怖」などサスペンス映画を世に送り出したアルフレッド・ヒッチコック(アンソニー・ホプキンス)。

1959年、彼は新作「サイコ」の製作に向かっていたが、

演出の面でも技術面でもあまりにも斬新な手法を用いるため、資金難などの壁に当たる。

さらには彼にとって最大の理解者である妻アルマ・レヴィル(ヘレン・ミレン)との関係もぎくしゃくしだす。

映画製作に情熱を注ぐヒッチコック。

様々な思いを抱えるアルマ・レヴィル。

映画史に残る不朽の名作の裏側とは……。

 

 

「夫婦」の関係を捉えた面白い映画でした。

ヒッチコックと妻アルマの駆け引き、やりとりがとにかく面白い。

恐らく夫婦って実はみんなこんな感じなのかな~と、親近感の沸く内容でしたが、

でもやはりヒッチコック家は天才と才女の名コンビだったのでしょう。

お互いにその事をよく理解していて、でも素直になれない。

なぜか空回り・・・。

こういう夫婦に少し憧れます。(ヘレン・ミレン、かっこよかった

 

余談ですが、私は「サイコ」を観たことがないのですが、ちょっと観てみたい?

衝動に駆られましたが、怖くて観れそうにないです・・・。

( 「サイコ」実話を基にした残虐な殺人者の話  )

 


『オブリビオン』

2013-10-20 06:05:33 | 映画

 

エイリアン“スカヴ”の侵略を食い止めたものの、その戦いによって地球が半壊してから60年。

生き残った者たちがほかの惑星へと移住してしまった中、ジャック・ハーパー(トム・クルーズ)だけが地球に残って上空から偵察していた。

パトロールに向かっていた彼は、誰一人として生存しているわけがないエリアで何者かの襲撃を受けてしまう。

混乱するジャックの前に現れたのは、ビーチ(モーガン・フリーマン)という謎の男。

彼との遭遇を機に、ジャックは地球、人類、そして自身の運命を担う冒険に出ることに・・・。

 

 

崩壊した地球を題材にしたSFストーリーでしたが、個人的には内容はイマイチ。

でも、私の好きな女優オルガ・キュリレンコは美しかった

それだけを観たいがために借りたので、まあよしということで。

(トム・クルーズは歳を感じさせない、相変わらずカッコよかったけど、今いくつ?)

 


圧巻 『座頭市』

2013-10-11 15:09:16 | 映画

 

先日、初めて北野武監督・主演の 『座頭市』 を観ました。(TUTAYAレンタル)

北野武、天才というよりは、宇宙人だと思いました。

最後のタップダンスシーンで鳥肌が

 

ストーリー、音楽、“間”の取り方、残虐なシーンの切り方、切られ方、

映画の隅々にまで計算し尽くされた繊細さ、残虐さ、そして笑いも忘れない。

全てにおいてクオリティーの高い作品で、「映画」を観ているというよりは、

芸術を観ている感覚。

「映画」という枠を超えています。

 

ビートたけしとして主演している監督自身の演技も勝新太郎に負けていませんでした。

「世界の北野」

ブラボ~


『マリーゴールド・ホテルで逢いましょう』

2013-08-18 06:54:45 | 映画

 

「マリーゴールド・ホテルで、穏やかで心地良い日々を-」という宣伝に魅力を感じ、

イギリスからインドに移住してきたシニア世代の男女7人。

夫を亡くしたイヴリン(ジュディ・デンチ)をはじめ、それぞれに事情を抱える彼らを待ち受けていたのは、おんぼろホテルと異文化の洗礼だった。

そんな周りの様子を尻目にイヴリンは、街に繰り出しほどなく仕事を見つけ……。

 

 

『恋におちたシェイクスピア』のジョン・マッデン監督が、ジュディ・デンチら実力派ベテラン俳優陣を迎えた群像コメディー。

人生の終盤を迎えそれぞれに事情を抱える男女7人が、快適な老後を送るため移住したインドで織り成す人間模様を描く。

ジョン・マッデン監督は卓越した采配で7人の男女を終始ユーモラスに引き立て、愛を乞う人、悩める人、怒れる人それぞれに絶妙なる見せ場を与えていく。

異国での自分探しをテーマにした映画は数多い。

けれど我々が本作に強く惹かれるのは、これほどの名優たちがある種の無邪気さと、また人間としての尊厳とを同じ身体に湛えながら、インド時間に合わせゆっくりと前に進んで行こうとする姿に胸打たれるからに違いない。  (牛津厚信)(映画.com)より。

 

 

とにかく元気になれるいい映画でした

人生に年齢は関係なく、いくつになっても人生を楽しまなくてはもったいない。

私も老後は海外で~~~~

 


『クラウド アトラス』

2013-08-15 06:34:24 | 映画

 

1849年、太平洋諸島。

若き弁護士に治療を施すドクター・ヘンリー・グース(トム・ハンクス)だったが、その目は邪悪な光をたたえていた。

1973年のサンフランシスコ。原子力発電所の従業員アイザック・スミス(トム・ハンクス)は、取材に来た記者のルイサ(ハル・ベリー)と恋に落ちる。

そして、地球崩壊後106度目の冬。ザックリー(トム・ハンクス)の村に進化した人間コミュニティーのメロニム(ハル・ベリー)がやって来て……。

 

 

19世紀から24世紀へと世紀を超えて、六つの時代と場所を舞台に人間の神秘を描く壮大なスペクタクル・ドラマ。

兄が性転換を経て姉弟となったラリー改めラナ、アンディ・ウォシャウスキー監督と、

『パフューム ある人殺しの物語』のトム・ティクヴァが共同でメガホンを取る。

時代をまたいで存在する同じ魂を持つ複数の人物という難役に挑むのは、名優トム・ハンクスをはじめ、ハル・ベリーやスーザン・サランドンといった豪華キャストたち。

過去や未来を映す迫力ある映像や、深いストーリーなど、ロマンあふれる世界観に圧倒される。

 

 

久しぶりの面白ろ映画でした。

6つの時代が同時進行し、輪廻転生?の中でそれぞれの結末を描いています。

ただ輪廻転生といっても、全て同じ人(俳優)が同じ人物の転生を演じているわけではないので始めは混乱しますが、俳優さんの七変化を見るのも楽しみの1つ。

込み入った6つのストーリーは深い内容のものからコメディ的なものまでと様々で

1度見ただけでは理解できず・・・。

でも3時間という長編映画にもかかわらず2度3度見たくなるおもしろさ

 

個人的には私の好きな俳優ベン・ウィショーが素敵でした~

 


『鍵泥棒のメソッド』

2013-07-06 06:17:23 | 映画

 

35歳にして定職もなく、売れない役者稼業にもほとほと嫌気がさした桜井(堺雅人)は自殺にまで失敗してしまう。

その後、出掛けた銭湯で見るからに勝ち組男のコンドウ(香川照之)が彼の目の前でひっくり返り、頭を強打したせいで記憶を失ってしまった。

桜井は衝動的に彼の荷物をくすねてコンドウに成り済ました のだが、実はコンドウの職業は殺し屋で……。

 

 

いつも濃いキャラ、演技の堺雅人がちょっと薄く感じるぐらい、香川照之がかなりいい味を出していました

日本のコメディーもなかなかいいですね

 

 


『華麗なるギャッツビー』

2013-07-04 07:20:15 | 映画

 

1920年代の米ニューヨーク、ロングアイランド。

宮殿のような豪邸に暮らし、素性も仕事も謎めいた大富豪のジェイ・ギャツビーは、毎夜のように豪華絢爛なパーティを開いていた。

そんなある日、ギャツビーは、隣人の青年ニックに自らの生い立ちを語り始めるが、あまりにできすぎた物語に、ニックはギャツビーが何か隠し事をしていると直感する。

ギャツビーの隠された過去とは・・・。

 

 

今回も華麗なるにふさわしいすばらしい演技だったのがレオナルド・ディカプリオ。

いつからこんな重みのある俳優になったのか。

そしてキュートでいい味を出していたのがニック役のトビー・マグワイア。

デイジー役のキャリー・マリガンは、個人的には配役ミス。

(もっと華やかでオーラのある女優を採用してほしかったな。)

 

映画全体としては悪くないのですが、いかんせん右肩下がりのストーリーなので、

見終わった後の虚しさがこの映画をマイナスイメージへ向かわせているように思います。

でも、最初の豪華絢爛なパーティー、衣装、アクセサリー云々は文句なしでした。

(私の最も好きなオシャレな時代、1920年代ファッション

 

辛口解説でしたが、DVDが出たらまた見たいと思います


『のうぼうの城』

2013-07-04 07:19:04 | 映画

 

 天下統一を目指す豊臣秀吉は関東の雄・北条家に大軍を投じるも、その中には最後まで落ちなかった武州・忍城(おしじょう)と呼ばれる支城があった。

その城には領民からでくのぼうをやゆした“のぼう様”と呼ばれ、誰も及ばぬ人気で人心を掌握する成田長親(野村萬斎)という城代がいた。

秀吉は20,000の軍勢で攻撃を開始するが、将に求められる智も仁も勇もない、文字通りのでくのぼうのような男の長親は、その40分の1の軍勢で迎え討とうとする。

 

 

いちお実際にあった戦話のようですが、この忍城決戦の資料がかなり乏しく、

脚色されたことは間違いないようですが、それでも久しぶりのいい映画でした。

 

いつもは凛々しい役の多い野村萬斎ですが、このでくのぼう(のぼう様)も素敵でした

やはり備え持った品の良さは隠しきれませんでしたが。

個人的には豊臣方の武将やりとりが面白かったのですが、これもノンフィクションか否かは不明です。

 

DVDで購入しても損はないと思う、いい映画でした

 


『セブンイヤーズ イン チベット』

2013-06-23 07:25:25 | 映画

 

 1939年秋、登山家ハインリッヒ・ハラーは世界最高峰ヒマラヤ山脈への登山に向かった。時悪く、第二次世界大戦のためにインドでイギリス軍の捕虜となってしまった彼は脱獄し、チベットへと行き着く。

チベットの首都ラサで生活をしていたハラーは、当時14歳で好奇心旺盛なダライ・ラマ14世と出会い、親しく交流する。

ラサでの日々がハラーの荒んだ心に変化をもたらした。しかし、その生活も中国共産党の中国人民解放軍によるチベット国への軍事侵略によって終わりを告げることとなる。

 

 

チベットはヒマラヤの秘境であり、聖地。 

チベット民族の生活、道徳心など、また少年時代のダライ・ラマを垣間見ることができました。

映画自体はチベットでの撮影は禁止されたため、アルゼンチンでの撮影を行ったらしいのですが、この作品の上映にあたり、中国からの強い批判と、ブラッド・ピッド、DB・シューリスの中国への永久立ち入り禁止命令がでたのだとか。

 

歴史の一部を紐解きつつ、人としての道徳、在り方を教わったすばらしい内容でした。

その後のダライ・ラマ、そして現在のダライ・ラマの人生を勉強したくなりました。