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小田原の端々



1週間ほど前から国道255号の飯泉橋の飯泉側に「四万八千日 飯泉観音」と書かれた看板が置かれていた。看板によると四万八千日なる行事は8月9日・10日の二日間にわたり行われるとのこと。この飯泉観音の四万八千日万燈会は今まで見たことがなかったので行ってみることにした。8月9日14時過ぎの飯泉観音。客先に向かう途中に時間が出来たので立ち寄った。事前にネットで四万八千日万燈会について調べたがめぼしい情報は無く、どのような行事か分からない。ただこの9日・10日は観音様の縁日にあたり、この日にお参りすれば4万8千日分のご利益があるといわれているとのこと。門前の張り紙。時間が記載されていないのでこの四万八千日のハイライトの時間帯が分からないが、大般若大護摩と万燈会の法要があるようだ。境内に入ると参道に露店は2つ出店していた。本堂前には参拝者はまばらだが、本堂横からは歓声が聞こえる。四万八千日は結構盛り上がる行事なのかと思いながら参道を進む。本堂横では子供相撲大会が行われていた。四万八千日とは関係ないようだ。四万八千日万燈会に訪れていた人は線香をあげてから本堂に参拝していた。普段は向拝に面した戸が閉められて護摩壇や本尊が拝めないが、戸が開けられていて祭壇が見えるようになっていた。飯泉観音の本尊の木造十一面観音立像。作られた時代ははっきりとしないが、平安時代の作のようだ。神奈川県の重要文化財に指定されている。賽銭箱の隣には護摩と万燈の受付の張り紙。護摩行は10日の午前中に行われるとのこと。また万燈を申し込むと飯泉観音で用意している燈籠を祭壇に置いてもらえるようだ。お寺の人に話を聞きたかったが時間が無くなってしまったので、夕方、再度訪れることにする。仕事を終え、午後6時過ぎに再び飯泉観音へ。この時間帯も参拝者の数はまばらで四万八千日は多くの人出があるような行事ではないようだ。薄暮の中、堂内は柔らかな明かりに包まれている。線香の匂いと夕暮れの風と相まって情緒のある風景。入口の吊り灯篭にも明かりが灯り美しい。堂内の大きな提灯にも明かりが灯り、向拝上の彩色された木彫を柔らかく照らしていた。祭壇には万燈会の燈籠も灯され置かれていた。淡い光の中で見る木造十一面観音立像も素晴らしい。飯泉観音といえば年末に多くの人出があるだるま市が有名だが、この四万八千日は、賑わいは無かったものの、情緒ある風景が多く見れたので出かけて良かった。


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