小田原周辺のマイナースポットや些細な出来事を少しずつ
小田原の端々



8月の富士山は観光登山シーズンの真っ只中で登山道も駐車場も大混雑していて、あまり好きな雰囲気ではないが、毎年お盆の前後に御殿場ルートで登山をしている。富士登山にはおおまかに4つのルートがあり、その中で御殿場ルートは歩行距離が最も長く登山者に敬遠される傾向があるようで、大抵いつ行っても人が少なく落ち着いて登山が出来る。8月16日は休みを取って未明に小田原を出発して御殿場ルート5合目を目指した。午前3時12分、御殿場ルート5合目に到着。小田原を出発したのは午前1時57分だったので1時間15分ほどかかった。仮眠を3時間半しか取らなかったので、あまり体調も良くない。今日は山頂まで5時間を目標に登山を開始。この御殿場ルート5合目の標高は1440mで実際には2合目相当の標高しかなく歩行距離は19.5kmと富士宮ルートの倍近い。御殿場ルート以外の富士登山は日の出時刻に5合目を出発することが多いが、御殿場ルートに限っては、太陽が出ると暑くてバテてしまうのと、ものすごい日焼けをするため出来るだけ日の出前に歩行距離を稼ぐために夜間に出発している。今日は満月に近かったため、月明かりで登山道が照らされて歩きやすかった。午前4時30分、東の空が明るくなってくる。標高2400m付近。風も穏やかで気温も15度前後くらいだった。午前5時過ぎ、新6合目の山小屋付近で日の出を迎えた。標高は2600m。御殿場ルート6合目からのご来光。雲海が綺麗だった。この御殿場ルートの登山中で最も楽しみにしているのが、日の出の後、数分間しか見られない赤富士。7合目の手前からが一番迫力のある赤富士が見えるのだが、少し標高が低かったので山頂の部分しか見られなかった。今日の赤富士はいまひとつ。午前5時49分、6合目に到着。ほぼ歩き通しで3時間半。やはり御殿場ルートはきつい。山頂まで残り3.7km、標高約900mを登る。午前6時31分、7合5勺の砂走館に到着。暑さが続き疲れが溜まっているのかペースが上がらずしんどい。砂走館で小休憩。ふと眼下に視線を移すと真っ白な雲海の上に眩しい太陽。小田原もこの時間帯は曇っていたのだろうか。午前7時11分、8合目に到着。標高は3400mと、富士登山競走で関門打ち切りをくらった富士吉田ルートの8合目と同じ標高である。ここから山頂まで富士登山競走のトレーニングも兼ねて30分の目標で登ってみることにした。案内板によると8合目から山頂まで1.2km、時間は90分の表記。先月の富士登山競走を思い出し、かなり無理をして登る。空気が薄くて呼吸が苦しい。午前7時43分、御殿場ルート山頂の鳥居が見えてきた。しかし御殿場ルートでの富士登山は相当きつい。結局8合目から32分かかった。トータルでも4時間30分をかろうじて切れたので体調がいまひとつの割りに良いペースで登れた。<後編に続く>

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )